藤田炎村vs湯場海樹戦現地観戦。100%試合がおもしろい藤田選手。こりゃあ人気出るわ。リングネームが炎村(ほむら)はカッコよすぎる【2022.8.9ダイヤモンドグローブ感想】
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2022年8月9日に東京・後楽園ホールで開催されたダイヤモンドグローブを現地観戦してきました。
この日はメインイベントで日本S・フライ級タイトルマッチ、セミファイナルでは日本女子ミニマム級タイトルマッチが行われましたが、僕のお目当ては第5試合のS・ライト級8回戦、藤田炎村vs湯場海樹戦でございます。
藤田選手の試合は去年10月のvs富岡樹戦で初めて現地観戦したのですが、今回は同じく現地観戦したことのある湯場海樹選手との対戦。「こりゃあ注目やで」ということで再び足を運ぶことに。
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しかも藤田選手は今回からリングネームを藤田裕崇→藤田炎村(ほむら)に変更したとのこと。
これに関しては試合が発表されて初めて知ったのですが、やべえ、バチクソカッチョいい笑
響きと字面のよさにテンション爆上がりでございます。
なお余談ですが、ここ最近の暑さはどうなっているのでしょうか。
JR水道橋駅から後楽園ホールまで歩くだけでしんどい上に場内は空調の利きが悪くてずーっとムシムシしっぱなし。
ただでさえ嫌いな後楽園ホールがさらに嫌いになったことを報告させていただきます(まだ嫌いになる余地があったのか)。
愛知の動物園で高齢のラクダが熱中症でお亡くなりになったとか。
動物園でヒトコブラクダ死ぬ 死因は熱中症か 愛知 岡崎 #nhk_news https://t.co/HRFBpJK7Go
— NHKニュース (@nhk_news) August 8, 2022
ホントかよ……。
あいつらって確か砂漠でもピンピンしてるんですよね?
年齢的なものもあるのかもしれませんが、どう考えても日本の夏の暑さと湿気は異常だと思います(海外をよく知らないけど)。
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両選手の入場から試合開始。藤田選手のメンチ切り
まずは青コーナーから湯場海樹選手の入場です。
ああ、そうそう。
確かにこういうテカテカしたガウンだったよね。
続いて赤コーナーから藤田炎村選手。
前回同様、モフモフのガウンに金髪が映えます。
あとはアレですね。
入場曲がB’z「愛のままにわがままに僕は君だけを傷つけない」なのも適度にシブくていいですよね。
選手紹介でメンチ切りのポーズ。
いよいよ試合開始でございます。
いきなり2度のダウンを奪われる藤田選手。湯場選手の最初の左ストレートは見えなかった…
開始のゴングとともにガードを上げてにじり寄る藤田選手。
対する湯場選手はジャブを出しながらサイドに動いて距離を取ります。
と思っていると……。
いきなり藤田選手がダウン。
あまりに突然だったので僕はなぜ藤田選手が倒れているのかがよくわかりませんでした。
あとでネット記事等を読むと左ストレートが当たったとのこと。ですが、あの瞬間はマジで気づいたらレフェリーがカウントを数えておりました。
その直後に右フックで2度目のダウンを喫する藤田選手。
今度はガードの外側から側頭部を打たれるシーンがはっきりと見えました。
正直、この時点では「このまま1Rで終わるのでは?」とすら思っていました。
再開後も藤田選手はガードを上げて距離を詰めます。
ただ、明らかに足に力が入っていません。
クリンチしたまま倒れこんだり、湯場選手の動きについていけずにたたらを踏んだり。
1Rはどうにかしのぎましたが、2Rに入ってもあまり回復していなかったのではないでしょうか。
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ダメージから回復以降、徐々に流れが藤田選手寄りに。執拗なボディで弱らせてから顔面にドカン
ところが2Rの後半あたりから徐々に流れが変わります。
藤田選手の足取りがしっかりしてくるとともに徐々に近い位置まで入るシーンが目立ち始めます。
時おり湯場選手の右フックが側頭部を捉えますが、藤田選手は少し態勢を崩すだけでグッと持ちこたえます。
1Rのダウンでパンチの威力を覚えたのか、腹が決まったのかは不明ですが、被弾を気にせずズンズン前に出続けます。
湯場選手も懸命に足を使って距離を取りますが、スイッチを繰り返しながら前進する藤田選手のプレスから逃れられず。
近場でボディをもらい続け、だんだんと身体がくの字に曲がっていきます。
2021年7月の佐々木尽戦でも思いましたが、湯場選手は若干バックギアが鈍い気が……。
右のカウンターも左ストレートも鋭く動きもしなやか。なおかつガードの間を通す的確さもある。
その一方でアウトボクサーとしてはフットワークがやや足りないような……。
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藤田選手の執拗なボディ攻撃によって4Rについにダウンを喫した湯場選手。
このあたりになると完全に足も止まり、ロープを背にして耐えるだけの時間が続きます。
で、再びボディで崩されたところに右フックをもらってジ・エンド。
「これは湯場選手の勝ち試合だろう」と思った1Rから盛り返した藤田選手の逆転勝利に目ん玉が飛び出るほど驚きました。
クレバーな試合運びがお見事だった。後頭部への打撃→減点の時間でダメージから立ち直れた?
恐らく藤田選手は相当クレバーなのだと思います。
開始早々に2度のダウンを喫して深刻なダメージを負ったものの、クリンチを駆使してどうにか回復を待つ。
タックルまがいのクリンチで倒れこんだり、もみ合いの中で後頭部をぶっ叩いたり。足がまともに動かない状態でもできることをやり通すというか。
一連のラフプレーがわざとだとは思いませんが、それでうまく時間を稼いでダメージから立ち直れたことも確か。
特に後頭部への打撃でレフェリーに注意を受けていた時間は冗談抜きで回復に専念できたのではないかと。もともと判定までいくことは考えていなかったとのことで、多少の減点など屁でもなかったと想像します。
そして足取りが復活して以降は再びスイッチを繰り返して距離を詰め、ボディでじっくり弱らせてから顔面にドカン。
ある程度の被弾、ダウンは織り込み済みで、「アウトボクサーを根気よく追い回す」「足を使う相手を崩すにはボディから」を徹底して最後に倒し切ったのは文句なしに素晴らしかったです。
ついでに言うと、片手で湯場選手を抑えながら反対の手でボディを打ち込むダーティさは最高でした。
3150FIGHT vol.3感想。いい試合ばっかりでしたね。出場選手すら知らなかったけど。皇治vsヒロキングとJBCのゴタゴタで全容をまったく把握してなかった
ちょろっと申し上げたように2021年7月の湯場海樹vs佐々木尽戦と展開は似ていますが内容はまったくの別物。
前回に引き続き藤田選手の試合を観に行ってきまして。
・藤田炎村(ほむら)とかいう2022年トップクラスにカッコいいリングネーム
・展開は湯場海樹vs佐々木尽と同じだけど7倍以上知性を感じた
・試合後の「熱い試合しかできないんで」ってコメントに股間の巨大化が止まらないwすごい試合でしたね。 pic.twitter.com/Lbl5dLze0L
— 俺に出版とかマジ無理じゃね? (@Info_Frentopia) August 9, 2022
ピンチに陥ってもやるべきことをやり通した藤田選手のクレバーさが目立った試合でした。
藤田炎村vsアオキ・クリスチャーノ戦が花山薫vsスペックだった件。「オドろいたねェ、ボウヤ。奇しくも同じ構えだ…」と言ったとか(言ってない)
藤田選手は人気出そうだよね。vs平岡アンディでも期待できる? かも?
試合後に湯場選手に声をかける藤田選手。
「後頭部を叩いちゃってゴメンね」とでも言っていたのでしょうか?
勝利者インタビューでの「熱い試合しかできないんで」というコメントにクッソ痺れました笑
いや、マジでそんな感じですよね。
前回の富岡樹戦も激闘だったし、単純なパンチ力や馬力だけに頼らない知性も兼ね備える。
試合は毎回おもしろくてコメントもイケてる上にリングネームが藤田炎村(ほむら)。
こりゃあ人気出そうですよね。
と同時にvs平岡アンディでも可能性がありそうな……。
苦戦は必至だろうしダウンも喫するかもしれませんが、あの選手は追い回されるとタジタジになる側面がある。
注目を集めた平岡アンディvs佐々木尽戦は大方の予想通りの結果となりましたが、この試合の藤田選手+12Rなら何かを起こせるんじゃねえか?
などなど。
平岡アンディvs佐々木尽、栗原慶太vs中嶋一輝。数日遅れで視聴したので感想を。さすがの平岡アンディと栗原慶太の圧勝っぷり
対戦も決まっていないどころか王者が9月に防衛戦を控えている中で勝手な妄想を膨らませております笑
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