アイスバックスvsレッドイーグルス北海道、全日本選手権現地観戦。こんな劇的な幕切れは初めてでした。横浜グリッツは不祥事のワイルズには負けちゃダメだった【2023.12.9】
2023年12月9日にKOSÉ新横浜スケートセンターで行われた第91回全日本アイスホッケー選手権準決勝、H.C.栃木日光アイスバックスvsレッドイーグルス北海道戦を現地観戦してきました。
結果は2-1でアイスバックスが勝利。
レギュラータイムでは決着がつかず、サドンデス方式の延長戦を制したアイスバックスが決勝進出を決めた試合です。
また翌日の決勝戦でもアイスバックスは東北フリーブレイズに4-2で勝利、4年ぶりの全日本選手権優勝を果たしています。
アイスホッケーの現地観戦は今年9月の横浜グリッツvs北海道ワイルズ戦以来約2か月半ぶり。
横浜GRITSvs北海道ワイルズ交流戦を現地観戦した。クレインズのゴタゴタは見聞きしてたけど。もはや既存のお客を繋ぎ止める努力をする段階?
と同時に全日本選手権は僕が最初にアイスホッケー観戦に興味を持った大会でもあります。
その大会が近場のKOSÉ新横浜スケートセンターで開催されることを知り、迷わずチケットを購入した次第です。
北海道ワイルズの選手が酒気帯び運転って、何やってんの? 隙を見せてはいけない時期に一番やったらアカンやつ
まず試合の感想の前に。
上述の通り9月に横浜グリッツvs北海道ワイルズ戦を現地観戦したわけですが、その北海道ワイルズの選手(兼コーチ)が酒気帯び運転で捕まったとのこと。
「アイスホッケー北海道ワイルズの齊藤選手 全日本出場自粛へ 酒気帯び運転で処分」
しかもチームはこれを公表していなかったとか。
マジな話、なーにをやっとるんだと。
正直、僕はスポーツ選手が聖人君子であるべきとはまったく思いません。
小さいころから運動神経がよくクラスのカースト上位にいれば調子に乗るのも当たり前。極論、アイツらは図体のデカい幼稚園児だとすら思っています。
なので、スポーツ選手の不祥事のニュースを見ても「はいはい、またですか」と大して気に留めることもなく。
今後もそのスタンスは変わらないです。
ただ、今じゃねえだろと。
何でこのタイミングなんだよと。
アジアリーグ加盟が間に合わなかった北海道ワイルズにとって全日本選手権は数少ない公式戦の機会だったはず。
その大事な時期に飲酒運転で捕まるなどお話にならない。ガチでお話にならない。
一連のゴタゴタには同情する部分も多かったのに。
隙を見せてはいけないタイミングで、気をつければ防げる失態をやらかすなど言語道断すぎます。
この一件で「やっぱりダメじゃん」「こんなプロ意識の低いヤツらをどう応援しろと?」となった方も多いのではないでしょうか。
アイスホッケー新リーグ「IJリーグ」(アイスホッケー日本リーグ)発表。北海道ワイルズがアジアリーグ参入辞退、東京を拠点に。いや、何やってんのよ笑
横浜グリッツはワイルズには絶対に負けちゃダメだった。アジアリーグ自体がチョロいと思われかねないんだよ
しかもその北海道ワイルズに横浜グリッツが負けた……だと!?
いや、ダメでしょ。
絶対に負けちゃダメだよ。
何があってもワイルズにだけは負けちゃダメ。
第一線で勝負していない、その上不祥事まで起こしたチームに負けたとなると、リーグ自体がチョロいと思われかねません。
今のワイルズは他チームにとってそのくらい負けられない相手だったわけで。
まあ、現実的に両チームは練習試合を重ねている上に不祥事を起こした選手も兼任コーチとのこと。戦力低下はそこまでではなかったと想像します。
でも、そういうことではなく。
仮にも国内のトップリーグでしのぎを削っているチームがこんな舐め腐ったヤツらに負けるわけにはいかないでしょ? という話。
北海道ワイルズの選手(兼コーチ)が不祥事を起こした、そのチームに準決勝進出を許してしまった。
諸々の事実がとにかくしんどいです。
H.C.栃木日光アイスバックスvs横浜グリッツ現地観戦。久しぶりのアイスバックス in霧降アリーナ最高だった。IJリーグをやめてアジアリーグにしてよかったよ笑
アイスバックスvsレッドイーグルス戦おもしろかった。こういうのも一発勝負の醍醐味だよね
余談が長くなりましたが、そろそろ感想を。
まず今回は試合としてめちゃくちゃおもしろかったです。
第1ピリオドこそシュート数はイーグルス9本、アイスバックス10本と互角の勝負でしたが、それ以降はイーグルスが攻める時間がどんどん長くなります。
シュート数も第2、3ピリオドは圧倒的にイーグルスが上。全ピリオドを通してもイーグルス36本、アイスバックス23本とアイスバックスはひたすら耐える展開を強いられました。
ところが最後の一線だけは超えさせない、ゴールを死守し続けて1対1のままどうにか延長戦に突入します。
で、延長前半1分過ぎにアイスバックスの大椋舞人選手がパックを奪い、パスを受けた寺尾勇利選手がゴール!!
耐えに耐えた末に決勝点をもぎ取り死闘に決着をつけました。
2023年12月9日現在、レッドイーグルスは11勝5敗で2位、対するアイスバックスは5勝8敗の4位。
順位の通り純粋な地力はイーグルスの方が上に見えました。
ただ、今回は耐えに耐えたアイスバックスに軍配が上がります。
こういうのもリーグ戦とは違う一発勝負の醍醐味と言えるのではないでしょうか。
いや~、すごかったですね。
アイスホッケー観戦をし始めて数年経ちますが、ここまで劇的な幕切れは初めてです。
たまたまアイスバックス側の席に座っていたこともあり、歓喜の渦に思いっきり便乗させていただきました笑
東京ワイルズとIJリーグのムーブがアレすぎる件。東京ワイルズなのに東京で試合しないんかい!! 思わず「舐めとんのか」って叫んだぞw
アイスホッケーは現地観戦がおススメ。観客も多く、首都圏開催のポテンシャルを発揮した?
また、毎回申し上げているようにアイスホッケーの現地観戦は迫力がヤヴァい。
目の前を選手が通過するスピード感、壁に激突する音、スティックがパックを叩く「カンッ」という小気味いい音、などなど。
中継で観るより間違いなく現地がおススメです。
先日味の素スタジアムでサッカーを観戦した際に「サッカーは高い位置から俯瞰で眺めるのがいいかも?」と言いましたが、アイスホッケーはまったくの逆。選手と同じ目線で観る臨場感はこれまで現地観戦したスポーツの中でもダントツです。
FC東京vsコンサドーレ札幌現地観戦。人生初のJ1観戦すげえ楽しかった。サッカーはゴール裏+高い位置から観るといいかもしれん。また行きたいな
ちなみにこの日の観客数は1143人とのこと。
KOSÉ新横浜スケートセンターのキャパが1406人なので、これはなかなかの集客ではないでしょうか。
パッと見でも空席は少なく場内の熱量も高く感じました。
第1試合と第2試合での入れ替え制だったことを加味すると、首都圏開催のポテンシャルをうまく生かせたと言えそうです。
新規の取り込みよりも既存のお客さんがリピートしたくなる方向に。そういう意味でも今回の試合は最高だった
以前、全日本選手権はあまりに殺風景、試合の迫力に対して演出がショボ過ぎると申し上げたことがあります。
せっかく試合がおもしろいのだから、イベント自体をもう少し華やかにすれば新規のお客さんも気に入ってくれるのではないかと。
ところがここ数年、アイスホッケー界では親会社の撤退や廃部→プロチーム結成の流れが相次いでいます。
しかも、ことの重大さに反して世間ではまったく話題になっていません。
僕の勝手な意見ですが、現段階では新規を取り込むよりも既存のお客さんが離れないように努力する方がはるかに重要に思えます。
たとえば年数回観戦するフワッと勢(僕も含む)がリピートしたくなる熱い試合を見せようぜ。みたいな。
そういう意味でも今回は本当に素晴らしかったです。
だって、また行きたいと思ったもん笑
なお、到着早々自分の席がわからず場内のスタッフに聞いたところ、戸惑い気味のアンサーが返ってきたことで「ああ、全日本選手権だなぁ」と思った次第です笑
リーグ戦の会場ではすぐにスタッフが声をかけてくれたのですが。
こういう商売っ気のなさがまさしく全日本選手権らしい笑
軽く安心感すら覚えたことを報告させていただきます。