セルゲイ・コバレフベストバウト3選。やっぱりコバレフ超カッコいい。圧倒的な“クラッシャー”っぷりと人間味溢れるコバレフが大好きですww

セルゲイ・コバレフベストバウト3選。やっぱりコバレフ超カッコいい。圧倒的な“クラッシャー”っぷりと人間味溢れるコバレフが大好きですww

「ボクシング記事一覧リンク集」へ戻る
 
「セルゲイ・コバレフ」
1983年、ロシア生まれのオーソドックスで元WBAスーパー/IBF/WBO世界L・ヘビー級王者。“クラッシャー”の異名を持ち、80%近いKO率を誇る倒し屋である。
 
 
2009年7月のデビュー戦を1RTKOで勝利すると、そこから連勝を重ね2013年8月にWBO世界L・ヘビー級王者ネイサン・クレバリーに挑戦。4RTKOでクレバリーを下して初戴冠を果たす。
 
翌2014年8月にはバーナード・ホプキンスとの3団体王座統一戦が実現し、終始ホプキンスを圧倒して3-0の判定勝利を挙げる。
 
それ以降も連勝を続け、2016年11月に元WBAスーパー/WBC世界ミドル級王者アンドレ・ウォードの挑戦を受ける。試合は一進一退の大接戦の末に0-3でウォードが勝利。コバレフは初黒星を喫するとともに王座から陥落する。また翌2017年6月の再戦でも8RTKOで敗れて2連敗となる。
 
 
2017年11月の再起戦でWBO王座に返り咲くが、2018年8月にエレイデル・アルバレスに7RKOに敗れて陥落。さすがに限界かと思われたが約半年後の再戦で3-0の判定で完勝し、健在ぶりを見せつける。
 
2019年8月には無敗のアンソニー・ヤードを大激戦の末に退けたものの、約2ヶ月のインターバルを経てサウル・“カネロ”・アルバレスの挑戦を受け、11RTKOで敗戦。
 
だが、コバレフはこの試合でキャリア最高額となる300万ドル以上のファイトマネーを稼ぎ、試合後もカネロに対して感謝の意を示すなど一定の満足を感じさせるコメントを残している。
 
亀田興毅のベストバウトは内藤大助? ウーゴ・ルイス? 案外OPBFのワンミーチョーク戦かな
 

セルゲイ・コバレフ大好き人間でございます。破壊的な強さと中盤以降の失速と

以前から何度か申し上げているが、僕はセルゲイ・コバレフが大好きである。
試合を観て一目でカッコいいと思った選手で、他にはロイ・ジョーンズJr.、内山高志などがいる。
 
内山高志は僕が心底カッチョいいと思った選手。中間距離でかなうヤツは誰もいないんじゃない?
 
静かな殺気と適度な余裕を感じさせるふてぶてしい表情。
1発で相手の戦意を喪失させるジャブ、鋭く踏み込んで放つ右は理不尽極まりない威力を誇り、佇まいとファイトスタイルはまさしく“クラッシャー”の名にふさわしい。全盛期の強さは恐怖すら感じさせたほど。
 
その反面、中盤からガクッと失速するのがこの選手のお決まりのパターン。
試合序盤こそ破壊的な強さを発揮するものの、ボディを打たれると露骨に嫌がる癖があり、アンドレ・ウォードとの2戦以降は特にローブローに神経質になる。
 
強敵との対戦が増えるに伴い、辛そうな表情を浮かべたまま背中を丸めてまっすぐ後退する姿も目立つようになった。
 
 
他を寄せ付けない“クラッシャー”っぷりと試合後半の失速。
こういう人間味もコバレフの大きな魅力だと思っていて、僕がこの選手から目を離せない理由でもある。
 
というわけで、今回は「セルゲイ・コバレフのベストバウト3選」と題してコバレフのベストバウトを発表してみたいと思う。
なお、毎度申し上げている通りあくまで“僕の中での”順位なので、広い心で受け止めていただければ幸いである。
 
 
すげえカッコいいww
やっぱりコバレフはコバレフやで。


 

セルゲイ・コバレフのベストバウト3選:第3位

○セルゲイ・コバレフvsアンソニー・ヤード×(11R2分4秒TKO)
 
まず第3位はこの試合。
2019年8月にロシア・チェリャビンスクで行われたWBO世界L・ヘビー級タイトルマッチ。同級王者セルゲイ・コバレフに無敗のアンソニー・ヤードが挑戦し、11R2分4秒TKOでコバレフが勝利し初防衛に成功した一戦である。
 
 
この試合は2つの意味でコバレフの底力に感動させられた。
 
アンドレ・ウォード戦での連敗後に一度は王座返り咲きを果たしたものの、2018年8月にエレイデル・アルバレスに背筋が凍るようなKO負けを喫したコバレフ。
 
ウォードに中盤以降の失速と懐に入られた際の脆さを暴かれ、アルバレスにはその弱点をモロにつかれてのKO負け。かつての破壊的な倒しっぷりも影を潜め、「コバレフもそろそろ限界か?」と思われていた時期である。
 
だが、2019年2月の再戦では左中心のディフェンシブなアウトボクシングに徹してアルバレスを寄せ付けず。中盤以降の失速も最小限に抑えながらのポイントアウトは文句なしにお見事だった。
 
 
そして、地元ロシアで無敗のアンソニー・ヤードを迎えた一戦でも“ニューコバレフ”の持ち味は山ほど発揮される。
 
これまでよりも半歩外で相手と対峙し、左ガードの高さを強く意識する。
奥足重心のヤードのパンチがギリギリ届かない位置から細かい左リードでヒットを重ね、試合を有利に進める。
地味だが確実性の高いボクシングで中盤5Rまでヤードを圧倒してみせた。
 
6Rあたりから徐々にお決まりの失速モードに入り、7、8Rにはダウン寸前まで追い詰められる大ピンチを迎える。だが、フラフラになりながらもジャブを出し続け、そのつどヤードの勢いを寸断する。
 
10R終了間際には全盛期を彷彿とさせるどう猛なラッシュを見せるなど、二番底を発揮しての壮絶なKO勝利。
 
これが僕のコバレフ! ヤードに苦戦しつつも11RKO勝利で初防衛に成功。もうカッチョいい。最高にカッチョいいww
 
ウォード戦、アルバレス戦での限界説を覆した華麗なモデルチェンジと、ヤード戦での失速からの盛り返し。恐らく7、8Rで一度でもダウンがあればそのまま押し切られていたと思うが、本人の強烈なプライドがそれを拒否した。
 
“一流は全盛期が二度ある”説を体現しつつ、王者の底力を見せつけて勝利した姿に僕は心底感動させられた。
 

セルゲイ・コバレフのベストバウト3選:第2位

○セルゲイ・コバレフvsネイサン・クレバリー×(4R29秒TKO)
 
続いて第2位はこの試合。
2013年8月に英・ウェールズの首都カーディフで行われたWBO世界L・ヘビー級タイトルマッチ。同級王者ネイサン・クレバリーにセルゲイ・コバレフが挑戦し、4R29秒TKOでコバレフが勝利。見事初戴冠を果たした一戦である。
 
 
クレバリーとの一戦はコバレフが初めて主要タイトルを獲得した試合であると同時に、僕がコバレフの存在をはっきり認識した試合でもある。
 
 
率直な感想としては、開いた口が塞がらなかった
 
序盤から両者が激しい左の差し合いを繰り広げ、たびたび鋭いパンチがお互いの顔面を刎ね上げる。
 
だが、1発1発の威力は明らかにコバレフが上。
無造作に出したワンツーでクレバリーはグラグラと身体を揺らされ、強制的にロープ際まで後退させられる。
逆にコバレフは上体を柔らかく使い、うまく芯を外してダメージを許さない。
 
何とか正面を外してサイドに回り込むクレバリーだが、コバレフはさらっと方向転換してすぐさま左ジャブの連打に入る。
ヒット数にそこまで差はないものの、開始30秒過ぎでクレバリーの顔面がさっそく紅潮し始める。
 
 
そして2、3Rとコバレフのペースで試合は進み、3R残り30秒でついにクレバリーがダウン。それも1発の威力で倒れるというより、ダメージの蓄積によってこらえきれずに膝から崩れる倒れ方。
 
再開後も体重を預けてダウンを拒否するクレバリーを無理やり引き剥がし、上から殴りつけるコバレフ。パンチを当てるというより“殴りつける”という表現がぴったりの打ち方で続けざまにダウンを奪う。
 
で、最後は4R開始直後のラッシュでレフェリーストップ。
5連続防衛中の安定王者に何もさせず、誇張抜きで枯れ枝のようにけちょんけちょんにねじ伏せた。
 
俺のコバレフが勝ったどー!! アルバレスの圧力を抑え込んで王座返り咲き。慎重な破壊神ってのもいいじゃないですかw
 
申し上げたように僕はこの試合で初めてしっかりとコバレフの存在を認識したのだが、とにかくすごかった。
 
多少の被弾はお構いなしの圧力に加え、重量級とは思えないスピードと連打。
無造作に出したワンツーが意味不明の破壊力で無慈悲に相手を破壊していく。
 
そして、殺気を孕んだリング上でのふてぶてしさに僕はあっという間に釘付けになってしまった。
「何こいつ、超カッコいいww」
 
セルゲイ・コバレフの大ファンの誕生である()
 

セルゲイ・コバレフのベストバウト3選:第1位

×セルゲイ・コバレフvsアンドレ・ウォード○(12R判定0-3)
 
いよいよ第1位はこの試合。
2016年11月に米・ネバダ州ラスベガスで行われたWBAスーパー/IBF/WBO世界L・ヘビー級王座統一戦。同級王者セルゲイ・コバレフと元WBAスーパー/WBC世界ミドル級王者アンドレ・ウォードが対戦し、3-0(114-113、114-113、114-113)の判定でウォードが勝利した一戦である。
 
 
コバレフのキャリアを振り返ると、初戴冠を果たしたクレバリー戦前の22試合はオールKO勝利。しかも最長ラウンドは7で、それ以外はすべての試合を3R以内に終わらせている。
 
これを見るだけでもコバレフの化け物っぷりはわかるのだが、逆に言うと中盤以降の失速癖もキャリア初期の無双が影響している気もする。
 
2014年11月のバーナード・ホプキンス戦と2016年7月のアイザック・チレンバ戦。明確な判定で勝利したものの、この2試合のコバレフは相手を攻めあぐねるシーンも目立ち、上体を柔らかく使える試合巧者タイプが苦手なことを露呈した。その上、中盤から後半にかけてややグダる傾向も見られた。
 
これらの弱点を見抜かれ、接近戦とボディ攻めで丸裸にされたのがアンドレ・ウォードとの初戦である。
 
 
この試合の判定は物議を醸し、今でもコバレフ勝利を主張する声は多い。ウォードがアメリカ人であること、コバレフがロシア人であることがウォードに有利に働いたというホームタウン・デシジョンも各所で言われている。
 
 
だが改めて振り返ると、この試合のウォードがどれだけ用意周到だったかがはっきりとわかる。
 
L・ヘビー級初戦となった2015年6月では比較的組し易しのポール・スミスを9RTKOで下し、翌年3月には強豪スリバン・バレラに完勝して適応力を証明する。
そしてL・ヘビー級3戦目の2016年8月では中堅どころのアレクサンダー・ブランド相手に安全運転。
 
アイザック・チレンバを仮想ウォードに見立てて準備を進めていた(と同時に弱点を晒した)コバレフに対し、とことん戦力を隠し通して頂上決戦を迎えている。
 
しかも両者の対戦が正式決定したあとの合同インタビューも欠席したと聞くし、本当に徹底していたのだなと。
 
カネロカワイソスw 金儲けマッチを否定はせんけど今回は度を超えてるかな。DAZNにスポーツを育てる長期的視野なんかないからね
 
実際の試合では序盤は中間距離での差し合いでコバレフに上を行かれ、2Rには強烈なカウンターでダウンを食うまさかの展開。
だが4、5Rあたりから懐に潜り込むシーンが増え、コバレフの失速も重なり徐々に流れが変わる。
 
相変わらずコバレフのジャブは破壊的だが、ウォードは頭を下げて抱きついたり足をすくって転ばせたりと執拗にコバレフの体力を奪いにかかる。
たっぷりと下を意識させられたコバレフは得意の中間距離でも顔面に被弾を重ね、最後はウォードに逆転を許してしまった。
 
 
恐らくウォードはコバレフ相手に無傷で勝てるとは考えておらず、序盤の苦戦も織り込み済みだったのではないか。
 
戦前からコバレフの試合運びをとことん観察し、自分の戦力はひた隠しに隠す。ダウンを奪われても慌てず騒がず、反則すれすれのダーティさでじっくりコバレフの体力を削り、最後は鼻差でのゴールイン。
 
すべての準備を済ませて最高の状態でリングに上がったウォードと、やや下降線に入り弱点も見せつつあったコバレフ。ウォードにとっては最高のタイミングで迎えた頂上決戦であり、あれだけの神試合が生まれる要因は山ほど揃っていた気がする。
 

L・ヘビー級が大好きです。生物としての強さと技術のバランスが最高

僕は以前から「L・ヘビー級はハイレベル過ぎてめちゃくちゃおもしろい」と申し上げているが、その理由としてL・ヘビー級自体が好きというのがある。
 
何と言うか、この階級は生物としてのナチュラルな強さと技術のバランスが最高にいい。
 
これは僕の勝手な意見なのだが、格闘技は階級が上がるにつれて技術よりも元のスペックの方が重視されていくイメージ。
つまり軽量級→元のスペック<<技術なのに対し、重量級→元のスペック>>技術という感じ。で、双方のバランスが一番取れているのがS・ライト級〜ミドル級くらいなのかなぁと。
 
このL・ヘビー級は生物としての強さにパラメータが寄っていて、そこに技術が上乗せされた超人が勢揃いする階級だと思っている。
 
これがヘビー級だとやや行き過ぎで、“デカくて動けるヤツがこそ最強”感があまりに濃い。タイソン・フューリーのようにデカくて動ける上にIQも高いディフェンスマスターなど、もはや無理ゲーとしか言いようがない。
 
ワイルダー陥落! フューリーがヘビー級史上最強でいいよな。オラが町のごんたくれは“パーフェクトな2秒”を与えられず
 
その点、L・ヘビー級は小手先の技術ではどうにもならない絶望感を残しつつ、高度な技術戦も兼ね備える。ここが最高におもしろいと申し上げている。
 
一応言っておくと、ヘビー級が大雑把でつまらないなどと言うつもりはない。また軽量級を軽んじているわけでもない。単に僕がそう感じているだけの話で、反対意見はいくらあってもいい。
 
これが僕のL・ヘビー級に対するイメージであり、コバレフやアルツール・ベテルビエフ、ディミトリー・ビボル、オレクサンドル・グウォジクといった地肩の強いロシア勢が席巻する理由だとも思う。
 
 
そして、スペックお化けが勢揃いするL・ヘビー級において、テクニックと策略を駆使して最強王者を下したアンドレ・ウォードのすごさはやはり際立つ。
 
上述のように2016年11月のセルゲイ・コバレフvsアンドレ・ウォードVol.1はコバレフのベストバウトであると同時にウォードのベストバウトでもある。
 
試合後のコバレフの表情からは長年米国で外様として戦い続けた苦悩と諦めが入り混じった複雑な感情がありありと見て取れた。
また、最強の相手にやるべきことを忠実にやり通したウォードには賞賛しかない。
 
コバレフの圧倒的な破壊神っぷりと試合後の人間味溢れる表情。
ウォードの周到な準備とそれを最後までやり通す地力、精神力。
 
いろいろなドラマが詰まった、本当に感動的な一戦だった。
 
 
なお2戦目。
 
「ボクシング記事一覧リンク集」へ戻る
 

Advertisement

 




 

 
【個人出版支援のFrentopia オンライン書店】送料無料で絶賛営業中!!