ロマチェンコにno masされない選手は誰? 階級を上げても無双は続くの? どこかに勝てる人はいないの?
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2016年11月26日 ニコラス・ウォータース 7R終了no mas
2017年4月8日 ジェイソン・ソーサ 9R終了no mas
2017年8月5日 ミゲール・マリアガ 7R終了no mas
2017年12月9日 ギジェルモ・リゴンドー 6R終了no mas
WBO世界S・フェザー級王者ワシル・ロマチェンコの無双が続いている。
2016年6月11日、S・フェザー級初戦でローマン・マルチネスを5RKOで下しての戴冠以来、4度の防衛戦すべてで相手の心を折ってのギブアップ勝利。
しかも、先日の試合では五輪連覇の実績を持つギジェルモ・リゴンドーを完封する快挙。
ロマチェンコに唯一対抗できると思われたリゴンドーが何もできずに試合を投げた衝撃は大きく、もはや「この選手には誰も勝てないんじゃないの?」という諦めの雰囲気すら漂い始めている。
「ロマチェンコ圧勝。リゴンドーにもノーマス。体重差じゃないぞ? 相性が悪過ぎた結果だぞ? もともとリゴに勝機はほとんどなかったからな?」
ロマチェンコは今後、状況をみてライト級に上げる時期を判断するとのことだが、果たしてどうなるか。「最高峰の技術戦」と呼ばれたリゴンドー戦に圧勝した今、まともに相手を見つけることすら難しいのではないだろうか。
「カネロの禁止薬物陽性の裏でいろいろあったよ。コバレフvsミカルキン、ビボルvsバレラ、ジョシュ・テイラーvsカンポス」
ロマチェンコにno masされない選手を探せ。周辺階級で、1試合持ちこたえられる選手はいるの?
以前「ロマチェンコに勝てるのは誰?」と題して、歴代の選手からロマチェンコに勝てるかも? と思う名前を適当に挙げていったことがある。
「ロマチェンコに勝てるのは誰? 階級を超えたPFP、ハイテクボクシングマシーンをストップできそうな選手を考えてみる」
今回はその続きというか、同じノリで「ロマチェンコにno masされない選手は誰?」をやってみようと思う。
勝てるかどうかではなく、1試合持つかどうか。
志の低さが尋常じゃないのだが、ここ最近のロマチェンコはマジでそのくらいの領域にいる。
恐らく階級アップしても状況は変わらず、ライト級の上位ランカー程度では相手にならないのではないか。
「カーン復帰戦にブローナー? 可能性は低いけど期待しちゃうじゃねえかww 2年半くらい前にも似たようなことがあったっけ」
なので、思い切ってS・ライト級まで範囲を広げて、ロマチェンコに対抗できそうな選手を探してみたい。さすがにS・ライト級の選手なら簡単にno masにはならないと思うが、それでも勝つのは難しい。
無人の野を行くロマチェンコに、一矢報いる可能性のある選手は誰か。
「ロマチェンコ完勝! ウォータースあへあへギブアップで余裕の防衛成功!! 覚醒した天才ロマチェンコにアックスマン歯が立たず」
相変わらず僕の独断なので説得力の欠片もないが、気にせず突き進みたいww
マイキー・ガルシア、ホルヘ・リナレスはどうでしょうか。僕は難しいと思うんだよね……
ではとりあえず、ロマチェンコの対抗馬の一番手に挙げられるマイキー・ガルシアについて。
結論から言うと、ちょっと難しいと思う。
可能性がないとは言わないが、まあ厳しいだろうなと。
「貫通力抜群のワンツーが通用すれば、ロマチェンコのサイドへの動きについていければ」というところだが、期待感は薄い。
フットワークについていけず、サイドに回られて蜂の巣にされるいつものパターン。no masはないにしても、ニコラス・ウォータースとあまり変わり映えしない結果が待っている気がする。
「マイキー・ガルシアがズラティカニンにKO勝ち。空中で失神してゆっくり崩れ落ちる衝撃映像。戦慄のカウンター」
そして、以前僕が第一候補として名前を挙げたホルヘ・リナレス。
本音を言うと、これも厳しいかなと。
足の速さを活かして距離を詰め、ハンドスピードを最大限に発動して連打を浴びせる。攻防分離気味のロマチェンコに手を出すタイミングを与えず、とにかく攻撃し続ける。
スピードと体力勝負になるが、ひたすら先手を取って押し切る作戦。これを実行できそうなのが、リナレスという選手である。
「リナレスはキャンベルに二度と関わるなww 2-1の判定でスレスレ勝利。危ない試合だった。再戦したら負けるんでない?」
「まあ、無理だろ」としか言いようがない。
今となっては、ロマチェンコ相手にもっとも健闘したと言われるゲイリー・ラッセルJr.
あの選手が実行したのがまさにこの作戦なのだが、結局ロマチェンコには通用しなかった。
ひたすら連打を浴びせるといっても、永遠に打ち続けることなど不可能で、どこかで必ず切れ目はくる。いくらがんばっても、打ち終わりというのは間違いなく存在する。
ラッセルも高速のコンビネーションでロマチェンコの手数を抑えこんでいたが、やっぱり攻撃の切れ目を狙われてカウンターを被弾してしまった。
「エキサイトマッチ総集編2017の感想。解説陣4人とゲストの村田諒太でビッシリ。おっさんたちの人口密度ゴルァww」
それでも、さすがゲイリー・ラッセル。
あのロマチェンコに、序盤は同時打ちに近いところまで肉薄したのはすごいとしか言いようがない。だが、わずかにスピードが落ちた4、5R以降、みるみるうちに置いていかれてしまった。
「はあ、ラッセルたん…。エスカンドンを接近戦で圧倒して勝利!! この試合好き過ぎて、もう5回くらい観てるw」
初回から全力で走るラッセルに対し、ロマチェンコは基本的にガードのみ。攻防分離の利点を活かして攻撃の切れ目に数発カウンターを返すだけ。ラッセルと比べて体力の消費はごく小さくて済む。
恐らくだが、階級が上のリナレスでも似たような結末にしかならない。
ロマチェンコのスロースタートと相まって、もしかしたら序盤はいい試合になるかもしれない。
だが、少しでも体力が落ちれば即終了。サイドに回られ、ハリネズミ連打に晒されるパターンでのno masが濃厚ではないか。
「S・フェザー級時代のパッキャオなら」という話もちょくちょく聞こえてくるが、これも同様の理由で中盤以降にスピード負けしてしまう気がする。
「井上また圧勝。ボワイヨダメだわ。アレじゃ勝てないんですよ。S・フライ級ラストマッチも楽勝。でも「物足りない」ってさ」
テレンス・クロフォードは? フロイド・メイウェザーは? う〜〜ん。あんまり希望が持てないんですよね
じゃあ打倒ロマチェンコの切り札とも言えるテレンス・クロフォードは?
クロフォードのスピードとリーチがあれば、ロマチェンコの連打とフットワークに対応できるのでは? 現状、マイキー・ガルシア以外で可能性があるとすれば、この選手では?
実際キャッチウェイトでの対戦も持ち上がっていたし、何とかなるんじゃないの?
これ、確かにわからんでもないのだが、個人的にはあまり興味が沸かない。
階級が違い過ぎるのもそうだが、それ以上に、相性的にロマチェンコには歯が立たなそうな気がしている。
圧倒的な強さでS・ライト級を席巻したクロフォードだが、この選手のスタイルは基本的には待ち。
ジャブで相手を遠ざけ、下がりながらのカウンターを狙うタイプで、決して手数が多い方ではない。
「クロフォードww インドンゴをボディ一閃!! 4団体統一戦に3RKO勝利。ナミビアのシンデレラストーリーを破壊する」
サイズやパワー的に多少は手こずると思うが、最終的にはリゴンドーと同じパターンに陥るのではないか。
逆に、自分から前に出てプレッシャーをかけた場合は?
正直あの追い足では、カウンター狙いよりもさらに厳しい気がする。
「リナレスはゲスタをKOしてくれるんだろ? 格下扱いだけど、普通に強敵じゃないの? でもリナレスが圧勝してくれるはず」
もちろんロマチェンコが階級の壁に阻まれる可能性もあるが、この選手はパッキャオやロイ・ジョーンズと同様、その壁を超えていける選手に思える。
だったらフロイド・メイウェザーはどうよ。
S・フェザー級、ライト級のメイウェザーなら、ロマチェンコの連打すらも見切るんじゃないか?
「衰えまくったメイウェザーがセンス抜群のマクレガーにTKO勝利!! お前ら最高やww 報酬100億円のメイウェザーは久しぶりのKO」
この話題もたまに耳にするのだが、残念ながら難しいとしか思えない。
というより、恐らくメイウェザーでは高確率でロマチェンコの相手にはならない。
自分から前に出ても追いつけず、L字ガードのクネクネはあっさり捕まり、ロープ際のクリンチは強引に引っぺがされる。
割とガチで、上記で挙げた中ではもっともno masの可能性が高いのではないだろうか。
まあ、メイウェザーのことなので「リングに上がらない限り負けることはない」という判断をするかもしれないが。
「決まっちゃったよw ロマチェンコvsリナレス。相性は悪くないけど、実際は難しいかな」
結局、ロマチェンコに勝てるのはロマチェンコだけ。同じタイプの選手を探すと、アイツしかいないなぁと
あれこれ候補を挙げて「ロマチェンコに勝てない理由」を考えてきたが、そろそろ答えを。
S・ライト級以下で、ロマチェンコに勝てる可能性のある選手は。
というより、一矢報いることができそうな選手は。
ジョシュ・テイラー。
ん?
ピンとこないっすか?
誰それ? 状態っすか?
ふざけてんのか? と思いましたか?
いやいやいやいや。
マジもマジ、大マジである。
「ジョシュ・テイラーvsミゲル・バスケスが本日No.1の名勝負だった件。テイラーはヤバいww こいつならクロフォードにも勝てるかも」
先日のリゴンドー戦を踏まえて、ロマチェンコに対抗できそうな選手の条件を考えると、
・サウスポー
・ロマチェンコよりも身体が大きくフィジカルが強い
・サウスポー同士でも、ジャブを出しながら前後左右に動いて距離を詰められる
・インファイトの打ち合いでカウンターが出せる
・下がりながら威力のあるパンチが出せる
・単純にロマチェンコのスピードについていける
こんな感じだろうか。
「パウンド・フォー・パウンド(PFP)決定。僕のPFPを考えたので、発表してみる【2018年3月現在】」
まず、1発当てて右に回り込むロマチェンコの動きに対応するため、サウスポーというのは必須条件になる。オーソドックスの選手がスピード負けした場合、高確率で死角に回られてしまう。
そして、ジャブを出しながら前後左右に動いて間合いを詰め、インファイトでの打ち合いでカウンターも出せる。逆に、ロマチェンコのプレスで後退しつつ、狭いスペースでも威力のあるパンチで迎撃できる。
ロマチェンコよりもリーチと上背があり、身体も強い。なおかつ、サイドへの動きに方向転換が間に合う程度のスピードも兼ね備えている。
「サダム・アリがコットに勝利!! よっしゃあぁぁボケェエ…! 終わる気満々のヤツに負けんなって思ったけど、ホントにヨカタw」
要は、ロマチェンコと同じタイプで、ロマチェンコよりも身体が大きな選手。
「ロマチェンコに勝てるのは身体のデカいロマチェンコだけ」という、最高に後ろ向きな作戦であるww
大きな身体と長いリーチ。ロマチェンコの足にも対抗できる追い足。至近距離でカウンターが打てるのは大きい。少なくともno masは避けられると思うぞ
そしてジョシュ・テイラーは、この条件をギリギリ満たした選手ではないか。
アングルを変えながら間合いを詰め、流れの中でスイッチもできる。
インファイトも可能で、打ち合いの中でカウンターも打てる。
リゴンドーやクロフォードのように、相手の手が届かないことを見越したカウンターではない。はじめの一歩の宮田一郎のような、相打ち上等の紙一重のカウンター。「肉を切らせて骨を断つ」スレスレの勝負ができるのは大きい。
「「はじめの一歩」が連載終了待ったなしなわけだが、そろそろ俺の意見を言ってみようか」
身長178cm、リーチ177cm。
主戦場はS・ライト級で、フィジカル面も問題ない。
この選手の追い足なら、恐らくロマチェンコに追いつくことは可能(たぶん)。少なくとも、まったく追いつけずに鬼ごっこに終始するといったことはない(と思う)。単純なスピードで敵わなくても、歩幅やリーチでカバーできる。
そしてインファイトにさえ持ち込めば、この選手のスキルがあればロマチェンコのハリネズミのような軽打にカウンターを被せられる。
ゲイリー・ラッセルは連打の打ち終わりを狙われたが、テイラーはラッシュの合間にパンチを返して連打を寸断できる(気がする)。
インファイトでロマチェンコの連打をカウンターでストップすれば、そこから自分のターンに持ち込むことも可能になる。ラッセルのように、打ち終わりに1発もらって逃げられることもない。
「ロマチェンコ攻略の糸口見っけ? マリアガボッコボコ。今日も対戦相手をオモチャにして遊ぶ」
逆に追いかけられたとしても、テイラーはリゴンドーと違ってスペースがなくても威力のあるパンチが出せる(はず)。後退しながらでも十分対抗が可能で、最悪体重を預けて動きを止めればいい。
これまでのように、手も足も出ずにロープ際でno masというパターンには陥らないのではないか。
「オールタイム・ベストの幕引き。元PFPロイ・ジョーンズ引退。スコット・シグモンに3-0の判定で有終の美を飾る」
だってアレでしょ?
同じ動きができるなら、身体が大きい方が有利ってのは真理でしょ?
デカいのはそれだけで才能でしょ?
マジな話、ジョシュ・テイラーがライト級とS・ライト級の中間のキャッチウェイトで挑戦すれば、ほんの少しだけ可能性があるのではないだろうか。
「は? ソーサがロマチェンコに勝てるわけねえじゃんかww え? 棄権した? よし、批判の時間だあああああぁぁぁ」
まあ、100%実現しないマッチメークではあるが。
てか、ミドル級時代のロイ・ジョーンズの左構えみたいな選手がいればいいんですけどね。そんなヤツ、どこにおんねんって話ですわなww
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