すげえよオレクサンドル・ウシク。キャリアベストのフューリーに勝利はすげえ。今までウシクに興味なかったけど感動したよ笑【結果・感想】
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2024年5月18日(日本時間19日)にサウジアラビアで行われた世界ヘビー級4団体統一戦。WBC同級王者タイソン・フューリーとWBO/WBA/IBF王者オレクサンドル・ウシクが対戦し、2-1(115-112、114-113、113-114)の判定でウシクが勝利。4団体統一に成功するとともにクルーザー級に続き2階級目の4団体統一を果たしている。
タイソン・フューリーとオレクサンドル・ウシクによるヘビー級4団体統一戦。
破格のファイトマネーが災い? して長年停滞が続いていたヘビー級。
ところがオイルマネーで潤う中東の富豪たちが札束にものを言わせて立て続けにサウジアラビアで興行を開催、次々にビッグマッチが決まる流れができている。
アンソニー・ジョシュアvsダニエル・デュボア。ヘビー級すげえわ。試合中にご託を並べたけど全部吹っ飛んだw どっちもすげえ。どっちも最高だった
今回のフューリーvsウシク戦もそう。
フューリーの怪我やフランシス・ガヌー戦でのやらかしがあったものの、それ以外はめちゃくちゃスムーズ。
何だかんだで「金=正義」をわかりやすく体現している。
というわけで、今回もこの試合についての感想を言っていく。
- 1. タイソン・フューリーはとんでもなかった。勝負どころで仕上げてくるのはやっぱり天才だよね
- 2. 絶好調のフューリーに勝利したウシクのすごさ。これまでまったく興味がわかなかったけど
- 3. ウシクの勝利に感動した。フューリーが勝つべき理由はいくらでもあるけど
- 4. ウシクを近づかせたくないフューリー。槍のようなジャブと軟体動物のようなスウェー
- 5. フューリーにも余裕はない。そんなパフォーマンスしてる場合か?
- 6. 7Rから失速するフューリー、やるべきことをやり続けるウシク。中盤以降のウシクのがんばりが想定を超えてたかな
- 7. ウシクはとんでもないことをしてくれたw 唯一“ボクシングが通用しないはずの場所”でボクシングで勝っちゃった
タイソン・フューリーはとんでもなかった。勝負どころで仕上げてくるのはやっぱり天才だよね
まず最初に。
タイソン・フューリーはやはりとんでもないヤツだった。
試合前のやたらとシェイプアップした姿に「これは大丈夫か?」「いくら何でも痩せすぎじゃないの?」「ここまで体重を増減させてちゃんと動けるの?」と心配になったのだが……。
タイソン・フューリー体重減らしすぎちゃうか?
ウシクに相当苦手意識があるんだろうけど。髭もなくなって人相変わってるじゃん。
スポーツ選手は「デブるな。ただし小さくなるな」が重要だと思ってるけどな。
フューリーvsアンソニー・ジョシュアが観たいからフューリーに勝ってほしい。 https://t.co/ds4qALILAK
— 俺に出版とかマジ無理じゃね? (@Info_Frentopia) May 17, 2024
ところがいざ試合が始まると絶好調。
フランシス・ガヌー戦でのダルンダルンの身体とは雲泥の差である。
ここまでのコンディションは2020年2月のデオンティ・ワイルダーVol.2以来か。
あの試合は増量による圧殺作戦だったので単純比較はできないが、とにかく素晴らしい出来だった。
何というか、改めてこの選手は天才なのだと思う。
不安定なメンタル、危なっかしい発言の数々、毎回別人レベルで好不調が入れ替わる気まぐれっぷり。
その反面、大事な一戦ではこれでもかというくらいの仕上がりでオーディエンスの度肝を抜く。
以前にもちょろっと申し上げたが、ワイルダーVol.2の絶望感は凄まじいものがあった。
ワイルダー陥落! フューリーがヘビー級史上最強でいいよな。オラが町のごんたくれは“パーフェクトな2秒”を与えられず
死ぬほど情けない姿を晒したガヌー戦からキャリアベストに匹敵するファイト。
この辺のつかみどころのなさは天才としか言いようがない笑
絶好調のフューリーに勝利したウシクのすごさ。これまでまったく興味がわかなかったけど
そして、その絶好調のフューリーに勝利したウシクのすごさである。
僕は以前からオレクサンドル・ウシクという選手にあまり興味がなく、ヘビー級に挑戦すると聞いても「へえ〜」程度の感想しかなかった。
あの体格でワシル・ロマチェンコと同系統のファイトを実行する機動力、希少性は文句なしにとんでもない。
ただ、困ったことに全然そそられない。
顔?
身体つき?
雰囲気?
理由はわからないが、とにかく視界に入ってこない。
なので、アンソニー・ジョシュアに2度勝利&3団体統一王者という偉業を見せられても相変わらず「へえ〜」でしかなかったことをお伝えする。
ウシクがジョシュアを翻弄して偉業達成。凄まじい勝利なのはもちろんだけど、ウシクがちっとも僕の視界に入ってこない…。ヘビー級の不純物
ウシクの勝利に感動した。フューリーが勝つべき理由はいくらでもあるけど
だが、この日の(キャリアベストの)フューリーに勝ったのはちょっととんでもない。
ウシクに興味のない僕でもこの勝利は「すげえ」「やばすぎる」と思うし、実際中盤以降のがんばりには胸を打たれるものがあった。
・ジョシュアvsウシクVol.3は勘弁してほしい
・フューリーvsジョシュアを絶対に実現しろ
・2015年から続いたヘビー級3強時代をウシクが終わらせるなどあり得ない
試合前に「タイソン・フューリーが勝たなければいけない理由」をあれこれ列挙(脳内で)したが、それはそれとして。
オレクサンドル・ウシク、ナイスファイト。
おめでとうございます。
マジですごかった。
ウシクを近づかせたくないフューリー。槍のようなジャブと軟体動物のようなスウェー
要するにこの試合は
・フューリーがバテる前に効かせるか
・ウシクが最後まで動き続けられるか
の勝負だった(と思う)。
僕はフューリーがどんな作戦でくるかに注目していて、1Rが始まった時点で「ああ、そっちね」となった。
シェイプアップで身軽になった身体でウシクのスピードに対抗する。
ワイルダーVol.2では身体を大きくして圧力をかけたが、今回は真逆。あえて近い試合を挙げるなら2018年12月のワイルダーVol.1、2015年11月のウラジミール・クリチコ戦あたりか。
そして、この作戦はめちゃくちゃうまくいっていた。
・サウスポー
・前後左右に動き回る機動力
・近場での精度の高い連打
“ハイテク”と呼ばれるスタイルに加えてヘビー級(重量級)ではまずお目にかかれない希少性がウシクの持ち味だが、そのウシクを相手にフューリーも普通にやれていた。
槍のようなジャブと左右への動き、軟体動物のようなスウェー。
2mオーバーの巨漢でクッソ動けるという意味不明なファイトでウシクを一枚上回る。
いわゆる体格差とジャブ、機動力で撹乱する、ウシクが嫌がることをやる作戦だが、同時にウシクと近場で打ち合うのは危険との判断もあったのだろうと。
序盤のフューリーからは「絶対にウシクを近づかせない」という決意? が感じられた。
まあ、アンソニー・ジョシュアがあれだけ置いてきぼりにされたらね。
ウシクのド根性と巧さがアンソニー・ジョシュアを振り切る。効かされてタジタジになったジョシュアと疲労困憊の中で打ち合ったウシク。勝負どころでの覚悟の差かなぁ
フューリーにも余裕はない。そんなパフォーマンスしてる場合か?
ただ、フューリーにも余裕があったわけではなく。
スウェーで連打を避けるのもギリギリ、遠間からのワンツーで顔を揺らされるシーンも。
笑顔を浮かべながらも要所では必死の形相が見え隠れしていた。
コーナーでよそ見をしたり、明確に効かせた6Rのゴング後に舌をペロペロしながらリングを一周したり。
ド派手なパフォーマンスでウシクを煽るたびに
「おいおい、大丈夫か?」
「そこまで余裕見せてる場合じゃないでしょ」
と思いながら眺めていた次第である。
7Rから失速するフューリー、やるべきことをやり続けるウシク。中盤以降のウシクのがんばりが想定を超えてたかな
で、案の定7Rに入ると微妙に流れが変わる。
サイドへの動きが減り、ウシクに追いつかれるシーンが増える。
スウェーもだんだんと間に合わなくなりそのつど顔面を揺らされる。
序盤にはよく出ていたジャブ、踏み込みに合わせたカウンターもなくなるなど、明らかな失速を見せる。
一方のウシクはこれまで通り。
ガードを上げてジャブをパリング、出入りを繰り返しながらジャブ、ワンツーでプレッシャーをかけ続ける。
5、6Rのピンチでもメンタルが折れることはなく。
やるべきことをやり続けてひたすらチャンスを待つ。
申し上げたようにこの試合は
・フューリーがバテる前に効かせるか
・ウシクが最後まで動き続けられるか
の勝負。
体力のあるうちに効かせたのはフューリーだが、そこで決めきることができなかった。
逆にウシクはピンチでも動じず最後まで動き続けた。
序盤はフューリーの想定通りだったが、中盤以降はウシクの粘り強さ、根気が想定を超えた。
フューリーの挑発にいっさい反応せず、リングを一周して観客を煽るフューリーを尻目にまっすぐコーナーに帰って回復を図る。
細かい部分にも手を抜かず当たり前のことを徹底する。
「中盤以降のウシクのがんばりに心打たれた」と申し上げたが、こういう部分を含めてすべてがすごかった。
ジャーボンティ・デービスがマーティンを8RKO。マーティン2R途中までがんばったけど右の器用さが足りなかったかな。デービスを攻略できそうなのはアイツ?
ウシクはとんでもないことをしてくれたw 唯一“ボクシングが通用しないはずの場所”でボクシングで勝っちゃった
しかし、今回のウシクの勝利は改めてとんでもない。
“デカくて動ける”ヘビー級として10年以上王座に君臨したのがウラジミール・クリチコ。
打ち下ろしのジャブとのしかかるクリンチ、ヘビー級離れしたバックステップで他を寄せ付けない強さを見せた。
そのクリチコを下したのが“もっとデカくてもっと動ける”タイソン・フューリー。
この時点で「ボクシングはデカくて動けるヤツが最強」という結論が僕の中で出たのだが……。
“デカくて動ける”ヘビー級、「ボクシングの結論」だと思っていたタイソン・フューリーにクルーザー級上がりのウシクが勝ってしまった。
・1発ですべてが覆る魔境
・他の階級とは別物の特別感
体重の上限がないヘビー級は他の階級とは一線を画す。
“デカくて動ける”が正義であるかぎり今後も巨大化は止まらない。
実際、ヘビーの上にS・ヘビーを作るべきという主張すら聞かれていた。
ところが今回、ウシクがフューリーに勝ったことですべてが覆った。
他の階級とは一線を画すはずだったヘビー級をその他と同じ舞台に戻した? 持ってきた? というか。
唯一“ボクシングが通用しない場所”にボクシングを持ち込み、ボクシングでちゃんと勝ちやがった。
MMA出身、キャリア0勝0敗のフランシス・ガヌーにヘビー級王者が実質負けたアレとはまた少し違う。
何とも言えない消失感? 複雑な感情になっている笑
フューリーがガヌーにダウンを奪われ辛勝。競技のトップがポッと出のMMA選手に大苦戦って。自分の土俵に立たせた時点で言い訳はできないんだよ
・割と早い段階でウシクはヘビー級に適応していた
・まともに当たればそりゃ効くでしょ
などという野暮は言ってはいけない笑
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