ワイルド・スピード ICE BREAK感想。ピッコロさんとベジータさんと悟空さの友情物語。はっはっは、主人公は遅れてくるものなのだよ【映画】

ワイルド・スピード ICE BREAK感想。ピッコロさんとベジータさんと悟空さの友情物語。はっはっは、主人公は遅れてくるものなのだよ【映画】

ロシアアイスブレーク
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映画「ワイルド・スピード ICE BREAK」を観た。
 
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「ワイルド・スピード ICE BREAK」(2017年)
 
レティと結婚したドミニク(ドム)は、ハネムーン先のキューバで休暇を楽しんでいた。
 
ある日、外出中のドムの前にサイファーと名乗る女性が現れ、自分の部下になるように迫る。
最初は申し出を拒否したドムだが、スマートフォンに写った写真を見せられ表情が一変する。
 
 
一方、娘のサッカーチームで監督をしていたホブスは、外交保安部から武器商人に奪われた「電磁パルス砲(EMP)」を取り戻す任務を依頼される。
 
 
任務遂行のため、再び結集したドム率いる「ファミリー」。
参謀役のミスター・ノーバディの指示のもと、各々の役割をこなしていく。
 
ベルリンのアジトに乗り込んだ彼らは作戦を無事に成功させるが、リーダーのドムが突如逃走。手に入れた「EMP」を持ち去ってしまう。
 
消えたドムの行方を追うファミリーは、次第にサイバーテロリストのサイファーの暗躍に気づき始める。
 
 
果たしてドムは本当にファミリーを裏切ったのか。
疑心暗鬼になりながらドムを追いかけるレティたちと、仲間との絆に苦しみながらもサイファーの指令を遂行するドム。
 
そして、彼らは最後の戦いの舞台となるロシアのウラドビンに降り立つ。
 
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「ワイルド・スピード ICE BREAK」をやっと観ました。最終章と言いつつ、続ける気満々なのにワロいましたww

前々から「観なければ」と思っていた「ワイルド・スピード ICE BREAK」をようやく観た。
 
 
聞くところによると、どうやら「ワイルド・スピード」シリーズは最終章に入ったとのこと。今回の8作目は、最終章3部作の1作目にあたるという。
 
ってオイww
「最終章」と言いつつ、まだまだ続くじゃねえか!!
 
しかも、その前にスピンオフ版が入るとか。
 
いやいやww
これからも「ワイルド・スピード」でガッツリ稼ぐ気満々というね。
 
「ワイルド・スピード/スーパーコンボ感想。家族愛に溢れたピッコロとベジータがひたすら壊しまくる。ラグビーW杯リスペクトのローテク」
 
さすがというか、商魂たくましいというか。
ポール・ウォーカーが亡くなってパワーダウンするどころか、それすらも糧にして突き進む姿勢には心底頭が下がる。
 
やはり、金のなる木には人が群がりますよね。
もちろんいい意味で。
 

8作目にしてこの安定感とパワーは普通にすごい。やっぱり「ワイルド・スピード」は偉大です

話が少し逸れたが、映画を観た感想を。
 
「ワイルド・スピードはやっぱりワイルド・スピードですよ」
ひと言で言うと、こんな感じである。
 
今作にもいろいろと賛否両論あるようだが、個人的にはよかった。
安定のおもしろさというか、どこかのレビューでも「シリーズ8作目にしてこの熱量はすごい」と書いてあって、本当にその通りだと思う。
 
往々にしてシリーズ物は3、4作ほどで完結したり、「○○年ぶりのシリーズ最新作!!」と称してまったく別物が登場したりと、いつの間にか路線変更しているケースが多い。
 
代表的なところでは「ロッキー」や「ターミネーター」、「ジュラシック・パーク」シリーズ。
その他「エイリアン」や「チャイルドプレイ」「ホームアローン」「猿の惑星」シリーズなどは、初期作とは完全に別路線を歩んでいる。
 
そんな中、この「ワイルド・スピード」シリーズは2001年の1作目から2017年の8作目までの16年間、主人公の交代もなくほぼ2年に1回のペースで新作を発表し続けている。
 
2006年の3作目「ワイルド・スピードX3 TOKYO DRIFT」で若干やらかしたものの、2009年の4作目ではしっかりと軌道修正。
 
この安定感と熱量、作品に対するパワーはすばらしいとしか言いようがない。
 

どんどんドラゴンボール化していく「ワイルド・スピード」シリーズ。ハリウッドのドラゴンボール好き過ぎ問題たまらんねww

前回の「ワイルド・スピード SKY MISSION」の感想記事でも申し上げたのだが、今シリーズは2011年の「MEGA MAX」あたりからどんどんドラゴンボール化が進んでいる。
 
「ワイルド・スピード SKY MISSIONなんじゃこりゃww ワイルド・スピードのドラゴンボール化が止まらない」
 
かつてのライバルが結集し、さらなる強敵に立ち向かう。
命を賭けたどつき合いのあとに友情が芽生え、戦いを通して絆が深まる。
 
これは間違いなくドラゴンボールの手法であり、少年ジャンプにおけるバトル漫画の王道パターンでもある。
 
 
また、バトルの部分でもドラゴンボールの流れは大いに踏襲されている。
 
もともとはストリートを走り回るカーアクションだったはずが、いつの間にかサイバーテロ組織や軍隊との近代兵器のバトルに発展。
 
前作ではついに空を飛んだり断崖絶壁にダイブしたり。
もはや車の限界値を大幅に逸脱したエスカレートぶりである。
 
さらに、ラストバトルではひび割れた地面を足でドン!!
大きく陥没した穴にラスボスが落下するという結末。
戦闘力のインフレもシャレになっていないww
 
 
「アバター」のジェームズ・キャメロンもそうだが、ハリウッドでのドラゴンボール人気はマジで凄まじい(僕が言ってるだけ)。
 
「映画「アバター」感想。どう見ても鳥山明に影響されとる。宮崎駿よりも鳥山明成分が強い」
 

ピッコロさんとベジータさんにフリーザ様。遅れてくるヒーロー孫悟空。清々しいほどの踏襲です

そして今回の「ワイルド・スピード ICE BREAK」では、作品の加速度的なドラゴンボール化が見られる。
 
前作のラスボスであるデッカード・ショウがファミリー入りを果たし、MVP級の活躍をするのが今作の見どころなわけだが、これはもはやドラゴンボールそのものと言っても過言ではない。
 
だってそうでしょ。
デッカード・ショウの立ち位置って、どう見てもベジータじゃないっすか。
で、ファミリーのリーダー格であるホブスと対立しつつも協力関係を築くヤツ、完全にピッコロさんとベジータさんの関係っすよね。
 
「映画「ランペイジ 巨獣大乱闘」感想。デカさとはロマンであり正義。デカければたいていのことが許される」
 
しかも、ラスボスのサイファー姐さんときたら……。
やたらと哲学的だったり、全知全能感を押し付けてきたり。余裕がなくなると言葉遣いが乱暴になるところも含めて、フリーザ様がモデルだとしか思えないww
 
本当は「やってくれましたね皆さん」とか言わせたかったんじゃないの?
自制するのが大変だったんだろ?
わかってんだよww
 
とどめは、主人公ドムの遅れてきたヒーローっぷり。
本当にドムはファミリーを裏切ったのか、抜き差しならない何かの事情があるのか。
レティたちが疑念を抱きながらラストバトルに挑む中、ファミリー最大のピンチに駆けつける主人公。
 
このギリギリ感は、まさしく悟空そのものである。
 
そうそう。
遅れてきてこその悟空。
視聴者をやきもきさせてこその悟空。
それまでの苦労を無効化するくらい無双してこその悟空。
 
「おとうさんを…いじめるな―――――!!!!!」
マジでお父さんになってたからビビるよね。
 
「映画「レオン」感想。「同情も金も要らんから愛をくれ」。マチルダとかいう家なき子が世間知らずの掃除屋さんに求愛」
 

次回作以降はどうするのか。サイファー姐さんはファミリー入り? それとも弱体化して退場? 次のラスボスは相当ムズいよね

上記を踏まえると、3部作の残り2作品はどんな流れになるのだろうか。
 
特にフリーザ様役のサイファー姐さんの扱いをどうするかは結構重要な気がする。
 
デッカード・ショウのように、仲間を殺された恨みをなかったことにしてファミリー入りするのか。もしくは突然弱体化して、トランクス的な誰かに路地裏で殺されるのか。
 
そもそも、三顧の礼で迎え入れたシャーリーズ・セロンをどの程度雑に扱っていいものか。いろいろな事情を鑑みると、まだまだ敵役として活躍してもらう方が正解なのか。
 
ただ、このシリーズをきっかけに痩身の肉体派女優としてアンジェリーナ・ジョリーの後釜に座ったガル・ガドットのように、シャーリーズ・セロンも「ターミネーター」のリンダ・ハミルトンになれる可能性もある。
 
あっさり退場するパターンも、意外と悪くないのかもしれない。
 
てかアレか。
シャーリーズ・セロンは、そこまで前のめりになるほど逼迫してないか。
 
また、あれだけ全知全能感を持ったフリーザ的なキャラのあとで、いったいどんなラスボスを用意するのか。
さすがにドムとブライアン、ホブスやデッカードあたりの細胞をいいとこどりした人造人間を登場させて「完全体だぜ」とイキるのは無理があると思うが……。
 
「「ワイルド・スピード/スーパーコンボ」が楽しみでしかない件w ピッコロとベジータの共闘なんて、俺たちが夢見たスピンオフだろ?」
 
なお、2019年に公開予定のスピンオフ作品は、どうやらホブスとデッカードに焦点を当てたものになるという。
 
おおう、マジか……。
たまりませんなそれはww
 
ピッコロさんとベジータさんのスピンオフなんて、真のドラゴンボールハァン()である僕が一番観たかったヤツじゃねえかww
 
くっそww
わかってやがるな「ワイルド・スピード」シリーズ。
 
実写版のドラゴンボールでは壮大にズッコケたけど。

 

すべての疑問は「ワイルド・スピードだから」で解決する。不満分子は淘汰される過酷な世界

ちなみにだが、今作では一流サイバーテロリストであるサイファーが、ハッキングした1000台以上の車を無人のまま走らせるシーンが序盤のメインとして描かれている。
 
これ、さすがに「やり過ぎだろ」と思った方も多いのではないだろうか。
実を言うと、僕自身も「おいおい」と思いながら観ていた側の人間である。
 
だが、高層駐車場から車の雨が降った瞬間、すべての疑問は氷解した。
 
なぜなら、これは「ワイルド・スピードだから」
 
「トム・クルーズは強化版キムタクだった?「ザ・エージェント」でキラキラが止まらないトム様の魅力を堪能するがいい」
 
荒唐無稽な設定も、理解不能な演出も、過去の恨みを忘れる都合のよさも。
すべては「ワイルド・スピードだから」で解決する。
 
「『神の目』って何だっけ?」
「デッカード・ショウの母親だ?」
「しれっとファミリー入りしてるけど、ミスター・ノーバディって誰?」
「前作を観てなきゃわからないじゃねえか」
そんな野暮な疑問も「ワイルド・スピードだから」問題なし!!
 
もしそれに不満を感じるのであれば、あなたは「ワイルド・スピード」シリーズを観るべきではない。
 
つまり、制作側のプロレス的な力技にノレる人間だけが生き残る映画。
数々の淘汰を乗り越え、屍の山を踏み越えた人間だけに許される映画。
「ワイルド・スピード」とは、そういう過酷な世界なのであるww
 
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