ポーターvsベルト感想。体力腕力万歳ポーターがベルトを突進力と腕ぶん回しでKOする。トップ戦線に踏みとどまった突貫小僧の今後は?【結果】

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ラッシュイメージ
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2017年4月22日(日本時間23日)に、米・ニューヨークにあるバークレイズ・センターでWBC世界ウェルター級挑戦者決定戦が行われ、同級3位ショーン・ポーターと4位アンドレ・ベルトが12回戦で対戦。ポーターが9R1分31秒でTKO勝ちを収めた。
 
WBCウェルター級のサバイバルマッチとして行われたこの試合。
序盤からポーターが持ち前の突進力を活かしてグイグイ攻め、それをベルトが迎えうつ展開が続く。
2Rにダウンを奪うなど、試合はポーターがやや優勢で進む。
 
「ジョシュアがクリチコを粉砕!! 圧倒されながらも逆転勝利。怪物元王者を沈めたジョシュアの次戦はクリチコ再戦か、フューリー戦か」
 
そして迎えた9R。
疲れの見え始めたベルトに対し、ポーターが圧力を強めてこの試合2度目のダウンを奪う。
何とか立ち上がったベルトだが、すでに反撃する力は残っておらず、コーナーで棒立ちになったところでレフェリーが試合をストップ。
ショーン・ポーターが見事に決定戦を制し、次期挑戦者に名乗りを挙げた。
 
今後、2016年6月以来のキース・サーマンとの再戦はあるのか。
WBCウェルター級戦線が今後もおもしろい。
 
「スペンスがブンドゥをKO!! アカン、こりゃぁガチだ。絶対キース・サーマンより上でしょ?」
 

何となくポーターの後半KO勝利かなあと思っていたら、その通りになりました……

ポーターKO勝利!!
アンドレ・ベルトとのランカー対決を制し、トップ戦線に踏みとどまる!!

 
“Showtime”の異名を持つ突貫小僧ショーン・ポーターと、かつてメイウェザー2世と呼ばれたテクニシャン、アンドレ・ベルトの対戦。
 
群雄割拠(?)のウェルター級における実力者同士(?)の一騎打ちということで注目を集めた一戦だったが、結果はポーターが持ち前の圧力でベルトをねじ伏せてのKO勝利。
WBC正規王者であるキース・サーマンとの再戦に一歩前進した試合である。
 
「ガルシアvsサーマン感想!! 才能の塊キース・サーマンがパワーでダニー・ガルシアを置き去りにする。まあそうなるよな」
 
とはいえ、僕はもともとこの試合にあまり興味が沸かなかった(いつも言ってるなコレ)。
確かに抜群のネームバリューを持った選手同士の試合ではあるが、両者ともすでに底が見えている感が強い。
 
「タパレスが大森を11RTKOで粉砕。顎を骨折した大森は病院直行する」
 
かつてメイウェザー2世と呼ばれながらも、本家メイウェザーに丸裸にされたベルト。
突進力はあるが動きが直線的で読まれやすく、サーマンのようなタイプにはポイントアウトされてしまうポーター。
しかも、どちらもここから先の伸びしろもあまり感じない。
 
何となくポーターが後半にKOする可能性が高いんじゃないの?
ベルトはポーターほどのラフなファイターとの対戦経験はないし、相当厳しい試合になりそうだけど。
予想をするほどの気力はないが、漠然とそんな感じで考えており、ほぼその通りの結末を迎えた次第である。細かい展開はともかくとして。
 
「待ってましたのデボン・アレクサンダー! オルティスとのサバイバル戦が2月にあるってよ。元王者対決が地味~に楽しみ」
 

いつものように突進力と腕力にモノを言わせて前に出るポーターと、カウンターで迎撃するベルト。だが、ベルトのフットワークではポーターの突進には敵わない

試合展開は概ね上述した通り。
ポーターがワンツーを出しながら圧力をかけて、そこにベルトがカウンターを合わせるというパターンである。
 
開始直後からガンガンくるポーターの突進に面食らったベルトが2Rにダウンを奪われるわけだが、これもだいたい想定通り。
 
アンドレ・ベルトはかつてメイウェザー2世と呼ばれその将来を嘱望されたものの、実際のスタイルは全然違う
 
「カーン復帰戦にブローナー? 可能性は低いけど期待しちゃうじゃねえかww 2年半くらい前にも似たようなことがあったっけ」
 
独特のL字気味のガードから、ハンドスピードを活かした多彩なコンビネーションを得意とする選手。
ただスピードはあるが上半身が固く、フットワークもそこまでいいわけではない。基本的には前後のステップのみで、左右への位置取りや身のこなしに関してはメイウェザーの足元にも及ばない。それは2015年に行われたメイウェザーのラストマッチでもはっきりとわかったと思う。
「こいつ、全然メイウェザーちゃうやんけww」と。
 
「メイウェザー、やっぱり判定勝ち!! 現役ラストの試合でも挑戦者ベルトに何もさせず」
 
なので、あの足さばきではポーターの突進から逃れるのは不可能。
リング上を跳ね回るようなキース・サーマンの足の速さがあれば別だが、いずれポーターのラッシュに捕まる可能性が高い。
 
1Rのカウンターはすばらしいタイミングだったが、あくまで単発に過ぎない。ポーターの突進を寸断するところまでは及ばない。
ましてやケル・ブルックのように、ポーターに突進を躊躇させるほどのフィジカルもない。しかも、これだけラフに腕を振り回す相手と対峙した経験はベルトにはない。
 
「ダニー・ガルシアがリオスをKO! はぁ~、すっごい。パワーレスなくせにカウンターはヤバいw 村田vsカネロもこんな感じ?」
 
そう考えると、試合後半にベルトがポーターの突進に耐えきれなくなり、KOで押し切られて試合終了というのがベタな展開ではないか。
 
思ったよりもベルトがポーターのラフファイトにイライラしていたが、それもほぼ想定内というか、「ベルトはこんなもんだろうな」という感じである。
 
「見どころ満載の拳四朗vsガニガン・ロペス。思った以上におもしろかった試合」
 

突進力と体力と腕力のショーン・ポーター。1発目の当て勘とラフファイトを発揮しまくりベルトを圧倒

対するショーン・ポーター。
こちらに関しても、特に驚くべき点はなし。
 
「マイキー・ガルシアvsブローナー決定!! マジかよスゲー試合だよこのマッチメイク。体重超過あり?」
 
前後のステップに加え、絶えず左右に身体を動かす振り子運動。
そこから左を連打しながら一気に距離を詰め、相手をロープ際まで押し込む。
下げた頭を相手の顔面にグリグリと押しつけ、肘で無理やりスペースをこじ開け反対の腕を振る。肘を直角に曲げた状態でフルスイングし、そのまま自分の預けるように身体を押しつけ、拳→肘→肩の順で相手に襲いかかる。
 
「意外と楽しみなアンドレ・ベルトvsデボン・アレクサンダー。どっちが勝ってもスペンスには歯が立ちそうにないけど」
 
至近距離のもみ合いでポーターのパンチが当たることはほとんどない。だが、それでも相手の体力と気力をごっそり奪うには十分な効果を発揮する。
 
ステキな笑顔にラフなケンカファイト。
100万ドルの笑顔()が悪魔の微笑みに変わる瞬間であるww
 
「5度ダウンのカールソンが山中に敗れる!! 神の左()を活かすための神隠しの右()が冴え渡るww」
 
また毎回思うのだが、この選手は踏み込みの鋭さと1発目の当て勘が本当にいい
ジャブも出ないしフットワークもない。
基本的な攻撃パターンはフェイントをかけてから踏み込んでの連打のみ。
 
だが、その踏み込みからの1発目、返しの2発目が本当によく当たる。
ワンツーで入ったり、左をボディにもっていったり、いきなり右で飛び込んだり。
 
「激戦のアレクサンダーvsベルト。思った以上におもしろかったし、思った以上に泥試合だった」
 
低い体勢で効果的な1発を当て、そのまま相手のアゴの下に頭をねじ込み、ちっとも当たらないラッシュをかます。
相手がイライラしてもお構いなしで肘、頭を叩き込み、上半身を抱え込んで振り回す。無理やり相手にロープを背負わせ、有り余る体力で強引にペースを引き寄せる。
 
躊躇のない踏み込みからのフルスイング+ロープ際でのラフファイト。
 
たとえカウンターでパンチをもらっても、前に出る勢いのままに体重を預け、そこから先の展開を許さない。持ち前の腕力で相手の動きを封じ、こっそりとダメージ回復を図る。
 
「カーンとダウンはセットや!! カーンvsバルガス、ポーターvsガルシア振り返り。え? 松本亮負けたの?」
 
基本もクソもあったもんじゃないが、ハンドスピードとカウンターで捌きたいタイプのベルトには完全に未体験ゾーン。ポーターのような選手はベルトにとっての天敵だったと言っても過言ではない。
 

ポーターの今後? サーマンとの再戦? もう一回観たいですかね? 確かにおもしろかったけど、再戦は不要じゃないの?

ほぼ予想通りの展開でベルトを敗り、ウェルター級トップ戦線に残ったポーター。
今後はキース・サーマンとの再戦、王者返り咲きを目指すことになるのだろうか。
 
個人的にサーマンvsポーター戦は「もうええんちゃう?」という感じなのだが。確かにあの試合はおもしろかったが、もう一度観たいかと聞かれると素直に「うん」とは言いにくい。
 
「サーマン←才能だけでやってる人がポーターに辛勝!! ノンストップのハイスピードバトル!!」
 
といっても、WBAやIBFを狙うとしてもポーターがエロール・スペンスに勝てるとは思えないし、ケル・ブルックにはすでに敗北を喫している。じゃあWBOのパッキャオは? という話だが、どうやらあの方は完全に我が道を進む気満々らしい。
 
「KO必至? ブルックvsスペンスウェルター級頂上決戦の行方は? パワーとテクニックの最高峰の激突」
 
そうなるとやはり、キース・サーマンとの再戦しか道が残されておらず、テンションが上がらないことこの上ない。
 
何となくだが、このままサーマン、ポーター、ベルト、ダニガルあたりでWBCのタイトルをグルグル回していく雰囲気が漂っている。そこにアミール・カーンが戻ってくればちょっとは盛り上がるのだが。
 
「カーン仰向けにバッタリ。“カネロ”・アルバレスが壮絶カウンター一発でカーンを失神KO!!」
 
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