ルイス・ネリvsマックジョー・アローヨ予想。そろそろ認めようではないか。我々(僕)はルイス・ネリが気になると【予想・展望】
「ボクシング記事一覧リンク集」へ戻る
2019年3月16日(日本時間17日)、米・テキサス州で行われるバンタム級10回戦。同級WBC1位で前王者のルイス・ネリと、元IBF世界S・フライ級王者マックジョー・アローヨの一戦である。
「ネリ圧勝。アローヨを4度倒し棄権に追い込む。WOWOWがネリの試合を放送するとは。井上尚弥と伊藤雅雪のテンションの低さw」
2017年8月に日本の山中慎介を下して王座戴冠を果たしたルイス・ネリ。
翌2018年3月の再戦でも山中を2RKOで沈めるものの、前日計量で約2kgの体重超過を犯し王座を剥奪される。
また、第1戦の直後に禁止薬物陽性反応が出たことを含め、現在は日本への招聘が禁止されている状況。
2019年1月に大物プロモーターのアル・ヘイモンと契約を交わし、今回はその初戦となる。
対するマックジョー・アローヨは、元IBF世界S・フライ級王者。
2016年9月にフィリピンのジェルウィン・アンカハスに敗れて王座陥落するまで無敗をキープしていたサウスポーで、アマチュア時代には世界ボクシング選手権で銅メダルを獲得した強豪でもある。
そして、双子の兄マックウィリアムズ・アローヨは、先日井岡一翔とも対戦するなど日本でもなじみが深い選手。
ルイス・ネリは今回のサバイバルマッチに勝利し、正規王者ノルディ・ウーバーリと暫定王者井上拓真の間に割って入れるか。
また、アローヨはバンタム級に階級アップしての初戦となり、こちらも王座復帰のために負けられない一戦となる。
なお、この試合はエロール・スペンスJr.vsマイキー・ガルシアのIBF世界ウェルター級タイトルマッチのアンダーカードとして予定されている。
「ロブ・ブラントがバイサングロフに11RTKO勝利。思ったよりずっと厄介な選手じゃない? つまらないし対戦する意味もないけど」
嫌われ者のルイス・ネリが世界戦線に戻ってくる。vsマックジョー・アローヨ。僕はこの試合を楽しみにしている
みなさんの大嫌いなルイス・ネリがトップ戦線に戻ってくる。
元S・フライ級王者マックジョー・アローヨとの10回戦。
この試合に勝った方が、正規王者ノルディ・ウーバーリと暫定王者井上拓真の勝者への挑戦権獲得となるのか。王座復帰を目指す両者にとって、絶対に負けられない一戦である。
しかも、この日のメインはエロール・スペンスJr.vsマイキー・ガルシアの大一番。
当日はWOWOWエキサイトマッチでの中継も決定しており、もしかしたらこの試合も放送される? かも?
「エロール・スペンスvsマイキー・ガルシア本当に決まっちゃった。勇敢なのか無謀なのか。どちらにとってもメリットあるよな」
いまだボクシングファンの間では嫌われ者のルイス・ネリだが、実を言うと僕はこの選手のことがそこまで嫌いではない。
しかも、今回の試合をこっそり楽しみにしているという。
Boxrecのスケジュールを見ると本決まりではないようだが、WOWOWでO.A.されるなら絶対に見逃せないぜ! などと思っている次第である。
もちろん山中慎介のキャリアをああいう形で終わらせたネリを許せない人は多いと思うし、それを否定する気もない。
ただ、喉元過ぎれば何とやらで、「だいぶ時間も経ったし、もういいかな?」などと思ったり思わなかったり。
なおかつ今回の相手はアローヨ兄弟の弟、マックジョー・アローヨ。強豪サウスポー同士のサバイバルマッチは問答無用にテンションが上がる。
そんな感じでたっぷりと予防線を張ったところで、この試合の展望を考えてみたい。若干ルイス・ネリ寄りで()。
「噂のテオフィモ・ロペス。スーパースター候補はイキりが止まらない。リチャード・コミーには勝てそうか? 打倒ロマチェンコは…ちょっとわからん」
勝敗予想はルイス・ネリの10RKO勝利。対サウスポーが得意なネリがしっかりKOするんじゃないかな
まず勝敗予想を。
ルイス・ネリの10RKO勝利。今回は希望を込めてこれでいきたい。
ルイス・ネリの過去の試合をいくつか観直したのだが、恐らくこの選手は対サウスポーが得意。
斜に構えて急所を隠し、相手の左はショルダーブロックと上体反らしで芯を外す。
そして、相手の右リードの戻り際にカウンターを被せ、そのまま距離を詰める。
上半身の柔軟性を活かしたクネクネディフェンスで前進、奥足めがけて回り込み、懐に入って連打を浴びせる。
オーソドックスが相手の場合、見切りが間に合わずに無防備な体勢で右をもらうシーンも目立つが、サウスポー相手にはディフェンスがそのまま攻撃の起点になるイメージ。
「中村優也vsレイマート・ガバリョ戦に感動した話。あの舞台で初回から勝負をかけられるって、めちゃくちゃすごいことだと思った」
何だかんだで28勝22KOの実績は伊達じゃない。
禁止薬物どうこうの問題もあるが、立派な倒し屋と断言できる。
今回もサウスポー相手なので、しっかりKOしてくれるのではないかと予想している。
「“カネロ”・アルバレスvsジェイコブス…!! ミドル級で唯一カネロに勝てる可能性があるのがコイツ。当てて走って走りきれ」
マックジョー・アローヨもいい選手ですよ。パワーファイターの兄と違ってカウンターが得意
対するマックジョー・アローヨについてだが、繰り返しになるがこの選手も悪い選手ではない。というより、間違いなく強い。
兄のマックウィリアムズとともに元トップアマチュア、なおかつ元S・フライ級王者でもある。
2015年から意味不明に試合枯れしているが、ジェルウィン・アンカハスやラウシー・ウォーレンとも対等に渡り合うなど、まだまだ十分な実力を残している。
そして、タイプとしてはカウンターが得意な技巧派。
兄のマックウィリアムズは攻防分離気味のパワーファイターだが、マックジョーの方はどちらかと言えば“待ち”の傾向が強い(と思う)。
「俺たちの井岡一翔(SANKYO)が帰ってきたぞ。強豪アローヨに何もさせずに圧勝!! 待たせんじゃねえよボケがww」
なので試合展開としては、上体を揺らしながら前進するネリと、それをアローヨが右リードでけん制しながら待つ感じになるのかなぁと。
勝負の分かれ目としては、アローヨの右がネリ相手にどこまで機能するか。
初弾の右が通用せず、ネリにあっさりカウンターを合わせられるようだとアローヨは苦しい。
スルスルっと鋭角に回り込まれ、近場での左右フックを浴びて撃沈。山中慎介の二の舞になりかねない。
逆に右リードでネリの警戒心を強められれば、ネリの上体反らしよりも先に左が当たる可能性が高くなる。
マックジョーは兄同様、強靭なフィジカルの持ち主。なので、近場でのもみ合いでもそれなりに強さを発揮するはずだが、ネリの連打をもらえば間違いなく倒れる。
「ダニエル・ローマンvsTJ・ドヘニー。新しい扉のその先へ。後楽園ホールのリングは世界へ続いてた()」
序盤は一進一退の攻防が続くが、徐々に均衡が崩れて後半はネリのペースに。
インファイトの攻防でアローヨが右を被弾し、盛大にグラつく。そのままネリがラッシュを浴びせてKO勝利。
決着のイメージとしてはそんな感じかなと思ったり。
ポテンシャルをフル解放したネリを観たい。人生舐め腐ったヤツが集中したときってのはとんでもないことが起きるんやで?
あとはまあ、ポテンシャルをMAXに解放したルイス・ネリを観てみたいというのもちょっとある。
いや、アレなんだよな。
ああいう人生舐め腐ったようなヤツが最高に集中したときって、割とガチで侮れないと思うんですよね。
超一流は常に80点を取り続ける。
ピンチに陥ってもブレない、慌てない。
勝利に向かって淡々と任務を遂行するのみ。
ファンタスティックさはないが、磐石な試合運び。
これがゴロフキンやウラジミール・クリチコのように長期政権を築く選手の特徴で、彼らの「強者のメンタル」は文句なしにすばらしい。
などと申し上げたことがあるが、今回はそれとは真逆。
「岡田博喜にとってのベルトランは最悪な相手だったな。9RTKO負けで初敗戦。経験値と慣れと強者のメンタル」
たとえば、僕はジャーボンティ・デービスがワシル・ロマチェンコに勝つのは難しいと思っているのだが、仮に対戦が決まればデービスは間違いなく過去最高のコンディションで臨むはず。
普段は舐め腐ったイキり野郎のデービスだが、ここぞの試合ではロマチェンコを超えるかもしれない。
30点の日もあれば、150点の日もある。
不安定だが、ハマったときの爆発力は我々パンピーの想像の遥か上を行く。
こういう異次元の領域が観られるワクワクというのは、ゴロフキンやロマチェンコのような秀才タイプにはないもの。
「日本がアジア周辺国のおいしい出稼ぎ先として確立されればええね。OPBF加盟国選手が日本王座に挑戦できるってさ」
サッカーで言えば、ロナウジーニョやマリオ・バロテッリ。
バスケで言えば、アレン・アイバーソン。
野球で言えば、ブライス・ハーパー。
どいつもこいつも天才系のイキり野郎。瞬間最大風速に関しては凄まじいものがある。
だが、とにかく心身ともに不安定で、好成績が長続きしないのが特徴。いわゆる「強者のメンタル」とは程遠い面々である。
ちなみにだが、ボクシング界ではマイク・タイソンや辰吉丈一郎にも“そっち側”の匂いを感じている。
なお、ルイス・ネリにそのポテンシャルがあるかどうか、マックジョー・アローヨがそれを引っ張り出すに値する選手かどうかは知らん。
「ボクシング記事一覧リンク集」へ戻る
【個人出版支援のFrentopia オンライン書店】送料無料で絶賛営業中!!