結局権威と年功序列が最強説。アイディアや知識じゃ人は動かない。数字で説得するには手間がかかり過ぎる。人間力が絶対的に不足してるよねって話

結局権威と年功序列が最強説。アイディアや知識じゃ人は動かない。数字で説得するには手間がかかり過ぎる。人間力が絶対的に不足してるよねって話

ビジネスイメージ
スポーツ専門の配信サービス「DAZN」からプロ野球・東京ヤクルトスワローズと広島東洋カープのロゴが消えたことが話題になっている。


2018年のスポナビライブ終了に伴い、DAZNでは2018年シーズンから読売巨人ジャイアンツのホームゲームを除く11球団の試合を中継してきたが、2019年はヤクルト、広島のホームゲームの放映権獲得に失敗したことが判明した。
 
また、巨人の放映権に関しては現在交渉中だが、獲得できるかは現時点では不明とのこと。
 
 
したがって2019年シーズンのプロ野球は、セリーグは横浜DeNAベイスターズ、阪神タイガース、中日ドラゴンズのホームゲームのみのラインアップとなる。
なお、パリーグは引き続き全球団の視聴が可能である。
 
「プロスポーツ選手とファンの距離感? 物理的な接触で選手が怪我するとか、最悪だからな。松坂大輔肩の違和感によりノースロー」
 

プロ野球はセリーグの足並みがちっとも揃わない。ファンにとっては手間ばかりかかる

DAZNのプロ野球中継からヤクルトと広島が消えた。
この件については前々からファンの間で噂になっていたのだが、実際に現実のものとして突きつけられるとまあまあのインパクトである。
 
今シーズンからスカパー! が全球団のネット配信をスタートするとのことだが、こちらは月額4000円弱。DAZNの税込1890円と比べれば割高感は否めない。


特に人気球団の広島がお目当てでDAZNを利用していた人は多いようで、まさかの事態に絶望する声もちょいちょい聞こえてくる。
 
「大坂なおみ全豪オープン優勝。グランドスラム連覇が異次元過ぎてしっくりくる例えが見つからない件。あえて言うならバロンドールか?」
 
以前から言われているように、日本プロ野球においてセリーグの足並みはいつまでたっても揃わない。
 
「パ・リーグTV」を始め、リーグ全体で協力し合うパリーグに対し、セリーグは各球団が既存ファンの囲い込みに邁進する状況。なまじっか人気と金があるせいで、好き勝手に独自サービスを展開できてしまう。
 
試合のスケジュールやチケット購入もそのつど各球団のサイトで調べなくてはならず、ファンにとっては不便で仕方ない。リーグが一括で管理すれば手っ取り早いのだが、ちっともそれが実現しない。
 
「イチロー引退。スカした言動と態度とは裏腹に人一倍暑苦しくて泥臭いヒットマン。競技性orエンタメなんていう議論が全部不毛に思える」
 

Jリーグはプロ野球の一歩前を進んでいる。25年後に反映しているのはサッカー?

プロ野球・東北楽天ゴールデンイーグルスとJリーグ・ヴィッセル神戸の球団社長を兼任する立花陽三氏が言うには、「Jリーグは(プロ野球の)一歩前を進んでいる」とのこと。


・Jリーグは各チームの社長が出席する実行委員会が毎月ある
・特にDAZN参入以降は変化のスピードが早く、ついていくのが大変
・プロ野球はオーナー会議が年2、3回のみ
・楽天の硬式ボール代が年間5000万円、ヴィッセル神戸のボール代が150万円
・プロ野球とJリーグ、25年後にどちらが繁栄しているかは明白?
などなど。
 
野球ファンにとっては過激な内容だったせいか、元記事は光の速さで消えてしまったのだが、個人的には「すっげえわかる」という内容だった。
 
 
そうそう。
前にも言ったけど、サッカーってホントにお手軽だからね。
 
「明るい話題が欲しいぞアイスホッケー界。迫る日本製紙クレインズ廃部とアジアリーグ存亡の危機?」
 
ボールとグランドがあればできちゃうし、6人集まればミニゲームが成立する。
ルールは誰にでも理解できるくらい簡単。細かい戦術どうこうを考えず、初心者でもお安く楽しくプレーできる。
しかもモテる。
 
その点、野球は扇型の歪なグランドが必要で、グローブやバット、プロテクター等、道具も高額。さらに、高圧的な指導者からは意味不明な声出しと坊主頭を強制される。
理不尽な苦行と暗黙の了解を必然的に受け入れなくてはいけない分、プレーを楽しむまでの敷居はめちゃくちゃ高い。
 
少し前にDeNAベイスターズの筒香嘉智選手が「少子化をはるかに超えるスピードで野球人口が減っている」旨の提言をしていた覚えがあるが、残念ながらそれも仕方ない。

既得権益が大きい分、現状維持をよしとする風潮が強く、その間に他競技に追い抜かれる危険性は極めて高い。
現にバスケットボールのBリーグは発足3年目にしてバレーボールのVリーグの収益を超えたとか。
 
「バレーボールのVリーグ現地観戦がクソおもしろいって知ってました? 僕は知らなかった。FC東京vsVC長野トライデンツ感想」
 
仮に1年間の売り上げが1000万円だとして、それが翌年には50万減の950万円になったとする。もしかしたら、この時点では現場にはっきりとした影響が出ることはないのかもしれない。
ただ、このペースで減益が続けば10年後の売り上げは500万円。実に全盛期の半分まで落ち込む計算になる。
 
現状、プロ野球が日本におけるキングオブスポーツなのは間違いないと思うが、未来は決して明るくないですよという話。
 

基本的に運営は無能で、既得権益にしがみつく老害ばかり。どこに行っても似たような不平不満が聞こえる

また、僕自身はいろいろなスポーツをいっちょ噛みするのが好きなのだが、それぞれの現場では毎回似たような批判を耳にする。
 
・フットサルはリーグ主導での共通プラットフォームがない。無能
・アイスホッケーは企業スポーツとして限界がきているのに放置し続けた。無能
・アメフトは大学生vs社会人というミスマッチの日本選手権をいつまで続けるんだ。無能
・バレーボールは完全プロ化を謳いながら10年間進まない。無能
・プロレスは新日以外は大した工夫もせずに少ないパイを争ってばかり。無能
・ラグビーは絶対的に宣伝が足りない。周知しようという姿勢がない。無能
 
「初の現地観戦→お、おもしれえじゃん→少し調べる→ファンの不平不満に山ほど遭遇→ゲンナリ」。
どの競技もこのパティーンばかり。
 
明るい話題が多いのはDAZNの巨大資本を得たJリーグと2つのリーグが統合したバスケットのBリーグ、会長が交代して様々な施策を講じているフェンシングくらいか。
 
基本的に
「運営=無能」
「既得権益にしがみつく老害」

というのがファンの間での共通認識。ネクタイを締めた無能どもの好き勝手な運営により、現場の選手が犠牲になっているのが現状らしい。
 
「フットサル現地観戦の「ここがビミョいぞ」な部分を挙げてみる。観客動員が厳しいらしいけど、どうすればいいんでしょうね」
 

優秀な人材はいるけど、あえてドロ舟に乗ろうと思う物好きはいない。結果的に衰退が進む


そして、各競技におけるファンの言い分は恐らく正しい。
 
先日、ラグビー・サンウルブズの試合を観戦した際も、
「国内の試合が秩父宮以外で行われないのはおかしい」
「せっかくラグビーを広げるチャンスなのに」
「Twitterの公式アカウントがまったく仕事をしていない」
等々、ファンの間からは多くの不満が聞こえてきた。
 
実際、サンウルブズの運営が微妙というのは僕も感じることだったりする。
「2019年W杯に向けて、スーパーラグビーを重視する」という名目でトップリーグの試合数を減らしたのに、ワラターズ戦ではスタメンの半数が日本代表資格を持たない選手。スーパーラグビー参戦初年度などは待遇面での不満も聞こえてきたし、いろいろと物足りない部分が多いのだと思う。
 
「サンウルブズvsワラターズ1点差あああぁぁ!!! 快晴の秩父宮で熱狂してきたぞ。大満足のラグビー観戦」
 
まあ、原因としては単純に人材が不足しているんだろうと。
 
 
ここ最近、「スポーツをビジネス化するには」というテーマで前向きな人たちの声をよく耳にする。どの方も年齢性別問わずバイタリティに溢れ、本当に「すげえな」と思わされることが多い。
 
なので、人材自体は普通に存在するのだと思う。豊富なアイディアを持った若くて有能な人材が。
 
その競技に携わる人がいないだけで。
 
いや、そりゃそうなんだよな。
 
マーケティング能力、分析力に長け、それを生かすためのアイディアもある。個々人では結果も出している。フットワークも軽い。
そんな優秀なヤツが、わざわざ先行きの暗いスポーツの現場に足を踏み入れるわけがない。力を発揮できる場所は他にいくらでもあるはずだし、相応の報酬も得られるはず。
 
たとえばアイスホッケーは道具を揃えるのに金がかかり、専用のリンクも必要。普段は2000人収容のアリーナの半分も埋まらない寒冷地限定のスポーツ。来シーズンのリーグ存続すらも危うい状況が続く。
こんなドロ舟に乗っかるより、JリーグやBリーグの勝ち馬に乗りたいと考えるのは至極当然である。
 
「アイスホッケーの現地観戦は1回でいいやと思ったけど、アジアリーグでのH.C.栃木日光アイスバックスは観てみたい。遠いけど」
 
人気が上がらない→儲からない→優秀な人材を雇えない→運営の改善が進まない。
 
結果的に運営はその競技しか知らないOBで固められ、ますます内向きの体制に拍車がかかる。反面、人気スポーツには優秀な人材が集まり、そうでないスポーツとの差はどんどん広がる悪循環。
 

「人が動かない」のが最大の要因だろうな。アイディアとそれを実行するバイタリティがあっても、周りの協力が得られず挫折する

また、改革・改善が進まない最大の要因として「人が動かない」というのがあると思う。
 
「〇〇をしたいけど、××の協力を得られない」
「△△を実行するには××を説得しなくてはならない」
 
アイディアはあるけど人が動かない。
試したいことがあっても一人では難しい。でも、賛同を得られないせいで実行に移せない。
 
恐らく、何かを変えようとする人が最初に直面する障害がココ。
 
上司、同僚その他。
とにかく協力、賛同を得るための手間が大き過ぎる。
他人を説得するのに予想外の労力を要し、スタートラインにすら立てずに挫折する。
 
「歴代最高オールラウンダーはジョーダンorレブロン論争にケリをつける。不毛な議論ほど楽しい? スポーツ選手の価値は数字だけじゃない」
 
これねえ……。
マジであるんですよね。
スポーツどうこうじゃなく、普通の仕事でも。
 
僕も以前、当時の上司(営業)にあれこれとアイディアを出したことがあるが、こういうことって本当に進まない。
 
「一つの案件の終了時にアンケートをとったらどうですか?」
「その回答をHPに掲載させてくれた方に、次回割引特典をつければ」
今後の傾向と対策もわかるし、お客さんとコンタクトをとる機会にもなる。まあ、ごく普通のアイディアである。
 
その上司は「アイディアが欲しい」と言う割に、ふた言目には「忙しい」「時間がない」とのたまうので、アンケートサイトとメールの文面まで考えておぜん立てしたのだが、見事にシカト。そのまま終了でございますww
 
「アイディアを出す→それ、やってみよう! と言われる→苦労して準備、おぜん立て→シカト」のパティーンを都合5、6回繰り返した結果、僕自身がバカらしくなってしまった次第である。
「しょーもなww これなら何もせずに9時5時でええやん」
 
「残業月100時間オーバーの実態。ヤバい? まだいける? ヒトでいられるボーダーラインの見極め。元社畜の僕が社畜自慢するお」
 
そう考えると、結局「権威と年功序列が最強なんじゃねえの?」という気がしてくる。
 
何だかんだで「実績と年齢」のフィルターは強い。
特にスポーツ界は厳しい上下関係の下で育ってきた人が多く、競技で結果を残した人への意味不明な万能感も大きい。
 
こういう人間を「うん」と言わせるには、圧倒的な権威で制圧するのが一番。バスケット界のゴタゴタを力技でねじ伏せた川淵のおっさんのように、より強い権威と実績で黙らせる。
 
ここの人間力というか、カリスマ性というか。
地道にデータを提示してプレゼンするよりもはるかに効率がいい。
 
そして、同時に自分の“人間力”のなさもつくづく実感させられる。
 
 
正直、「わからんヤツは殴ってでも言うことを聞かせる」みたいな体罰至上主義的なものが正解かどうかは知らんが。

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