井上尚弥がイチローで、西岡利晃が野茂英雄? ああ、わかる。でもそれ以外にも偉大な先人がおるんやで。日本人バブルが萎んだのは痛いな
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2018年5月28日、日本ボクシングコミッション(JBC)は、2017年12月に米・ネバダ州ラスベガスでのタイトルマッチで禁止薬物検査に陽性反応を示した尾川堅一を、1年間のライセンス停止処分としたことを発表した。
ボクシングの世界タイトルマッチで禁止薬物の陽性反応を示し、王座獲得が取り消された尾川堅一選手について、JBC=日本ボクシングコミッションは1年間のライセンス停止処分とすることを決めました。 https://t.co/yVSzKjvdln
— NHKスポーツ (@nhk_sports) 2018年5月28日
尾川堅一は2017年12月9日に世界S・フェザー級5位(当時)のテビン・ファーマーとIBF同級王座決定戦を行い、2-1の判定勝利。だが、試合後に禁止薬物が検出されたため、IBFはこの試合を無効試合と裁定。尾川に6か月の資格停止処分を下していた。
なお、JBCの処分は試合翌日の2017年12月10日から数えて1年間となる。
「拳四朗忘れんなよ。ロペスとの再戦をボディ一撃で終わらせる。北斗一烈拳炸裂()でパーヘクツ勝利」
尾川堅一1年間のライセンス停止だって。残念だけど、期間としては妥当じゃないですか?
井上尚弥の衝撃的な秒殺KOの裏で、ひっそりと尾川堅一の処分が発表された。
1年間のライセンス停止。
といっても、すでに発覚から6か月近く経っているため、残りの停止期間は約半年となる。
なるほど。
妥当なところじゃないっすかね。
これまでの勤続疲労から開放されると考えれば、それも含めてボチボチか。年齢的もキャリアに大ダメージを与えるほどではない気がする。
「田口良一陥落。ブドラーに判定負けで統一王座防衛ならず。てか、地上波ボクシング中継なくなるんすかね」
そして、この件については以前に申し上げた通り。
尾川堅一がシロだろうとクロだろうとどちらでもいい。
発覚当初はそれなりにインパクトがあったが、あまりのグダグダさにすっかりテンションが下がってしまった。
てか、本人は現役続行の意思があるんだっけ?
いいんじゃないっすか?
停止期間をさくっと終えて、普通に復帰すれば。
「尾川カター!! ファーマーに2-1の判定勝利。やったぜ尾川ww あの右は期待できると思ってたぞ! 僅差で世界タイトル初戴冠!!」
まあ、この階級でジャーボンティ・デービスに対抗できるとすれば、かろうじて尾川堅一だと思っていたのでそこは残念なのだが。
三浦隆司と亀海喜寛の偉業を忘れちゃいかん。忘れてないけど、体重超過やドーピングネタでかき消されている気が……
ただ、それ以上に偉大な先人2人(三浦隆司、亀海喜寛)が何年もかけて積み上げたものがストップしてしまったのが痛い。
井上尚弥のバンタム級WBSS参戦表明を受けての盛り上がりがすごい。日本人選手が海外の強豪相手に躍動する姿を想像すれば、嫌でも盛り上がるのがファン心理というヤツか。
一部からは、2012年にノニト・ドネアとのビッグマッチを実現させた西岡利晃を野茂英雄、井上尚弥をイチローに例える声も聞こえるほどに。
これについては僕も大いに同意するのだが、いや待てと。
海外に飛び出してマルケス、ドネアとの対戦にこぎつけた西岡利晃は文句なしにすごいし、これまでの日本人選手にはないスケールを感じさせる井上尚弥もすごい。
「猛獣井上尚弥がマクドネルを1RTKO。あんぐりですね。解説山中慎介に喋る暇を与えない秒殺劇。マクドネルはお疲れ」
だが、三浦隆司と亀海喜寛の偉業もそれに負けないくらいにすごいぞと。
ここ最近の体重超過やドーピングネタでかき消されているが、この偉大な先人(亀海は現在進行形だけど)の偉業をもっと評価せないかんぞと。
一人でもどかしく思っている次第である。
井上尚弥がイチローで西岡利晃が野茂英雄。日本人選手の現実的な目標を示した三浦隆司と亀海喜寛も同じくらい偉大ですよ
繰り返しになるが、三浦隆司と亀海喜寛の2人はマジですごい。
2011年に内山高志に敗れて以来、ジムを移籍して国内で力を蓄え、ラスベガスでのワンチャンを見事に活かした三浦隆司。
「長友「年齢で物事判断する人はサッカー知らない人。」←ああ、言っちゃった。力の落ちたベテランをいかに干すか? 団体スポーツって難しい」
2011年から海外のリングに上がり続け、約6年かけてサバイバルを勝ち抜きミゲール・コット戦にまでたどり着いた亀海喜寛。
「コットvs亀海感想。あ~、亀海これでいっちゃったか。もう少しやりようがあったような気が…。頂上は高かった。コットに完敗」
この2人の活躍によって日本人選手の能力の高さが証明され、後楽園ホールの試合をそのまま持ち込めば観客が喜んでくれることもわかった。
井上尚弥がイチローで、西岡利晃が野茂英雄。
それを言うなら、三浦隆司と亀海喜寛は長谷川滋利や吉井理人、田口壮にあたる。
イチローや松井秀喜と同様、井上尚弥のような選手は放っておいても日本ではやることがなくなる。
日本人世界王者の中でも別格の存在というヤツ。
「もはや芸風w レイ・バルガスがフラフラでアザト・ホバニシャンを退ける。お前はそれでいいよw 実写版間柴了の試合はおもろいw」
だが三浦隆司と亀海喜寛の2人は、より現実的な目標として次のステージをこじ開けた。
・最後まであきらめない
・前に出ての真っ向勝負
・積極的に打ち合う
「亀海喜寛引退。先入観、常識に立ち向かった男の偉大さ。日本人が中量級以上で通用しない? 冗談も休み休み言えよw」
「日本人選手の試合はスリリングでおもしろい。しかも強い」というイメージを定着させ、興行のメインに抜擢されるほどのインパクトを残した。
実際、近藤明広がワイルダーvsスティバーン戦のアンダーカードに呼ばれたり、尾川堅一の世界戦がフランシスコ・バルガスやオルランド・サリド、デニス・シャフィコフと同じ興行に組まれたり。マジで日本人バブルは起きかけていた。
「野獣ワイルダーがオルティスを豪快KO!! やべえ、おもしろかったww オルティスは勝たなきゃダメな試合だったな」
日本人バブルを起こせなかったのが本当にもったいなかった。伊藤雅雪には勝手に期待している
日本人バブルを野球に例えるのであれば、一番のきっかけは2006年のワールド・ベースボール・クラシック。
この大会で日本が優勝したことにより、翌年以降多くの日本人メジャーリーガーが誕生する。
「伊藤雅雪がディアスを下して王座戴冠。だから男は顔だとあれほど…w 日本人のレベルが低いとか絶対嘘だからな」
ボストン・レッドソックスと大型契約を交わした松坂大輔を筆頭に、黒田博樹、岡島秀樹、岩村明憲、福留孝介、小林雅英、福盛和男、薮田安彦、井川慶など。
MLBのチームがこぞって日本人選手を獲得し、一気に日本人バブルが到来した(結果、ダメだったやつもたくさんいたけど)。
「近藤明広がリピネッツを圧倒しながら惜敗。試合は支配してたけど、手数とヒット数がまったく足りず。やってしまいましたなぁ」
なので、近藤明広と尾川堅一の役目は本当に重要だった。
無人の野を切り開いた先人の偉業を引き継ぐ意味でも、ボクシング界で日本人バブルを引き起こす意味でも。
セルゲイ・リピネッツに肉薄しながら勝負所での積極性が足りなかった近藤明広。
テビン・ファーマーに大番狂わせの勝利を挙げたが、禁止薬物陽性で無効試合+サスペンドの尾川堅一。
「伊藤雅雪やるっきゃねえなオイ。クリストファー・ディアスとフロリダで王座決定戦。勝つね。うん、これは勝つよ」
今さらあれこれと批判するつもりもないのだが、とにかくもったいなかったなぁと。
同時に、ここ最近の体重超過やドーピングの話題によって三浦隆司と亀海喜寛の功績がほとんど語られないのが残念で仕方ない。
「ベルチェルトに三浦隆司完敗……。対策されてたなぁ。何もさせてもらえなかったなぁ。そして、ベルチェルトはよく走りきったなぁ」
というわけで、2018年7月に米・フロリダ州で世界戦のリングに上がる? 伊藤雅雪には大いに期待している。
「「日本人はフィジカルが弱い」←これホントなの? そんなことないんじゃない? むしろスピード&パワーで勝負するべきな気が」
勝利するのはもちろん、デカいインパクトを残して「また日本人選手が観たい」と思わせてくれねえかと(勝手に)楽しみにしている。
「ロマゴンサスペンド!? 神経学的検査って? その他、エスカンドンvsニャンバヤル、京口vsパラス、アンカハスvsスルタン振り返り」
何でもかんでも「海外に行け」「日本を出ろ」とヒステリックに叫ぶのはどうかと思うが、やっぱりワクワクするしね。
で、最終的に東京ドーム興行じゃあぁぁ!! とかになったら最高じゃないっすか?
「村田がブランダムラを圧倒して防衛。お見事だった。てか村田の「目標はゴロフキン」発言にワロてまうんだがw」
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