八重樫がメリンドにまさかの1RTKO負け!! L・フライ級日本人王者4人体勢が1夜で崩れ去る。メリンド強かったね【結果・感想】

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2017年5月21日に東京・有明コロシアムで、IBF世界L・フライ級タイトルマッチが行われた。
同級王者八重樫東が暫定王者のミラン・メリンドと対戦。1R2分45秒TKOで敗戦、3度目の防衛に失敗した試合である。
 
「ミラン・メリンドが一か月で? 八重樫に挑戦? マジかよそれこそ本物の激闘王じゃねえかww」
 
開始1分30秒。
いきなりテンプルに左フックを浴びてダウンを喫した八重樫。
すぐに立ち上がり、立て直しを図るが足が言うことを聞かない。
ガードを固めて前に出たところに真正面から連打をもらい、左のショートアッパーを被弾して2度目のダウン。さらにワンツーをきれいに打ち抜かれて万事休す。
 
両腕を交差するレフェリーを呆然と見上げる激闘王の姿に、場内は静寂に包まれる。
 
「金子大樹引退?! マジでか。内山引退→しゃーない。三浦引退→ワカル。山中陥落→完敗だね。てか会長老害過ぎワロタww 金子引退→は?」
 
前日に拳四朗がガニガン・ロペスに勝利したことで、4つの主要団体を日本人が占める黄金階級となったL・フライ級。だが八重樫陥落により、わずか一夜にしてその牙城は崩れ去ってしまった。
 
「田中恒成が激闘の末にアコスタを退ける!! すっげえ試合! アコスタも間違いなく最強の挑戦者だった」
 

八重樫東は壊れている? 僕にはその「壊れている」の意味がよくわからないのだが、誰かおせーて

う~~ん。
まあ、今回は特にないのだが。
試合時間があまりに短すぎて、アレコレ言う必要性も感じないというか。
 
敗因が八重樫のダメージの蓄積というか、長年の激闘によって打たれ脆くなったことだという意見が多数聞かれるが、どうなのだろうか。
「八重樫はすでに壊れている」とか何とか。
 
「田口vsバレラ感想。ベストバウトきたか? やっぱり田中恒成に勝つ可能性のあるのは田口だよな」
 
そもそも僕は「壊れている」の定義がよくわかっていないので何とも言えない。
ボクシング関連の話題でホントによく聞くのだが、実際どういうことなの?
パンチを食い過ぎてリングに上がる前からピヨってるってこと?
だとしたら、今の八重樫はそうは見えないけど。
批判でも何でもなく、具体的に教えていただきたい。
 
もしかしたら、試合のたびにボコボコになる八重樫の顔が、その印象を増大させているのかもしれない。
 
「八重樫vsハビエル・メンドサ!! 赤っ恥予想の言い訳をしていくぞww」
 

開始1分あたりにもらったボディが効いたっぽい。あれ以降、八重樫のガードが下がって顔面ががら空きになった

予想以上にあっさり終わってしまったこの試合。
一応観直してみると、勝敗を分けたのは開始1分あたりにロープ際で受けたボディだったような気がする。
 
「見どころ満載の拳四朗vsガニガン・ロペス。思った以上におもしろかった試合」
 
背中越しでよく見えなかったのだが、あのパンチ以降八重樫のガードが下がったので、それなりにダメージはあったのだろう。もしかすると、どてっぱらに思いっきりめり込んで、相当苦しかったのかもしれない。
 
あれで顔面がお留守になったところに、メリンドの得意なカウンターがモロにヒット。
テンプルへの打撃で平衡感覚を失い、左右への動きがガクッと落ちる。
ガードを上げて近づくも、真正面過ぎたせいでど真ん中を打ち抜かれて後退。ショートのアッパーにつながれて再びのダウン。
 
「ヤファイが無難に石田匠に勝利。うん、石田全然間違ってない。アレで正解だしアレしかない。やっぱりヤファイに勝てるのはアイツだろ」
 
実質、このダウンで勝負ありだった。
再び立ち上がったものの、ダメージが深い八重樫は足がほとんど動かない。
 
「田口負ける? ミラン・メリンドとの統一戦で2017年大トリ。ヤバいな田口。パワーでどこまで圧倒できるか」
 
メリンドに左で突き離され、ボディでガードを下げさせられてからとどめのワンツー。
完璧なフィニッシュである。
 
「井上vsリカルド・ロドリゲス感想。だーめだ、ムリムリ無理無理。無謀な挑戦お疲れロドリゲス」
 
「打たれ脆くなった」「壊れている」と言われる八重樫だが、冷静に観直してみれば何ということはない。負けるべくして負けているようにしか思えない。
 
今後どうするのかは知らないが、即引退するべきとか、そういう話ではない気がする。気のせいかもしれないが。
 
「比嘉が半病人エルナンデスを5回ダウンさせてTKO勝利!! パーフェクトレコードで世界初奪還を果たす」
 

実直で堅実なミラン・メリンドが身体能力に優れる八重樫の動きを支配した

まさかの1RKOで勝利し、初のタイトル奪還を果たしたミラン・メリンド。
今回の出来は100点満点と言ってもいいのではないだろうか。
 
個人的に一番ないと思っていた早いラウンドでのKOだが、この選手の実力を考えれば十分あり得ることだったか?
 
 
両腕をグルグル回してスピードで煽る八重樫に惑わされず、基本通りに左で距離を測る。
八重樫が踏み込んだ分バックステップで距離をとり、身体を振りながら徐々に間合いを詰める。
左サイドからゆっくり近づき、八重樫にロープを背負わせる。
小さい右のフェイントを入れて、左のボディをど真ん中にズドン。
 
そして、八重樫のガードが下がったところを見越して、左右フックをカウンターで叩き込む。
 
「井上尚弥がヨアン・ボワイヨと年末ファイト。余裕? の勝利でいけるのか? 2月の米国参戦も視野」
 
特別パワーがあるわけでも、スピードに恵まれているわけでもない。
だが、クソまじめに自分のできることを遂行する実直さというか、堅実そのもののスタイルこそがメリンド最大の持ち味。その実直さが野性的な八重樫を飲みこんだ感じだろうか。
 
「【閲覧注意】バドゥ・ジャックvsジェームス・デゲール感想。体調整えて気合い入れて観るべし」
 
解説陣は「出会い頭のダウン」と言っていたが、改めて観るとそんなことはない。完全にメリンドが八重樫をコントロールしていた試合に思える。
「八重樫が打たれ脆くなった」のではなく、単純にこの日のミラン・メリンドがさすがだった。要はそういうことではないだろうか。
 

ミラン・メリンドはめちゃくちゃ強いですよ。見た目のイメージで「八重樫が勝つだろ」と思っちゃったけど

今回の試合、戦前の予想では八重樫の判定勝利が多かったという。
こう言う僕も同じく八重樫の判定勝利を予想していたのだが、見事に大ハズレである。
 
ミラン・メリンドがいい選手だということはわかっていたのだが、何となく八重樫が勝つような気がしていた。
理由は前戦のサマートレック戦が非常に良かったこと。
 
「八重樫がサマートレックをパワーで圧倒!! あれ? 肉体改造でもしたか? ここまでパワフルにねじ伏せるとは」
 
そして、ぶっちゃけ「ミラン・メリンドの風貌があまり強そうに見えない」というのもあったと思う。
 
・30歳で髪の毛がいい感じであること
・穏やかな表情でいい人そう
・過去の試合を観ても、ぶっ飛んで強いイメージがないこと
・八重樫が勝ったハビエル・メンドサに負けていること
 
こういった諸々の先入観が邪魔をして「何となく八重樫が勝つだろ」と思った部分はあるのではないか。少なくとも僕は。
 
そういう意味でも、今回はなるほどと思った試合である。人は見た目によらないというか。当たり前の話なのだが。
 
「エストラーダがタブゴンを一蹴!! S・フライで準備万端か」
 
考えてみれば、ハビエル・メンドサとファン・フランシスコ・エストラーダにしか負けてないんですよねこの人。普通に考えて弱いわけがないんですよね。
 
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