映画ボディガードがただのAKB48の握手会事件だった。ケビン・コスナーが全然クールじゃねえww エンダーーーァァァァアアアアィイアアァァ……【映画・感想】
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映画「ボディガード」を観た。
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「ボディガード」(1992年)
人気歌手であるレイチェル・マロンのもとには以前から脅迫状が届き、自宅には不審者が侵入を繰り返していた。
だが、アカデミー賞にもノミネートされるほどの人気を誇る彼女に、周囲はそのことを告げられずにいた。
ある日、状況を見かねたマネージャーのビル・デヴァニーが、敏腕ボディガードであるフランク・ファーマーにレイチェルの護衛を依頼する。
ところが、自由奔放で傲慢なレイチェルはフランクの指示に従おうとしない。
そしてフランクの静止を振り切って立った舞台で、興奮した観客に囲まれ客席に引きずり降ろされてしまう。
フランクは観客たちを蹴散らし、彼女を迅速に救出する。
それがきっかけでレイチェルはフランクへの信頼を深め、次第に2人の距離は縮まっていく……。
当時、全盛期を迎えていたケビン・コスナーとホイットニー・ヒューストンがW主演をつとめたことで話題となったサスペンス・ラブストーリーである。
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ストーリーというか、真犯人はコイツです。ネタバレすみません
「ボディガード」
1992年にアメリカで製作された映画で、2012年に亡くなったホイットニー・ヒューストンと、当時人気絶頂だったケビン・コスナーのW主演で大ヒットした作品。
僕自身、前に観たのがいつだったかも忘れたのだが、本当に久しぶりに観た映画である。
ネタバレになってしまうのだが、まずは大まかなストーリーと結末を。
脅迫状に怯えるレイチェル・マロン(ホイットニー・ヒューストン)と、その警護を依頼されたフランク・ファーマー(ケビン・コスナー)。
そして、かつて歌手になることを夢見ていたが、妹の才能を見て裏方に徹すると決めたレイチェルの姉ニッキー・マロン(ミシェル・ラマー・リチャーズ)。
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ストーカーの手から逃れるために、フランクはレイチェルと息子フレッチャー、姉のニッキーを連れて父ハーブの家に避難する。
だが、そこもすでにストーカーにはバレており、フレッチャーの乗ったボートが爆破されてしまう。
間一髪フレッチャーを助けたフランクは、脅迫状の鑑定を依頼していた元同僚に結果を急ぐように電話をする。
ところが、元同僚からはすでにストーカーを逮捕したことを告げられてしまう。
混乱するフランク。
その夜、姉のニッキーから涙ながらに「レイチェルの殺害を依頼したのは自分だ」と聞かされ、酒場で勢いで依頼したため相手の名前も連絡先も知らないことを告げられる。
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要するに、妹の成功に嫉妬した姉が、脅迫状を利用して妹の殺害を企てた。
つまり、脅迫状の送り主と殺害犯は別人で、ニッキーからの殺害依頼を請け負ったのが実はフランクの元同僚であるポートマンだったという話である。
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めっちゃメンタル揺れるボディガード。おお、こんなに感情の起伏が激しいヤツだったんだな
実はこの映画、かなり内容を忘れており、今回改めて「なるほど」と思った部分が多い。
しかも、日本では感動的なラブ・サスペンスとして知られているが、アメリカでは「おバカ映画」と揶揄されているとか。その理由も何となくわかったような気がする。
全体の印象としては、
「ケビン・コスナー、意外とメンタル弱いのな」
前に観たのがあまりに昔だったせいでアレなのだが、もう少しケビン・コスナーはクールな役どころだったと記憶していた。
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ほとんど表情を変えず、口数も少ない。
わがままなレイチェルの振る舞いに苦労しつつも、淡々と任務をこなすプロフェッショナル。
だが、ストレートに感情をぶつけるレイチェルにフランクの心が少しずつほぐれていき、レイチェルもまた、時おり見せるフランクの優しさに惹かれる。そして徐々に2人は……。
みたいな流れだと思っていたのだが、全然違った。
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実際のフランクは、まあメンタルが揺れる揺れる。
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「公私混同はしない」のがポリシーのくせに、割と早い段階でレイチェルと一晩過ごすし、クッソ爽やかな笑顔でジョークも言う。
「仕事柄、感情を表に出さない」と言いつつ、八つ当たりで関係ないおっさんをボコったり、男と部屋に入るレイチェルに嫉妬したり。
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レイチェルに「こんな渋面を見ていたくない」と吐き捨てられるのだが、いやどこが?
めっちゃ感情表現豊かなおっさんにしか見えないのだが。
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もっとスタイリッシュでオサレ感満載の映画だと記憶していたのだが、ちっともそんなことはなく。
当時は若かったせいもあるかもしれないが、こんな人間臭いお話だったのかと驚いた次第である。
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やっかましゃああぁ、ボケエエエェェェ……。
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レイチェルを狙う動機がしょぼい? 僕にはめちゃくちゃわかるんだよね。てか、AKB48の握手会そのまんまだよね
そしてレイチェルの襲撃犯や、脅迫状を送りつけるサイコパスについて。
依頼主であるはずのニッキーを射殺したポートマンが、なぜその後もレイチェルを狙うのか。
すでに依頼主はいないし、金ももらっているはず。わざわざ危険を侵してレイチェルを殺す必要性がない。
パーティでたった1度男女の仲を断られただけでは、逆恨みする理由としては弱くないか?
これが、この作品が「おバカ映画」と揶揄される一番の要因である。
確かにアカデミー賞授賞式での発砲事件や、フランクの実家まで追いかけてくる犯人は恐怖そのものである。だがその動機というか、レイチェルを執拗につけ狙う理由が、全体のサスペンス調な雰囲気とはまったくそぐわない。
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ひと言で言うと「動機がしょぼい」。
それが、この映画を低評価する方の意見のようである。
なるほど、わかる気がする。
大統領を護衛していた敏腕ボディガードと大人気歌手のラブサスペンスにしては、ちょっと事件のスケールが小さい。
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ただ、個人的な意見を言わせていただくと、僕は決してしょぼいとは思わない。
というより、割とガチで「一番あり得る動機」と言えるのではないだろうか。
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好きをこじらせてストーカー化する。
相手への愛がいつしか憎悪に代わり、脅迫的な言葉を投げかける。もしくは脅迫状を送りつける。
関係を断られたことで「恥をかかされた」と感じ、相手への憎悪を募らせる。
憎悪はたやすく殺意に代わり、1人の人間を殺戮犯へと変貌させる。
たまにAKB48などアイドルの握手会での襲撃事件を耳にするが、やっていることはまったく同じである。
脅迫状がTwitterなどのSNSに代わっただけ、銃がスプレーやナイフに代わっただけ。
本来映画の中のできごとだったものが、当たり前のように起きている。この事実に愕然としてしまう。
逆に言うと、ああいう事件がシークレットサービスが取り扱うほど深刻なものだという証明でもあるわけで、「法治国家日本」とは片腹痛い。
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マジな話、恋愛感情や支配欲、独占欲が絡むとホントにややこしい。
僕はこれまでアイドルに入れこんだ経験はないのだが、誰でも一歩間違えばその道に踏み込む危険性を孕んでいるのかもしれない。
まったく人ごとではないし、しょぼいどころの話ではない。
そんな感じで、普通に恐ろしいと感じた次第である。
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ホイットニー・ヒューストン最高すぐる。思わずサントラを買っちゃいました
ちなみにだが、歌手としてのホイットニー・ヒューストンはさすがとしか言いようがない。
作中でもたびたびレイチェルが歌うシーンが出てくるのだが、もう全部いい。
ラストの「オールウェイズ・ラヴ・ユー」はもちろん、その他の曲も総じて鳥肌レベルである。
生前のホイットニー・ヒューストンは薬物摂取とアルコール依存症で長年苦しんでいたらしいが、本当に惜しい才能を亡くした。
↓思わずコレ買っちゃいましたよ僕はww
なお、この映画の全体的な評価としては、5点満点中3.5。
「壮大なラブ・サスペンスで感動したい」「ケビン・コスナーのかっこよさと、チャーミングなホイットニー・ヒューストンを堪能したい」という方にはちょっと違うかもしれないが、現代の社会風刺? に照らし合わせてあれこれ考えるにはなかなかいい映画ではないだろうか。
「そんなテンションで映画なんか観たくねえよ」と言われれば、それまでだが。
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