井岡一翔vsフェルナンド・マルティネスVol.2現地観戦。井岡の工夫とマルティネスの踏ん張り。どうなんだ? 井岡。完全燃焼できたのか? 内山高志の二の舞は回避したのか?【結果・感想】

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2025年5月11日に東京・大田区総合体育館で開催された「Lifetime Boxing Fights 27」を現地観戦してきた。
お目当てはもちろんメインのWBA世界S・フライ級タイトルマッチ、王者フェルナンド・マルティネスvs挑戦者井岡一翔の一戦である。
昨年7月以来の再戦となった両者。
挑戦者井岡一翔は10Rにダウンを奪うなど後半に追い上げを見せたものの、前半のビハインドを覆せずに3-0(114-113、115-112、117-110)の判定負け。キャリア初の連敗を喫している。
井岡一翔、ダウン奪う激闘も惜敗!王者マルティネスと”魂の打ち合い”も、追い上げに至らず#井岡一翔 #フェルナンド・マルティネス #boxing #ボクシングhttps://t.co/WSI2g8Z4Ef
— eFight(イーファイト)格闘技&フィットネス情報 (@efight_twit) May 11, 2025
正式発表を聞いて迷わずチケットを購入。井岡のラストを見届けたい思いもありつつ…
井岡一翔vsフェルナンド・マルティネス。
大みそかの再戦が流れ、その後「マルティネスがジェシー・ロドリゲスとの統一戦に進むのでは?」という噂が出る中でようやく決まった一戦。
大嫌いな大田区総合体育館開催だが迷わずチケットを購入した次第である笑
正直、前回の負け方を踏まえると井岡が勝つのは相当難しいのではないか。
井岡一翔vsフェルナンド・マルティネス現地観戦。井岡は今できるすべてを出し切っての完敗。個人的にはこれで引退でも納得かな
ただ、今の井岡はそういう場所にはいない。
証明するものはすでに証明し尽くしていて、自分の望む試合を選べる立場。
完敗した相手とのダイレクトリマッチはおかしいとか、中谷潤人を避けた云々のイチャモンはどうでもいい。
と同時に負ければこれで引退となる可能性が高い。
井岡を応援するとともに偉大な選手のラストファイトを見届けたい思いがあったことをお伝えする。
工夫が見えた井岡。前回を踏まえて上下の打ち分けとジャブを意識していた
まず今回の井岡はかなりよかったと思う。
煽りV内で本人が言っていた通り上下の打ち分けと出入りを意識していた。
特に接近戦での打ち分けはめちゃくちゃ効果的。
前回はマルティネスがボディを嫌がる素振りを見せるとそこばかり狙ってしまったとのこと。
だが今回は上下に散らすことで注意を逸らし、ボディの威力をより高めていた。
試合が進むごとに「ボディでマルティネスが身体を丸めたところで上!!」のパターンが確立されていった。
また中間距離でのジャブも(前回に比べて)よく出ていた気がする。
ここ最近の井岡は機動力が落ちたせいか、打ち終わりを狙われることが多い。
「足が動かないため距離で外せない→ジャブにカウンターを合わせられるケースが増える→迂闊に手を出せなくなる→あっさり懐に入られる→パワーで押し込まれる」悪循環。
前回のマルティネス戦やジョシュア・フランコとの初戦などはその典型である。
井岡vsフランコ、カネロvsゴロフキンVol.1みたいな試合だった。井岡は負けなくてよかった。階級最強を証明するか思い出マッチにシフトするかで次戦が決まる?
だがこの試合では先にジャブを出すことでマルティネスの突進力を鈍らせることに成功した。
連打と馬力を高次元で両立するマルティネスをアウトボクシングでさばくのはまず不可能。
この選手に勝つには消耗戦一択なのは同じだが、その中での細かい工夫が随所に感じられた。
打ち終わりを狙われるのはある程度織り込み済み、最初から“打たせながら打つ”覚悟を持ってリングに上がったというか。
井岡がコツコツ当てても1発でチャラにするマルティネス。でも前回ほど足が動いていなかった?
対するフェルナンド・マルティネスは前回ほど足が動いていなかった印象。
コンディションの問題なのか井岡がうまかったのか、わざとそうしたのかは不明だが、足を止めて真正面で打ち合うシーンが目に付いた。
だが回転力や圧力は相変わらず。ペースの上げ下げもうまい。
体力のあるラウンド前半に猛ラッシュで流れを引き寄せ、後半は誤魔化しながら凌ぐの繰り返し。
井岡がコツコツ当ててもダイナミックな1発でチャラにする。
ボディが効いたか? と思ってもしばらくするとモリモリ回復してくる。
試合中に
「あそこから何で戻せるんだよ」
「この局面でこれだけ動けるのはおかしい」
と何度思ったか。
確かに井岡は前回よりもうまく立ち回っていたし終盤の追い上げは文句なしにすごかった。
ただ、判定はアレで妥当だと思っている。
僕は採点しながら観ていたわけではないが、前半井岡が取ったラウンドは4Rくらいだろうか。
フェルナンド・マルティネスがアンカハスに再び勝利。これでアンカハスはトップ戦線から脱落かな。組みし易しな選手になっちゃったよね。マルティネスは2023年に来日しれ
恐らく勝負どころは7、8R。
マルティネスが明確な失速を見せたのが7R後半。
井岡としては直後の8Rにもう少しギアを上げていれば。
あそこでペースを掴む→残りのラウンドを優位に進めていればギリギリ届いた? かも?
タラレバを言っても仕方ない&部外者の勝手な考えだが、本当にあと少しだっただけに残念である。
「井岡現役続行宣言」の記事を見たけど進退を明言したわけではないんだね
ちなみに試合後に「井岡現役続行宣言」という記事が出ていたが、よく読むと進退を明言したわけではなさそう。
「結果として負けて、年齢も36になって、もう引退かなって…いうような気持ちは別にないですね。別に限界は感じてない」
「引退しようという気持ちは全くないですけど、スーパーフライ級でやり続けるとかバンタム級に上げようとかも考えられない」
36歳の井岡一翔「やり切った気持ちはある」も「引退という気持ちはない」「勝てないとは全く思わない」https://t.co/5TmYsqxYLD
— スポーツニッポン新聞社(スポニチ)【公式】 (@sponichiannex) May 11, 2025
確かに現役続行っぽいことを言っている。
言ってはいるが、試合直後の興奮状態で発した言葉なのでそのまま受け取っていいかは何とも言えない。
時間が経って冷静になったときにどう思うかはまだわからないと思う。
井岡は完全燃焼できたのか? 内山高志のような辞め方をせずに済むのか? どうなんだ?
どうなんだ? 井岡一翔。
この試合で完全燃焼できたのか?
望む相手との試合が決まらずポッと出の伏兵に足元をすくわれる→再戦で完敗を喫して引退を決意したのが内山高志。
井岡も似たような流れで連敗を喫したわけだが、少なくとも井岡の場合は統一戦が実現している。加えて希望の相手(エストラーダ)と交渉を重ねてきた経緯もある。
井岡一翔vsフェルナンド・マルティネス再戦正式発表。どうやって勝てばいいのかわからないけど勝つのは井岡。僕がそう決めた。でも内山高志の終わり方とそっくりなのが…
さらにマルティネスとの2戦はどちらも力を出し切っての負け。
特に今回はやれることをすべてやった上に終盤2Rの命を燃やすようなファイトはキャリアで初めて見せたもの。
少なくとも僕はこの試合に感動したし、10Rのダウンの瞬間は喉が潰れるほど叫びまくった。
すげえ。
井岡一翔すげえよ。ホントにすげえ。
フェルナンド・マルティネスもすげえ。もうどっちもすげえ。
どっちもとんでもねえ。すげえもん見せてもらいました。
喉がガラガラで脱力感でとんでもなくとんでもない(語彙力)。— 俺に出版とかマジ無理じゃね? (@Info_Frentopia) May 11, 2025
そこからの2Rは生命力を燃やすような、よくも悪くも井岡らしくないラウンド。
「打たれたら打ち返してやろう」のノリで打ち合う井岡、バラっバラのフォームで腕を振りまくる井岡を観たのも初めて。
12Rの流れを逆算して配分するスマートさとは真逆のファイトに胸を打たれたことをお伝えする。
判定を聞いた瞬間の清々しい表情を見ると、少なくとも本人の中ではやるべきことをやった納得感があると想像する。
僕ははっきり言ってボクシングファンのことが大嫌いである。
自分の席を守らない、ラウンド中に歩き回る、飲み物をこぼす、クソつまらんヤジを飛ばす、ヤニ臭い。
会場に行くたびに不愉快な思いをさせられてばかり。できることならあいつらとは関わりたくないと思っている。
だが、井岡がダウンを奪った瞬間の会場のうねり。
ああいう一体感は格闘技観戦の醍醐味であり、あの場にいられたことを不覚にも悪くないと思ってしまった笑
どうなんだ? 井岡一翔。
この試合で完全燃焼できたのか?
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