那須川天心に全部を背負わせた日。天心のことが嫌いなのは構わんけど、ウジウジ揚げ足取ってる場合じゃないでしょ。佐々木尽の振る舞いには感情移入できたよ
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前回からの続き。
2023年4月8日に東京・有明アリーナで行われた「Prime Video Presents Live Boxing 4」のイベント全体の感想である。
試合の全編視聴は下記↓
ちなみに僕は今回初めて有明アリーナに足を運んだのだが、率直に申し上げてよかった。
座席の前後に余裕がある上に建物もカッコいい。
駅までの道が狭いせいで渋滞が起きるのがアレだが、それでもさいたまスーパーアリーナの出入り口の狭さよりはマシ。
確かに交通の便は悪いが、有明コロシアムや東京ビッグサイトに行くのがそこまで苦にならないので普通に許容できる。
すこぶる評判が悪かった分、やや拍子抜けだったことをお伝えしておく。
那須川天心vsフアン・フローレスが決定。与那覇戦と同じ対策だと思うけど緊張感は増しそう。Amazon側は天心がいればOK、それ以外には興味がないのかもしれんね
この日の功労者は天心、オラスクアガ、佐々木尽の3人。天心のプロモーション活動を横目にメインに出場するヤツらの無関心っぷりが…
・阿部麗也vsキコ・マルティネス
・井上拓真vsリボリオ・ソリス
・佐々木尽vs小原佳太
上記3試合を僕の中で得点をつけるなら、
阿部vsキコマル→40点
拓真vsソリス→マイナス500点
佐々木vs小原→100点満点
といったところ。
中でも佐々木尽は試合前の振る舞いを含めてよかった。
表題の通りだが、今回の功労者は完全に那須川天心、アンソニー・オラスクアガ、佐々木尽の3人である。
また下記によると天心の次戦は8月を予定しているとのこと。
【ボクシング】那須川天心のボクシング2戦目は8月に日本開催が有力 「強いと言われている人を全員倒せるように」 – サンスポ #ボクシング #那須川天心https://t.co/RCkir8HHZo @SANSPOCOMより
— サンスポ (@SANSPOCOM) April 9, 2023
要するにこれはAmazon中継の第5弾が決定したということか。
とは言え、冗談抜きで天心、オラスクアガ、佐々木尽の3人がいなければ打ち切りの可能性もあったと思っている。
ローチケで売り出したチケットはいつまでたっても余裕のあるまま。
一方、売り切れ間近だった天心の個人サイトは唐突に在庫が復活する。
なるほど。
どうやら売れ残りを押し付けられたっぽいな。
しかも本人は本番1週間前に公開スパーリングに駆り出されるという意味不明な事態に。
1か月後に予定されていた井上尚弥vsスティーブン・フルトン戦が延期になった割にいまいち売れ行きが伸びない。これは外から見ているだけでもひしひしと感じていた。
そして、プロモーションに精を出す天心を横目に世界戦に出場する寺地拳四朗、井上拓真の2人は我関せずという。
せっかく天心が「ボクシングからの果たし状」「天心vsボクシング」と外敵感を出しているのにリアクションらしいリアクションもなし。
いや、何をやっとんねん。
何で宣伝を天心に丸投げで自分らは無関心なんだよw
ボクシングのすごさとやらを浸透させる努力を業界全体で怠ってきた結果がこの体たらくだろ。
キックでどれだけ実績があっても、人気と話題性でぶち抜けるほど世界タイトルマッチは安くない。そのことを周知させる努力を少しでもしたんか。
歴史やら権威やらに胡坐をかいての~んとしてきた分際で、どのツラ下げて天心をメインにしたがるAmazon側の意向を覆そうとしてんだよ。
売れ残りのチケットを天心に押し付ける&本番1週間前の公開スパーリングとかいう情けない真似までしくさって。
どいつもこいつもあまりにしょーもない。
与那覇勇気の会見がめちゃくちゃイケてた件。「ボクシングからの果たし状」の言葉で外敵感を強調する那須川天心への「俺は甘くないよ」には心底震えたね笑
ウジウジ揚げ足を取ってる場合かよ。天心が嫌いなのは構わないけど、今それをやるのは違うだろ
しかも取り巻きは取り巻きで、気にすることと言えば誰がメインを務めるべきか、世界戦の権威がどうたらといった外面ばかり。
それどころか「ボクシングからの果たし状って、お前が自分から来たんだろ」「天心vsボクシングって何? スベッてるぞ」等、くだらない揚げ足取りに精を出すという。
天心のことが嫌いなのは構わない。
言動や行動が好みじゃないのは個人の自由だし、無理に受け入れろなどと言うつもりもない。
僕も「顔が嫌い」等、最低の理由で興味を持てないことも多々あるわけで笑
「デビュー戦を観ればはっきりするよ」と半笑いで小馬鹿にしていた天心=ニセモノ勢の声がパッタリと聞こえなくなったことも個人の意見ということでギリギリ許容してやる。
ただ、1人でプロモーションをがんばっている人間に対してウジウジ揚げ足を取るのは違うでしょと。
チケットの売れ行きがよろしくない、ヘタをしたらAmazonの中継が打ち切りになるかも? という中、メインを張る選手がな~んもしない状況で1人奮闘するヤツを茶化すって。
いったいどういう神経してんの?
那須川天心vs与那覇勇気現地観戦。天心すごかった。Amazonの中継は絶対に必要だよね。試合順は「打順」なんだよ
マジな話、ここまで酷いとは思わなかった。
僕はポテンシャル的な意味で天心のMMAが観たかった人間だが、こんな陰気な連中に付き合うくらいなら今からでも方向転換した方がいいんじゃないの? とすら思い始めている。
我ながらどの目線で言ってんだ? という話だが、言わずにいられないほど酷いからな、お?
天心の話題に全乗りして飛躍を狙った佐々木尽。不器用ながらも前向きな振る舞いには感情移入できた
そして、僕が唯一共感できたのが佐々木尽。
会見時から天心の集客力に全乗りすると宣言し、試合順が決定した際も一番観てもらいやすい場所だと喜んでいた。
この舞台での飛躍、不器用ながらもイベントの成功を考えていることが伝わってきた。
そうそう。
個人的にこういう振る舞いにはめちゃくちゃ感情移入できる。
フォロワーの少ない選手がやっても意味がないという意見も見かけたが、んなわけあるか笑
また宣伝は運営の仕事、試合直前のナーバスな時期に選手にPRさせるのは無茶といった声もあったが、天心は1週間前に公開スパーリングさせられとるわw
そもそもそれまでにも山ほど時間あったろ。
宣伝活動は運営の仕事?
いや、運営も選手も両方やれや笑
何で“0”か“1”かの極論しかねえんだよ。
下品に罵り合うだけがプロモーションではない、いろいろなやり方があることも目の前で天心が示してくれてるだろと。
そういう意味でも佐々木尽の振る舞いには非常に共感できたし、「子どもが何人いて~、毎朝何時に起きて~」といった人間性アピールよりもはるかに僕好み。
個人的に“物語”という言葉が嫌いなのもあるが、私生活を強調するやり方よりもよっぽど流れを感じることができた。
寺地拳四朗vsアンソニー・オラスクアガ。MVPはオラスクアガで決まり!! 驚異の粘りで拳四朗の心を折りかける。フライ級なら京口よりも強いかもしれんな
上述の通りこの日の功労者は那須川天心、アンソニー・オラスクアガ、佐々木尽の3人。
集客から話題作り、実際の試合まで。イベントそのものを背負った天心と、代役でAmazon撤退の窮地を救ったオラスクアガ、天心人気に全乗りして100点満点の結果を出した佐々木尽。
三者三様に素晴らしかった。
天心の客層がボクシングファンと少し違って新鮮だった。あいつらの主張が片っ端から覆っていく現象に名前をつけてくれ笑
なお当日は子連れや夫婦っぽい人、女性の2人組も多く、天心の客層がボクシングファンと少し違っていたことが新鮮だった。
さらに会場入りした瞬間、天心の物販にだけ長蛇の列ができているのが目に入って「こりゃあすげえわ」と。
なんやかんやで天心登場時には8~9割くらい埋まってましたからね。
諸々の努力が報われたことは本当によかった。
・天心キッズは購買力がない→あった
・キックのファンは天心のためだけにチケットを買わない→買った
・そもそも天心にはそこまで動員力がない→ダントツだった
真のボクシングハァン()の主張が片っ端から覆っていく現象に誰か名前をつけてくんねーかな笑
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