金原正徳vsYA-MAN、井上直樹vs福田龍彌、ヤン・ジヨンvs安藤達也、大雅vs栗秋祥梧。金原の引退に整理がつかない。安藤達也は今回もすごかった。井上直樹強い! 福田龍彌がんばった。超RIZIN.4最高だったぞ【2025.7.27結果・感想】

2025年7月27日にさいたまスーパーアリーナで開催された「超RIZIN.4 真夏の喧嘩祭り」。
ここ最近RIZINのPPVは買ったり買わなかったりが続いている。
注目試合があっても他にそそる試合がない場合は見送ることも。
金額が高いのもあって「数日後にYouTubeで公開されるのを待てばいいか」と思うパティーンが増えている。
だが今回は個人的に注目している試合が多かったため迷いなくPPVを購入した。
最後まで現地観戦するか迷ったのだが、諸々の事情によりPPVを選択している。
というわけで(僕が)注目(していた)試合の感想を言っていく。
具体的には
・大雅vs栗秋祥梧
・ヤン・ジヨンvs安藤達也
・井上直樹vs福田龍彌
・金原正徳vsYA-MAN
の4試合。
特に第13試合の金原正徳vsYA-MANは僕の中でのメイン。
(僕が応援している)金原正徳の約1年2か月ぶりの復帰戦ということでめちゃくちゃ楽しみにしていた。
朝倉未来vs鈴木千裕(RIZIN男祭り)、奥山貴大vs直樹(DEEP 125 IMPACT)。奥山貴大のMMA3戦目、RISE直樹との対戦はアガる!! でもキック選手の転向が止まらないね
×大雅vs栗秋祥梧○(判定3-0)
まずはオープニングファイト1試合目の大雅vs栗秋祥梧戦。
僕は大雅のMMAに結構期待していて、昨年大晦日に続く2戦目でどんなパフォーマンスを見せるかに注目していた。
大雅MMA転向キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!! 4年前から待ってたぞオイw 那須川天心の次にMMAで観たいと思ってた選手。K-1、RISE王者を経ての参戦もたまらんよね
対戦相手の栗秋祥梧はKnockOutを主戦場とする選手。MMAは今回が初だがUnlimitedルール(グランドでのサブミッションがないバージョン)の経験は豊富である。
倉本一真、大沢文也が参戦。KNOCK OUT-UNLIMITEDとかいう謎ルール。ストライカー寄りのMMAファイター、組みのできる立ち技選手に適正?
ただ、両者ともにこの舞台にふさわしいかは疑問。
大雅はMMAデビュー戦で梅野源治に敗れ、栗秋祥梧はUnlimitedルールでカルロス・モタ、倉本一真に完敗している。
栗秋祥梧に完勝した倉本一真は空気、同じく栗秋に勝ったカルロス・モタは専門外のキックルールに駆り出されてKO負け。
大雅に勝った梅野源治はふんどし一丁で小太鼓。そして、この試合でがんばれば年末に片道30時間かけて屋外BDみたいなわけわからん大会に出場できる喧嘩三番勝負ホント好き。 https://t.co/7xawCafUK8
— 俺に出版とかマジ無理じゃね? (@Info_Frentopia) July 11, 2025
梅野源治は9月の名古屋大会出場が決まっている、カルロス・モタ、倉本一真では大雅と勝負にならない等の判断があったと想像するが、どちらにしてもラッキーな抜擢という印象である。
感想としては、大雅の腰の軽さにビックリした。
この両者はどちらも(キックルールにおいては)踏み込みスピードと運動神経の高さで勝負する選手。
その中で序盤は経験値で上回る大雅が優勢に進める。
いきなりの顔面パンチや上を意識させてのボディ、さらに同じタイミングでのタックル、などなど。
栗秋祥梧が経験したことのない展開で2R中盤まではペースを掴んでいた(と思う)。
一連のアクションに大雅の生真面目さがよく表れていたというか、練習してきたことを愚直に続ける姿に「おお!! すげえ」と思ったことをお伝えする。
ところが2R後半あたりから流れが変わる。
栗秋がテイクダウンを防いでバックに回ったり、倒されてもスルッと立ち上がったり。
で、離れ際のサッカーボールキックで大雅が右目から出血するとペースは完全に栗秋に傾く。
それ以降は栗秋がタックルを切って上になる、バックを取るシーンが増えてそのまま時間切れ。
中でも組み際であっさりぶん投げられる大雅の姿に「おいおい、クッソ腰軽いな」となってしまった。
結果としては栗秋祥梧の対応力、センスの高さが際立った試合である。
あとはまあ、入場時に大雅陣営がマウスピースを紛失してバタバタしたのがよろしくなかったですね。
観客を白けさせたのはもちろん、ああいうしょーもないことでリズムを崩すのはマジでダメ。
セコンドのHIROYAが真っ赤な顔でスマホを操作する姿に「これは大雅負けたかも」となった次第である。
×ヤン・ジヨンvs安藤達也○(2R3分52秒タップアウト)
続いて第9試合のヤン・ジヨンvs安藤達也戦。
ヤン・ジヨンは現地観戦した金原正徳vs鈴木千裕戦のアンダーで倉本一真と対戦した選手。今年5月の韓国大会では金太郎に3RTKO勝ちしている。
やっちまったベイノアvs井上雄策。最高すぎたキム・スーチョル。ノジモフ、コレスニック、神龍誠クッソ強い。日環対抗戦もおもしろかった
一方の安藤達也はヤン・ジヨンと同じ韓国大会でRIZINデビューを果たし、マゲラム・ガサンザデに1Rタップアウト勝利を収めている。
そしてこの勝ちっぷりに衝撃を受け、今大会にも出場すると聞いて楽しみにしていた。
いや、すごかったっすね。
安藤達也、またしてもすごかった。
左の相打ちによるダブルノックダウンを始め、この選手はとにかく躊躇がない。
相手がカウンターを狙ってようがお構いなし(実際には警戒してると思うけど)に「せーの」で手を出す。
常に同時打ちのタイミングで打撃が交錯するのでいっさい目が離せない。
イカつく盛り上がった肩周りや前後のステップ、野性的な左ストレート、その他。
勝負どころの嗅覚というか、1発で致命傷を与える殺傷能力を含めて確かに山本“KID”徳郁っぽい。
さらに同じ大学出身の井上雄策によるとドロドロのMMAでも“ちゃんと”強いとのこと。
なるほど。
RIZINでの2戦は鮮烈な勝ち方だったが、左の1発以外にもまだまだ強みがあると。
何より僕がこの選手を気に入っているのが、わかりやすく気分屋の天才タイプなところ。
ファイトスタイルや言動、表情から才能に溢れた調子乗りというのがはっきり伝わってくる。
そしてこれ系のタイプは乗っているときは凄まじいポテンシャルを発揮する。瞬間最大風速に関しては「誰も敵わないのでは?」というほど。
ところがその集中力が長続きせず、気分が乗らないフェーズに入るとあっという間にダメになる。
それこそすべてを投げ出して堕落した生活を送るパティーンすらも。
こういう極端さ、ムラの多さは気分屋タイプの欠点でもあり魅力でもある。
そんな感じで安藤達也の上り調子がどこまで続くか。
今は連勝中でノリノリのフェーズだが、この勢いが止まったときにどうなるか。
それらを加味すると割と冗談抜きで次戦(大晦日?)でタイトルマッチを組んでもいいと思っている。
9月の佐藤将光vsダニー・サバテロ戦が実質挑戦者決定戦になると思うが、安藤達也のコンディション次第では入れ替えるのもアリ? かも?笑
○井上直樹vs福田龍彌×(判定3-0)
この試合は僕が金原vsYA-MAN戦に次に楽しみにしていた一戦。
福田龍彌は先日後楽園ホールで牛久絢太郎戦(DEEP 125)を現地観戦したこともあり、井上直樹のタイトルに挑戦すると聞いて一気にテンションが上がった。
DEEP 125 IMPACT現地観戦。福田龍彌vs牛久絢太郎戦と奥山貴大vs直樹戦を目当てに足を運んだよ。福田vs牛久のヒリヒリ感、テイクダウンのない奥山、打撃がシャープだった直樹
一方の王者井上直樹はスタンド、グランドともにハイレベル&身長175cmと上背のあるファイター。
この選手に福田龍彌の打撃がどこまで通用するか、総合力で勝る井上に福田が1発当てられるかに注目していた。
試合の感想としては、やっぱり井上直樹が強かったなと。
リング中央で対峙した両者を観て思ったのが「井上が長い」。
身長175cmとバンタム級では上背がある方だがそれ以上に手足が長く懐も深く感じる。
福田龍彌は踏み込みスピードと左の当て勘が持ち味の選手だが、なかなか1発を当てるタイミングを見つけられない。
井上の出入りについていけずに前手の差し合いでそのつど遅れをとる。
時おり顔面にパンチが届くものの、それと引き換えに3倍くらいの被弾を許す。
横への動きに置いてきぼりを食い、動き出しに顔面を揺らされガクッと膝が落ちる。
打撃勝負になるだろうとは思っていたが、福田があそこまで完封されたのはちょっと驚きである。
逆に井上直樹にとっては2021年9月の金太郎戦に匹敵する完勝だったのではないか。
この選手は「超絶強い前半→中盤から後半にかけて失速する」「強引に来られるとまっすぐ下がる」悪癖があるが、今回のような単発勝負になるとその癖は出にくい。
相性的にも福田はやりやすかったと想像する。
RENAvsシン・ユリ、井上直樹vs佐藤将光、久保優太vs高橋遼伍再視聴。金原正徳と矢地祐介の感想動画を受けて振り返ってみる
そうか〜。
福田龍彌ダメだったか〜。
この試合に勝って大晦日に福田龍彌vs安藤達也が実現すれば最高だったのだが。
と言っても、どちらにしろ福田vs安藤はケイト・ロータスvsシン・ユリ並にやらなくてはならないカード。どこかの段階で確実に組まれると思っている。
×金原正徳vsYA-MAN○(3R2分51秒TKO)
ラストはこの日のお目当て、金原正徳vsYA-MAN戦である。
最初に申し上げたように僕は金原正徳を応援していて、クレベル・コイケ戦と鈴木千裕戦を両方現地観戦している。
→金原正徳が全局面でクレベル・コイケを圧倒。アカン、感動が止まらん。でも石渡パイセンと川口春奈の彼氏の予想を聞いて「勝つかも」とオモタ笑
→金原正徳の負けがショックで整理がつかん。悔しすぎてインタビューも聞かずに帰ったw 鈴木千裕が勝つならコレだよね
クレベル戦では喉が潰れるほど絶叫し、千裕戦ではしばらく後を引くほどの絶望を味わった笑
本人によるとあの負けによって引退に気持ちが傾いたが、しばらくして再起を決めたと。
それを聞いてから試合が決まるのを待っていた次第である。
で、ついに発表されたのが今回のYA-MAN戦。
あえて鈴木千裕と同じストライカータイプを選んだとのことである。
正直、金原にとってストライカーはかなりの鬼門。
グラップラーとのトータルファイトが得意な反面、スタンドで強引にこられると脆さを見せる。
前回の千裕戦でも顔面にもらって効かされる→そのまま押し倒されてダウン→上からのパウンドでKO負けを喫した。
そういう意味でもYA-MANは決して相性がいいとは言えない。
金原が勝つにはスタンドからどう組みに持っていくか、YA-MANの打撃をかいくぐれるか、それを3R継続できるかがキモになる(と思う)。
YA-MANの打撃をしのぎつつ組みの展開を押し付ければ勝てる可能性は高い。
ただ、あのぶん回しを15分耐え切るのは至難の業。いったん捕まれば千裕戦のように一気に持っていかれるのではないか。
そんな感じで試合が発表されたときから「どっちだ?」「いけるのか金原」「やれんのか?」を延々と脳内リピートしていた笑
クマンドーイ応援でRISE現地観戦。YURAの強さに戦慄。野性的な宇佐美秀メイソン。会心の勝利で希望を見せた那須川龍心。直後にトリンダーデに絶望する
そして、試合はよくも悪くも予想通り。
1、2Rは金原がYA-MANの打撃をかいくぐり有利なポジションをキープする。
立とうとするYA-MANを逃さずバックに回って力を使わせない。
時おりスタンドで危ないシーンもあったが、どうにかクリーンヒットを回避してタックルを成功させる。
鈴木千裕戦はコンディションが悪かったとのことだが、今回はそういう感じもなく。
しっかり仕上げてきたときの金原の強さが際立つ1、2Rだった。
僕もしっかりと強さを見せる金原に「いけるぞ」「これは勝てるぞ」とアガリまくっていたことをお伝えする(ヒヤヒヤしながらだけど)。
ところが3R開始直前。
コーナーに立つ金原の表情が明らかに疲れ切っている。
「あれ?」「やばいか?」と思っているうちにゴングが鳴らされ両者がリング中央で対峙。
打撃で勝負をかけるYA-MANに金原が組みつきにいくが、2Rまでの勢いが感じられない。
いったん組んでも引き剥がされ、バックに回ってもスルッと逃げられる。
「まずい。これはまずい」と思っていると、力のないタックルにアッパーを合わせられて金原がダウン!!
そのまま上からパウンドを浴びたところでレフェリーが試合を止める。
3R2分51秒、YA-MANのTKO勝利である。
ああ、マジか。
マジなのか。
マジで負けたのか金原。
そうか、負けたのか。
1、2Rはあれだけいい動きをしていたのに。
3Rにいきなり落ちたというか。
あの打撃をしのぎながら組み付くのはやはり大変な作業だったか。
解説は「相手に力を使わせる、自分は休むポジション」と言っていたが、実際には心身を同時に削られていたわけね。
朝倉未来vsYA-MAN感想。試合後のゴタゴタがアレすぎる件。インパクトのデカさに本人のキャラが追いついてない。これなら予定調和の3Rドローでよかったろ
正直、僕はまだ金原の引退を受け入れきれていない。
あれだけやれるのに辞めるのはもったいないと思う反面、あそこまでコントロールしておきながら馬力でねじ伏せられてしまっては引き際かな? という気もする。
それでも盟友の所英男はどんな負け方をしようが現役を続けている。
ただ、仮に再起したとしても立ち位置は相当厳しくなる。この先おいしい相手に巡り会うのは難しい? かも?
金原正徳引退表明で感情の整理がつかねえ。
あれだけやれるのに辞めんなよと思う反面、3R開始直前のグッタリした表情から相手の馬力を技術で抑えきれなくなったら引き際だよなって思う反面、所英男は負けても現役にしがみついてるだろと思う反面、仮に続けても今後はおいしい相手は回ってこない文字数
— 俺に出版とかマジ無理じゃね? (@Info_Frentopia) July 27, 2025
引退も仕方ないという思いと「バカ野郎、辞めてどうすんだ」という思いが入り混じって整理がつかない。
あれだけ盛り上がったセミもメインも金原の引退表明によって完全に心ここにあらずだった笑
だが試合後のインタビューを聞いて「これは引退かな」と思い始めている。
「毎日毎日夜寝る前に『今日はよくがんばった、正徳よくがんばった』と言い聞かせて、次の朝起きて『今日もがんばるぞ』と言い聞かせて」
家族や周囲に反対され、それでも現役を続けると決意した。
試合に向けて単身タイに行き、日々自分を奮い立たせてどうにか本番を迎えた。
やると決めたのは自分だが、そこに至るまでは過酷そのもの。
僕のような部外者は「まだ辞めるな」と簡単に言えるが本人は別。もう一度同じことをやるには相応の覚悟がいる。
そこを「これ以上は難しい」と感じているのなら引退も仕方ない。
あのさっぱりした表情を観ればなおさらである。
クッソ、でも悲しいぞ。
【RIZIN】金原正徳、引退発表後の全ての言葉「最後こうやって散れて、格闘技人生を終えることは自分の中で満足いってる」「自分で褒めてやりたい」https://t.co/qqMu5zeJFT#超RIZIN4 #金原正徳 #格闘技
— ゴング格闘技 (@GONG_KAKUTOGI) July 28, 2025
やっぱり僕は往生際悪く現役にしがみつく姿にグッとくるんですよね。
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