宇津木秀vs鈴木雅弘感想。ジャブで圧倒した宇津木が9RKO勝利。“何か偉そうなおっさん”との遭遇率UPで後楽園ホールが不快な空間に逆戻り【2022.2.8】
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2022年2月8日に東京・後楽園ホールで開催されたダイヤモンドグローブを現地観戦してきたのは先日申し上げた通り。
前田稔輝vs木村蓮太朗現地観戦感想。初めて生で観たけどやっぱり前田稔輝カッコいいな。木村蓮太朗の粘りもすごくていい試合だった
前回はセミファイナルのS・フェザー級8回戦、前田稔輝vs木村蓮太朗戦の感想を申し上げましたが、今回はメインイベントについて。日本ライト級王座決定戦、宇津木秀vs鈴木雅弘戦の感想を言っていきたいと思います。
なお結果は9R44秒で宇津木秀選手がTKO勝利しています。宇津木選手はこれで戦績を10戦10勝8KOとするとともに前王者の吉野修一郎が返上したタイトル獲得に成功しました。
宇津木秀の圧勝だった。鈴木雅弘にとっては苦手なタイプだったかな
まず試合の感想ですが、今回は宇津木選手の圧勝だったなと。
1Rの中盤あたりで「あ、こりゃ宇津木勝つな」と思ったわけですが、立ち上がりだけでここまで確信したのは本当に久しぶりでした。
それくらいこの試合の宇津木選手は出来がよかったです。
何というか、相性的にも宇津木選手にとって鈴木選手は得意なタイプでしたね。
鈴木雅弘選手は2021年6月の永田大士戦ではかなりの万能感がありましたが、前回の利川聖隆戦は判定2-1の際どい勝利。ダウンも奪われる苦しい展開に「おや?」と思わされた記憶があります。
久保隼vs佐川遼。佐川の凶悪な右が久保をKO。相変わらずとんでもない右。パーフェクトな勝利でしたね。でも久保隼の試合を初めて現地観戦できてよかった
特に接近戦でフック系を浴びるシーンが多く、6Rにはショートの右フックでダウンを喫しています。
この試合でも再三懐に入られて打ち合いに巻き込まれ、4Rに左フックのカウンターでダウン。近場でゴリゴリこられると真ん中を割られてしまう傾向が強い気がします。
さらに今回の宇津木選手は中間距離でのジャブがめちゃくちゃよかった。
ワタナベジム所属ということで内山高志、田口良一の系譜なのだと思いますが、開始直後からこのジャブがバシバシ当たって鈴木選手の顔面を紅潮させていきます。
カウンターとフック、ボディが得意? な鈴木選手ですが、ディフェンス面に関してはややルーズ。僕は鈴木選手のスタイルは亀海喜寛と近いと思っているのですが、あの選手も腕を低く下げてのカウンターを得意としていました。
なので、最短距離をスパッと通るジャブへの対応は恐らく苦手なのだろうと。ガードが間に合わずカウンターも狙いにくいためにモロに顔面に被弾してしまいます。
鈴木選手にとって宇津木選手のようなジャブ使いは一番嫌な相手でした。
このジャブがとんでもなく機能しましたよね。
さらに近場では右のクロスだったり、
左のショートフックだったり。
パンチの軌道がやや外旋回の鈴木選手に対し、コンパクトに打ち抜く宇津木選手のショート。同時に動けば先に到達するのは常に宇津木選手の方でした。
宇津木陣営の研究の成果も感じられた。アマチュア時代からの積み重ねもあったのかも?
宇津木陣営が鈴木選手のことを相当研究してきたというのも山ほど感じられました。
センス抜群の鈴木選手ですが、射程はそこまで長くない。
宇津木選手としては、ある程度離れた距離なら相手のパンチをかわしながら自分のジャブだけを当てることが可能だと判断したのではないかと。
また、申し上げたように懐に入れば完全に自分に分がある。
外旋回気味の鈴木選手のパンチよりも先に当たるという計算もあったと想像します。
この両者はアマチュア時代に対戦して宇津木選手が勝利しているとのこと。
もしかしたら、その当時から間合いの違いを把握していたのかもしれません。
シャクールvsナカティラ、鈴木雅弘vs永田大士、赤穂亮vs杉田ダイスケ振り返り。地獄のシャクールにあの名選手とそっくりな鈴木雅弘
最後は顔面が腫れあがり、見るからにダメージが蓄積している鈴木選手。
あとは右クロスの1発にかけるくらいしかチャンスが見当たりませんでしたが、そう思っているうちに無念のレフェリーストップです。
勝利した宇津木選手は陣営とともに喜びを爆発させます。
いや～、ナイスファイト。
途中疲れも見えたけど、最初から最後までほぼ圧倒したと言っていいんじゃないでしょうか。
宇津木選手のあまりの見事さに感嘆したので、思わず文字を入れてみた笑
後楽園ホールは以前の不快な空間に逆戻り。制限緩和により輩の発生率が元に戻っちゃった
表題の通りですが、久しぶりに足を運んだ後楽園ホールは以前の不快な空間に逆戻りしておりました笑
去年の12月あたりからスポーツイベントでの入場規制が緩和され、それに伴い後楽園ホールのボクシング興行も座席を詰めてお客さんを入れています。
僕は基本、後楽園ホール（のボクシング興行）が大嫌いなのですが、主な理由としては
・座席の座り心地が最悪（東西北は固くてケツが痛い、南は狭い）
・会場が古くてダサい
・リングサイドの記者連中が邪魔
・リングサイドのカメラマンが邪魔
・自分の座席を守らない輩が多い
・ラウンド中にウロチョロする輩が多い
・クソつまらないヤジを飛ばす輩が多い
・「何か偉そうなおっさん」との遭遇率が高い
などがあります。
演出が地味だとか、チケット販売がアナログすぎるとか。そういった諸々以前に幼稚園レベルの“当たり前”すら守れない人間があまりに多い。会場スタッフもそいつらを放置したままで、たまに注意してもびっくりするくらい弱腰という。
ボクシングを観るのは好きだし現地観戦したい試合もあるのですが、とにかく不快な要素が多すぎる。できるだけ後楽園ホールには関わりたくないというのが本音だったりします。
ただ、新型コロナウイルスの影響で
・席の間隔をあけてのチケット販売
・場内での声出し禁止
・席移動禁止
・マスク着用
等のルールができて以降はギリギリ許せる範疇ではありました。
幼稚園で習うレベルの常識すら守れない下等な生き物も存在しますが、それでも分母が少ないのである程度は我慢できる。
ところが人数制限が緩和されたことにより再び輩の繁殖が始まっています。
墨田区総合体育館でのA-SIGN.BOXINGが大成功? あんな不愉快な現場があってたまるかよ。ボクシングライターなんてこの世に必要ない職業の筆頭格だからな
「何か偉そうなおっさん」連中が邪魔で仕方ない。後楽園ホールで快適な座席を引き当てるのは宝くじに当たるより難しい（）
なお、今回僕が遭遇したのは「何か偉そうなおっさん」。
後援会だかスポンサーだか知りませんが、そのおっさんの周りにとっかえひっかえ関係者っぽいヤツらがあいさつに来る。
当然自分の席など守るはずもなく。好き勝手に歩き回り、マスクを外して大声を挙げる。
で、ラウンド中でもお構いなしに立ち話に興じるせいで邪魔で仕方ない。
後楽園ホールに生息する「何か偉そうなおっさん」は基本、上述した“輩の条件”をコンプリートしているので本当にタチが悪いです。
しかも「何か偉そうなおっさん」は群れるのが大好きというね。
おっさんAがいれば必ず近くにおっさんBもいる。半径5、6mくらいの空間におっさんGくらいまでは生息してるんじゃないの? みたいな。
「『何か偉そうなおっさん』が1匹いれば10匹は隠れていると思え」という格言がありますが、改めてその通りだなと。昔の人はいいことを言います。
てか、何なんすかねマジで。
いろいろな人間にヘコヘコされて悦に入る気持ちって、僕にはまったく理解できないですが。
大物（）ぶりたいのは自由ですが、何でもいいから別のところでやれよと。
ちなみにこの日はメインにワタナベジムの選手が出場したこともあってか、ワタナベジムの関係者が多かった気がします。
内山高志も渡辺均会長もいたしね（渡辺会長、無駄にタッパがあるからすぐわかるんだよ笑）。
栗原慶太vs小國以載、木村天汰郎vs高橋竜平現地観戦。MVPは文句なしに木村天汰郎。急遽のスパーリングも結構ヨカタ笑
この「何か偉そうなおっさん」と遭遇するかしないかは完全に運ゲーなのですが、制限緩和によって残念ながら遭遇率が元に戻ってしまいました。
というより、リングサイドの記者やカメラマンが気にならずにケツも痛くない、ラウンド中にウロウロされても気にならない、クソつまらないヤジも聞こえない席を引き当てる確率なんて、もはや宝くじに当たるよりも難しいですよね笑
毎回似たようなことを言っていますが、高い金を払って無駄なストレスを溜める意味がわからない。
当たり前のことを当たり前にやれ。バカなことをしてイラつかせんな。
あのリングアナヤバくねえかw 試合後のインタビューがペラッペラでびっくりした。ミリオネアのみのもんたか笑
久しぶりに足を運んだ後楽園ホールのボクシング興行でしたが、「試合はいいけどイベントとしてはクソしょーもない」という“いつも通り”の感想に着地しました。
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