僕のパウンド・フォー・パウンド(P4P)番外編。僕はやっぱりランキングより興味ある選手を好き勝手に語りたい人間だな

僕のパウンド・フォー・パウンド(P4P)番外編。僕はやっぱりランキングより興味ある選手を好き勝手に語りたい人間だな
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過去2回にわたって「僕のパウンド・フォー・パウンド(P4P)2020年4月バージョン」と題して“僕のP4P”ランキングを好き勝手に発表してきたが、実はいまいち満足していない
 
腹八分目というか、僕はやっぱりパウンド・フォー・パウンドのような順位づけよりも気になる選手について適当にガタガタ語っている方が好きである。
 
 
というわけで、今回は「僕のパウンド・フォー・パウンド(P4P)番外編」
“僕のP4P”に入れるまでにはいかないけど、シカトするのもアレだなぁという選手について。順位づけもクソもない自由な感じであれこれ言ってみようと思う。
 
もしかしたら「え? 何でコイツ?」という選手もいるかもしれないが、サラッと聞き流していただければ幸いである。
 
ちなみに過去2回のランキングは下記。
 
気が向いたら併せてお付き合いください。
 

僕のPFP(2020年4月)番外編:その1

「エロール・スペンスJr.」

 
現WBC/IBF世界ウェルター級王者。26戦全勝21KOと無敗を継続中で、2019年9月に当時のWBC王者ショーン・ポーターとの統一戦を制して2団体統一を果たしている。
 
 
“僕のP4P”におけるランキング入りの条件として、「僕が気に入っている」ことが重要だというのは何度か申し上げている。
そして、エロール・スペンスJr.に関してはまさにこれ。「僕が気に入っている」条件からモロに外れたせいでランキング入りを逃した選手である。
 
実際、P4Pトップ10入りする実力はあると思うのだが、困ったことに僕はこの選手のことがあまり好きじゃない。
理由を聞かれても「だって好きじゃねえんだもん」としか答えられないのだが、あえて言うなら観ていて楽しくないからか。
 
前回のショーン・ポーター戦でもそうだが、ガードを高く上げてどっしり構えるスタイルがいまいち好みではない。相手のショーン・ポーターのアクションが大きいのに対してあまりに毅然としすぎているというか。
「もう少しバタバタしろよお前。判定も割と微妙だったじゃねえか」みたいな。
 
ポーターを見くびってたな。スペンスをあれだけ追い詰めるとは。ただの突貫野郎じゃない
 
要するに僕は“エロール・スペンスが慌てる姿”を観たいわけだが、ポーター戦を踏まえると全盛期のキース・サーマンならそこそこいい線いけたかな? という気がしないでもない。
 

僕のPFP(2020年4月)番外編:その2

「アルテム・ダラキアン」

 
20戦全勝14KOの戦績を持つ現WBA世界フライ級王者。2018年2月のブライアン・ビロリア戦で空位の同級王座を戴冠して以降、4度の防衛に成功している。
 
 
続く番外編の2人目はアルテム・ダラキアン。
2018年2月のSuperFlyでの戴冠以降はすべてウクライナで防衛戦を行い、なおかつ試合間隔もそこそこ長い。注意していないと思わず存在を忘れそうになるのだが、直近の試合を観る限りなかなかの安定感に思える。
 
足はよく動くし見切りもいい。
相手が強引に前に出ればクリンチで動きを封じ、とっととリング中央に戻る。
遠い位置から左を薄く当ててポイントを稼ぎ、チャンスがあれば連打につなぐ。
危険を冒さず、消極的になりすぎず。
 
オレクサンドル・ウシクの小型版とも言えるスタイルで、これはそうそう負けないだろうと。
 
いや、この選手はね。
ぜひとも対抗王者との統一戦が観たいですよね。
 
IBF王者モルティ・ムザラネとの矛楯対決もいいし、一度目の引退前の井岡一翔がこの選手に追いつけたかにも興味がある。S・フライ級進出を明言している田中恒成も、王座返上前にダラキアンとの統一戦を模索してもよかった。
 
井岡vsシントロン感想。たくましさ、荒々しさの増した井岡が長身サウスポーに完勝
 
タイミングや地理的な問題もあるとは思うが、いろいろ考えると微妙に惜しい選手ではある。
 
でも、もうしばらくは自分のホームで防衛を続ける感じなのかな?
 

僕のPFP(2020年4月)番外編:その3

「ルイス・ネリ」

 
元WBC世界バンタム級王者で現在の戦績は30戦全勝24KO。2017年8月に山中慎介を下して初戴冠を果たしたものの、2018年3月の再戦で計量に失敗して同王座を剥奪される。
 
その後マックジョー・アローヨ、ファン・カルロス・パヤノをいずれもKOで下し、2019年11月にエマヌエル・ロドリゲスとの挑戦者決定戦が決定するも、前日計量でまたしても体重オーバー。試合自体が中止となってしまう。
 
これによってS・バンタム級への階級アップを決意。2020年2月にアーロン・アラメダとのWBC世界S・バンタム級挑戦者決定戦が予定されていたが、新型コロナウイルス感染拡大の影響で延期となっている。
 
 
お次はおなじみ、みなさんの大嫌いなルイス・ネリ。
日本ボクシング界の英雄・山中慎介のキャリアに泥を塗ったことで、日本のファンからは総スカンを食っている選手でもある。
 
と言いつつ、僕はそこまでルイス・ネリのことが嫌いではない。
禁止薬物陽性+体重超過をやらかした2018年3月の際は「おいおい」と思ったが、今はそこまででもない。
むしろこれだけ嫌われている中でも平然とキャリアを重ねる様子を楽しみにしているくらいで、井上尚弥を意識したマッチメイクは普通におもしろいと思っていた。
 
また、あからさまにサウスポーが得意なスタイルもいい。
ガードを下げた構えで上体を左斜め後ろに倒し、その反動でカウンターを返す。角度的にサウスポーの左が当たりにくく、自分のパンチは当たりやすいという。
 
その上、毎回ギリギリで計量をクリアしていただけあり、当日はめちゃくちゃデカい身体でリングに上がる。リバウンドありきの馬力でサウスポーを蹂躙する試合運びは純粋に観ていて楽しかった。
 
ルイス・ネリの馬力。パヤノ善戦もボディ1発で沈む。リバウンドありきのバンタム級なんだろな
 
それだけにエマヌエル・ロドリゲス戦が中止になったことはあまりに残念。井上尚弥に勝てるとは思えないし、P4Pトップ10に入るような選手でもないとは思うが、あの試合自体は楽しみだったので本当に惜しい。
 
 
まあ、要するにいちびりタイプなんでしょうね。
 
恐らく生粋のワルではないと思うし、目立った犯罪を犯したわけでもない。だらしなさとテキトーさ、生意気さが悪い方向に出ているというか。エイドリアン・ブローナーやジャーボンティ・デービスのような真性とは別の人種なのだろうと。
 
僕がスポーツ選手にあまり思い入れを持たない人間だからかもしれないが、遠目で見ている分にはそこまで嫌いじゃないww
 

僕のPFP(2020年4月)番外編:その4

「タイソン・フューリー」

 
元WBAスーパー/IBF/WBO世界ヘビー級統一王者で現WBC世界同級王者。
2015年11月に当時の王者ウラジミール・クリチコに3-0の判定で勝利を挙げ、10年以上無敗を続けていたクリチコを王座から引きずり降ろして初戴冠を果たす。
 
だが、2017年7月に健康上の理由から引退を表明。
 
2018年8月に復帰を果たすと、同年12月にデオンティ・ワイルダーの持つWBC同級王座に挑戦。一進一退の攻防の末に引き分けとなったものの、この試合で完全復活を印象づける。
 
その後2戦を挟んで2020年2月にワイルダーとの再戦に挑み、体格差を活かしたファイトで終始ワイルダーを圧倒して7RTKO勝利を挙げる。これにより、約5年ぶりの王座返り咲きを果たした。
 
ワイルダー陥落! フューリーがヘビー級史上最強でいいよな。オラが町のごんたくれは“パーフェクトな2秒”を与えられず
 
ある者はその男を“神”と呼び、またある者はその男を“悪魔”と呼ぶ。
 
 
曰くヘビー級史上最強最悪。
曰くヘビー級の歴史を歪めた男。
 
曰くボクシングの枠を超えた男。
曰く想像上の生き物。
 
 
曰く絶対神。
曰く唯一神。
 
曰く地獄からの使者。
曰く神々をあざ笑う悪魔。
 
 
我、神なるぞ。
そして我、悪魔なり。
 
ゆえに最強。
ゆえに絶対の存在。
 
何人たりとも我が領域を侵すことは許されぬ。
 
ひざまずけ愚民どもよ。
神道を極めし我が足元へ。
 
うぬらの流血を吸い付くしてくれようぞ。

僕のPFP(2020年4月)番外編:その5

「田中恒成」

 
現在15戦全勝9KOの戦績を持つ元WBO世界フライ級王者。2019年12月にウラン・トロハツに3RKOで勝利し、保持していたWBOフライ級王座の3度目の防衛を果たしたものの、2020年2月に返上。
S・フライ級進出を表明するとともに、WBO同級王者井岡一翔の指名挑戦者となる可能性が高まっているとのこと。
 
また、ここまで制覇した3階級はすべてWBOタイトルだったこともあり、WBOのフランシスコ・バルカルセル会長も井岡一翔との試合実現に前向きな姿勢を示している。
 
 
田中恒成についてもエロール・スペンスJr.と同様、P4Pトップ10入りする実力はあると思っている。また、スペンスと違って試合もおもしろいので「好きじゃないからランクから外す」ということもない。
 
特に2019年末のウラン・トロハツ戦でのパフォーマンスは圧巻で、スピード、パワーともに完全にフライ級のスケールを超えていた(気がする)。
 
田中恒成がトロハツに圧勝KO。田中はホントに定まらんよな。トロハツさんが水準に達していたかはともかく
 
なので、僕的にはできればもう少しフライ級にとどまって無双してもらいたかったのが本音である。
中でもIBF王者モルティ・ムザラネとの統一戦は至高だし、上記のアルテム・ダラキアンに田中のプレスがどこまで通用するかにも興味がある。
 
返上→階級アップもいいのだが「ここからが一番おもしろいところだったのに」という思いは強い。
 
だったら何で“僕のPFP”に入れなかったの? と聞かれると、それこそ「10人じゃ足りませんでした」としか答えようがない。10位のデビン・ヘイニーに田中が劣っているとも思わないが、今回はタイトルを保持しているかどうかで決めさせていただいた。
 
 
いや〜〜……。
田中恒成なぁ。
 
2018年3月にフライ級に進出してから1年9ヶ月で都合5試合。ようやくフライ級での強さが極まってきたところだっただけに、王座返上は少々残念ではある。
 
井岡一翔への挑戦はめちゃくちゃ理解できるが、前にも言ったように井岡側にメリットが少なすぎるんだよな……。
 
田中恒成が王座返上&階級アップ。井岡一翔とのビッグマッチ実現か。まあ井岡にリスクがデカすぎるよな
 
井岡一翔と内山パイセンの対談記事が掲載されてるってさ。

P4Pランキングよりも興味のある選手を好き勝手にガタガタ言う方が好きかな

以上でございます。

 
最初に申し上げた通り、僕はやはりこうやって興味のある選手について好き勝手に語る方が好きだったりする。
 
全階級の体重が同じだったと仮定して、誰がもっとも強いか。
P4Pのような数字遊びもいいのだが、個人的にはもう少し気楽な方が性に合っているというか。
 
そもそもタイソン・フューリー神なんて、相手よりも20kg重いことが前提とか、前回から16.5ポンド(約7.5kg)増量したとか。もはやP4Pの範疇からはみ出してますからね。

 

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