岩佐亮佑、ドヘニーとのV2戦。なかなか厳しそうだけどがんがれ。前回のサウロン戦はノーカンでいいから【予想・展望】
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2018年8月16日、東京・後楽園ホールで行われるIBF世界S・バンタム級タイトルマッチ。同級王者岩佐亮佑が、ランキング1位の挑戦者TJ・ドヘニーと対戦する。
「ドヘニーに翻弄されて岩佐陥落。戦略負けですかね。持ち味をうまく消されたかな。てか、ボクシング人気すげえ」
ドヘニーは19勝無敗14KOの戦績を持つサウスポー。
前戦で岩佐と同じサウスポーのマイク・オリバーを2RTKOで下している強豪で、2017年12月にはタイのマイク・タワッチャイに判定勝利して指名挑戦権を獲得している。
「亀田和毅国内復帰初戦を判定で飾る!! 後楽園ホールに行ってきたぞ。天笠、赤穂も揃い踏みの豪華興行の感想」
対する王者岩佐は25勝2敗16KOの戦績で、この2敗は山中慎介、リー・ハスキンスといずれもサウスポーに喫したもの。
無敗の強豪かつ苦手と言われるサウスポーとの一戦を制し、2度目の防衛を飾れるかに注目が集まる。
なお、この試合はBS、CS放送で生中継され、地上波では当日深夜の放送が決まっている。
IBF世界スーパーバンタム級チャンピオン岩佐亮佑(セレス)の2度目の防衛戦が決定。8月16日(木)、東京・後楽園ホールで同級1位TJ・ドヘニー(アイルランド)を迎え撃つ。BS日テレと日テレG+で生中継されるほか、日本テレビ地上波でも当日深夜に放送。 pic.twitter.com/c0XF2LDpty
— ボクシング・マガジン(毎月15日発売❗) (@boxing_magazine) 2018年6月17日
「木村翔がサルダールをボディでKOして2度目の防衛に成功。中国の英雄がまたやったぜ!! 次は田中恒成戦か?」
岩佐亮佑の防衛戦は後楽園ホール+地上波深夜放送。ボクシングの中継枠が激減している中では仕方ないのかな?
岩佐亮佑の2度目の防衛戦が発表された。
2018年3月の初防衛戦は両国国技館+地上波ゴールデンだったが、今回は後楽園ホール+地上波深夜放送。
前回は山中慎介との抱き合わせだったとはいえ、この縮小っぷりはちょっと寂しい。
一応、対戦相手はエルネスト・サウロン→TJ・ドヘニーと着実にグレードアップしているのだが。
まあ、地上波のテレビ局がボクシング中継枠を縮小する中、これでもがんばった方なのかな?
「田口良一陥落。ブドラーに判定負けで統一王座防衛ならず。てか、地上波ボクシング中継なくなるんすかね」
確か、亀田家と遭遇する前の内藤大助が世界戦のスポンサーがなかなか見つからずに苦労していた記憶があるが……。
「やっと東京MXでの放送が決まった。よかった~」的な話を聞いた気がするのだが、今後は井上尚弥と村田諒太以外は全員そんな状況になっていくのだろうか。
それともDAZNのようなストリーミングサービスが運よくサルベージしてくれたりする? のかな?
何とも言えませんが。
「マイケル・コンランvsドス・サントス感想。大人気コンランの試合を初めてちゃんと観たら、思った以上に慎重なヤツだった」
結構厳しい試合になりそう? TJ・ドヘニーは岩佐の苦手なタイプかもしれない
そして、挑戦者のTJ・ドヘニーの試合を適当に漁ったのだが、ほほう、これは……。なかなか厳しい一戦になりそうな……。
確かに本人の言う通り、鬼門となる試合かもしれない。
右を小刻みに動かし、左を打ち込むタイミングを探る。
一見すると岩佐と似ているように感じるが、どちらかというとこの選手は前足重心。前傾姿勢でスタンスを広く構え、相手の逃げ場を塞ぐようにどんどん手を出していく。
最初は岩佐と同じ中間距離でのカウンター使いかと思ったが、そんなことはない。
強引な前進から腕を強振された途端に「くう~~ん」と委縮してしまう岩佐にとって、ドヘニーはむしろ苦手な相手ではないか。
「気づくのおっせえw 岩佐vsサウロン。大差判定で岩佐が初防衛成功。ジリ貧の両者が後半に「あっ」ってなる」
過去の試合を観る限り、打ち終わりに顔面ががら空きになるなどドヘニーにはカウンターチャンスも多い。
だが、あの突進を真正面から受けた岩佐が、力強いパンチを打てる状態を保てるかは非常に微妙な気がする。
「山中竜也、サルダールに判定負け。足がちっとも動いてねえなオイ。アレしかなかったんだろうな」
勝敗予想は希望を込めて岩佐の12R判定勝利。フィジカルのアップによる自信回復を見越して
今回の勝敗予想だが、岩佐の12R判定勝利でいきたい。個人的な希望をふんだんに込めて。
申し上げたようにTJ・ドヘニーは積極的に前に出て腕を振るタイプで、どちらかと言えば岩佐にとっては苦手な部類(だと思う)。
ただ、1発KOを狙うようなパンチ力はなく、流れの中で連打をまとめてねじ伏せるシーンが目立つ。
またガードは低く、連打を打つうちに徐々に上体が突っ立ってくる。そのまま射程内で顔面がら空き状態でとどまるなど、決して無敵感はない。
「伊藤雅雪がディアスを下して王座戴冠。だから男は顔だとあれほど…w 日本人のレベルが低いとか絶対嘘だからな」
中間距離での差し合いで優位に立てれば、むしろ岩佐にとってはカウンターチャンスが山ほど巡ってくる相手ではないか。
不利予想の声が多いようだが、がんばれば普通に勝てる相手だと思うのだが。がんばれば。
「がんばれば」とは言ったが、前回のエルネスト・サウロン戦と同じ出来では厳しい(気がする)。
「カネロvsゴロフキン再戦決定。デービスvsクエジャル、ベルチェルトvsバロス、ダラキアンvsヨドモンコン圧勝づくめ」
スピードもない、連打も出ないサウロン相手に、ガードの間からスパスパとカウンターをヒット。だが、奥足重心で出すパンチには体重が乗らず、決定打となるほどの威力はない。
逆に後半、開き直ったサウロンのゴリ押しにたじたじになる場面も。
岩佐の中間距離でのセンスは抜群だと思うが、やはりフィジカルが脆弱過ぎて頼りない。もう少し力強さが出れば、一気に爆発しそうではあるのだが。
イメージとしては、2011年の山中慎介戦あたりか。
あの頃の岩佐は今よりも前足重心で、山中の左にも臆さずゴンゴンカウンターを合わせにいっていた。
怖いもの知らずというか、相当自信があったのだと思うが、アレができればドヘニーにも勝てるはず。
恐らくだが、ドヘニーが当時の山中慎介以上ということはまずない。今回の試合でも山中戦くらいの前傾姿勢で右を振れば、KO勝利も十分可能だと思う。
「伊藤雅雪やるっきゃねえなオイ。クリストファー・ディアスとフロリダで王座決定戦。勝つね。うん、これは勝つよ」
しかも報道によると、岩佐は現在フィジカルを重点的に鍛えているとか。
指名挑戦者ドヘニーは、オーストラリアを主戦場に19戦全勝(15KO)の力強い左ファイター。過去2敗がサウスポーの岩佐は「鬼門」と認めるが「自分のボクシングをやるのみ」。フィジカルトレーニングの着実な成果に加え、昨日新装なったばかりのセレスジムはリングも広くなり、V2への意欲は高まる。 pic.twitter.com/3Xa62iDcSU
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フィジカルアップによって自信を取り戻し、当時のスケール感が戻るのでは? という希望を込めて、今回は岩佐の12R判定勝利を予想しておく。
「停滞は衰退? 現状維持は後退? モンスタークレーマーへの対応策? 日大のタックル問題やアマボク問題で思ったこと」
前回のサウロン戦はノーカンで。例の山中慎介vsルイス・ネリ戦のアンダーだったし、調整がうまくいかなかった可能性も……
まあ本音を言うと、前回のエルネスト・サウロン戦はノーカンでもいいかなと思っている。
あの試合はいわくつきの山中慎介vsルイス・ネリ戦との抱き合わせだったこともあり、岩佐本人のテンションがおかしかった可能性もある。
また試合数日前にTwitterで批判を受けたり、割とガチで調整に失敗したというのも考えられる。
「山中2RKO負け引退表明。ネリ体重超過で試合に臨み、パワフルな連打で圧倒。めんどくせーけど、一応感想を言っておこうか」
そりゃあね……。
大一番の直前に競技と関係ないところで批判を浴びせられりゃ、多少はメンタルも揺れるわな。
「「日本人はフィジカルが弱い」←これホントなの? そんなことないんじゃない? むしろスピード&パワーで勝負するべきな気が」
以前から25483247回ほど申し上げているのだが、僕は選手個人の人格と競技の実力はまったく関係ないと思っている。
いくら人間的にクズでも凄まじい実力者はたくさんいるし、逆に人格が優れていても実力が伴わなければプロとしては微妙。
「タイソン・フューリーが神である理由。セファー・セフェリを4Rノーマス。2年半のブランク明けでロマチェンコ超え」
スポーツ選手がグラウンドやリングの外で何を言おうが、別に何とも思わない。
「パッキャオがマティセを寄せ付けずに9年ぶりKO勝利。僕たちの英雄は世界一強い大統領(予定)。最高にカッチョいいだろ?」
勝手に自分の理想像を押しつけて、その理想と外れた途端に批判を浴びせる方がよっぽどナンセンスである(と思う)。
ましてや、大事な世界戦を控えた選手にそれをやっちゃうのは……。
「サンキューコバレフ、お前はサイコーだった。アルバレスに7RKO負けで王座陥落。クラッシャーの終焉か?」
プロなら批判を浴びて当然という理屈なのか、自分の中ではしっかりと筋が通っているのか。
何とも言えないところだが、競技と関係ない部分で批判を浴びせる行為は、僕にはちょっと理解できなかった。
「隠れ名選手グラナドス。フォルトゥナをリング外にすっ飛ばして無効試合。グラナドスはちょっと河野公平っぽいよね」
一時期「なぜボクサーはTwitterをやらないのか?」「日本のボクサーは積極的に発信して自分を売り込むべきだ」という話が出た記憶があるが、その「なぜ?」の答えがまさにこれだなと。
メリットよりもデメリットの方が大きければわざわざやる意味はない。
Instagramで「〇〇を食った」「●●と会った」でワイワイやっている方が無難だしストレスもない。みんな自然とそっちに流れるに決まってる。
「アーノルド・ケガイって選手がいいなと思いました。WBSSバンタム級に出る選手の戦績をながめてたら出てきました」
というわけで、3月のサウロン戦はノーカンで。
同時に、インスタ映えが尋常じゃない最近の岩佐には大いに期待しているww