ニエベスさんが井上尚弥に勝つ方法を全力で考える。体格は互角。肩回りはニエベスさんのがゴツい。何か勝てる要素はないか?【予想・展望】

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熱気球フライング
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2017年9月9日(日本時間10日)に、米・カリフォルニア州ロサンゼルスで行われるWBO世界S・フライ級タイトルマッチ。
米デビューを間近に控えた井上尚弥が、挑戦者アントニオ・ニエベスとともにカーソン市内のホテルで公式会見に臨んだ。
 
「井上尚弥がニエベス相手に米国デビュー。アローヨ兄弟より数段マシじゃないの? アントニオ・ニエベス全然知らないけどさ」
 
6度目の防衛戦のリングに上がる井上は挑戦者アントニオ・ニエベスと対面し、「調子がよさそうなので気は抜けない」とコメント。コンディション調整に集中する構えである。
 
「アントニオ・ニエベスとは何だったのか。井上尚弥の豪打になにもできず6R終了ギブアップ。まさかの真っ向勝負で撃沈w」
 
また、同興行メインに出場する元4階級制覇王者ローマン・ゴンサレスと、WBC同級王者シーサケット・ソールンビサイも登壇。S・フライ級最強決定戦「SUPERFLY」の開幕に向けて、いよいよ盛り上がりを見せている。
 
「シーサケット勝利!! PFP No.1 ロマゴンに判定で大金星を挙げる!! すっばらしいねシーサケット。僕は感動しちゃいました」
 

井上尚弥vsアントニオ・ニエベス間近!! 一応言っておくと、俺は全力でアントニオ・ニエベスを応援するお!!

井上尚弥の米国デビューが近づいている。
 
当日はWOWOWエキサイトマッチでの放送も決定しており、当然ながら多くの方が豪快な勝利を期待している。
オマール・ナルバエスに圧勝し、2016年末に河野公平をKOした井上尚弥。日本ボクシング界を背負う“モンスター”の出陣である。
 
「ボクシングはテレビで観るものだと確信した夜。「ボクシングフェス2016 井上尚&八重樫 W世界戦」に行ってきたぞ」
 
とまあ、大げさに書いてはみたが、僕は相変わらず井上尚弥という選手にあまり興味がない
 
試合は欠かさず観ているものの、何度豪快なKOを目にしても心が躍らず。
 
今回の試合も、正直世間が注目するほどテンションが上がっていない。
現地でLAドジャース前田健太のユニフォームをプレゼントされたとのことだが、確か井上は野球にまったく興味がなかった覚えがあるぞ? など、微妙にずれた情報にしか食指が動かない。
 
先日申し上げた通り、今回の興行で一番楽しみなのはファン・フランシスコ・エストラーダvsカルロス・クアドラス戦。ロマゴンとシーサケットの再戦を含め、この3試合の中でもっとも勝敗が読みにくい。
 
「エストラーダvsクアドラスとかいう予想困難な一戦。SUPERFLYの中で実は一番楽しみ。エストラーダのKO勝ちが観たいぞ」
 
なお、僕のテンションが一番上がる展開は井上尚弥の苦戦。さらに言うと、アントニオ・ニエベスにアップセットを起こしてもらうことである。
 
というわけで、今回は「ニエベスさんが井上尚弥に勝つ方法を全力で考える」と題して、挑戦者アントニオ・ニエベスが井上尚弥に勝つ方法を考えてみたい。
 
日本人選手を応援しないのか? とか、そんなことは関係ない。
「予想」と言いつつ、相変わらず僕の希望を述べるだけの場所になっているのも気にしない。
 
世間の流れに逆行して、僕はアントニオ・ニエベスさんを全力で応援させていただくww
 

これまでの選手のように体格的なハンディはニエベスにはない。並んだ姿を見ても、むしろニエベスの方がゴツい

まずは、おさらいとして両者の体格比較を。
 
・井上尚弥:身長164cm、リーチ171cm
・アントニオ・ニエベス:身長163cm、リーチ174cm
 
身長はほぼ同じで、リーチはニエベスの方が3cm長い。
Boxrec情報ではあるが、井上のこれまでの相手のように、体格的な不利を抱えてリングインすることはなさそうである。
 
「井上vsリカルド・ロドリゲス感想。だーめだ、ムリムリ無理無理。お疲れロドリゲス。井上はさっさと階級上げなさい」
 
また、公式会見で向かい合った両者を見ると、どちらかというとニエベスの方が上背があるように思える。
服の上からではあるが、肩回りも井上よりもゴツい。
 
当日のリバウンドにもよるが、バンタムから落としたニエベスがスペックで圧倒されることはないと考えていいのではないか。
 
↓服の上からはニエベスの方がゴツく見える。


 

もっとも可能性があるのは持久走の当て逃げ。2016年5月のジャーメル・チャーロvsジョン・ジャクソン戦を再現したいね

そして、ニエベスはどうすれば井上尚弥を慌てさせることができるか。
現実問題として、井上尚弥に勝つことは可能なのか。
 
 
結論から言うと、可能性はあると思う。
井上尚弥を慌てさせるだけでなく、実際に勝利する確率も決してゼロではない。
 
こんなことを言いつつ、毎回豪快に外しているのだがそれはそれ。あくまで「予想」という名の「妄想」なので、細かいことを気にする必要はない。
 
 
とりあえず、ニエベスが狙うべきは判定勝利。これは間違いないと思う。17勝9KOの戦績を見ても、この選手がダウン経験もない井上を倒すというのは考えにくい。
 
で、実際にどうすればいいかだが、もっとも可能性があるのが持久走での当て逃げではないか。
 
「ガルシアvsサーマン感想!! 才能の塊キース・サーマンがパワーでダニー・ガルシアを置き去りにする。まあそうなるよな」
 
井上の強打と正面から打ち合わず、リングを広く使ってとにかく逃げ回る。井上の踏み込みにカウンターを返してさっと距離をとり、スピードを失わずに角度を調整。僅差で各ラウンドを切り抜ける。
それを12R続け、最終的には2-1のスプリットでの勝利をもぎ取る。
 
そんな感じで、ギリッギリのポイントアウトを狙うのが一番いいように思える。
 
 
参考になりそうなのが、2016年5月のジャーメル・チャーロvsジョン・ジャクソン戦
先日、ジャーメル・チャーロvsエリクソン・ルビン戦の展望を考える際に観直した試合の一つである。
 
「エリクソン・ルビンvsジャーメル・チャーロ予想。チャーロ弟か、新星ルビンか。チャーロ弟がドネアとか井上尚弥っぽい」
 
マジな話、この試合のジョン・ジャクソンは本当にうまい試合運びを見せたと思う。
結果的に目の負傷? でKO負けを喫したものの、そこまでの採点ではチャーロをリードしていたと聞く。
 
あのジョン・ジャクソンの作戦をニエベスが実行できれば、勝てる可能性があるのではないだろうか。
割とガチで。
 

ゴロフキンほどジャブが出ない、追い足もないチャーロに持久走での当て逃げは最適だった

リング中央に陣取るチャーロと距離をとり、正面に立たないことを意識して左右に動く。
距離を詰めるチャーロに対し、サイドに回り微妙にアングルを変えて対峙。
チャーロが左を打つ瞬間、自らも前に出て右のカウンターをかぶせる。間髪入れずに左右の高速コンビネーション。
 
ハンドスピードでチャーロを上回り、すぐさまサイドステップで距離をとる。チャーロに距離感を掴ませないように、流れの中でスイッチを繰り返す。
 
ジョン・ジャクソンがチャーロ戦で見せた、当て逃げ持久走作戦である。
 
正面に立たず、距離感を掴ませず、とにかくハンドスピードで煽りまくる。
ダニエル・ジェイコブスがゲンナジー・ゴロフキン戦で実行した作戦とも共通するのだが、身体の大きい格下がパワフルなAサイドに対抗するのに有効な手段ではないだろうか。
 
「ジェイコブス大健闘!! ゴロフキンのKO記録をストップ!! 倒し方は見えたけど誰ができんの?」
 
しかも、チャーロはゴロフキンのようにジャブで相手を崩すタイプではない。
瞬間的な爆発力は凄まじいが、どちらかといえばカウンター使い。自ら前に出て攻め落とすのは決して得意ではない。
 
つまり、ジェイコブスが左でゴロフキンのジャブを寸断し続ける必要があったのに対し、ジョン・ジャクソンは一瞬の交錯で上回るだけでいい。詰めの達人であるゴロフキンほど、正面を取られないための労力も多くない。
 
チャーロを自ら前に出させ、カウンターの機会を与えない。
あくまでジョン・ジャクソンのリーチとハンドスピード、上背があってこそだが、チャーロのよさを封じる作戦としては最適だったように思える。
 
「ジャーボンティ・デービス体重超過ww フォンセカにKO勝利もさっそくネタキャラ化」
 

一応、アントニオ・ニエベスは井上尚弥に勝つための条件を満たしている? っぽい?

ここ数戦のジャーメル・チャーロが、井上尚弥やノニト・ドネアっぽくなっているというのは先日の記事でも申し上げた通りである。
 
なので、上述の作戦を踏襲できれば、井上尚弥を翻弄できる可能性は高い。
 
そして、この作戦をアントニオ・ニエベスが実行できるかだが、YesかNoで言えばYesではないだろうか。
 
この作戦の条件として、
 
・相手よりもリーチがあること
・カウンターが得意であること
・ある程度見切りがいいこと
・高速の連打が出せること
・最低限、正面衝突で圧倒されないフィジカル
・相手よりも上背があれば、なお可
 
と考えると、ニエベスはギリギリその条件を満たしていると言える。
連打が打てるか、見切りがいいかは微妙なところだが。
 
「観客を楽しませる気ゼロ」「勝つために手段を選ばない」というメンタルを最後まで貫けば、「もしかしたら」が期待できるかもしれない。
 
「バドゥ・ジャックはすげえだろ? クレバリーを問題にせず圧勝。どうだ? 驚いたかオイ? 俺は驚いたぞww」
 

手数と足とスピードとタイミングと勇気と体力と気力がすべて揃えばニエベスは勝てるぞ。チャーロを井上尚弥に見立てて走れww しんどいけど走りきれww

問題はこの作戦がめちゃくちゃしんどいということ。
そして、そのしんどい作業をノーミスで12R貫かなくてはならないこと。
 
ゴロフキン戦のジェイコブスは終了のゴングとともにリングに崩れ落ちていたし、チャーロ戦のジョン・ジャクソンは5R辺りで失速していた。
 
しかも、あれだけがんばったジェイコブスも4Rにダウンを喫しており、ポイント的にはあのダウンさえなければというところだった。
 
逆に言うと、少しでも動きが落ちればあっという間につかまるし、1度でもダウンを喫すれば勝利は遠のいてしまう。
つまり、ニエベスは井上の圧力と強打に耐えながら、それを12R貫徹しなくてはならない。ノーミスで。
 
「はあ、ラッセルたん…。エスカンドンを接近戦で圧倒して勝利!! この試合好き過ぎて、もう5回くらい観てるw」
 
また、あの当て逃げ作戦は、とにかくスピードがカギになる。
ジョン・ジャクソンvsチャーロ戦を観直すと、ジャクソンは常にチャーロの1発目に合わせて連打を出していることがわかる。
 
「ガードして打ち終わりを~」などとやっている暇はない。
絶えず気を張り、チャーロの動き出しに合わせて自分も動く。
必ずチャーロよりも手数を出し、チャーロよりも打ち続ける。絶対に打ち終わりに隙を作らず、すぐに距離をとる。
 
当然だが、あの剛腕に何度も飛び込むのは精神的にも肉体的にも負担が大きい。
だが、ガードした腕でそのままカウンターを返すくらいのテンションを12R維持できなければ勝機はない。
 
そして、果たしてニエベスにそれができるかという話。残念ながらジョン・ジャクソンは中盤で失速したが。
 
「井上拓真vs久高寛之感想。久高がクソよかった。井上は1年ぶりの復帰戦でベテラン強豪に判定勝利」
 

他に誰ができそう? バンタム級なら何人かいそうだけど。てか、一番可能性がありそうなのはアイツじゃないの?

正直、今回の作戦をニエベスが実行できたとして、勝利する可能性は10~15%前後だろうか。
 
本人がインタビューで「井上の嫌がることをする」「フィジカルを活かした試合運びを心がける」とコメントしていたし、それなりに期待はしているのだが。
 
逆に、普通に真正面から勝負した場合、勝率は5%もない気がする。
 
でもアレなんだよな。ニエベスって銀行勤務のデキるビジネスマンなんだっけか。
高学歴のスポーツ選手って、なぜかプレースタイルが脳筋っていうパティーンが多いんだよな……。
 
 
ちなみに現状のS・フライ級で、この作戦を実行できそうなのは、やはりカルロス・クアドラス。
粘りが信条の長距離ランナーのクアドラスが、細心の注意を払って当て逃げすれば、井上を空転させられる? かも?
 
クアドラスが井上に勝利するための理想の流れとしては、
 
エストラーダvsクアドラス→クアドラス勝利
ロマゴンvsシーサケット→シーサケット勝利
クアドラスvsシーサケット→シーサケット勝利
井上vsニエベス→井上勝利
クアドラスvs井上→クアドラス勝利
 
これである。
 
個人的にクアドラスは好きではないが、井上に勝てるのであれば全力で応援してやってもいいww 誰得レベルにつまらない試合になるとは思うが。
 
 
なお以前も申し上げたように、バンタム級ならゾラニ・テテほか、対抗できそうな選手は何人か思いつく。
 
「井上尚弥に勝てる選手? バンタム級で誰が井上尚弥を倒せるか、どうすれば勝てるかを妄想してみる」
 
中でも、スペック的に一番いけそうなのって、実はこの選手じゃないの? とか思ったり……
http://boxrec.com/en/boxer/667667
 
いや、気にしないでください。あくまで妄想なので。
 
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