吉野修一郎vs細川バレンタイン感想。いい試合だったけど、こんな感じかな? と。やっぱり細川バレンタインはちょっと小さかったよね【結果・感想】

吉野修一郎vs細川バレンタイン感想。いい試合だったけど、こんな感じかな? と。やっぱり細川バレンタインはちょっと小さかったよね【結果・感想】

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2020年9月3日に東京・後楽園ホールで行われたOPBF/WBOアジアパシフィック/日本ライト級タイトルマッチ。同級3冠王者吉野修一郎が日本ランキング2位で元日本S・ライト級王者の細川バレンタインと対戦し、3-0(119-109、119-109、120-108)の判定で勝利した一戦である。
 
 
現在12戦全勝10KOの戦績でJBC公認の地域タイトル3冠王者の吉野修一郎が迎えた防衛戦。
相手の細川バレンタインは2019年4月に井上浩樹に敗れて日本S・ライト級王座から陥落したものの、同年9月に階級をライト級に下げて再起。今回全勝の吉野修一郎への挑戦となった。
 
試合は両者が得意の距離を奪い合う展開。
リーチ差を埋めるために前に出たい細川バレンタインに対し、吉野修一郎は鋭い左と高いガードで応戦する。序盤はサイズで上回る吉野が距離を支配して試合を優位に進める。
 
何とか距離を詰めて打ち合いに持ち込みたい細川バレンタインは中盤以降、ボディを中心に前に出るが、吉野も真正面からこれを受け止める。セコンドの指示もあって後半は自ら前に出て至近距離での打ち合いに応じると、ここでも力強さを発揮し逆に細川バレンタインを押し込む場面も。
 
 
試合は一進一退の攻防ながら、各局面で吉野が細川バレンタインを上回ったまま試合終了。ジャッジ1人がフルマークをつける吉野の完勝となった。
 
京口紘人vsタノンサック・シムシー戦を京口紘人本人が自分のYouTubeチャンネルで生配信←僕がこれを「ない」と思う理由
 

吉野修一郎vs細川バレンタイン戦は熱いね!! でも、細川バレンタインが勝つのは難しい気が…

新型コロナウイルスの影響で外国人選手の招聘が難しい日本のボクシング界。だが、その分好試合が期待できるマッチメークは増加傾向にある。
 
その中でもこの吉野修一郎vs細川バレンタイン戦は熱い。それこそ○○タイトルマッチ等の括りがなくても自然と注目が集まる試合と言える。


ただ、現地観戦に関しては散々迷った末に見送った次第である。
理由はコロナ云々はもちろんだが、細川バレンタインが吉野修一郎に勝つのは難しいように思えたから。
 
身長175cmの吉野修一郎に対して細川バレンタインは163cm。
1階級上でやっていたと言っても細川バレンタインは吉野に比べて上背がなく、まともに打ち合うには懐に入る必要がある。
 
だが、吉野修一郎は左リードと両フックで距離を支配するスタイルで距離感も抜群。井岡一翔に荒々しさと強打をプラスして緻密さを若干目減りさせたイメージの選手で、中間距離で攻略するのは困難を極める。
 
間違いなくいい試合になるとは思うが、細川バレンタインが吉野を上回る展開はあまり想像できなかったのが正直なところである。
 
土屋修平vs橘ジョージ、和氣慎吾vs川島翔平。はじめの一歩フェザー級トーナメント決勝行ってきた。人数制限の後楽園ホールアリやなw
 

前日計量での細川バレンタインが小さい。井岡一翔vsファン・カルロス・レベコみたいな試合だったかな

そして、前日計量の記事を観て思ったのが、
「細川バレンタインが小さい」
 
2019年4月の井上浩樹戦と比べて全体的にこじんまりした印象。


S・ライト級時代は上半身を中心にパッツンパッツンに詰まっていた気がしたのだが……。
 
井上浩樹の試合を初めてちゃんと観たけどいい選手。細川バレンタインに大差判定勝利。手数が少ない? あれでいいんじゃない?
 
で、改めて調べてみたところ、確かにそんな感じだなと。


S・ライト級時代は肩周りが大きくゴツいのに対し、ライト級では明らかに一回り小さい。腹筋も割れて一見するといい身体に思えるが、どことなく力強さが感じられない。
 
で、結果的にはその通りだったのかなと。
 
階級を下げたことがどこまで影響したかは定かではないが、細川バレンタインは最後まで吉野修一郎の距離感を崩せず。
たびたびボディや顔面にいいパンチを当ててはいたが、自分の間合いに至るまでにスタミナを使い過ぎた印象。もう一歩攻めきれないまま被弾を重ねてしまった。
 
それこそ2015年末の井岡一翔vsファン・カルロス・レベコVol.2を荒っぽくした試合と言えるのではないか。
 

吉野修一郎はさすがでした。あの構えからすげえ威力のパンチ。後半の強さも目を見張る

勝利した吉野修一郎に関しては、もう「さすがでした」の感想しかない。
この選手は2018年6月の前田絃希戦で初めて現地観戦したのだが、一目観た瞬間に「おお、すげえいい」と思った記憶がある。
 
高く掲げたガードと鋭い左にボディ。スタイル的にはS・フライ級王者の井岡一翔と少し似ていて、そこに一撃必殺の両フックを付け足したような選手。
井岡一翔ほどの緻密さはないが、その分強烈な1発と荒々しさが上乗せされ、対戦相手にとっての危険度は井岡よりもはるかに高い(気がする)。
 
中でも1発1発の強烈さと前に出る馬力は凄まじく、あれだけ両腕を前に出した状態からよくあんな強打が打てるなと思わされる。
 
 
高く両腕を掲げた構えから左リード、フックなど多彩なパンチをほとんど溜めもなくコンパクトに打ち出すため、受ける方は準備が間に合わずにもれなくタジタジにさせられる。
 
今回の細川バレンタインも初回のフックでグラつかされた際、「こんなタイミングのパンチがこんなに強いの?」と面食らっていたように思える。
 
 
また、若干スロースターター気味ではあるが、その分相手の動きを見切ったあとの強さは目を見張るものがある。
 
長身で遠い位置からの鋭いワンツーと左右への動きを両立できる富岡樹なら可能性があると思っていたが、それでも後半は吉野のプレッシャーに押しつぶされてKO負けを喫してしまった。
 
吉野修一郎vs富岡樹at「ダイヤモンドグローブ」最高過ぎワロタw 比嘉大吾の復帰戦もあったよ
 
まあでも、吉野修一郎vs富岡樹戦は発表された瞬間に現地観戦を決めたよね。


それだけ富岡樹には打倒吉野修一郎の期待感があったんですよね。
 

前回の富岡樹戦で一段レベルアップした? かも? チャンスでの強引なラッシュはこれまで観たことがなかった

なお、吉野修一郎は前回の富岡樹戦を経て一段レベルアップした感がある。
 
今回の試合では中盤から細川バレンタインが出てきたのを受けて自らも前進して打ち合いに応じたわけだが、あの局面での猛ラッシュはこれまでの吉野修一郎にはなかったものに思える。
 
富岡に距離を支配されて劣勢を強いられる中、前手の差し合いを放棄して強引に前進した結果、1発の威力と連打の回転力で一気に攻め落としたヤツ。
 
自分の拳に振られて大きくバランスを崩すほどのぶん回しで相手を追い詰める。ああいう勝負どころでの思い切りのよさも、富岡戦で手応えを掴んだのかもしれない。


 

もう日本は卒業でいいんじゃない? 伊藤雅雪vs三代大訓戦の勝者との一騎打ちはリスクがデカ過ぎるような…

吉野修一郎の今後については、本人も言うように国内を卒業してもいいと思っている。
 
聞くところによると、2020年11月に予定されている元WBO世界S・フェザー級王者伊藤雅雪vsOPBF同級王者三代大訓戦の勝者との一騎打ちが期待されているとか。
 
いや〜、どうなんだろうなそれは。
 
吉野修一郎が日本王座を戴冠したのが2017年10月。そこから間を空けずに防衛を重ねて今回で6度目である。しかも2019年10月にはOPBFとアジアパシフィック王座も獲得している。
 
さらに直近の3試合はハルモニート・デラ・トーレ、富岡樹、細川バレンタインと、相手のレベルに文句をつける部分は見当たらない。
 
ここまで実績を重ねた上で、伊藤雅雪や三代大訓のようなリスクのある相手との試合を受けるのは……。特にライト級は世界進出のチャンスが少ないこともあり、仮に負けてすべてを失ってしまえばそこからの再浮上は困難を極める。
 
ワシル・ロマチェンコを筆頭にスター揃いの階級+外国人選手を国内に呼びにくいことを考えれば国内線戦に集中するのが正しいのは理解できるが、吉野修一郎は年齢的にも今が一番いい時期なのがね……。
 
 
ちなみに同興行で行われた藤田裕崇vs中村堅亮戦については、藤田裕崇があまりに凄かったせいでよくわからず。
先日、新宿FACEで赤岩俊を1RTKOで下した佐々木尽との対戦が期待されているらしいが、それはぜひともやってほしいw
 
坂井祥紀、重田裕紀、佐々木尽、富岡浩介、牛島龍吾、谷口彪賀他。いい選手が多くておもしろかったですね
 
両者ともに6回戦でKO率も高いホープ。
どちらもすでに相手探しが難航しているとかで、仮に実現すれば間違いなく注目の一戦になる。
 
今がまさに全盛期で失うものの多い吉野修一郎とは状況がまったく違うしね。
 
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