大坂なおみのグランドスラム優勝がいかにすごいかを語ってみる。全米オープンでセリーナに勝ったって、とんでもないことですよ?
2018年9月8日(日本時間9日)、米・ニューヨークで行われた全米オープンテニスの女子シングルス決勝。
日本の大坂なおみが元世界ランキング1位セリーナ・ウィリアムズと対戦し、6-2、6-4のストレートで勝利。四大大会シングルスで日本人初の優勝を果たした。
またこれを受けて、週明けに発表された世界ランキングで大坂は自己最高の7位に浮上している。
「大坂なおみ全豪オープン優勝。グランドスラム連覇が異次元過ぎてしっくりくる例えが見つからない件。あえて言うならバロンドールか?」
第3ゲームをブレークして勢いに乗り、そのまま6-2で第1セットを制した大坂。
続く第2セットは第4ゲームをブレークされてリードを許すが、セリーナのダブルフォルトなどで大坂が第5ゲームのブレークバックに成功。
思ったようなプレーができないセリーナは苛立ちを抑えられず、ラケットをコートに叩きつけて破壊。審判から2度目の警告が与えられ、第6ゲームは大坂の15-0からのスタートとなる。
その後もセリーナはゲーム間に執拗な抗議を続け、この日3度目の警告を与えらえる。これによって、第8ゲームは無条件に大坂のものとなる。
そして、大坂が5-4でリードして迎えた第10ゲーム。
ここでも強烈なサーブでセリーナを圧倒してゲームをキープ。見事に初優勝を果たした。
なお、試合後には観客席から大ブーイングが巻き起こり、異様な雰囲気の中で表彰式が行われた。
大坂なおみをこのまま諦めるにはあまりに凄すぎる。ノッてるときのプレーは完全に世界1位ですよ。ラケット投げと客席に打ち込みで警告
大坂なおみがセリーナに勝っただと……!! それもパワーテニスにパワーで打ち勝った。これはすごいことですよ
大坂なおみがセリーナ・ウィリアムズを下し、全米オープンで初優勝を飾った。
この試合は僕もWOWOWで観ていたのだが、まあすごかった。
まさかセリーナ・ウィリアムズにパワーで対抗する日本人選手が現れるとは。
テニス界の重鎮伊達公子姐さんもおっしゃっていたように、セリーナのパワーテニスにパワーで打ち勝ったことはもっと注目されるべき。
大坂なおみは「世界1位になれる」、日本人初の偉業へ伊達氏が太鼓判 https://t.co/RXluqCCEoy
— AFPBB News スポーツ (@afpbb_spo) 2018年9月10日
この圧倒的フィジカルですよ。やっぱりスピード&パワーは大正義ですよ。
ちなみにだが、この大会で解説も務めた重鎮伊達公子姐さん。
1994年に全豪オープンで当時日本人初のベスト4入りを果たし、翌年には自己最高の世界ランキング4位まで上り詰めたとんでもないお方である。
この人が得意としたのが、ボールがバウンドした瞬間を狙って打ち返すライジング・ショット。
ボールの最高到達点or最高到達点に達する前に打ち返し、相手に準備の時間を与えず優位性を確保する打法というヤツ(ですよね?)。
つまり、重鎮伊達公子姐さんのプレースタイルはいわゆる技巧派。
相手のパワーを利用し、打法を工夫することで勝利を追及した選手。大坂やセリーナとは違い、日本歴代屈指のテクニックを武器に世界と戦ったお方である。
「平成最後の夏が終わる。批判もあるけどクソほど感動したよ。大阪桐蔭が金足農業を敗り史上初2度目の春夏連覇」
大坂なおみのすごさにもっと大騒ぎしようぜ。100m決勝でウサイン・ボルトに勝ったようなもんだぞ?
そして、今回の大坂なおみの全米オープン優勝がいかにすごいか。
以前、男子の錦織圭が世界ランキング4位まで上昇した際、
「これ、ホントにすごいことだぞ」
「テニスで世界ランク5位以内に入るって、とんでもねえからな」
「陸上の100m決勝でウサイン・ボルトの隣で走るくらいの快挙だぞ」
などと喚き散らしたことがあるが、今回の大坂なおみはそれよりもすごい。
だって、勝っちゃったからね。
100m決勝でウサイン・ボルトに勝ったんだぜ?
日本人が。
とんでもないでしょこんなもん。
錦織圭の快進撃がどれだけぶっ飛んでいるかは当時の記事でも語られているが、マジでその通り。
[おすすめ記事]錦織圭が全豪ベスト8、そして世界ランキング20位に競技人口が多いテニスでひときわ光る実績の凄さ – SPORTS セカンド・オピニオン http://t.co/RPBkDmDG
— ダイヤモンド・オンライン (@dol_editors) 2012年1月31日
テニスの世界ランキングでトップ5入りする選手というのは、はっきり言っておかしい。
「年間スケジュール(2018)」
もうね、ず~~~っと試合してるんですよコイツら。
このばかげたスケジュール+凄まじい競技人口の中で、大きなケガもなく勝ち続けてランキングを維持するのがどれだけ大変か。
普通に考えて、人間を超えた存在としか言いようがない。
ここ最近「プロ選手」の規定が微妙に変更になったらしいが、記事を読む限りトップ中のトップにはあまり影響はなさそう。
ITF、プロテニス選手の数を大幅削減へ 14000人から1500人に https://t.co/OCBW61PS7Q pic.twitter.com/pWRVd4HI4e
— AFPBB News スポーツ (@afpbb_spo) 2017年3月31日
テニスの八百長事件はなぜ起きた?その背景と再発防止にやるべきことは(THE PAGE) https://t.co/WUqQ0jVijs #thepage_jp
— THE PAGE(ザ・ページ) (@thepage_jp) 2017年5月21日
「渡邊雄太がNBAデビュー! グリズリーズってナニそれ? 高校の指導者がすごい。190cmの渡邊にPGをやらせた」
大坂なおみが無垢だとか品格がすばらしいとか、そういうことじゃないんだよな。伊達さんみたいに大坂なおみのすごさを語ろうぜ
今回のセリーナの騒動を受けて、「大坂なおみの対応がすばらしかった」といった称賛や「セリーナ・ウィリアムズの行為がどうしようもない」などの批判が各所で巻き起こっている。
さらに人種間の問題など、デリケートな部分にも話題が及んでいる状況。
「バレーボールのVリーグ現地観戦がクソおもしろいって知ってました? 僕は知らなかった。FC東京vsVC長野トライデンツ感想」
これ、個人的にはマジでどうでもいい。
いや、どうでもよくはないが、今注目するのはそこじゃねえだろと。
そういう話より、もっと大坂なおみの快挙にスポットを当てろよと。
相変わらずしょーもねえなNumberは。
大坂なおみが無垢であるとか、品格がどうとか、ホントに好きだよな。
大坂なおみの無垢さは最高の武器。「セリーナと抱き合ったら子供に」(山口奈緒美)#テニス #tennisjp #全米オープン #大坂なおみ #セリーナ・ウィリアムズ https://t.co/9DeALwtLSS
— Number編集部 (@numberweb) 2018年9月10日
大坂なおみ、セリーナ戦での品格。全米制覇は“Naomi Era”の幕開けに。(生島淳)#テニス #tennisjp #全米オープン #USOpen #大坂なおみ #naomiosaka https://t.co/31o6G4ZMQr
— Number編集部 (@numberweb) 2018年9月9日
あーだこーだとご託を並べているが、あんなもんはただの自滅ですからね要するに。
セリーナが自分を制御できずに調子を崩し、大坂なおみがその隙を突いた。
ギリギリの勝負でメンタルを乱したセリーナに対し、冷静さを保ち続けた大坂なおみが勝利した。
真剣勝負の中で、紙一重の差が勝敗を分けたっつー話ですよ。
だって、全米オープン決勝の大一番でここまでメンタル揺れたらアカンでしょ。
"I don't cheat to win. I'd rather lose." — Serena Williams just now to the chair umpire #USOpen18 pic.twitter.com/TCbGcpVmeq
— Kyle Griffin (@kylegriffin1) 2018年9月8日
無垢であるとか品格がどうこうも結構だが、もう少し大坂なおみのプレーを取り上げようず。重鎮伊達公子姐さんがおっしゃったように。
全米オープン優勝だぞ。
しかも相手はセリーナ・ウィリアムズだぞ。
何度も言うけど、目ん玉が飛び出るほどの快挙だからな。
グラフに勝利した伊達公子姐さんも大坂なおみに劣らずすごい。もう、テニス界は化け物ばっかりですよ
なお、たびたびお名前を挙げさせていただいている重鎮伊達公子姐さんだが、このお方も大坂なおみに負けず劣らずすごい。
中でも有名なのが、1996年に有明コロシアムでシュテフィ・グラフを7-6、3-6、12-10で下した試合。
伊達「有明コロシアムでグラフと長時間戦って勝利した試合 一番思い出深い」 https://t.co/0KcvEqEUX1
— スポニチ記者ツイート スポーツ (@sponichisports) 2017年9月7日
絶対女王シュテフィ・グラフとの3時間半にわたる激闘を制し、大金星を挙げた一戦である。
当時のグラフと言えば、文句なしの世界一。
1988年の年間ゴールデン・スラムを始め、グランドスラムの優勝回数は女子歴代3位の22勝。世界ランキング1位の在位が通算377週という文字通りの化け物姐さんである。
スーパー負けず嫌いの重鎮伊達公子姐さんでさえ、グラフに勝ったのはこの1度だけ。通算1勝8敗の勝敗が示す通り、まさしく完全無欠の女王だった。
「1996年”有明の奇跡”が起こった!! フェドカップ、日本代表の歴史」
そして、この正真正銘の化け物シュテフィ・グラフ姐さんが持つグランドスラム制覇22回をさらに上回るのが、セリーナ・ウィリアムズの23回である。
しかもセリーナはまだ現役なので、歴代1位の24回を更新する可能性も十分残されている。
繰り返しになるが、このセリーナに勝った大坂なおみがどれだけすごいか。全米オープンで優勝することがいかにとんでもないか。
わかるかね? スポーツマスコミの諸君。
大坂なおみが謙虚だろうが無垢だろうが一向に構わんが、もう少しこっち側も報道してくれないと困るのだよww
際立つハーフアスリートの躍進。高いポテンシャルを持ったアスリートを輩出する血筋はむしろ歓迎すべきじゃない?
またこれは余談だが、ここ最近のハーフアスリートの躍進は本当にすごい。
ハーフアスリートの活躍が日本を変える 編集委員 北川和徳 https://t.co/n9OlJyxcnq
— 日経電子版 スポーツ (@nikkei_sports) 2017年7月6日
記事にもあるようにテニス界、陸上界、野球界、バスケ界その他、さまざまなシーンでハーフアスリートが目覚ましい活躍を続けている。
・大坂なおみ(テニス)
父親:ハイチ、母親:日本
・サニブラウン(陸上)
父親:ガーナ、母親:日本
・ケンブリッジ飛鳥(陸上)
父親:ジャマイカ、母親:日本
・八村塁(バスケット)
父親:ベナン、母親:日本
・中村優花(バスケット)
父親:アメリカ(アフリカ系アメリカ人)、母親:日本
・松島幸太朗(ラグビー)
父親:ジンバブエ、母親:日本
・オコエ瑠偉(野球)
父親:ナイジェリア、母親:日本
こうして見ると、南米、アフリカ系の父親と日本人の母親を持つアスリートが多いことに気づく。
この組み合わせがベストかは不明だが、とにかくハーフのアスリートが高いポテンシャルを秘めていることは間違いない。
要は、黒人のポテンシャルを受け継いだ子どもが日本で栄養価の高い食事で育ち、才能を開花させたってことか?
今回の大坂なおみの快挙に対して、一部から「日本人の快挙として称賛するのは違和感がある」などといったクソ議論が聞こえてきたが、いや待てと。
あれだけのポテンシャルを秘めたアスリートが輩出されるなら、これはむしろ歓迎すべき案件ではないか。
それこそ国を挙げての一大プロジェクトとして、15年後のスポーツ大国を目指すべきじゃないの?
サッカーW杯で優勝したフランスチームを見たでしょ?
ああいうことですよ。
いや、もちろんネタですが。
これ以上はややこしい場所に足を踏み入れそうなので止めておきますが。