武居由樹vs比嘉大吾感想。前半武居、後半比嘉の判定には納得かな。いい試合すぎて「どっちも負けんな」になった笑【2024.9.3現地観戦感想】

武居由樹vs比嘉大吾感想。前半武居、後半比嘉の判定には納得かな。いい試合すぎて「どっちも負けんな」になった笑【2024.9.3現地観戦感想】

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2024年9月3日に東京・有明アリーナで開催された「NTTドコモ Presents Lemino BOXING ダブル世界タイトルマッチ」を現地観戦してきた。
メインイベントではS・バンタム級4団体統一王者井上尚弥がTJ・ドヘニーに7RTKO勝利を挙げたわけだが。
 
TJ・ドヘニーがすごかった。警戒心MAXの井上尚弥から6R中2R奪取はとんでもない。差し合い、駆け引き勝負で食い下がる姿に感動したぞ
 
今回はセミファイナルのWBO世界バンタム級タイトルマッチ、武居由樹vs比嘉大吾戦についてである。

 
結果は大激戦の末に3-0(115-112、114-113、114-113)の判定で武居が勝利。
最終12Rに武居が逃げ切る僅差の一戦となった。
 
 
また勝利した武居は試合後のインタビューで10月にWBO-AP王座戦を控える那須川天心との将来的な対戦に言及している。
 

武居のアウトボクシングを比嘉のインファイトが上回れるかの勝負。予想は武居の判定勝利だったけど…

まず試合前の展望は下記。
 
武居由樹vs比嘉大吾発表間近? 直近2戦でコツを掴んだっぽい比嘉は武居に勝てますかね。正式発表前だけど考えてみる
 
・比嘉は直近2戦でバンタム級でのコツを掴んだっぽい
・回転力と出入り重視のファイト
・武居由樹は比嘉と同じファイター型のブルーノ・タリモをKOしている
・ただ、前回は終盤に大きく失速した
・その時間帯まで比嘉が力を残していれば、もしかしたら
・勝敗予想は武居の判定勝利
 
うん。
読み直してみると大したことを言っていない
 
ここ数戦の比嘉は確かにいい動きを見せているが、武居に通用するかは何とも言えない。
 
一方の武居は比嘉よりも大柄なブルーノ・タリモをKOしたが、前回のジェイソン・モロニー戦では終盤にガクッと失速した。
比嘉がそこをつければ逆転勝利もあるかもしれない。
 
要は武居のアウトボクシングと比嘉の出入り、インファイトの勝負。
多くの方がおっしゃる展望とほぼ同じである。
 

この日の武居は黒の衣装で登場。比嘉はゴジラのテーマが長すぎて笑

例によってジミー・レノンの呼び込みで両者が入場。

このアングル、妙に色気がありますよね笑
 
 
武居由樹の本日の衣装は黒。

前回は白だったのでいろいろなバリエーションがあるんすね。
 
 
なお比嘉大吾の方は写真を撮り忘れた。
いつも通りゴジラのテーマでの入場だったが、長かったので飽きたんすよw
 

距離がめちゃくちゃ遠い。広い歩幅で一気に距離を詰める比嘉。判定結果には概ね納得かな

そして試合開始である。
 
リング上で対峙する両者を観て思ったのが、距離がめちゃくちゃ遠いこと。
パッと見で比嘉のリーチの倍くらいの距離がある。


これを攻略するのは相当苦労するのでは? と。
 
 
だがこの日の比嘉は踏み込みスピードが凄まじい。
1歩の歩幅を大きく、身体を目いっぱい伸ばして顔面に手を伸ばす。


ちょっと単発気味か? もう少し連打で入った方がよくないか? とも思ったが、異様に深い武居の懐に入るには有効なのかもしれない。
 
比嘉大吾vsソンセン・ポーヤム。比嘉は自分の間合いで勝負できればバンタム級でもやれる。陣営の相手選びがめちゃ重要。比嘉大吾vs栗原慶太とか観たいけどね
 
上述の通り結果は3-0の判定ながらもポイントは115-112、114-113、114-113と僅差。
これに関してはいろいろな意見があるようだが、僕は概ね納得している。
 
スコアカードを見ると前半~中盤が武居、後半に比嘉が盛り返す流れとなっている。


ここまで極端に分かれたのはちょっと意外だったが、武居の失速や最終ラウンドの粘り、比嘉のがんばりを考えるとまあアリかな? と。
 
少なくともよく聞く陰謀論などではまったくない。
両者とも本当にナイスファイトだった。
 

相変わらずボクシングっぽくない武居。バランス感覚どうなってんのよ笑

武居の長い右が比嘉の前進を阻む。


 
比嘉も(身体ごとぶん回す)左フックで対抗する。


 
このノールックはすごかった。

 
遠い距離で右、野性的なアッパーで比嘉の前進を寸断する武居。
そこをかいくぐって自分の得意分野を押しつけたい比嘉。
という感じ。
 
 
しかし、武居由樹は改めてボクシングっぽくないファイトだなと。
前回「武居はキックのスタイルをそのままボクシングに持ち込んだ印象」と申し上げたが、今回もまったく変わらず。
 
武居由樹がモロニーに勝利、キック出身選手で初の世界王者に。要は「ボクシングは甘くない」勢が他競技のトップ選手のポテンシャルを舐めてたんでしょ
 
ここまでぶん回して体勢を崩さないのも意味不明だし、


 
これなどは膝or足首をグネりそう。

 
那須川天心の運動神経の高さはよく耳にするが、武居由樹のバランス感覚も大概である笑
やはりキックのトップ選手はボクシングに劣らず化け物揃いだと思わされる。
 
 
ここはダウンだと思いましたけどね。


 

武居の失速とともに盛り返す比嘉。いつの間にか「どっちもがんばれ」になってたよ

そして例によって8Rあたりから武居が失速する。
 
前回のモロニー戦もそうだったが、あれだけ全身のバネを使って動く分消耗も激しいのだろうと。
この辺はキックのスタイルをそのまま持ち込んだ弊害かもしれない。
 
 
逆に比嘉は初回からまったく動きが落ちない。
前半はロープを背負わせてもなかなかクリーンヒットが奪えなかったが、徐々に武居の顔面を揺らすシーンが目立つように。


 
比嘉の反撃に乗じて会場もどんどん盛り上がる。
僕はもともとどちらの応援でもなかったが、いつの間にか両者を応援していたことをお伝えする笑
 
「どっちも負けんな」
「どっちもがんばれ」
「絶対逃がすな比嘉」
「ぶっ倒せ武居」
 
我ながら人格めちゃくちゃであるw
 
平岡アンディvsバロッソ、佐々木尽vsカミル・バラ、下町俊貴vs津川龍也。平岡アンディのベストバウト。1、2試合目がガラガラすぎて…
 

最終12Rの攻防が勝負を分けた。どちらもナイスファイトだったけど武居の逃げ切りで文句はない

疲れでガードが上がらなくなった武居。

 
コーナーに詰められるも、

 
どうにか身体を入れ替えて脱出。

 
ロープ際で棒立ちのまま打たれるシーン。


 
11Rのダウンはスリップに見えましたけどね。

これがダウン判定ならさっきの比嘉のヤツもダウンじゃないの?
言っても仕方ないけど。
 
 
だが、最終12Rは武居が粘りを見せて再び流れを引き寄せる。

 
逆に比嘉は反撃の力が残っていなかったか。ダウン寸前まで効かされていたように見えた。
 
どちらも文句なしのナイスファイトだったが、やはり僕は武居の逃げ切りで問題ないと思っている。

 

引退示唆の比嘉大吾。フライ級時代の勢いは井上尚弥、井岡一翔を超えてたよ

なお敗れた比嘉大吾は試合後に引退を示唆したとのこと。


なるほど。
今回は納得できる試合内容だった、やりきったと。
 
あれだけ熱いファイトができる選手がいなくなるのは寂しいが、本人が決めたのなら仕方ない。
またやりたくなったら戻ればいいしね。
 
 
しかし、この選手は改めて体重超過による長期離脱が残念だった。
 
2017年~2018年前半(フライ級王者時代)までの勢いは凄まじいものがあったし、それこそ同時期の井上尚弥(S・フライ級)よりもインパクトは上。対抗王者として防衛を重ねていた井岡一翔にも勝てたのでは? というほどである。
 
井岡一翔vsフェルナンド・マルティネス現地観戦。井岡は今できるすべてを出し切っての完敗。個人的にはこれで引退でも納得かな
 
今回の武居戦でもフィジカル不足は随所に見られた。
 
連打で押し切れない、勝負どころで出力が上がらない。
何発被弾してもケロッとしている武居の姿に「ああ……」となった。


 

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実は武居由樹はS・バンタム級の方が強い? 試合後に那須川天心の名前を出したけど

逆に武居由樹はS・バンタム級の方が強いのでは? と思ったり。
 
もともと上背がある上にK-1時代は55kgを主戦場としていたわけで。
ことあるごとに「武居は移籍しろ」「階級を上げて井上尚弥に挑戦しろ」と絶叫しているが、実際一番力を発揮できるのはS・バンタム級なのではないか。


まあでも、ああやって堂々と那須川天心の名前を出せるのはボクシングに転向してよかった点だと思う。
 
当時のK-1は独占契約の縛りがキツかったようだし、選手たちも「K-1以外の世界は存在しない」風の振る舞いを義務付けられていた印象。
 
那須川天心vsジェルウィン・アシロWBO-AP決定戦。初のバンタム級で天心がちゃんと動けるかに注目かな。世界王者勢揃いだけど各試合は割と普通…
 
現実的に那須川天心がやるべき相手は武尊ではなく武居由樹でしたからね。
僕も武居由樹のK-1離脱を聞いて真っ先に那須川天心vs武居由樹戦(キック)を期待したし。


 

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vs比嘉大吾という意味では西田凌佑の方がよかった。武居由樹は移籍しろ

表題の通りだが、vs比嘉大吾という意味では西田凌佑の方がうまく立ち回っていたと思う。
 
西田凌佑がエマヌエル・ロドリゲスに勝利。ジャブで圧倒してロドリゲスに中間距離を諦めさせる。そういえば比嘉戦でも接近戦やってたわ
 
それをもっとも感じたのはロープ際での対応。
 
ロープを背負わされた局面で武居は真っ向から打ち合いに応じていたが、西田はのしかかるようなクリンチで比嘉の動きを封じてみせた。
ああいう狡猾さ、相手の嫌がることをやる試合巧者っぷりが武居に不足している部分かもしれない。
 
クリンチなし、打ち合い上等のK-1の方針が影響してるのかな? と思わないでもない。
 
 
武居由樹は移籍しろ。
 
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