今さらホセ・カルロス・ラミレスvsリチャード・コミー視聴。ジョシュ・テイラーはよくラミレスに勝ったわ。ラミレスvsプログレイスは熱い! けど…【結果・感想】
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2023年3月25日(日本時間26日)に米・カリフォルニア州で行われたWBC世界S・ライト級挑戦者決定戦。元WBC/WBO王者ホセ・カルロス・ラミレスと元IBFライト級王者リチャード・コミーが対戦し、11R2分31秒KOでラミレスが勝利した試合である。
WOWOWエキサイトマッチのラインナップをボーッと眺めていてたまたま目に入ったこの試合。
「そういえばやってたな、未視聴だったな」と思い再生してみた次第である。
ちなみに両者とも前戦でホセ・ペドラサと対戦し、ラミレスは判定勝利、コミーはドローとなっている。
ホセ・ペドラサは今年2月にアーノルド・バルボサに僅差の判定負けを喫するなど、階級アップ後はトップ戦線に一歩及ばない選手になってしまった印象。
なお視聴をスタートしてすぐにジョー小泉の声が聞こえたので与沢翼を超える秒速で消音設定にしたことを報告する笑
クロフォードvsスペンス戦正式決定? 僕はここからの決裂もあると思ってるよw 勝敗予想はクロフォード:4、スペンス:3、交渉決裂:3くらい
ホセ・カルロス・ラミレスすごいな。コミーを追い回して11RKO。ジョシュ・テイラーはよくコイツに勝ったよ
試合の感想だが、いや、すげえなラミレス。
1Rから11Rまでほとんどペースが変わらない。細かい上げ下げはあるものの、ほぼ一定のペースで腕を振り続ける。
リチャード・コミーも相当粘ったが、あれだけまとわりつかれるとさすがにしんどい。最後の10カウントはとうとう諦めた感じで、むしろあそこで立ったら健康に支障をきたしていたのでは? というくらい。
改めてホセ・カルロス・ラミレスの強さを思い知らされた11Rだった。
てか、ジョシュ・テイラーはよくこの選手に勝ったっすね。
リチャード・コミーがあっさり巻き込まれた接近戦をテイラーは最後まで拒否し続けた。それどころか一定の距離をキープし、絶妙のタイミングでアッパーをヒットしダウンまで奪っている。
今さらだが、4団体統一戦までのジョシュ・テイラーはホントにとんでもなかったなぁと。
ジョシュ・テイラーのクズ度がホセ・ラミレスを振り切る。ラミレスはナイスガイ過ぎるんだよなたぶん。勝負どころでの性格の悪さは大事
コミーがラミレスの前進をどれだけ止められるかに注目していたけど…。それをやれるネタがなかった
申し上げたようにホセ・カルロス・ラミレスは試合を通して前に出ながら腕を振り続けられる選手。
上体を振りながら距離を詰め、近場でまとわりつくように左右に動いて連打を浴びせる。ある程度被弾もするが、うまく芯を外しているのか効いたそぶりはほとんど見せない。
さらにラウンドが進んでも一定のペースを保ち続けるスタミナも兼ね備える。
僕の中ではウェルター級のヴァージル・オルティスJr.と並ぶ中量級の連打マンである。
対するリチャード・コミーはどちらかと言えば遠間からの1発が得意な選手。
広いスタンスと長いリーチを活かした踏み込み、遠い位置から伸びるパンチを持ち味とする。
ただ、強いパンチを打つにはある程度スペースが必要で、強引に距離を詰められると途端に窮屈になる。
今回もラミレスの前進を止められるか、どこまで自分の距離で勝負できるかに注目していたわけだが……。
残念ながらラミレスのプレスに対応しきれず。
あっさり距離を詰められ無理やり打ち合いに巻き込まれる。
2Rの後半あたりですでに辛そうな表情を見せていたので、これは決着は早いかな? と思いながら観ていた次第である。
てか、リチャード・コミーにはラミレスを止めるネタがなかったですよね。
広いスタンス&遠い距離で勝負するタイプで思いつくのはライト級のデビン・ヘイニー だが、あの選手には強烈なジャブがある。
長く鋭いジャブで相手の出足を鈍らせ、右の打ち下ろしにつなぐ。
今週末に迫ったワシル・ロマチェンコ戦でもあのジャブが機能するかが勝負を分けると思っている。
中谷潤人vsモロニー弟をようやく視聴。両選手に興味がないせいで食指が動かなかった。中谷潤人ホントにつええな。最後の左カウンターは井上尚弥を参考にした?
その点、リチャード・コミーのジャブはあまり効果的には見えない。
もちろん一定以上の威力はあるとは思うが、ラミレスのプレスに対抗するにはやや物足りなかった。
パンチをもらってもケロッとして前進を続けるラミレス。コミーもめちゃくちゃ粘ったけどね
しかし、改めてホセ・カルロス・ラミレスはすごい。
ガツガツ前に出て連打を浴びせるスタイル、それを1試合続けるスタミナはもちろんだが、パンチをもらってもビクともしないのが……。
中盤以降、ガードの外からコミーの右を被弾するシーンが何度もあったがいっさい気にするそぶりを見せず。
むしろ被弾をチャラにするようにペースを上げてより激しく打ち合う。
また、打ち合いの最中に頭の位置を変えつつ身体ごと左右に動いて的を絞らせない。
同じ突進型でもウェルター級のショーン・ポーターよりもはるかにいろいろやっている印象である。
リチャード・コミーも落ちそうなところから何度も盛り返したが、さすがにあれだけしつこくこられると……。
途中から自分の距離を諦めてラミレスの土俵に乗らざるを得なくなってたしね。
9Rなどは最後の力を振り絞ってフルスイングしていた感じだが、ラミレスは相変わらずケロッとして向かってくる。
11Rのダウンで心が折れたのはもう仕方ない。
むしろ相手の土俵でよくがんばったと言えるのではないか。
繰り返しになるが、ジョシュ・テイラーはよくこの選手に勝ったなぁと。
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ホセ・カルロス・ラミレスvsレジス・プログレイスは熱い。でも、またしても「ボクシングがボクシング」しそうな笑
最初に申し上げたように今回の試合はWBC挑戦者決定戦として行われている。なので、勝利したラミレスは現王者レジス・プログレイスへの挑戦権を得たわけだが。
マジな話、ホセ・カルロス・ラミレスvsレジス・プログレイスはめちゃくちゃおもしろそう。
プログレイスは来月リアム・パロとの防衛戦が決定しているが、そこをクリアすれば……。
プログレイスは上体クネクネ型のカウンター使い。
打ち終わりを狙うのが得意なパワフルなサウスポーで、28勝1敗24KOの戦績を持つ倒し屋である。
そのプログレイスにラミレスの連打がどこまで通用するか。あれだけしつこくまとわりついてくるラミレスにプログレイスのカウンターが間に合うか。
どちらも馬力のある選手なので恐らく試合は相当白熱する。僕は少しだけラミレスが有利かな? と思っているが、プログレイスがパワーで跳ね返す展開になってもまったく不思議じゃない。
もしかしたらこれはジョシュ・テイラーvsテオフィモ・ロペスよりもおもしろい組み合わせかもしれない。
ジョシュ・テイラーvsテオフィモ・ロペス戦がいつの間にか近づいてきた。テイラーの動向が謎すぎて興味を失いつつあった。階級アップ後のテオフィモは確かにビミョいな
と言いつつ、この対戦が実現するかは微妙だったりする。
プログレイスは先日マッチルームと3試合の契約を締結したとのこと。
一方のラミレスはあと少しでトップランクとの契約が切れるとか。
そう考えると両者の対戦はまだまだ先になる?
WBCから対戦司令は出されると思うが、何だかんだでうやむやになりそうな雰囲気も……。
まあ、仮にそうなっても相変わらず「ボクシングがボクシングしとるな」としか思わないが、何かの間違いで両者の対戦が実現することを願う笑
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