「ポケットいっぱいの涙」感想。誰もが思わず涙したらしいが、そうか? まあ量産型ブラックカルチャー映画だわな

「ポケットいっぱいの涙」感想。誰もが思わず涙したらしいが、そうか? まあ量産型ブラックカルチャー映画だわな

ゲットー街並み
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映画「ポケットいっぱいの涙 -Menace II Society-」を観た。
 
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「ポケットいっぱいの涙 -Menace II Society-」(1993年米)
 
スラム生まれのケインは18歳の高校生。
ドラッグの取引中に父親を、オーバードーズで母親を亡くし、敬虔なクリスチャンである祖父母の家で暮らしていた。
 
だが、周囲の環境や悪友の影響により、ケイン自身もドラッグの密売で小遣いを稼ぐ日々から抜け出せずにいる。
 
服役中の麻薬ディーラー、パーネルは幼いケインの兄貴分。ケインに生きるすべを教えた師匠でもあり、幼いケインに初めて銃を握らせた張本人でもある。
 
 
ある日、たまたま立ち寄った食料品店で、友人のオー・ドッグが店主に侮辱されたことに逆上。所持していた銃であっという間に射殺してしまう。
 
店から奪った監視カメラの映像を悪びれる様子もなく仲間に自慢するオー・ドッグ。
また、突然の襲撃に遇い、あっさりと命を落とした友人ハロルド。
 
あまりに荒廃した自身の境遇にケインはウンザリする。と同時に、先の見えない人生に漠然とした不安を覚える。
そして、パーネルの恋人ロニーとその息子アンソニーと話すうち、いつしか将来を真剣に考え始める。
 
4人に1人が銃弾で命を落とす世界で、現実に打ちのめされながらも前に進もうとする少年の日常を描いたブラックカルチャームービーである。
 
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「シティ・オブ・ゴッドの衝撃よもう一度」のテンションで90年代のブラックカルチャームービーを漁ってます

僕はここ最近、80年代後半~90年代にかけて数多くリリースされたと言われるブラックカルチャームービーを漁っている。
 
今回は「ポケットいっぱいの涙 -Menace II Society-」
先日の「ドゥ・ザ・ライト・シング」と並び、この年代ではもっとも有名なブラックカルチャームービーの一つである。
 
「映画「ドゥ・ザ・ライト・シング」。人種問題に切り込んだ? 違うね。他人の考えを許容できない器の小さいバカどものなれの果てだろ」
 
なぜ唐突にこれ系の映画を観ているかについては、先日の記事でも申し上げた通り。
個人的にHIPHOPが好きなのと、以前に観た「シティ・オブ・ゴッド」の衝撃があまりに凄まじかったから
 
「脳天をど突かれるようなあの衝撃をもう一度!!」のノリで、スラム街の日常をテーマにした映画を漁りまくっている次第である。
 
「シティ・オブ・ゴッド感想。くたばれ胸糞悪いクソ野郎ども。滅びちまえよ「神の街」。二度とこっち来んじゃねえよ。で、次いつ会える?」
 

感想としては「まあまあ」。悪くないけどよくもない。「公開当時、誰もが涙した」らしいが、そこまでではなかったな

そして、実際にこの映画を観た感想だが、「まあまあ」だったなと。
 
個人的な評価としては5点中3点くらい。
貶す要素もないが、特別印象に残るほどでもない。
「可もなく不可もなく」という言葉がピッタリの映画だった。
 
ジャケットには「公開当時、誰もが涙した」とあったが、ん? そこまでか?
僕には「量産型ブラックカルチャームービー」の一つという印象が強いのだが。
 
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しかしアレだな。
「全米が泣いた」り、「誰もが涙した」り。
お前らいっつも号泣してるよなww
 
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命を落とすことが日常の世界。突然撃たれることもよくある。生きたいけど、もう遅いんだよね

申し上げた通り、「シティ・オブ・ゴッド」の衝撃を求めて視聴した「ポケットいっぱいの涙 -Menace II Society-」の感想は「まあまあ」。
悪くはないけど、特別よくもないというのが率直な答えである。
 
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ただ、その前に観た「ドゥ・ザ・ライト・シング」よりは全然よかったなと。
 
 
18歳のケインは密売、暴力、人殺しなどの悪事に手を染めつつも、どうにか高校を卒業。
このまま荒廃した街で明日なき人生を送るか、ロニーとその息子アンソニーとともにまっとうな道を歩むかの岐路に立たされる。
そして、悩んだ末に新たな地で再スタートを切る決心をする。
 
だが周囲とのトラブルは絶えず、足元は相変わらず不安定なまま。
 
「ダイの大冒険は結局ポップなんだよな。かっちょいい技ランキングTOP10第2回。名言自動販売機と化したポップの活躍に震えろ」
 
いずれ“アイツ”とは命をかけて決闘しなきゃいけない。
心のどこかでわかっちゃいたんだ。
 
けど、まさかそれが今だとはね。
あんなふうに銃弾が降ってくるとは思わなかったよ。
 
「生きたいか? とじいちゃんは聞いた」
 
「生きたい」
「もう遅いけど」
 
薄れゆく意識の中、じいちゃんとの会話を思い出すケイン。
 
そう。
これが俺の生まれた街。
 
何が起こるかわからない。
ここじゃよくあることなんだよ。
 
「映画「BASURA バスーラ」←タガログ語で「ゴミ」。映画自体が「ゴミ」ってこと?」
 

淡々とストーリーが進む分、「ドゥ・ザ・ライト・シング」よりは全然よかった。バカのクセに頭いい雰囲気出してんじゃねえよww

まあ、何度も言うように普通。
 
命を落とす危険と隣り合わせの環境で足掻く若者たち。その日常を追った映画というヤツ。
 
ストーリーの流れは「ドゥ・ザ・ライト・シング」と同じだが、余計なご託を述べるヤツがいない分、僕はこっちの方が好きである。
 
「「僕だけがいない街」感想。こんなマンガがあったことにビックリ。読み終わった瞬間、すぐに最初から読み直したのは初めて」
 
いい女だから口説く。
吸いたいから買う。
ムカついたから撃った。
仲間が撃たれたから殺した。
 
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登場人物は総じてしょーもないが、生活の中でくだらない信念を掲げるようなウザいヤツはいない。
HIPHOPをBGMに、殺伐とした日常が淡々と過ぎていくだけ。
 
そうそう。
「ドゥ・ザ・ライト・シング」のように、頭カラッポのくせにアイデンティティを主張したり、バカのクセに賢い雰囲気を出そうしたり。ああいうめんどくさいヤツらを延々と見せられるよりは数段いい。
 
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だって、どうせ最後は逆上して暴力で解決するんだろ?
だったら最初からカッコつけてんじゃねえよ。胸糞悪いから。
 
バカはバカなりに背筋伸ばして歩いてりゃいいんだ(どっかで聞いたことあるなww)。
 
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あ、ちなみにですが、ヒロインのロニー役はジェイダ・ピンケット。
ウィル・スミスの奥さんでございます。
 

「ボーイズ’ン・ザ・フッド」はどうっすかね。微妙に似通ってる気がするけど。でもサントラは文句なしにカッコいい

なお、次は「ボーイズ’ン・ザ・フッド」を観てみようと思っているのだが、どうだろうか。
 
一応、「ドゥ・ザ・ライト・シング」「ポケットいっぱいの涙 -Menace II Society-」とともに90年代のブラックカルチャームービーの代表作に数えられる1本なので、それなりに期待しているのだが。
 
といっても、いくつかのレビューサイトを読むと「ポケットいっぱいの涙 -Menace II Society-」と似た雰囲気を感じるわけだが。
 
「「クリード チャンプを継ぐ男」感想。最強のワンパターンの世代交代。孤独な主人公とお師匠さまと一途な彼女の逆転ホームラン」
 
でもまあ、サントラを聴くだけでもテンション上がるし、それはそれでOKかな。
今回のエンディングで流れたMC・エイトの「Streiht Up Menace」はすげえよかったし。
 
DOPE!!()とかリアル()とかはよくわからんけど、単純にめちゃくちゃかっこいいよねって話です。
 
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