井上尚弥が自分を見失って絶不調の可能性? ジェイソン・モロニー(マロニー)に付け入る隙はあるんすか? 長谷川穂積と井上の共通点

井上尚弥が自分を見失って絶不調の可能性? ジェイソン・モロニー(マロニー)に付け入る隙はあるんすか? 長谷川穂積と井上の共通点

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井上尚弥vsジェイソン・モロニー(マロニー)のWBA/IBF世界バンタム級タイトルマッチが正式に発表された。
 
2020年11月1日(日本時間10月31日)に米・ネバダ州ラスベガスでの開催。新型コロナウイルスの影響での無観客試合になるとのことで、いわゆる“スタジオマッチ”というヤツか。


何度か申し上げているように僕はジェイソン・モロニー(マロニー)のことがそこそこ気に入っていて、WBSSの準決勝ではエマヌエル・ロドリゲスよりもこの選手が井上に挑戦してほしいと思っていた。
 
また、以前から井上尚弥の苦戦する姿が観たいという邪悪な願望もあり、今回の試合も応援するのは断然モロニー(マロニー)の方。何とかモロニー(マロニー)にはモンスター()狩りを実現してもらいたいのだが……。
 

SNSなどでは意見が二分されている印象。でも、モロニー(マロニー)の勝ち予想が見当たらないんだよな…

SNSや検索などで今回の試合予想を漁ってみたところ、どうやら意見が二分されている印象。
 
「ジェイソン・モロニー(マロニー)では井上に歯が立たない。前半から中盤までに井上がKOする流れになる」という意見と、「モロニー(マロニー)はカシメロよりも強敵。案外井上が攻めあぐねて判定までいくのではないか」という意見。主にこの2つが多いのかなと。
 
そして、僕がもっとも参っているのがモロニー(マロニー)の勝利予想が皆無であること。
 
中盤までにKOだろうが判定まで粘られようが、どちらにしても勝つのは井上。
モロニー(マロニー)は弱点が少なく高次元でまとまったいい選手だが、井上の爆発力を抑えきれるとは思えない。最終的にはスペック差を埋め切れずに負けるのではないか。
 
エマヌエル・ロドリゲス戦やノニト・ドネア戦の際は井上の敗戦予想もちらほら見かけたのだが、今回に関してはマジで見当たらない。
 
粗は多いが1発の期待感のあるジョン・リエル・カシメロなら“まさか”も考えられるが、モロニー(マロニー)にはそういった怖さがない。内容はともかく、井上の勝利は動かないというのが総意なのだろうと。
 
僕もそう思う。
 
いや、まあ……。
前回も申し上げたように、正直僕も井上尚弥の勝利が堅いと思っている側の人間である。
 
恐らく日本でも五指に入るレベルでジェイソン・モロニー(マロニー)を応援している自負があるのだが、それでも井上の絶対有利は動かない。
モロニー(マロニー)もそれなりにがんばるとは思うが、中盤から後半くらいにKOされてしまいそうな気がしている。
 
モロニー(マロニー)がんがれ。井上尚弥相手にどこまで粘れるかの試合かなぁ。モロニー好きだし、井上の苦戦も観たいけど
 
ただ、それだとちっともおもしろくないので、ここから先はモロニー(マロニー)が勝つ可能性について考えてみたい。
 
 
一応言っておくと、完全なこじつけと僕の勝手な妄想なのでいっさいアテにしないでください。
 

井上尚弥がぶっ壊れていた場合? 攻撃に傾倒し過ぎて自分を見失っていれば、モロニー(マロニー)にも勝機が?

今回の試合でモロニー(マロニー)が勝利する要素として、もっとも可能性が高いのは井上尚弥がぶっ壊れていることだと思う。
 
ぶっ壊れているというのはさすがに語弊があるのでアレだが、正確には不調であること
 
もちろん怪我や体調不良によって調子を崩すことも考えられるが、それ以上に井上が自分を見失っているパティーン。
これまでのスタイルが崩れてしっくりこないまま井上がリングに上がれば、モロニー(マロニー)にもわずかに光明が差す。
 
他力本願極まりないのだが、勝機があるとすればここかなぁと。
 
 
キャリアを重ねるごとに自分のスタイルを見失った選手として、一番初めに思いつくのは長谷川穂積。
2005年4月にWBC世界バンタム級王座を戴冠以降、2010年4月のフェルナンド・モンティエル戦で陥落するまで10度の防衛を果たした名王者だが、その過程でKOを意識するあまり本来のボクシングが崩れたと言われている。
 
井上尚弥が当時の長谷川穂積同様、攻撃に傾倒し過ぎてバランスをおかしくしていれば……。
俄然、モロニー(マロニー)勝利の期待感が出てくるんじゃねえか? と思ったり。
 
長谷川穂積のことは好きじゃないけど“世界”を見せてくれた選手だった。興味がなくてあまり観てなかったけど
 

長谷川穂積が崩れたのはファン・カルロス・ブルゴス戦だと思う。階級上の強打者と真正面から打ち合ったせいで

個人的な意見を言えば、長谷川穂積が自分を見失ったのは2010年11月のファン・カルロス・ブルゴス戦だと思っている。
 
モンティエルに敗れてバンタム級王座を失い、直後に2階級アップしていきなりタイトルマッチに挑んだ試合。身体が二回りほど大きいブルゴスと真正面から打ち合い、スピードと正確性で上回って判定勝利、見事2階級制覇を果たした一戦である。
 
ゴロフキンの左リードのすごさを考える。“意識の外から飛んでくるパンチ”が無造作過ぎて準備がちっとも間に合わない
 
この試合は僕の中での長谷川穂積のベストバウトでもあり、12Rを通した熱量にめちゃくちゃ感動した記憶がある。
 
と同時に、後から振り返れば長谷川が自分を見失うとどめの試合にもなったのかなと。
 
10度の防衛を重ねるうちに徐々にスタンスが攻撃に傾倒。勝負の一戦ととらえていたモンティエル戦で豪快に敗れたこと、再起戦でいきなり2階級上のタイトルマッチを敢行したことで攻防のバランスを見失い、完全に激闘型の真正面から打ち合うマンと化してしまった。
 
で、その状態のままブルゴスよりも一段上のジョニー・ゴンサレスに挑み、4RTKO負けという結果に。
 
“日本のエース”などと呼ばれて期待値が爆上がりだったことを含め、10度防衛中の時期はいろいろなことがうまく行き過ぎていたのかもしれない。
 

井上と長谷川が似ているところ? ベストバウトはドネア戦だけど、ベストパフォーマンスはマクドネル戦

それを踏まえた上で井上尚弥のキャリアを振り返ると、一応長谷川と似たような流れに見えなくもない。
 
初の米進出となった2017年9月のアントニオ・ニエベス戦では防御に徹したニエベスを追い切れず。
ところが続く同年末のヨアン・ボワイヨ戦では、同じく足を使って動き回るボワイヨにじっくりプレスをかけて3RTKOに仕留める。
 
そして、バンタム級に階級を上げた2018年5月のジェイミー・マクドネル戦では、減量苦から解放されて一段スケールアップした姿を見せての1RTKO。
そこからファン・カルロス・パヤノを1RTKO、エマヌエル・ロドリゲスを2RTKOと圧倒的な勝利を重ねる。


ところが、その勢いで臨んだ2019年11月のノニト・ドネア戦。
2階級上のフェザー級でも戴冠を果たしたドネアの馬力を持て余し、初めて明確なグラつきを見せるほどの大激戦を演じてしまう。3-0の大差判定で勝利したものの、右眼窩底と鼻の右下2か所を骨折という重症を負う結果に。
 
信じる心が拳に宿る。ドネアが井上尚弥に敗れるも、12Rの大激闘。敗者なきリングに感動しました
 
階級上の相手と強引に打ち合い過ぎた面や攻撃に傾倒してカウンターを被弾した面など、内容的にも長谷川のキャリアに近いと言えなくもない。
 
ドネア戦は間違いなく井上にとってのベストバウトだが、1RTKOで仕留めたジェイミー・マクドネル戦ほどの絶望感はない。ベストパフォーマンスという意味ではあの試合の方がはるかに上だったと思う。
 
KOを量産して無双状態のまま階級上の相手に挑み、真正面からのド付き合いで凄まじいインパクトを残す。
その代償として自分を見失った長谷川穂積と流れは似ているような……。
 
 
てか、マクドネル戦の井上ってマジでやばかったんですよね。
1回目のダウンを奪ったあとにチラッと時計を確認して「ああ、まだ余裕あるな」と。で、そこからギアを上げて一気にKO。
前日計量でマクドネルに待たされた怒りもあったと思うが、あの試合の井上からはこれまでにはない凄味が感じられた。
 
まあ、ラッシュの最中に顔面がお留守になる傾向が見えたのもこのときで、ドネア戦ではそこにカウンターをぶち当てられてピンチに陥るわけだが。
 

すげえ地に足のついたコメントしてやがるw ますますモロニー(マロニー)の勝利は難しい気がするよ

長々と井上絶不調説を唱えてみたのだが、正直一番の問題は僕自身がそうなると思っていないこと。
 
また仮に井上が絶不調だったとしても、モロニー(マロニー)が勝つ可能性はかなり低い気もしている。
 
フェルナンド・モンティエル、ノニト・ドネアにはカウンターの左、ジョニー・ゴンサレスには長いリーチを活かした外旋回のフック。彼らには1発で試合の流れを変える破壊力があったが、残念ながらモロニー(マロニー)にはそれが見当たらない。
 
21勝18KOとKO率は高いものの、基本はサイドに回り込んで連打を浴びせまくって根負けさせる流れを得意とする。何度も申し上げているように、ジョン・リエル・カシメロのような1発の怖さはない。
 
井上尚弥vsカシメロ予想。遠い位置からすっ飛んでくる右フックが井上に通用するかかな。井上を下がらせることができれば…
 
 
しかも井上のインタビュー記事を読むと、めちゃくちゃ地に足の着いたコメントをしているのが……。
 
「井上尚弥、モロニー戦へ自信「120%に仕上げれば問題ない。倒すなら前半か中盤」」

「カシメロには一発で倒すパンチがあるので怖さはありますが、モロニーにはそれは感じません。」

「技術も高く、タフで12ラウンド戦うスタミナもある。いちばん面倒くさいタイプ」

「勝ちに徹すれば判定勝ちは難しくないけれど、内容を求めて倒すことを考えれば少し時間がかかる」

「後半まで行ったら逃げ切られる可能性があるので、倒すなら前半か中盤でしょうね」

おいおい、すげえ冷静じゃねえかww
自信はあるけど、モロニー(マロニー)を軽視はしていないって、一番ダメなヤツじゃんw
 
 
ブルゴス戦の直前に身内に不幸があったせいでまともなメンタルで挑めなかった長谷川穂積とは全然違う。
 
「長谷川穂積、亡き母に捧げる2階級制覇を「人生最大の大切な試合。勝ちたいのみ」」
 
ジョニゴン戦の前も、

「このレベルの選手(ゴンサレス)にはあっさり勝たないと。フェザー級に長谷川あり、というところを見せたい」

など、当時の長谷川はどこかフワフワしていた印象なのだが。
 
「衝撃のTKO負けで王者陥落…長谷川、求められる覚悟」
 
 
唯一希望があるとすれば、

「KOしなければ意味がないと考えるので、テーマとすれば“倒しきる”ということに尽きます」

という部分だが、ここまで準備万端なところを見せられるとそれも望み薄かなぁと。ブランクが1年空いたおかげで心身ともにクールダウンできただろうし。
 
 
そもそも論として、井上尚弥と長谷川穂積はまったく別人ですからねw
 
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