井上尚弥に対するスタンスは亀田和毅が一番好きかな。「スゲー! エギー!」もいいけど周辺階級の選手は多少ギラついててほしいよね。口汚く罵るとかではなく
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先日、米・ネバダ州ラスベガスで行われたWBAスーパー/IBF世界バンタム級タイトルマッチ、同級統一王者井上尚弥vsマイケル・ダスマリナス戦についての感想を元2階級制覇王者の亀田和毅が自身のYouTubeチャンネルで語っていた。
ここ最近、格闘家のYouTubeチャンネルを観ることがほとんどなくなった僕だが、この動画には興味が湧いたので視聴してみた次第である。
内容としては、
・井上の下半身の強さ
・懐の深さ
・バックステップの速さ
・メンタルの強さ
などについての見解が語られている。
その中でも僕の興味を引いたのが、井上のメンタルの強さに対する意見。
具体的には本編を観ていただければと思うが、「練習と試合との差がそこまで無い」という言葉には「なるほど」と思わされた。
「【井上尚弥vsダスマリナス】亀田和毅が現地観戦した感想をプロ目線で語る!」から引用
井上の下半身の強さや懐の深さ、バックステップの速さに関してはもちろんのこと、あらゆる面で“練習の段階から試合を想定する”姿勢が徹底されているのだろうと。
井上が常にピンチの場面を想定して練習に取り組んでいるという話はどこかで聞いた気がするが、あの短い時間でそれを感じた亀田和毅にもへぇ~と思わされる。
久しぶりに視聴した格闘家のYouTubeだったが、いろいろと興味深い内容だった。
井上尚弥がダスマリナスをボディで3RKO。でもダスマリナスよかったよね。左フック2発で萎縮しちゃったけど。また戻ってこいよオマイ
井上尚弥に対するスタンスは亀田和毅が一番まっとうだよね。将来的な目標として見据えた言葉の数々
表題の通りなのだが、僕は井上尚弥に対するスタンスは亀田和毅が一番まっとうだと思っている。
「亀田和毅が井上TKO現地で見届け「自分の階級きた時に拳交える立場に」」
いずれ彼が自分の階級(スーパーバンタム級)にまで侵略の手を伸ばしてきた時に拳を交える立場にいられるように強く意識したいと思います
将来的な対戦を目標に定め、改めてモチベーションを高める。
無駄に強がるわけでもなく過剰に持ち上げることもしない。
階級の近い強者との対戦を見据えるという意味ではごく普通の言葉である。
上述の動画内での感想を含め、適度な距離感を保ったスタンスと言えるのではないか。
亀田和毅は以前から井上を意識したコメントを発していたが、試合を現地観戦したことで目指す場所が明確になった印象である。
vs井上尚弥を意識する選手が国内に見当たらないのは残念。普通に「井上との対戦を目指す」と宣言すればテンションが上がるのに
逆に井上に対してこういうコメントをする選手が国内には亀田以外に見当たらない(僕が知らないだけ?)のは割と残念だったりする。
さすがにデビュー直後の選手にいきなり挑戦状を叩きつけろとは言わないが、日本or東洋、アジア王者クラスであればある程度は意図的に名前を出してもいいんじゃないの? と思ったりするのだが。
僕が見聞きした限りでは、亀田のほかに井上尚弥の名前を出したことがあるのは比嘉大吾と井岡一翔くらいか。
と言っても比嘉大吾は結局井上と仲良しこよしだったし、S・フライ級統一を目指す井岡一翔は現状バンタム級には興味がないとのこと。
井岡一翔vs井上尚弥戦実現の可能性を考える。井岡に勝ち目があったとすればあそこかな? でも、あの頃の叩かれ方は異常だったよね
元OPBF王者の栗原慶太には少し期待していたのだが、残念ながら先日井上拓真に負けてしまった。
井上尚弥は確かにすごいけど、周辺階級でギラついてる国内選手がいてもいい気はするな。
これまで井上の名前出したのって亀田和毅と比嘉大吾くらいか?
まあ来年1月に井上弟をKOした栗原慶太が試合後に「井上尚弥はまだ試されてない。なぜなら俺とやってないから」と答えてプチ炎上する予定だけど()
— 俺に出版とかマジ無理じゃね? (@Info_Frentopia) November 5, 2020
別に口汚く罵れと言っているわけではない。
「ボクシングを盛り上げる」という口実であれこれ喚くのも結構だが、ごく普通に「井上尚弥との対戦を目指す」と宣言すれば「おお、ええやんお前!!」となるのにねと申し上げている。
そういう意味でも亀田和毅のスタンスは至極まっとうだし、亀田以外に井上を“対戦相手”と捉えている選手が国内に見当たらないのが物足りないなぁと。
現役選手が井上にボコられた経験を嬉々として語る姿は本当に興ざめする。カシメロのしつこい挑発もウンザリするけど
たまに現役選手が井上尚弥にスパーリングでボコられた経験を嬉々として語っている姿が目に入ってきたりするが、ああいうのは本当に興ざめする。
しかも、元日本王者や元世界王者クラスの選手が目をキラッキラさせながら「井上スゲー! エギー!」を連呼するのはどうなのよ? と。
「井上スゲー! エギー!」の称賛に手放しで喜ぶ人間が多いのは理解できるが、正直それをやるのはファンだけでいい。
特に今は新型コロナウイルスの影響もあって海外から対戦相手を呼びにくい状況。
タイミングさえ合えば今回のダスマリナスのようにチャンスが巡ってくる可能性もあるわけで。
井上尚弥は間違いなくスゲーしエギーが、普通に“対戦相手”と捉えているのが国内では亀田和毅だけしかいないのが何とも……。
将来的な対戦の可能性もある立場の選手が同じ土俵にすら上がれない(上がる気がない)というのは、僕の中ではクッソ微妙である。
カシメロ陣営のやらかしでドネアが撤退。取り巻きが出しゃばるとロクなことにならんよな。伊藤雅雪vs細川バレンタイン、コルバートvsニャンバヤル
と言いつつ、ジョン・リエル・カシメロの下品でしつこい挑発もこれまた微妙ではある。
ああいうのも決して悪いとは思わないが、相手の器に依存した格下丸出しの小物感が個人的にあまり好みじゃない。
WBO王座を3度防衛したゾラニ・テテを3RTKOで下し、24戦全勝19KOの挑戦者を問題なく退けたカシメロだが、現状“バンタム級最強”の評価からはほど遠い。
自分の立ち位置をよく理解した振る舞いとも言えるが、同時に「何ごともバランスが大事」ということがよくわかる。
つまり、亀田和毅の井上尚弥に対するスタンスはすべてにおいて“ちょうどいい”のである()
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