デビッド・ベナビデスは“自分は絶対に正しい”と思ってる人間だよね。デメトリアス・アンドラーデを6RTKOで初防衛に成功。これはカネロも危ないかもしれん【結果・感想】

デビッド・ベナビデスは“自分は絶対に正しい”と思ってる人間だよね。デメトリアス・アンドラーデを6RTKOで初防衛に成功。これはカネロも危ないかもしれん【結果・感想】

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2023年11月25日(日本時間26日)に米・ネバダ州で行われたWBC世界S・ミドル級暫定王座戦。同級暫定王者デビッド・ベナビデスと元2階級制覇王者デメトリアス・アンドラーデが対戦し、6R終了TKOでベナビデスが勝利。初防衛に成功した試合である。
 
 
大人気のベナビデス弟と不人気王者として名をはせた(?)アンドラーデによる無敗対決。
当初から予想しにくいと対戦と言われた一戦だったが。
 
 
ただ、僕はこの試合をリアルタイムでは視聴できず。
翌日の月曜日も微妙に忙しく、なおかつ日曜日に豪快に足首をグネったせいで歩行に苦労する状態が続いている笑
 
火曜になっても相変わらず足は痛いのだが、とりあえずベナビデスvsアンドラーデ戦だけは観ておくかと。
バタバタしている中で時間を見つけて視聴したところである。
 
 
いやもう、ホントに忙しいの嫌い笑
 
暇がいい。
家にいたい。
飯食って寝たい()
 
ジョシュア、ワイルダー揃い踏み+フューリーvsウシクもリスケ。唐突なヘビー級出血大サービスにびっくり。でもすまん、僕には“フランシス・ガヌー杯”に見えてしまうのが…
 

めちゃくちゃおもしろい試合だった。ベナビデスがクソ強かった

まず試合の感想としては、めちゃくちゃおもしろかった
と同時にベナビデスがクソ強かった
 
僕は勝敗予想をしたわけでもなく漠然と眺めていただけなのだが、ベナビデスの圧勝だったなぁと。
 
 
ただ、展開的にはだいたい想像通り。
 
ベナビデスはいつも通りガードを上げてノシノシと前進、ジャブを出しながら距離を詰め、得意な間合いに入ったところで攻撃を開始する。
 
対するアンドラーデはスピードとフットワークで間合いをキープ。極力ベナビデスの危険地帯に立ち入らず、打っては離れるの繰り返しでポイントアウトを狙う。
 
近づいて打ち合いたいベナビデスとそれをさせたくないアンドラーデ。
どの段階でベナビデスがアンドラーデに追いつくか、アンドラーデはアウトボクシングの時間をいかに長くできるかの勝負。
 
多くの方が予想した(僕も思った)通りの立ち上がりである。
 
シャクール・スティーブンソンvsロス・サントス前代未聞の手数の少なさ。でも僕はおもしろかったw 突進力のある連打型のサウスポーに可能性を感じたよ
 

まったく余裕のないアンドラーデ。序盤3Rですべての引き出しを開けさせられた

ところがアンドラーデにはまったく余裕がない
 
右ジャブ1発1発に力を入れて打ち出すものの、ベナビデスはケロッとして前進を続ける。
それを受けて3Rあたりから手数を増やして全力のコンビネーションを発動。ガードの間からヒットを重ね、サッと身体を入れ正面を外す。
 
だが、それでもベナビデスに動じた様子はない。アッパーをもらうと一瞬動きが止まるものの、すぐに持ち直してガツガツ攻め込む。
逆にアンドラーデはベナビデスの圧力に押され、危険地帯で打ち合うシーンが目立ち始める。
 
 
何というか、アンドラーデは3Rですべての引き出しを開けてしまった印象。
右ジャブ中心の立ち上がりからコンビネーションを使う流れを強いられ、最終的には手数で勝負せざるを得なくなる。
 
動きながらのパンチではベナビデスは止まらない。
だが、足場を固めるとそれだけ危険地帯に留まる時間が延びる。
 
で、結果的にこらえきれずに打ち合いに巻き込まれる悪循環。
 
 
前回のカレブ・プラントは中盤まで粘ったが、今回のアンドラーデは序盤でほぼ手詰まりにさせられた。
階級差もあったとは思うが、純粋にプラントの方がアウトボクサーとしてのクオリティが高かった気がする。
 
ベナビデスがプラントに判定勝利。ベナビデスを超人認定します。“凡人の最高峰”カレブ・プラントの技巧を攻略
 
マジな話、これ系の選手が序盤でフルパワーを出さざるを得ないのは致命的である。
逃げ切りを図るならせめて中盤、できれば後半に差し掛かるまではある程度の余裕がほしい。
 
序盤3Rですべての引き出しを開けさせられ、その上で優位に立てなかった時点で勝負は見えた(と思う)。
 
ライアン・ガルシアvsオスカー・ドゥアルテ。接近戦でモタつく以前のガルシアに戻った? 背中を向け過ぎてドゥアルテが右をまったく使えない笑
 

階級トップレベルのフィジカルを全面に出したファイト。村田諒太をさらにスケールアップさせたような…

勝利したベナビデスだが、いや、強いっすねぇ。
 
ガードを上げてにじり寄り、ジャブを起点に攻撃開始→相手を徐々に疲弊させた上でチャンスの局面では一気にペースを上げる。
 
身体の強さ、階級トップレベルのフィジカルを全面に出したファイトというか。
 
印象としては、デビュー~ロブ・ブラント戦までの村田諒太を一段スケールアップさせた感じ。
カレブ・プラント、デメトリアス・アンドラーデとアウトボクサーを立て続けに仕留めたことを考えると、練度的には村田諒太を超えている気がする。
 
村田諒太以外にゴロフキンをここまで追い詰められるヤツがどれだけおるの? でも引き出しの多さ、経験値の違いが顕著だった。改めてブランクが…
 
しかも適度に攻防分離なおかげでカウンターを食いにくい。
相手の攻撃が止むまで手を出さない+強フィジカルすぎてベナビデスの攻撃中はうかつに手を出せないため、カウンターのタイミングが見つからない。
 
その上歩幅が広いせいで少ない歩数で追いつかれてしまう。距離を取るには普段よりも大きく動く必要がある。
 
打たれ強さ、身体の強さに絶対の自信を持っているのだと思うが、これは相手にとっては恐怖でしかない。プラントもアンドラーデも心身ともに消耗させられたと想像する。
 
 
あと、アレなんですよね。
意外と柔軟性があるのが……。
 
攻撃を芯で食わない、長い腕を前に掲げて急所を隠す、前後の距離の設定がうまい、などなど。
サウスポーを苦にしないのは1Rの時点でわかったが、足を使うタイプがこの選手から逃げ切るのは至難の業に思える。
 

ベナビデスがお気に入りになった件。“自分は絶対に正しい”と思っている側の人間だよね

今回の結果を受けて僕はベナビデスを完全に気に入っている笑
 
もともと怪物的な強さではあったが、トップクラスのアウトボクサーを2試合連続で仕留めたことでお気に入り度は爆上がり中であるw
 
 
前回のプラント戦でもそうだが、この人はとにかく焦らない。
 
序盤にリードを許してもそこで作戦を変えることは絶対にない。
というより、これを続けていればいずれチャンスがくる、相手が落ちることを確信しているように見える。
 
そして、実際その通りになっている。
 
 
要するに“自分は絶対に正しい”と思っている人間。
 
勝てばすべて自分のおかげ、負けたら周りのせい。
 
カネロのように勝ち続けることで尊大さを増したタイプではなく、ナチュラルな自己中。
物心ついたときから俺様メンタルが染みついていると想像する。
 
デビン・ヘイニーほど毎回ファイトスタイルを変えてくる選手も珍しいよな。プログレイスを圧倒、フルマークで2階級制覇
 

どんな状況でも自信たっぷりのデビッド。兄のホセには若干の揺らぎを感じるけど

そうでなければあんなボクシングができるわけがない()
 
フィジカルの強さ、打たれ強さ、身体の大きさが大前提のファイト。
 
歩幅が合わなくてもお構いなしにパンチを出せる器用さやここぞの局面での野獣性、その他。
あくまで自分本位のファイトを相手に押し付ける。
 
村田諒太のように研究と鍛錬の末にたどり着いたものではなく、「自分のやりやすい方法がベスト」とでも思っていそうな……。
 
 
ちなみにだが、兄のホセ・ベナビデスには若干の揺らぎを感じる。
こちらも弟と同様身体の強さ、打たれ強さを前提としたファイトだが、負けを経験しているせいかデビッドほどの自信はなさそう。
 
 
その点、弟のデビッドには自信と確信しかない()
 
怖いもの知らずの根拠のない自信が強豪を撃破したことでガチの自信に変わったというか。
ナチュラルな俺様野郎が挫折を知らないまま才能を開花させた印象である。
 

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カネロも危ないかも? ここ最近、ピークを過ぎた感がある

もしかしたら今のベナビデス相手にはカネロでも危ないかもしれない。
 
足を使うタイプが12R逃げ切るのが難しいのはこの2戦で証明された。
剛腕タイプが真正面から打ち合ってもデビッド・レミューの二の舞にしかならない。
 
だったらスピーディなコンビネーションを打ち込めるヤツが“前”で勝負するのはどうよ?
カネロの精度の高さ+ハンドスピードがあればそれが可能なのではないか。
 
だが、ここ数戦を観る限りカネロはピークを過ぎた感がある。
以前のような滑らかさが失われ、攻防のつなぎにカクカクとした引っ掛かりを感じる。
 
カネロvsジョン・ライダー感想。ダウンで吹っ切れたライダーの健闘。カネロが下降線に入ったという意見には同意せざるを得ないな。切ないけど
 
あのコンディションで今のベナビデスと対峙するのはちょっとマズいのでは? と。
 
 
ベナビデスはめちゃくちゃお気に入りだが、カネロも好きなのでどちらを応援するかは非常に迷うところである笑
 
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