アイスバックス強くなった? 王子イーグルスは優勝おめでとうございます。会場のダサさが盛り上がりを妨げる?【2021.3.20アイスホッケー感想】

アイスバックス強くなった? 王子イーグルスは優勝おめでとうございます。会場のダサさが盛り上がりを妨げる?【2021.3.20アイスホッケー感想】


2021年3月20日、東京・ダイドードリンコアイスアリーナで行われたアイスホッケー・アジアリーグの王子イーグルスvsH.C.栃木日光アイスバックス戦を現地観戦してきました。

結果は両チーム譲らぬ大接戦の末に延長戦を制した王子イーグルスが4-3で勝利。国内5チームによって争われているジャパンカップ2020での優勝を決めました。


なお王子イーグルスは来シーズンからクラブチーム化されることが決定しており、「王子イーグルス」としてのラストシーズンを見事優勝で飾る結果となりました。
 
今回はその試合の振り返りつつ、適当に感想を言っていこうと思います。
 
 
ちなみに僕は2月20日に同会場で予定されていたアイスバックスvs横浜グリッツ戦のチケットを購入していたのですが、新型コロナウイルスの影響でまさかの中止に。
コンビニの発券機の前で狼狽しまくった経緯がありますw
 
いや、あれはマジで焦ったよね。
いくら確認しても発券番号は合ってるのに、どれだけ「OK」を押しても「期限が切れています」としか言いやがらねえ。
 
もしかしたら!! と思って家で再度アイスバックスのHPで確認してみたところ、おいおい中止になっとるやんけと。かなり楽しみにしていた分、ガックリときたのが正直なところでした……。
 
横浜GRITSvsHLアニャン現地観戦。アニャンのあまりの強さにオドレエタ。もう優勝決定じゃないの? 日本の5チームはどうアニャンに勝てばいいのか
 

試合開始の約30分前に会場入り。まさかアイスバックスがこっち側だったとは…!!

まずこの日は16:00試合開始のところ、約30分前の15:30頃に会場入りしました(相変わらずスクリーンが小せえ笑)。

 
座席に座ると、リンク上ではすでに両チームの選手がアップ中です。


場内には大音量のBGM。久しぶりのアイスホッケー観戦にテンションが上がります。
 
 
アップが終わると、例によって製氷車によるリンク整備が始まります。

 
 
そして開始まで残り10分を切ったところで、試合前セレモニーです。
 
煽りVが流れ、


 
10秒間のカウントダウン。

 
チアリーダーのお姉さんもリンクのサイドで盛り上げます。

 
アイスバックスの選手たちが一気に会場内になだれ込みます!!

って、あれ?
 
 
え?

 
こっちがアイスバックスだったの!?

てっきり赤いユニフォームがアイスバックスだと思ってたわww
 
これは恐らく僕だけだと思うのですが、カウントダウンとともに白いユニフォームの集団がなだれ込んできたのには結構驚きました。
 
てか、よく見たら普通に胸の位置に「Oji」って書いてあるし。


 
俺たちのセルジオ越後キター♪───O(≧∇≦)O────♪(3ヶ月ぶり2回目)

 
僕が「アスリートファースト」という言葉が好きではない理由。それをまさかセルジオ越後が言語化してくれるとは
 
2021年10月からスタートするアイスホッケーを題材にしたアニメの監督をゲストに呼んでのフェイスオフ。


 
アイスバックスのユニフォームが白だったのには少々驚きましたが、それはともかくいよいよ試合開始です。
 

アイスバックス、ちょっと強くなりました? 王子イーグルスは優勝おめでとうございます

では実際の試合について。
 
これは僕の勝手な印象なのですが、アイスバックスってちょっと強くなってます?
 
以前に比べてコンタクトに強くなっているというか、相手とぶつかってもコカされるシーンが減ったイメージ。
 
2020年11月に霧降アリーナで観戦した際は横浜グリッツとの力量差が大き過ぎてよくわからなかったのですが、国内No.1の王子イーグルスを相手にここまでの接戦を繰り広げるのは普通にすごいような……。
 
アイスバックスvs横浜グリッツ感想。費用対効果最強のイベントを現地観戦してきた。平野裕志朗やっぱりええわ
 
コロナの影響によるインターバルを利用してフィジカルアップに成功したのか、たまたまこの日が絶好調だったのか。
 
何とも言えませんが、どちらにしてもお互い一歩も引かない好ゲームでめちゃくちゃ楽しめました。


 
中でも背番号55のアンティ・ケラーラ選手はよかったですね。

細かいスティックさばき? に加えてスピードと馬力を兼ね備えた大型FWという感じで、僕は今回この選手が出てくるたびにずーっと目で追っていました。
 
 
まあでも、最後はアイスバックスの体力負けでしたかね。
第3ピリオドは終始押されっぱなしだったし、どこで決壊してもおかしくない状態がずっと続いていました。
 
第3ピリオドに起きた地震、めっちゃ怖かったっす。


僕は「3.11を忘れてはいけない」どころか、あんな恐ろしい体験はできることならさっさと忘れたい人間です。そういう意味でもこのタイミングでのあの揺れはタイムリー過ぎました……。
 
2020年3月11日。東日本大震災から9年。“日本が壊れる恐怖”を知って以降、簡単に「日本は終わり」などとは言えなくなった
 
フィールドプレイヤー3対3による延長戦を今回初めて観たのですが、うん、なかなかおもしろかったです。
 
人数が少ない分、少しでも多く動いた方が勝利に近づくというか、1人にかかる比重がダントツに高くなる。
スペースがあるのでパスコースも多く、壁を使える特性上フルメンバーのときよりも自由度は高いんじゃないの? という印象を受けました。


 
決勝ゴールが決まった直後、異様に大喜びする王子イーグルスのメンバーに「はて?」となり、

 
チームの帽子をかぶり始めたのを見て「ああ、なるほど」と何かを察し、

 
「今回の勝利により、王子イーグルスのジャパンカップ2020の優勝が決定しました」との場内放送ですべてを理解した次第です。

 
てか、今日ってそんなに大事な試合だったんかい!!
 
アイスバックスのホームゲームだからか、試合前はそんなことは一切言ってなかったような……。
 
せめてそこは教えてくれてもよかったじゃないの? と思ったり。
僕の会場入りが遅かったからかもしれませんが。
 
 
補強こそ大正義の横浜GRITSがひがし北海道クレインズと対戦。アリーナDJがやかまし過ぎて…
 
 
とにかく王子イーグルス、優勝おめでとうございます。
 

どこか寒々とした雰囲気。アイスバックスのホームゲームなのにアウェイ感が最後まで消えず

試合については以上ですが、ここからはイベント自体の感想を。
 
まず今回の客入りですが、パッと見の印象ではだいたい7、8割といった感じ。コロナの感染対策によって座席を1席ずつ開けているので、約2500席の半分、1250席の7、8割かなぁと。
 
正直、これはどうなんでしょうか。
国内5チームによる変則シーズンとはいえ、1位と2位の対決。しかもこの試合で王子イーグルスが勝てば優勝が決まる大一番なのに。大盛況とは言い難い客入りはちょっと寂しいものがあります。
 
また場内の盛り上がりもいまいちで、試合の白熱っぷりとは裏腹にどことな〜くあっさりとした雰囲気が漂っていました。
 
アイスバックスもホームゲームということでチアリーダーがピリオド間にグッズの宣伝をしたり、恒例の「レフェリーダンス」で煽ったり抽選結果を発表したり。あの手この手で観客を放置しない工夫を凝らすのですが、客席の反応はあまりよくない。


 
霧降アリーナとは違い、最後までアウェイ感が拭えないイベントとなってしまいました。
 
 
マジでどうしたんですかねコレ。
霧降アリーナでの一体感を知っているだけに、今回の寒々とした雰囲気は少々意外だったのですが。
 
栃木日光アイスバックスvs東北フリーブレイズin霧降アリーナ現地観戦が最高杉。これで指定席3500円? やっす!!
 

テンションが下がる要因に“会場のダサさ”があると思う。場内が薄暗いしオレンジ色の座席も微妙…

表題の通りですが、今回の微妙な雰囲気を生み出した要因の一つに“会場のダサさ”があるような気がします。
 
ダイドードリンコアイスアリーナはアイスホッケーのファンにはあまり評判がよくないらしく、中でも客席が低いせいでプレーが観にくいとのこと。
 
確かに座席が一段高い位置にある霧降アリーナと比べて目線が低く、アイスホッケーの醍醐味でもある壁際での攻防が死角に入ってしまうのは痛い。
 
今回も相手陣に入った際に視界が遮られるシーンが何度もあった上に、なぜか立ったままスコアをつけている子(スタッフのコートを着てた)がいたりと殺意を覚える瞬間もたびたび。

 
と言いつつ、僕自身は選手が通過していくスピード感や壁に激突する迫力を目の前で感じることができるダイドードリンコアイスアリーナの構造は悪くないと思っています。

 
全体を見渡せる霧降アリーナと臨場感をダイレクトに味わえるダイドードリンコアイスアリーナ。どちらも一長一短あっていい気がします。
 
 
そして、それらを踏まえた上で。
ダイドードリンコアイスアリーナってダサいよね。
 
申し上げたように天吊のスクリーンは異様に小さい上に表記はアルファベットのみ。
音響は悪いし試合中はゴールシーンのリプレイも出ないという。
 
また照明が古いのだと思いますが、場内が微妙に薄暗いのもキツい。座席が変なオレンジ色なのもダサい。

 
その点、照明も明るく座席も木目調の霧降アリーナは会場入りした瞬間に「おお、いいねコレ!!」となった記憶があります。


 
さらに施設側の問題なのか運営上の限界なのかはわかりませんが、選手入場やピリオドがスタートする際に照明による演出が一切なかったのも残念でした。
 
霧降アリーナではそのつど場内を暗転してスティックライトを振るなどの演出があるのですが、今回のダイドードリンコアイスアリーナでは特にそういったことはなく。
ただただBGMが流れ、明るい中で数人がスティックライトを振っているだけ。

 
2019年の「アイスホッケーヒーローズ」ではそこそこがんばってた記憶があるけどなぁ。
ああいうのってやっぱり難しいんですかね……。
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以前、バレーボールを現地観戦した際にも申し上げたのですが、会場のダサさによってテンションが下がるというのは確実にあるのではないかと。
 
FC東京vsサントリーサンバーズ現地観戦感想。バレーボールファンのマナーのよさにオドレエタ。町田市立総合体育館は大嫌いだけど
 

やっぱり寒いのは厳しいよね。シーズンのどこかで微妙な季節に差し掛かるのが。基本ルール説明の記載があったのはめちゃくちゃよかった

あとはまあ、やっぱり単純に場内が寒いのが痛いですよね。
 
この日の東京の最高気温は17度。僕自身、服装をどうしようか迷ったのですが、Tシャツにダウンという何ともちぐはぐな格好で現地に向かいました。
 
で、西武新宿線上石神井駅で乗り換え電車を待っていたところ、同じアイスホッケー観戦らしき方が数人。どの方も軽装+馬鹿でかいカバンという出で立ちで、カバンの中からアイスバックスのジャージがちょろっと見えているという。
 
なるほどねぇ。確かにコレはキツいわ。
スポーツ観戦に行くのにわざわざ肩がちぎれそうなほどの大荷物はどう考えてもめんどくさい。
また、僕のようにTシャツ+ダウンジャケットというちぐはぐな服装も鬱陶しいことこの上ない。
 
シーズンのどこかで微妙な季節に差し掛かってしまうのも、首都圏での集客が難しい要因と言えるのかもしれません。
 
 
いや、毎回申し上げているように観戦スポーツとしてはめちゃくちゃおもしろいんですよね。
 
しかも今回はパンフレットに基本ルールの記載もあったりして。

恥ずかしながらアイスバックスのパンフレットにこういう基本ルールの説明が記載されていたことを初めて知った次第でございます。
 
 
先日ハンドボールを初めて現地観戦した際、試合前のルール説明が超絶ありがたかったと申し上げましたが、アイスホッケーもああいうのをやってもいいかもしれないっすね。
 
ハンドボールの現地観戦が最高だった3つの理由。こりゃあ楽しいわw ジークスター東京vs豊田合成 in 墨田区総合体育館
 
1チームの出場人数に加えてペナルティーの種類と「アイシング」「オフサイド」くらいを知っておけば僕みたいなクソ素人でもぼちぼち楽しめるのがアイスホッケーのいいところだと思うので。
 

 

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