尾川カター!! ファーマーに2-1の判定勝利。やったぜ尾川ww あの右は期待できると思ってたぞ! 僅差で世界タイトル初戴冠!!【結果・感想】

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2017年12月9日(日本時間10日)、米・ラスベガスで行われたIBF世界S・フェザー級王座決定戦。同級4位尾川堅一vs5位テビン・ファーマーの一戦は、2-1(116-112、115-113、112-116)の判定で尾川の勝利。僅差の判定ながら、見事日本の尾川が初戴冠を果たした試合である。
 
 
オーソドックスの構えで前進する尾川に対し、技巧派サウスポーのファーマーは華麗な見切りを駆使してパンチを当てさせない。
序盤から中盤にかけてファーマーのスピードが上回り、尾川にとっては厳しい流れが続く。
 
だが5R以降、徐々にファーマーが失速し、これまでのようなキレが失われる。まだまだ体力に余裕のある尾川は攻勢を強め、10Rには得意の右をファーマーの顔面にヒット。
 
厳しい局面を迎えたファーマーだが、持ち前の見切りのよさでクリーンヒットは許さず。両者最後まで決め手を欠いたまま、12R終了のゴングを聞く。
 
「ティーラチャイはいいね!! マティセと空位王座を巡って激突。タイ選手のウェルター級王者誕生してほしいぞ」
 
勝利を確信したファーマーは両手を高々と上げて判定を待つが、ジャッジはまさかの尾川支持。憮然とする表情を浮かべるファーマーを横目に、36年ぶりに米国での戴冠を果たした尾川が喜びを爆発させる。
 
 
なお初防衛戦となる次戦は、再び米国のリングでジャーボンティ・デービスの挑戦を受けることが濃厚とのこと。
 
「ジャーボンティ・デービス体重超過ww フォンセカにKO勝利もさっそくネタキャラ化。尾川が防衛戦キャンセル? ええやん別に」
 

尾川堅一勝利ぃぃぃぃいいいい!!!! サイコーじゃねえかオイww テンション上がり過ぎてヤバスw

では、まず最初に。
おっしゃあああぁぁあ!! 尾川勝ったでぇぇええええエエエ……!!!
 
圧倒的不利が伝えられていた(僕もそう思っていた)尾川堅一が、まさかのテビン・ファーマーに勝利。
大番狂わせで初の戴冠を果たし、36年ぶりに米国で王座を獲得した日本人選手という快挙を達成した。
 
いや、すごい。
サイコー過ぎてヤバいww
 
「拳四朗4RTKO!! ペドロサ手も足も出ず。いいですね拳四朗。ホントに期待できるぞこの選手。まあ、今回は相手が微妙だったけど」
 
以前にも申し上げたが、内山高志、三浦隆司の両巨頭の引退後、S・フェザー級でもっとも期待できると思っていたのがこの選手。なので、タイトルを取ってくれて本当にヨカタww
 
判定が物議を醸しているとのことだが、それはそれ。
「勝利」という結果が出たことには違いないので、思いっきり喜んじまえばいい。
 
「ロマチェンコ圧勝。リゴンドーにもノーマス。体重差じゃないぞ? 相性が悪過ぎた結果だぞ? リゴに勝機はほとんどなかったからな?」
 
ちなみにだが、今回は僕も珍しく採点しながら観戦したのだが、結果は115-113で尾川の勝利。
僕が絶対に正しいなどと言うつもりはないが、言われているほどおかしな判定ではないように感じた。
 
とにかく尾川堅一ナイスファイト。
テンションめっさ上がり過ぎてアカンww
 
「尾川堅一ドーピング陽性!! まあ、いろいろ不運が重なったかな。処分がどうなるかは知らんけど、割とよくあることだよ」
 

ファーマーが思ったよりもディフェンシブだった。で、尾川の左が予想以上に機能していた。それがいい具合に尾川の勝利に結びついたかな

今回の試合、全体的な印象として残ったのは、思ったよりもファーマーが手を出してこなかったことと、尾川の左が思ったよりも機能していたこと。
 
「井上尚弥がイチローで、西岡利晃が野茂英雄? ああ、わかる。偉大な先人がおるんやで。日本人バブルが萎んだのは痛いな」
 
ファーマーの過去の試合を観る限り、どちらかと言えば自分から試合を動かすタイプ。
 
鋭い踏み込みからいきなり左を打ち込み、サッとサイドに回って距離をとる。
相手の打ち終わりにフルスイングの左を返し、ハンドスピードを活かしたコンビネーションで圧倒。
さらに、効果的な1発が入ればそこから連打につなぎ、一気に試合の流れを引き寄せる。
 
ディフェンスマスターとして語られることが多いが、実は積極的に腕を振っていく攻撃型の選手である(と思う)。
 
「尾川堅一がテビン・ファーマーに勝つには? どうすりゃいいのかサッパリわかりませんが」
 
だがこの試合に関しては、決してそんなことはなく。
奥足にガッチリ体重を乗せて、大きなアクションでパンチをかわす。
尾川の攻撃力を警戒していたのか、打ち終わりのカウンターのタイミングにも手を出さず。
 
完全に防御重視の試合運びに終始していた(気がする)。
 
そして、そのディフェンシブなファーマーの顔面に再三尾川の右がヒット。このファーマーの消極的な姿勢が、結果的に尾川の勝利に結びついた感じだろうか。
 

圧倒されると思っていたリードの差し合いで互角だったのが大きいよね。課題もいろいろあるんだろうけど、それ以上にこの勝利はすごいです

また、尾川の左が予想以上にファーマーの右リードを抑え込んだのもすばらしかった。
 
絶えず小刻みに動かしてフェイントをかけ、ファーマーの右をけん制。
得意の右を打ち込むタイミングを測ると同時に、ファーマーに思い切った踏み込みを許さない効果も発揮していた。あれは例の内藤リッキー戦でも見せていた動きで、国内最強のサウスポーとの2戦が大きな経験値になったと言えるのではないか。
 
予想記事でも申し上げたように、ファーマーの右の多彩さはかなりのもので、尾川はリードの差し合いで圧倒されてしまうのでは? と思っていた。
だが、実際には必殺の右をチラつかせる意味も含め、尾川の左は十分な効果を発揮していた。
 
「アコスタがアレホにKO勝利で初王座。ナイスファイト。田中恒成のすごさが改めてわかる試合だったな」
 
たとえばだが、序盤で右のボディストレートが出ていればもっと楽な展開になったかもしれないし、デラホーヤが言うようにワンツー以降の連打が出ないのも課題なのだと思う。
 
ただ、それでも根気よく左で逃走経路を塞ぎ、右のヒットを重ねて後半の逆転につなげたのはすばらしい。
 
前回の近藤明広vsセルゲイ・リピネッツ戦では近藤の消極的な姿勢にかなりモヤモヤしたが、今回は文句なし。やりにくい相手にあれだけ手を出し続けて勝利したのだから、普通に称賛されていいと思う。それもアウェーのリングで。
 
「近藤明広がリピネッツを圧倒しながら惜敗。試合は支配してたけど、手数とヒット数がまったく足りず。やってしまいましたなぁ」
 

「尾川のパンチは当たるわけがない。前半に勝負を賭けないと勝機はない」という意見には驚いたな……。真逆の予想をしていただけに

しかし、今回の尾川堅一の勝利は本当に嬉しいww
今まで大してファンでもなかったのだが、意味不明にテンションが爆上げしている。
 
さらに言うと、尾川の右がファーマーに通用したのは普通に感動したし、左が予想以上によかったのにも驚いた。
 
この試合前にYahoo!のニュースなどをザッピングしつつ、普段は読まないコメント欄を読んだのだが、
「尾川のパンチがファーマーに当たるわけがない。経験者なら誰でもわかること」
「勝機を見出すには前半。ファーマーが動きに慣れる前に右を当てるしかない」
といった内容が散見され、目ん玉が飛び出るほど驚いた。
 
「ジョシュ・テイラーvsミゲル・バスケスが本日No.1の名勝負だった件。こいつならクロフォードにも勝てるかも」
 
しかも、同じジムの村田諒太までもが「5RまでにKOしたい」「序盤の3つが大事」とコメントする始末。
僕としては、尾川の右はある程度通用するし、中盤からガクッと失速するファーマーに勝つには後半勝負しかないと思っていたので、この報道には大いに絶望した次第である。
 
「ラスベガスとニューヨークで注目のS・フェザー級世界戦!尾川対ファーマー/ロマチェンコ対リゴンドーを村田諒太が展望!」
 
「マジか……。尾川のパンチは当たらんのか」
「前半勝負ってガチ? 後半じゃ追いつけないってこと?」
などなど。
基本的に弱メンタルな人間なので、後半勝負という自分の考えはあっさりと揺らいでしまった。
 
 
ところが、結果的には尾川が後半に追い上げての逆転勝利。
10Rに得意の右ストレートをブチ当てるなど、中盤までの劣勢を見事に跳ね返してみせた。
 
「エキサイトマッチ総集編2017の感想。解説陣4人とゲストの村田諒太でビッシリ。おっさんたちの人口密度ゴルァww」
 
まあ、5R辺りからファーマーの動きがだいぶ怪しくなってたからね。
サイドステップのキレもないし、尾川に外側のポジションをとられまくってたし。
 
「右は通用しても、リードの差し合いで圧倒されるのでは?」というのが僕の予想だったわけだが、その左リードもファーマーの右と互角に渡り合えてたし。
 
そもそも、ファーマーの過去の試合を観れば中盤以降の失速が鉄板だったわけで、どう考えても後半勝負にしか思えなかったわけだが(いきなり強気でスマセンww)。
 
そう考えると、一応僕の中では尾川が勝つべくして勝った試合ということになる。
 
「岩佐圧勝で世界王者!! 小國は手も足も出ず、試合後に引退を表明。ラフさが足りなかったかな小國は」
 

尾川堅一はジャーボンティ・デービスに勝てる可能性のある唯一の日本人選手。vs伊藤雅雪戦は必要ないと思うよ

ちなみにだが、この試合を受けて、尾川にはOPBF王者の伊藤雅雪選手との対戦が望まれているとか。S・フェザー級国内最強を決める一戦だとか何とか。
 
これは完全に僕個人の意見なのだが、いらんなと。
 
別に伊藤雅雪がダメというわけではなく、尾川vsジャーボンティ・デービス戦の邪魔をせんでくれという意味で。
なぜなら、単純にジャーボンティ・デービスに勝てるのは、日本人では尾川堅一しかいないと思っているので。
 
たとえばだが、現時点の尾川堅一が全盛期の内山高志とぶつかれば、内山の左でやり込められる可能性が高い。ただ、内山がテビン・ファーマーやジャーボンティ・デービスに勝てるかというと、ちょっと難しいように思える。
 
「トロヤノフスキーが挑戦者決定戦に勝利。ポルティージョを1RKOで下してWBA次期挑戦者に名乗り。しかしホントに内山高志に似てる」
 
この辺は完全に相性の問題なのだが、デービスに一矢報いるとすれば、やはりサウスポーを得意とする尾川堅一。
世界的なスターに勝てるかもしれない試合が目の前にあるのに、そこに伊藤雅雪との消耗戦を挟む必要性をあまり感じない。
 
しかも、せっかく米国で勝ったのに、わざわざ日本での防衛戦を突っ込むこともないでしょという思いもある。
 
というか、伊藤はせっかくWBOのランキング上位にいるのだから、思い切ってロマチェンコに挑戦すればいい。誰もやりたがらないところに手を挙げれば、たとえ負けても知名度アップにもつながるんじゃないの?
知らんけど。
 
「ロマチェンコ攻略の糸口見っけ? マリアガボッコボコ。今日も対戦相手をオモチャにして遊ぶ」
 
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