マクレガーがメイウェザーに勝利するには? 世紀の茶番()マッチの勝敗予想。8オンスの影響はどちらに有利?【予想・展望】
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2017年8月26日(日本時間27日)に行われる、フロイド・メイウェザーとコナー・マクレガーによるボクシングルールスペシャルワンマッチ(米・ネバダ州ラスベガス)。
この試合で使用されるグローブが、当初の10オンスから8オンスに変更されたことが発表された。
試合はS・ウェルター級契約で行われるため、通常通り10オンスのグローブ着用が義務付けられていたが、メイウェザー、マクレガー両者の希望により8オンスの使用が認められたとのこと。
戦前から激しい舌戦を繰り広げ、お互いにKO宣言が飛び出すなど勝利への自信を見せる両者。
この変更が試合展開にどう影響するかに大注目である。
「衰えまくったメイウェザーがセンス抜群のマクレガーにTKO勝利!! お前ら最高やww 報酬100億円のメイウェザー」
- 1. 間近に迫ったメイウェザーvsマクレガー戦。世の中の流れに便乗して展開予想をしてみるぞ
- 2. 勝敗予想はメイウェザーの後半TKO、または大差判定勝ち。普通に考えればね。でも、僕はマクレガーが勝つところが観たいわけですよ
- 3. これまでメイウェザーが苦戦した試合。一番手こずらせたのはミゲール・コットじゃない?
- 4. マクレガーがコットのマネをできるわけがない。やれるとすれば、メイウェザーの想定を超えた1発を叩き込むこと。脳筋の天才ザブ・ジュダーの再現は可能か?
- 5. 2015年のパッキャオ戦はどうよ? 個人的には見どころ満載の好試合だったと思ってるんですけどね
- 6. マクレガーが目指すべきはメイウェザーvsパッキャオ戦の4R。体格的優位を活かして思いっきり踏み込め
- 7. マクレガーがメイウェザーに勝利する条件はこんな感じ。メイウェザーを強化版マリナッジにしちゃえよ、お?
間近に迫ったメイウェザーvsマクレガー戦。世の中の流れに便乗して展開予想をしてみるぞ
メイウェザーvsマクレガーの一戦が近づいている。
一部では「大いなる茶番」扱いされているこの試合だが、以前にも申し上げたように個人的には非常に楽しみにしている。
「マクレガーvsメイウェザー戦を推す3つの理由。真剣勝負じゃない? ええやんそんな話は。楽しんでる人間に水差すなよ」
しかも、ここにきてまさかの10オンス→8オンスへの変更。
これが試合展開にどう影響するかも含め、勝敗予想をしてみたいと思う。
というか、この試合って真剣に予想しなきゃダメなヤツだったんですね。
もっと気楽に鼻くそほじりながら観るものだとばかり思っていたんですが、ピリついてる方が多くてビックリしております。
まあ、せっかくなので僕もそれに便乗しようと思ったクチですが。
「レイ・バルガスvsロニー・リオス予想。亀海vsコット、マクレガーvsメイウェザーもいいけど、この試合も楽しみ」
勝敗予想はメイウェザーの後半TKO、または大差判定勝ち。普通に考えればね。でも、僕はマクレガーが勝つところが観たいわけですよ
では、まずは勝敗予想から。
メイウェザーの後半TKO、もしくは大差判定勝ち。
展開としては、メイウェザーがマクレガーの左を警戒しつつディフェンス重視で前半を凌ぎ、マクレガーの体力消耗を待つ。そして失速を見せ始めた6、7R以降、距離感を掴んだメイウェザーが、当てては離れのアウトボクシングに切り替える。
いくら腕を振っても当たらないマクレガーは徐々に手詰まりになり、体力も底をついて顎が上がり始める。
心が折れかかったマクレガーの様子を確認したメイウェザーは、それでも当て逃げのスタイルを崩さない。
見かねたマクレガーのセコンドがタオルを投入して試合を止めるか、フラフラのまま12R終了のゴングが鳴り、メイウェザー勝利。
まあ、世の中で言われている予想と概ね似たような感じである。
最高に盛り上がったプレスツアーからクソみたいな塩試合という、メイウェザーのテンプレそのままの展開。
「亀海がコットをダウンさせる未来が見えた。亀海の大の字KO勝利以外あり得ない。やる前からわかる」
ただ、これはおもしろくない。
全っ然おもしろくない。
ボクシングファンとしては、メイウェザーがリングに戻ってくることにワクワクしているが、基本的にミーハーなのでマクレガーの勝利にもちょっと期待している。この試合を茶番()と吐き捨てる人間たちが青ざめる姿を見たいという邪悪な願望も少しだけある。
なので、ここから先はマクレガーがメイウェザーに勝つための条件について考えていきたい。
これまでメイウェザーが苦戦した試合。一番手こずらせたのはミゲール・コットじゃない?
とりあえず、メイウェザーの49戦の中で苦戦した(と僕が思う)試合を。
・2006年ザブ・ジュダー戦
・2010年シェーン・モズリー戦
・2012年ミゲール・コット戦
・2014年マルコス・マイダナ戦
・2015年マニー・パッキャオ戦
思いつく限りだと、だいたいこんなところだろうか。
なお、ライト級、S・ライト級以下の時代はちょっとスタイルが違うので含んでいない。
そして、中でももっとも苦戦したと思っているのが2012年のミゲール・コット戦。
メイウェザー本人も「タフな試合だった」とコメントしていた記憶がある。
シャープなジャブからアングルを変えつつ多彩なコンビネーションを出すことができ、前進しながら連打が打てる。なおかつガードを絶対に崩さないスタイル。しかも、劣勢でも諦めないがんばり屋さん。
バックステップとクネクネボディワーク、カウンター狙いのメイウェザーにとっては天敵の部類である。
マジな話、あれだけクリンチを多用したメイウェザーは後にも先にもこの試合だけだったのではないだろうか。それほどコットの攻めがきつかったのだと思うし、逆にメイウェザーのクリンチがお見事過ぎて吐血しそうにもなるww
「山中陥落…。ネリの猛打に4RTKO負け…。お前もか山中。こんな一気に世代交代するかね。そしてネリ恐るべし」
もう少しコットにフィジカルがあれば勝てたとは思うが、もちろんメイウェザーはそこまで考えて試合を受けているはず。
そう考えると、ゴロフキン戦はハナから選択肢に入っていないというのも納得できる。
マクレガーがコットのマネをできるわけがない。やれるとすれば、メイウェザーの想定を超えた1発を叩き込むこと。脳筋の天才ザブ・ジュダーの再現は可能か?
だが、マクレガーにコットの試合運びができるかと聞かれれば、それは不可能に近い。
MMA選手だからとかではなく、そもそも論としてメイウェザー相手にあそこまで躊躇なくコンビネーションを出せる選手は世界に何人もいない。
となると、やはり攻略のカギとなるのは「いかにメイウェザーの想定を超えられるか」。それも、メイウェザーが動きに慣れる前に叩き潰せるか。
本人も言っているように、前半4RまでにKOできるかがすべてと言っても過言ではない。
で、マクレガーにそれができるかどうかだが、可能性としては「ある」と思っている。
・異様に伸びる左ストレート
・上背とリーチの差
・フィジカルの差
・カウンターが得意
・8オンスのグローブ
過去、前半メイウェザーを追い詰めた選手としては、上記で言うとザブ・ジュダー、シェーン・モズリー、マニー・パッキャオがそれに当たると思う。
中でもマクレガーがサウスポーということを考えると、ジュダーとパッキャオが参考になりそうである。
「ジェフ・ホーン圧勝!! パッキャオ議員に力技で勝利し人生の厳しさを教える!! 作戦勝ちかな。フィジカル面も差があったよな」
ザブ・ジュダーに関しては、もちろん2Rのカウンター。メイウェザーの幻のダウンと言われるシーンである。
大きく踏み込み、身体を目いっぱい伸ばして打つボディストレート。復元力と抜群の見切りを兼ね備えたメイウェザーが得意とするパンチである。
そして、これに対抗するには身体が流れる打ち終わりにカウンターを狙うのが普通で、もちろんメイウェザーもそれを想定していたはず。
だが、この日のジュダーは生涯一というくらいキレッキレで、メイウェザーの想定を超えてくる。メイウェザーの動き出しに合わせて小さくサイドステップし、右フックを合わせるのである。
これ、始めは何が起きたかわからなかったのだが、ラウンド間のスローでぶっ飛んだ。狙っていたのか反射的に出たのかは知らないが、ちょっととんでもない。
さすがはボクシング界屈指の脳筋才能野郎、ザブ・ジュダーである。
「WBOAP王座がしょーもないなんてことは絶対ないから。小原佳太がWBOアジア・パシフィック・ウェルター級王座決定戦に勝利」
2015年のパッキャオ戦はどうよ? 個人的には見どころ満載の好試合だったと思ってるんですけどね
続いては2015年のパッキャオ戦について。
中でも参考になりそうなのが4R。
メイウェザーの踏み込みにパッキャオが左のカウンターを合わせて、メイウェザーをグラつかせたシーンである。
ちなみにだが、あの試合のメイウェザーのパッキャオ対策は尋常じゃないほど完ぺきだった。
左手と左足を前に出して踏み込みのスペースを制限し、パッキャオが無理矢理入ってきたところにカウンターを合わせる。
カウンターの脅威を与えて一定の距離をキープし、絶え間ないジャブと時おりの右でパッキャオをがんじがらめにする。
懐に入って打ち合いたいパッキャオにとって、得意の踏み込みを封じられた状況は絶望的だったはず。
だが4Rのあのシーンでは、メイウェザーのジャブに合わせて外側に足を踏み出し、一気に距離を詰めて左を叩き込むのである。
「金子大樹引退?! マジでか。内山引退→しゃーない。三浦引退→ワカル。山中陥落→完敗だね。てか会長老害過ぎワロタww 金子引退→は?」
パッキャオの踏み込みを封じたメイウェザーと、その想定をさらに上回ったパッキャオ。「世紀の凡戦」などと言われているが、個人的には見どころ満載の試合だったと思っている。
おもしろいかどうかは別にして。
マクレガーが目指すべきはメイウェザーvsパッキャオ戦の4R。体格的優位を活かして思いっきり踏み込め
で、上述の件をマクレガーに置き換えた場合、「可能性があるとすればパッキャオのパターンかな」という感じだろうか。
まずザブ・ジュダーの右フックに関して言うと、ちょっと難しいのではないかと思う。
マクレガーの過去の試合をいくつか観たが、この選手の持ち味は何と言っても左。カウンターにしろ、ストレートにしろ相手を沈めているのは左ばかりである。
正直、この選手に脳筋才能野郎ザブ・ジュダーに匹敵する右フックが出せるとは思えない。
また、メイウェザーもマクレガーのカウンターには注意を配るだろうし、ジョゼ・アルド戦の1Rや、マルケスvsパッキャオVol.4の6Rを再現するのは厳しい気がする。
「ガルシアvsサーマン感想!! 才能の塊キース・サーマンがパワーでダニー・ガルシアを置き去りにする。まあそうなるよな」
ではパッキャオのパターンは? という話なのだが、ここで両者のフィジカル差が活きてくるのではないか。
身長166cm、リーチ170cmのパッキャオに対し、マクレガーは身長175cm、リーチ188cm。身長173cm、リーチ183cmのメイウェザーと比べても一回り大きい。
プレスツアーで向かい合った両者を見ても、マクレガーの身体の大きさははっきりしていた。当然パワーにも相応の差があるはず。
つまり、
この体格差、フィジカル差を活かせば、メイウェザーに左が届くのでは?
パッキャオの踏込みでは届かなかったが、異様に伸びるマクレガーの左なら何とかなるのでは?
しかも使用するのは8オンス。小ぶりになる分、ガードの間を突き抜ける可能性もある?
たとえば1、2Rまでは本気の踏み込みを見せず、3Rの終盤辺りに全力の1発を叩き込むとか。
ボクサーとはタイミングの違うパンチと、ブランクによるメイウェザーの試合勘の衰え。これがうまく合致すれば、「まさか」が起きる可能性もあるんでね?
だって、メイウェザーに攻めさせるために、あれだけ挑発したんでしょ?
頭をペシペシしたり、「メイウェザーは判定狙いの腰抜けだ」と言ったり。
8オンスグローブの件も含めて計算通りでしょ?
といったところか。
「カネロ・アルバレスvsゴロフキン予想。頂上決戦開幕だぜ。若き英雄か、破壊の帝王か。GGGのキャリア集大成の大一番」
マクレガーがメイウェザーに勝利する条件はこんな感じ。メイウェザーを強化版マリナッジにしちゃえよ、お?
長々と書きつつ、結局「マクレガーの左が当たるか」というフツーな結論に着地したのだが、一応マクレガーが勝利する条件を挙げてみると、
・メイウェザーが攻めてくること(前半守られたら、マクレガーは体力を失って終了)
・マクレガーの左がパッキャオ以上であること
・もしくは、カウンターを当てるならマクレガーがザブ・ジュダー以上の天才であること
・勝負はメイウェザーが対応するまで。なおかつマクレガーの体力が残っている3、4Rまで
・それも、1発でKOすること
・メイウェザーの足腰が衰えていること
かなりハードルは高いが、可能性はなくはない(と思いたい)。
「100億円男再び。メイウェザーvsマクレガー! 茶番ww って言われると思った。金以外に何の意味がある? いや、100億だぞ?」
ちなみに、ダナ・ホワイトがポール・マリナッジとのスパーリング動画をノリノリで公開していたが、感想としては「まあ、こんなもんかな?」という感じである。
むしろ体格が違い過ぎたのと、ビックリするくらいマリナッジの足が動いていなかったことの方が印象的だった。もともと伸びるストレートをモロに被弾する選手ではあったが。
ただ、メイウェザーの足が衰えていた場合、あそこまで酷くはなくても似たようなシーンが観られるかも? という期待感はある。
我ながらすべてをマクレガーに都合よく解釈しているが、そういう奇跡に期待するのも悪くない。
「マイキー・ガルシアがブローナーに判定勝利。階級の壁をちょっと感じたかな。ブローナーもよかったよね?」
「ジョゼ・アルドのスピードとパワーはすごかったが、精度がパワーを上回り、タイミングがスピードを上回るんだ」だっけか?
何か、そんな名言っぽいことほざいてたなアイツ。
ちげえだろとww
そんなカッチョいいこと言ってる暇ちゃうぞとww
今回に関しては、パワーで精度をねじ伏せろや。
スピードでタイミングを押し潰せや。
フィジカル至上主義、スピード&パワーの大正義を見せつけてやるんやでww
※2017年8月26日追記
この日、両者の公開計量が行われ、153ポンド(約69.4kg)でパスしたマクレガーに対し、メイウェザーは149.5ポンド(約67.8kg)だったとのこと。
しかもマクレガーは当日は7kgほどリバウンドしてリングに上がる予定とのことで、もしかしたらマクレガーの作戦はカウンターの1発狙いではないのかもしれない。
むしろマルコス・マイダナやオスカー・デラホーヤのように、被弾覚悟でコーナーに追い詰め、MMAのもみ合いの技術を駆使して押し潰しにかかるのではないか。
メイウェザーのクリンチを振りほどき、ガードの間からアッパーをねじ込む。
何となくだが、体格差を全面に押し出してのフィジカル勝負を仕掛けるような気がしてきた。
どちらにしろ勝負はマクレガーの体力が残っている前半だとは思うが、カウンターの1発狙いよりは可能性がある? のかな?
え?
本音?
そりゃ、メイウェザーの圧勝ですよww
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