ケイト・ロータスvs月井隼南。立ち技出身選手のMMAでのやられ方。どうなるかわからなかったけどキャリアの差が大きかった【DEEP 122 IMPACT感想】

ケイト・ロータスvs月井隼南。立ち技出身選手のMMAでのやられ方。どうなるかわからなかったけどキャリアの差が大きかった【DEEP 122 IMPACT感想】

2024年11月4日に東京・後楽園ホールで開催された「DEEP 122 IMPACT」。第6試合のDEEP JEWELS -50kg 5分3Rでケイト・ロータスと月井隼南が対戦、2R4分1秒リアネイキッドチョークでケイト・ロータスが勝利している。

 


普段あまりDEEPは観ない、観ても感想を言うことはほぼないのだが、今回は伝統派空手出身の月井隼南がケイト・ロータスと対戦するということで注目していた。
 
 
月井隼南は今年8月の“土木ネキ”戦で注目を集めた選手だが、僕は下記で初めて知った。

たまたま目に入ってきた総合格闘技への挑戦表明動画。
僕は伝統派空手をまったく知らない、当然選手の名前も知らない人間だが、この動画で月井隼南を認識した次第である。
 
そこからわずか2か月半後にMMAデビューを果たして「早えなオイ笑」と。
 
で、次戦でさっそくケイト・ロータスと対戦すると聞いて一気に興味がわいた。
現地観戦も考えたが、注目度が高くチケットはすでに売り切れという。
 
そんな感じで当日(U-NEXTで配信)を楽しみにしていた。
 

展望はまったくわからず。月井はテイクダウンディフェンスが未知数、ケイトは自分から倒すシーンが皆無

まず試合の展望だが、正直まったくわからなかった。
 
デビュー戦で圧勝したとはいえ相手はBreakingDownの人。
打撃で押し込む→ケージ際で強引にコカす→パウンドからのチョークと流れは完璧だが、参考になるかと言えば……。

そもそも雨の中でのMMAって何すか笑
 
一方的に終わったせいで肝心のテイクダウンディフェンスは未知数のままだった。
 
 
対するケイト・ロータスもストライカータイプだが、空手王者とスタンドで打ち合うのはリスクが大きい。
 
じゃあテイクダウン能力はどのくらいなのよ? ということで過去の試合を漁ってみると……。

 

 

相手のタックルを切る、倒されてから粘る試合ばかりで自分から仕掛けるシーンが見当たらない笑
直近のRENA戦(超RIZIN3)はひたすらスタンドで打ち合うのみ。
 
このレベルでタックルが機能しないだけでMMA2戦目の月井なら問題なくコカせるのか。
もしくは月井のテイクダウンディフェンスが上回るのか。
 
判断材料がなさすぎてまったくわからない。
 
RENAvsシン・ユリ、井上直樹vs佐藤将光、久保優太vs高橋遼伍再視聴。金原正徳と矢地祐介の感想動画を受けて振り返ってみる
 

MMA2戦目の月井にケイトは厳しかった。立ち技出身選手の典型的なやられ方

結論としては、MMA2戦目の月井隼南にケイト・ロータスは厳しかったなぁと。
 
1R序盤~中盤までは遠い位置から圧力をかける→ローを何発か当てるなどいい動きを見せたものの、2分半を過ぎたあたりで片足タックルでケージ際に。もみ合いの中でもらった膝で「うっ!!」となってからは……。
 
一度打ち合いで押し込むシーンを作ったものの、ラウンド終盤には上に乗られてパウンドを浴びる苦しい展開に。
 
で、2R開始早々に首相撲からコカされバックに回られる。
何度かチョークを防いで粘りを見せたが、4分過ぎについにタップアウト。
 
スタンドでの怖さはあってもコカされると何もできない。
MMAに転向した立ち技系の選手がやられる典型的なパターンである。
 
 
ああ、なるほど。
そりゃそうだよな。
 
いくら空手王者だろうがグランドの技術がいきなり身につくわけがない。
 
総合格闘技転向を宣言したのが今年6月。
その前から練習をしていたとは思うが、さすがに年単位で取り組んでいたわけではないと想像する。
またプロで10戦以上のキャリアがあるMMA選手の“本気”と向き合ったのも今回が初めてのはず。
 
解説が「首相撲の対処がわかってない」「倒された際の逃げ方が~」的なことを言っていたが、“土木ネキ”戦ではわからなかった部分がいろいろ露呈した感じである。
 
金原正徳の負けがショックで整理がつかん。悔しすぎてインタビューも聞かずに帰ったw 鈴木千裕が勝つならコレだよね
 

ケイト・ロータスは作戦通りかな。2R開始直後にさっさと掴みにいってそのまま…

一方のケイト・ロータスはほぼ作戦通りか。
 
序盤は打撃への警戒が見えたものの、1R終盤にマウントを取ったことで「これはいける」と。
2R開始直後に自ら掴みにいくと、ケージ際でコントロールしてコカす→バックに回って以下略。
離れた位置で様子を見るよりさっさと組み付いた方が得策だと判断したのではないか。
 
過去の試合では自分から倒しにいくシーンが見当たらなかったが、それは相手のレベルによるところが大きい。
2020年大晦日の平本蓮vs萩原京平戦同様、打撃が得意なストライカーでもMMAのキャリアがゼロに近い相手にグランド勝負で負けることはまずない。
 
朝倉未来vs平本蓮感想。左を当てるための対策を重ねた平本蓮。トラウマ? で縮こまった朝倉未来。やっぱり斎藤裕Vol.1かな。挫折を糧に成長する機会を失ったのが…
 
「判断材料がなさすぎてどうなるかわからない」と申し上げたが、結果的にはキャリアの差がはっきり出た一戦だった。
 
 
なおケイト・ロータスのグランドがどの程度なのかは相変わらず判別がついていない。月井が相手ならもっと早く極めるべきだったのか、「圧倒して終わらせた!! すげえ!!」なのか、どちらなんでしょうね。
 

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月井隼南はやるしかないんでしょうね。残り時間を考えるとギリギリかもしれん

敗れた月井隼南はもう、とにかくやるしかないのだろうと。
 
1R序盤のロー、カーフを当てつつバックステップで距離を取る流れはめちゃくちゃよかった(と思う)。
あのまま上を警戒させながら蹴り続ければケイトは足が動かなくなっていたはず。
 
また上述の通り打ち合いの局面で一瞬ケイトの動きが止まるシーンも。
打撃に関しては現時点でも十分通用するのだと思う。
 
なので、その打撃を最大化するためにはグランドの強化が必須。
パク・シウのようにテイクダウンされてもひっくり返す、立ち上がる力を身につけるか、平本蓮や久保優太のように寝かされない方向に突き進むか。
 
現在33歳ということを考えると、平本蓮や久保優太を踏襲する方が近道? かも?
 
久保優太vs斎藤裕感想。久保優太に度肝を抜かれた。平本蓮より衝撃度は上。完成度はキックからの転向組の中でNo.1じゃない? 那須川天心に匹敵する天才なんだろうな
 
たとえば42歳でMMAデビューを果たした山本美憂はレスリングのスペシャリストだった。
その点、時間がかかる(らしい)グランドを身につけなくてはならない月井は山本よりも不利かもしれない。
 
同い年のRENAが何だかんだでMMA歴9年なことを考えると、フィジカルのピークが過ぎる前にハネるかどうかのギリギリなラインの気が……。
 
 
とりあえず次戦は同じくらいのキャリアの相手がよさそう。
幻想も崩れたので話題優先のミスマッチは今回限りでいいんじゃないっすかね。
 

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