エロール・スペンス1RKO勝利。おいおい強杉かww でもオカンポのスペンス対策も間違いじゃなかったよね【結果・感想】
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2018年6月16日(日本時間17日)、米・テキサス州で行われたIBF世界ウェルター級タイトルマッチ。同級王者エロール・スペンスJr.がランキング3位カルロス・オカンポと対戦し、1R2分59秒KOで勝利。2度目の防衛に成功した。
無敗同士の対決となった今回。
いつも通り高いガードでプレッシャーをかける王者スペンスに対し、オカンポはカウンターで対抗。スペンスのうち終わりに間髪入れずパンチを被せていく。
ラウンド中盤にカウンターの右ボディをヒットするなど、上々の立ち上がりを見せる。
だが、スペンスが単発のリードから連打に切り替えたところで試合の流れが変わる。
徐々にオカンポがスペンスのプレッシャーを受け止めきれなくなり、後退し始める。
そして残り10秒を切ったところでスペンスの左右ボディが突き刺さり、オカンポがたまらずダウン。うずくまったまま立ち上がれずにカウント10を聞く。
「激戦のアレクサンダーvsベルト。思った以上におもしろかったし、思った以上に泥試合だった」
衝撃的なKO勝利を挙げたスペンスは、この勝利によって戦績を24勝無敗21KOとしている。
「サンタ・クルスvsマレス再戦感想。興味なかったけど予想外におもしろかった。ラッセルJr.と統一戦ってマジ? それともバルデス?」
スペンスは悩ましいよね。最強対決はケル・ブルック戦で終わってるけど、S・ウェルター級は厳しそう
目ん玉が飛び出るというか、あんぐりな勝利で2度目の防衛を果たしたエロール・スペンスJr.。前回のレイモント・ピーターソン戦に続き、強豪挑戦者をまったく寄せ付けない勝利である。
ファンの間では早くもウェルター級最強説が語られ、同時に先日ジェフ・ホーンに圧勝したテレンス・クロフォードとの一騎打ちを期待する声も聞かれる。
「最強クロフォードがホーンに圧勝で3階級制覇。ん? 最強? いやいや、クロフォードに勝てそうなヤツが1人いるんだが」
確かにこの階級で、スペンスと中間距離でまともに打ち合えそうな選手は見当たらない。
クロフォードのカウンターやキース・サーマンの持久走でどこまでかわしきれるか。射程内での打ち合いを極力避け、ギリギリでポイントアウトを狙うのがせいぜいといった感じだろうか。
なお以前にも申し上げたが、僕の中でウェルター級最強対決は2017年5月のケル・ブルック戦で終わっている。
あとは階級を上げるか、クロフォード戦まで微妙な防衛戦を続けるかしかない。
「マイキーvsイースター感想。イースターがんばった。マイキーは淡々と左を出し続けて勝利。やっぱりイースターじゃ厳しいよな」
ただ現在のS・ウェルター級は加速度的な巨大化が進んでおり、スペンスが今のスタイルをそのまま持ち込めるかは疑問。
どちらにしても、スペンスにとっては悩ましい状況が続く。
キース・サーマン戦でもいいけど、なかなか試合しねえからなアイツ……。
「隠れ名選手グラナドス。フォルトゥナをリング外にすっ飛ばして無効試合。グラナドスはちょっと河野公平っぽいよね」
意外とよかったカルロス・オカンポ。スペンス対策はあれで正解だよね
結果的に惨敗を喫したカルロス・オカンポだが、個人的にはそこそこよかったと思っている。
表題の通り、スペンス対策としてはあれで正解。
というより、あれがこの選手にできる精一杯の作戦だったと思う。
「停滞は衰退? 現状維持は後退? モンスタークレーマーへの対応策? 日大のタックル問題やアマボク問題で思ったこと」
中間距離からやや遠めで対峙し、自分からは手を出さない。
スペンスの右リードに同時打ちのタイミングでカウンターを被せ、前進を寸断。
チャンスがあれば追撃で連打を浴びせ、逆にスペンスを下がらせる。
これはケル・ブルックが実行した作戦でもあり、実際、ラウンド序盤はうまく機能していた気がする。
「スペンス圧勝!! ケル・ブルックを一方的にコントロールしてウェルター級最強対決に勝利。試合後にキース・サーマンへ対戦を呼びかける」
身長177cm、リーチ183cmのスペンスに対し、オカンポは身長179cm、リーチ185cm。
ケル・ブルックは身体を目いっぱい伸ばしてスペンスとのサイズ差をカバーしたが、オカンポは純粋な上背とリーチでパンチを届かせた。
1分10秒過ぎあたりでオカンポの右ボディがカウンターでヒットするのだが、あのパンチで一瞬スペンスの腰が落ちている。
冗談抜きで、何かを期待させる立ち上がりだったと思う(僕だけ?)。
「ダニエル・ローマン危なげなく勝ったなオイ。フローレスが残したものは体重超過とデカい掛け声だけ…」
連打に切り替えたスペンスの圧力を受け止めきれず、最後は壮絶ボディでKO負け
だが、あのボディを受けて以降、スペンスは右リードの単発ではなく初弾からの連打に切り替える。
1発目を打つと同時に大股で距離を詰め、懐に入ってボディを連打。
スペースを潰してオカンポのカウンターを封じ込める。
もみ合いでオカンポを押し返し、逆に自分の腕が伸びる位置までスペースを確保する。
「伊藤雅雪やるっきゃねえなオイ。クリストファー・ディアスとフロリダで王座決定戦。勝つね。うん、これは勝つよ」
オカンポはスペンスの前進をカウンターでストップし、そこからの連打につなげたい。
だが、圧力と連打で後退させられ、なかなか連打を打つまでに至らない。
「ムンギアvsリアム・スミス感想。巨神兵ムンギアがスミスのガードをぶっ壊し。スミスもよかったけどねじ伏せられた」
徐々に単発のカウンターのみの状況に追い込まれ、ロープ際でボディをズドン。
身体を寄せて耐えようとするが、無理やり押し返されたところに左右ボディをズドンズドン。これで崩れ落ちるようにダウンを喫し、ジ・エンド。
「意外と楽しみなアンドレ・ベルトvsデボン・アレクサンダー。どっちが勝ってもスペンスには歯が立ちそうにないけど」
スペンス対策は間違いではなかったし、その作戦もしっかり機能していた。
ところが、パワフルな前進と精度の高い連打に屈し、終わってみればスペンスの圧勝という結末である。
「やっべえw 巨人ムンギアがアリを爆撃。ムンギアなんだコイツ。プロレスラーみたいだな。は? これでもハードの方がデカいの?」
真正面からスペンスと打ち合うにはオカンポは厳しかった。やっぱり動き回っての持久走しかない? のかな?
まあ、今回はオカンポにとっては相手が悪かったというか、どうにもならなかった感じか。
僕はこれまでこの選手の試合を観たことがないのだが、恐らく戦績通りのいい選手なのだと思う。
「カバロウスカスがアブレウに大苦戦の末に判定勝利。今回は苦手なタイプだったな。ジャブの強さでスレスレ生き残った」
ただ、エロール・スペンスJr.と真正面から打ち合うには厳し過ぎた。
ケル・ブルックはカウンターを返すと同時にサイドに回り込んで芯を外していたが、オカンポにはそこまでの余裕はない。そのせいで早々にスペンスの連打に捕まり、残忍なボディを被弾してのKO負けである。
「ジャーメル・チャーロがトラウトに完勝。野性味満載の1発狙いで2度のダウンを奪うも倒しきれず。ハード戦はよ」
というより、この階級であんな芸当ができるとすればケル・ブルックだけだろという話でもあるが。
スペンスのリードに合わせて小さくバックステップし、同時打ちのタイミングでカウンター。すぐさまサイドに回り込み、ガードの外側からもう1発。
「ベストバウトきました。テイラーvsポストル興奮したわ〜ww ポストルに感動したかな。どっちもよかったけど」
これがケル・ブルックが実行した作戦だが、そのブルックですら6、7Rあたりで失速し、最終的にはKOで沈んでいる。
スペンスの圧力を受けながら動き続け、なおかつカウンターを合わせ続ける作業がどれだけしんどいかは明白である。
「タイソン・フューリーが神である理由。セファー・セフェリを4Rノーマス。2年半のブランク明けでロマチェンコ超え」
最初に申し上げたように、中間距離でスペンスとまともに打ち合える選手はこの階級には見当たらない。やはりどれだけ動き回って正面を外せるか、それを12R継続できるかしかないのかなぁという気がしている。
「マイケル・コンランvsドス・サントス感想。大人気コンランの試合を初めてちゃんと観たら、思った以上に慎重なヤツだった」
またまた出ました例のアイツ。ウェルター級で唯一スペンスとまともに勝負できるとしたらアイツしかおらんでしょ
なお、ウェルター級で唯一スペンスとまともに勝負できそうなのが、例のアイツ。
アミール・カーン。
テレンス・クロフォードvsジェフ・ホーン戦の際も申し上げたが、この選手のハンドスピードと前後への動きならスペンスの圧力を何とかできる可能性があるのではないか。
もちろん勝負は前半。
4、5Rまでに、スペンスの大きく開いたガードの下からアッパーをねじ込んでKOできるかどうか。
恐らくそれを過ぎると、スピードに慣れたスペンスにカーンさんは圧殺されてしまう。
「カネロvsゴロフキン再戦決定。デービスvsクエジャル、ベルチェルトvsバロス、ダラキアンvsヨドモンコン圧勝づくめ振り返り」
逆に2016年のカネロ戦方式でもいい。
スペンスの圧力がすごいといっても、さすがにS・ウェルター〜ミドル級のカネロほどじゃない。あの試合と同じ作戦で、何とか12R持久走で走り切れないだろうか。
「ガルシアvsサーマン感想!! 才能の塊キース・サーマンがパワーでダニー・ガルシアを置き去りにする。まあそうなるよな」
というか、アミール・カーンの話をすると、ちょっと笑いがこみ上げてくるのはなぜかww
いや、ホントに申し訳ない。
でも、先日の復帰戦以降、僕はアミール・カーンさんがお気に入りなんです。
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