カシメロ「俺のバンタムを捨てるわけにはいかねえんだよ!!」(ガイドライン違反)。ポール・バトラーvsジョナス・スルタンは難しいっすね【予想・展望】
「ボクシング記事一覧リンク集」へ戻る
2022年4月22日(日本時間23日)に英・リバプールで行われるWBO世界バンタム級暫定王座決定戦。同級1位ポール・バトラーと4位ジョナス・スルタンの一戦である。
僕の知る限りポール・バトラーのベストバウトじゃないっすか? ジョナス・スルタンをアウトボクシングでさばききって退散判定、暫定王座獲得
当初WBO王者ジョン・リエル・カシメロにポール・バトラーが挑戦する予定だったこの試合。
ところが数日前にカシメロが英国ボクシング管理委員会の制定する医療ガイドラインに違反したことが判明。防衛戦が中止となり、急遽代役のジョナス・スルタンとポール・バトラーによる暫定王座決定戦が発表されている。
なおカシメロは2021年12月の防衛戦を胃潰瘍を理由に欠場した経緯があり、これで直前の中止は2回連続となる。
また代役に抜擢されたジョナス・スルタンは2021年10月に無敗のカルロス・カラバロに判定勝ちした選手で、2017年9月には王者カシメロを下した経験を持つ。
スルタンがカラバロにアップセット。これが俺たちのプエルトリコ。ファン・カルロス・トーレスも!? 期待の2トップが揃ってコケる(期待に応える)って笑
二転三転したタイトルマッチだが、バトラーにとってはようやくたどり着いた一戦と言えそうである。
2度あることは3度ある。2年半で2勝3ドタキャンのカシメロさん
ポール・バトラーvsジョナス・スルタン。
王者ジョン・リエル・カシメロのやらかしにより暫定王座戦として急遽このカードが組まれたわけだが……。
実を言うと僕はカシメロに対する興味がだいぶ薄れており、カシメロvsバトラー戦が再セットされたと聞いてもいまいちテンションが上がらなかった。
だってカシメロでしょ?
またどうせ何かやるんじゃないの?
2度あることは3度あるって言うし。
などと思っていたら……。
ホントにやらかしたんかいワレェ!!笑
いや、すげえなお前。
お前すげえよ。
2019年11月のゾラニ・テテでの戴冠以降、2年半で2勝3ドタキャンて。
1度目は相手陣営をオンラインで罵倒してキレさせる。
2度目は真偽不明の胃潰瘍による計量欠席。
3度目は現地の医療ガイドラインに違反して中止。
理由もバラエティ豊かで我々オーディエンスを飽きさせることがない笑
何とも言えないところだが、5戦中3戦が直前で中止になる選手をプロモーターが使いたがるもんなんでしょうか。
もはや計算が立たな過ぎて起用しずらいと思うのだが……。
バトラー怒りの撤退w カシメロ計量に現れず。勅使河原弘晶がタパレスにあんな負け方をするとは。亀田和毅がパレホに大差判定勝利
いくら記事を読んでも詳細がわからない。試合3日前に51.70kgまで絞る意味? 俺のバンタムを捨てるわけにはいかねえんだよ!!
しかも今回は(も?)詳細がよくわからない。
「規定違反カシメロ、防衛戦の中止決定 米報道「対戦相手は4位選手と暫定王座決定戦」」
英国ボクシングが過度な減量を禁止(水抜き禁止?)していることはわかったのだが、上記を読むとカシメロのサウナ使用が発覚したのは20日(現地時間19日)より前ということになる。
で、その時点でのカシメロの体重が51.70kg。バンタム級のリミット(53.5kg)を2kg近く下回っていたと。
え? どういうこと?
試合の日時が現地時間の23日なのに、19日時点で51.70kgだったってこと?
水抜きって計量の直前にやるものじゃないの?
試合の3日以上前からリミットよりも2kg近く下げるって普通のことなの?
そこから数日かけて53.5kgまで戻す予定だったとか?
ソース記事も読んでいないし詳しい減量の知識もないのだが、とにかく理解が追いつかない。
サウナ使用禁止に関しては「ちゃんとルールを把握しとけよ」としか思わないが、中止までの経緯がマジで意味不明である。
まあ、きっとアレなんだろうな。
カシメロは力石徹への筋を通したんだよ。
命を懸けてバンタム級まで落としてくれた好敵手(とも)の思いに応えるためにも、バンタム級を捨てるわけにはいかなかったってことなんだろ。
「あしたのジョー2」
カシメロ「バンタムってのはなぁ……、おっつぁん」
カシメロ「ウルフがいて、カーロスがいて、ホセがいる」
カシメロ「そして力石がいたところなんだよ……」
カシメロ「力石が俺と戦うために命を懸けて減量し、降りてきてくれたクラスなんだ……」
カシメロ「そんなかけがえのねえ俺のバンタムを……」
カシメロ「捨てるわけにはいかねえんだよ!!」
カシメロ「ウェ~イ♪」(ガイドライン違反)
カシメロvs赤穂亮が2Rノーコンテスト。内容はカシメロのワンサイドゲームだけど、それ以上に情けない試合過ぎて吐き気が…。何で格下が横綱相撲取ってんだよ
バトラーvsスルタン戦はいい試合になりそうな…。スルタンのパワーをバトラーがさばけるかが見どころかな
カシメロのネタが長くなったが、そろそろ本題に。
急遽組まれたポール・バトラーvsジョナス・スルタン戦だが、割といい試合になるような気がしている。
バトラーvsカシメロはカシメロ有利かなぁと思っていたが、スルタンだとちょっとわからんぞ? と。バトラーがさばき切るパティーンも普通にあるのではないか。
要するにスルタンの馬力にバトラーがどれだけ耐えられるか、スルタンがバトラーのガードをぶっ壊せるかが見どころにになりそう。
イメージとしては、2021年6月のポール・バトラーvsウィリバルド・ガルシア戦の焼き増し。
ガルシアの連打をガードしつつカウンターで対抗したバトラーが判定で勝利した一戦だが、今回もこれに近い流れになるのではないか。
改めて上記を観ればわかるが、内容的にはかなりの接戦である。バトラーが勝ったと言っても2-1(96-94、97-92、94-95)のスプリット判定。実際、ガルシアのラッシュにバトラーがタジタジになるシーンも散見される。
ジョン・リエル・カシメロもウィリバルド・ガルシアと同様、豪打ぶん回しのタイプだが、恐らく1発1発の精度、パワーはガルシアよりも上。なので、どこかでバトラーのガードを突き破って決定的な1発をぶち当てると予想していた。
それこそカシメロの3RTKOで終わったデューク・ミカー戦と似たような感じで。
カシメロvsミカー、ローマンvsパヤノ、フィゲロアvsバスケス、テイラーvsコーンソーン振り返り。いい試合が多かったですね。え? チャーロに弟なんていたの?
じゃあ代役のジョナス・スルタンはどうなの? という話。
スルタンも遠間からの踏み込み、躊躇のない1発、近場でのぶん回しなど、カシメロとよく似た選手。ただカシメロほどの踏み込みスピードやパワーはなく当て勘も劣る。階級をアップしたばかり(2021年)なせいか若干身体が重そうなのも気になる。
小型版カシメロというか、すべてのスケールを一段小さくした選手である。
アングル調整とコンビネーションのポール・バトラー。でも、強引にこられると一気に糞詰まりを起こす
一方のポール・バトラーだが、この選手はアングル調整とコンビネーションを持ち味とする選手。
中間距離で相手と対峙し正面を外しながらボディ、顔面へ多彩なパンチを打ち込む。
高いガードと距離の調整、サイドへ動きながら被せるカウンター、その他。
バランスの取れた攻防兼備の好選手だと思っている。
ただ、もともと下の階級だったせいかフィジカル面は心もとない。
基本は中間距離で打ち合うタイプで、ボディを起点とした得意パターンに入るにはある程度のスペースが必要になる。
ところが相手の圧力、踏み込みのレンジが想定を超えるとあっという間に糞詰まりを起こす。
前回のウィリバルド・ガルシア戦でも中間距離では多彩さを発揮したものの、ガルシアのフルスイングと強引な圧力には大いに手を焼いた。
コンビネーションの精度がそこまで高くないせいで致命的な1発をもらわずに済んだが、ロープ際で亀になる姿を観ると相性自体はかなり悪かったと思う。
勝敗はわかんないっすね。一応バトラーの判定勝利にしておくけど、スルタンの勝ちも十分あり得る
申し上げたように今回はスルタンの踏み込み、強引な連打をバトラーがさばけるかが一番の見どころになりそう。
バトラーが勝つなら前回同様僅差の判定勝利。
スルタンが勝つなら後半KO、もしくはこれまた僅差の判定勝利。
どちらにしても接戦の予感がする()
いや、わっかんないっすねマジで。
これを観るとスルタンはカシメロ以上に大味だが、カシメロほどの荒々しさは感じない。
ただ、前回のカルロス・カラバロ戦ではヒットを許しながらも粘り強く距離を詰めて計4度のダウンを奪ってみせた。
ゴチャゴチャな状態での危険度、もみ合いの中でねじ込む1発は間違いなく脅威。
ロープ際で亀になったバトラーのガードを突き破る可能性は十分ありそうに思える。
一応勝敗予想はポール・バトラーの判定勝利としておくが、スルタンの思い切りのよさを考えると逆の結果も全然あり得る(毎回似たようなこと言ってるけど)。
そういえば今回はバトラーが試合を受けてくれて本当によかったなWOWOWさん笑
/
今週土曜は早起き?#エキサイトマッチ ライブ配信❗️
\?4/23(土)午前5:00頃~
?WBO世界バンタム級暫定王座決定戦
ポール・バトラーvsジョナス・スルタン※当初予定の対戦カードより変更となりました。
ご視聴はこちら➡️https://t.co/RhNYwp9zfK#WOWOW #ボクシング
ⒸGetty Images pic.twitter.com/CJVos0rw0F— エキサイトマッチ公式 (@Excite_Match) April 21, 2022
前回は当日いきなり試合が飛んで、ド深夜に急ごしらえの井上尚弥特集で時間を潰すハメになったからねww
「ボクシング記事一覧リンク集」へ戻る