エディー・ジョーンズ続投決定。“超速ラグビー”の目指す場所はニュージーランド、フランスと近い? 立川、マクカランのSO起用も理解できる。納得はしてないけどな笑

エディー・ジョーンズ続投決定。“超速ラグビー”の目指す場所はニュージーランド、フランスと近い? 立川、マクカランのSO起用も理解できる。納得はしてないけどな笑

日本ラグビー協会は2024年12月11日の理事会で日本代表HCのエディー・ジョーンズ氏の続投を確認したとのこと。


記事によると理事会は代表活動終了後に選手やスタッフにアンケートを実施、来年以降の活動に反映させていく予定らしい。
 

エディー・ジョーンズ続投決定。でも来年の秋までに結果が出なければ…

ここ最近、僕の中でエディー・ジョーンズHC率いるラグビー日本代表への関心が高い。
“超速ラグビー”を掲げてスタートしたものの2024年は4勝7敗と苦戦。識者からの解任論も聞こえる中で続投が決定したわけだが。
 
何度か申し上げているように僕は当初からエディー・ジョーンズ再任に懐疑的で、就任初年度の苦戦も驚きはない。
むしろ先日のイングランド戦で“超速ラグビー”の目指す形がうっすら見えたと思っている。
 
 
一方で「今は準備期間」「本番は2027年W杯」「負けが込むのは仕方ない」論にはまったくピンときていない。
2019年W杯の際に「にわかファン」を連呼していたヤツらが今になって「弱くてもあと3年我慢しろ」だ?
それはあまりにムシがよすぎるでしょと。
 
苦戦続きのラグビー日本代表。今の「超速ラグビー」をあと3年弱で成熟させる? 若手を見出す期間? 散々連呼してた「にわかファン」は置いてきぼりっすか?笑
 
なので、エディーにとってはここからは時間との勝負になる。
“超速ラグビー”がモノになるのが先か、解任が先か。
来年も惨敗続きなら解任もあり得ると思っている。
 
 
まあ、ぶっちゃけ決断は早ければ早いほどいい。
HCを交代するなら今がベスト、続投なら心中を覚悟しろ。
 
この段階で続投を決めたのなら協会は腹を括るべきだと思ってますけどね。
 

先日のイングランド戦は悪くなかった。SO起用の意図も何となく理解できた?

下記の通り僕は11月24日のイングランド戦はぼちぼちよかったと思っている。
 
超速ラグビーの現在地。イングランドとの2試合で何が変わったか。スタッツを見ると少しだけ希望が出る? エディー・ジョーンズのコメントも納得できるよね
 
世の中の評価は散々だが細かく観ればそこまでではない。これならエディー・ジョーンズ続投もアリじゃない?
 
それからいろいろな方の感想、考察、分析等を漁りながらあれこれ考えている。
 
その中で「ああ、そうか」となったのがSO起用の意図
チームの要となるポジションに本職ではない選手(立川理道、ニコラス・マクカラン)を起用して大敗→批判の的になったわけだが、いろいろ見ていくうちに「なるほど」と思った次第である。
 

“超速ラグビー”で重要なのはSH。藤原忍の起用はめちゃくちゃわかる

エディー・ジョーンズの標榜する“超速ラグビー”においてSHが重要な役割を担うのは誰の目にも明らかである。

スピーディな球出しはもちろん、誰に渡すか、自分で走るか、もしくは別の動きをするかの判断を(瞬時に)下す。
相手ディフェンスが整う前にどれだけスペースをこじ開けられるか、攻撃の起点となれるかが高水準で求められる。
 
なので、機動力とトリッキーさが持ち味の藤原忍に期待がかかるのはめちゃくちゃ理解できた。


 

当たり負けしないSOがほしいんだろうな。ゲームコントロールよりもキワの部分での強さ

そして問題のSOだが、要は当たり負けしない選手がほしいのだと思う。
 
上述の通り“超速ラグビー”ではSHが攻撃の起点となる。
それを踏まえると、近場のラッシュをかけるメンバーの中にSOも含まれているのだろうと。
 
試合をコントロールする能力が必要なのは間違いない。
だが裁量自体はSHの方が大きく、むしろブレイクダウンやつなぎといったキワの部分での強さが重視される。
 
ディフェンス面もそう。
球出し、パス回しはスピードを上げれば上げるほどミスのリスクが高まる。
それに伴って頻繁な攻守の切り替え、近場で突進を止める場面が増えることが想定される。
 
ゲームコントロールは重要だが、当たり負けしないフィジカル、密集での強さはさらに大事。
No.8やCTBの能力をSOにも求めているというか。
そういう意味での立川理道、ニコラス・マクカラン起用だったと想像する。
 
 
たとえば高本幹也のように強力FWの分厚いサポートがあって力を発揮するタイプは現代表にはフィットしにくい。
有力なのは(近々代表の資格を得る)アイザック・ルーカスだが、身体の強さやディフェンス能力を考えるとレギュラーとして確立できるかは微妙。


“置きにいく”タイプの松田力也はちょっと厳しい。
 
だいたいこんな感じだろうか。
 
エディー・ジョーンズ再び日本代表HCに? エディーのラグビーは古い。世界の主流はディフェンス重視のロースコア。トレンドに即した人選をだな…
 

ペース配分のためにもキックキングゲームは絶対必要。来年秋までにSOを3人発掘したいらしいけど…

またこれも何度も言っているのだが、“超速ラグビー”を80分継続するなど不可能である。局面ごとの上げ下げ、ペース配分は絶対に必要になる。
 
そして、当たり前だがペース配分にはキックキングゲームが欠かせない。
 
エディー・ジョーンズの「来年の秋くらいにチームの中心になれるSOを3人揃えたい」旨のコメントも恐らくそれに関連したもの。
ゴツゴツ当たるタイプとキックを駆使して地域を挽回するタイプを発掘したいのだろうと。
 
理想は身体の強さと器用さを兼ね備えてしんどいプレー、ハードワークもいとわないがんばり屋さんだが、そんなヤツがどこにおんねんという話。
 
なお個人的にもっとも近いのがコベルコ神戸スティーラーズのブリン・ガットランドかな? と思っている。
あの選手は神戸の展開ラグビーにうまくフィットしたし、キックパスや2人飛ばし等の大胆なプレーも得意。自分で試合を動かせる上にディフェンスをサボらず密集にも積極的に入る。
 
た~まに「ウソだろ?」というやらかしもあるが、それを踏まえてもプラスの方が大きい。
 
だからブリン・ガットランドはいいって言っただろw コベルコ神戸スティーラーズ2023-24シーズン振り返り。もうオフェンスに振り切る方向でええんちゃう?
 
まあ、ああいうタイプのSOは国内選手ではまず見当たらないが。
それ以前に人材不足過ぎて候補自体が少ないのがね……。
 

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9シェイプを多用もうまくいかず。先日のイングランド戦でようやく改善が見られた

恐らくだが、エディー・ジョーンズの考える“超速ラグビー”の完成型はポジションレス
 
ボールキャリアの意図を周りが瞬時に理解して反応する。
誰もが攻撃の起点になれる、誰もが素早く同じ方向を向けるチーム。
全員がスピーディに意思疎通を図ることで相手を置き去りにするスタイルである。
 
 
ただ、そこまで到達するのは並大抵ではない。
時間もかかるし成長過程で失敗を重ねる必要もある。
「今年は経験値を積むための我慢の時期」というエディーのコメントがそれを表している(納得はしてないけど)。
 
で、その前段階? 準備段階? としてSH中心の9シェイプを多用しているのだろうと。
 
 
だが、残念ながら現時点では9シェイプすらもうまくいっていない。
 
各々が“超速”にとらわれて焦りすぎ。
勝負どころでパスミス、ハンドリングミスを繰り返してチャンスを潰す。
前半20分だけフルスロットル→すぐにバテてグダグダに。
その疲労がディフェンスの出足にも影響する悪循環。
 
ところが先日のイングランド戦では無茶なラン、パスでポロポロするシーンが激減した。
後半になっても足が動いていたしスタッツにも改善が見られた。これまでよりも少しだけ希望が感じられたと申し上げている。
 
後半にこういうトライができたのはホントによかった。

これがまさに相手の思考を先回りする“超速ラグビー”(の片りん)ですよね。
 

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目指す場所はニュージーランドやフランスに近い。上位互換の相手にやりたいことをそのままやられた絶望感

諸々を踏まえると、“超速ラグビー”の目指す場所はニュージーランドやフランスに近いのではないか。
 
各々が自由に動きつつもチーム全体で統率が取れている。
基本、試合を作るのはSHだが、近場の選手も同じ(似たような)ことができる。
ブレイクダウンで負けないフィジカル、集散の速さは全員が当たり前に兼ね備える。
 
ここまで成熟すればむしろ高本幹也のようなSOが機能しやすくなる(と思う)。
 
ビデオ判定ってやっぱりクソだわ。ラグビーリーグワンのTMO(ビデオ判定)が末期。準決勝2試合で計11回は正気の沙汰じゃねえ。決勝戦ではゼロって何だそりゃ
 
だが今はSH中心のゲームメイクすらうまくいっていない状態。
未完成どころか前半20分でバテバテになるあり様である。
 
「ニュージーランド戦、フランス戦での負け方は凄まじい絶望感」「スタッツ上も希望が見えない」と申し上げたが、要はそういうこと。
上位互換の相手にやりたいラグビーをそのままやられれば絶望するに決まっている。
 
 
ちなみに僕の予想は2025年秋のエディー解任です。
ファンや識者の辛抱が限界を超える→協会が決断を下す流れ。
 
できればこの予想が外れてほしい。
 

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