ジャーボンティ・デービスは寝起きに人を殴ったその足で朝マックするヤツ。マリオ・バリオスをパワフルに粉砕。小型のカネロじゃんコイツ【結果・感想】
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2021年6月26日(日本時間27日)に米・ジョージア州で行われたWBA世界S・ライト級タイトルマッチ。同級レギュラー王者マリオ・バリオスにWBA世界S・フェザー級/ライト級王者ジャーボンティ・デービスが挑み、11R2分13秒TKOでデービスが勝利。3階級同時制覇を達成した一戦である。
なお、この日はネバダ州ラスベガスで日本の中谷正義と元3団体統一王者ワシル・ロマチェンコによるライト級12回戦が行われ、ロマチェンコが9RTKO勝利を挙げている。
僕はこちらの試合をメインに観ており、中谷の敗戦に落ち込みまくったことは先日お伝えした通り。
中谷正義がロマチェンコにTKO負け…。「悔しい」しか感想が出てこない理由? 中谷正義が負けて悔しいからですよ。完全に攻略されてたな
一応デービスの試合もチェックしておくかということで、テンションだだ下がり状態のまま視聴した次第である。
というか、デービスはパリピった帰り道のひき逃げ事件+余罪14件により最大懲役7年の可能性!! などと報道されていたが、当たり前にシャバにおるんすね。
手に負えないレベルのクズでもボクシングさえ強ければ救いの手を差し伸べる人間がいるというのは何とも恵まれたお話である。
余罪14件のひき逃げチビの試合が当たり前のように組まれてるけど、金のメドが立ったんかね。
そしてクリス・コルバートvsガンボア笑
ガンボア、40手前ですげえチャンスもらってんな。
全盛期にそれをやれよwでも久々に階級を下げるなら少しは可能性あんのかね? https://t.co/Cupi9hwcHG
— 俺に出版とかマジ無理じゃね? (@Info_Frentopia) April 16, 2021
みんなのルイス・ネリが戻ってくる。再起戦でカルロス・カストロは厳しい? サーマンvsバリオス、ロマゴンvsマルティネス。難しい試合を適当に予想してみる
もともとあまり興味のない試合だったけど、中谷正義敗戦でさらにテンションが下がった状態で視聴しました
試合の感想だが、「こりゃあすげえ」としか言いようがない。
僕は当初この試合にあまり興味がなく、上述の通り中谷正義の敗戦の影響でだいぶ低いテンションでの視聴だったことを報告しておく。
それだけでなく、試合までの経緯が意味不明だったことも大きい。
最初にS・フェザー級で王座戴冠を果たしたデービスが大した準備もなく3階級目に挑戦するというのもよくわからんし、レギュラー王者のマリオ・バリオスなる選手が2019年9月の戴冠から約1年9か月で1試合しかしていないのも謎。
そもそも論として、ひき逃げ事件を起こした余罪14件のチンピラが普通に試合ができるというのもピンとこない。
諸々の要因からいまいち興味を引かれなかったのが正直なところである。
デービスすげえわコイツ。階級上のビッグマンを蹂躙する小兵って、完全にカネロじゃん
ところがいざ試合が始まってみると……。
「やっべえわコイツ」
「すご過ぎでしょ」
デービスの強さにいちいち驚かされるばかり。
試合後に「序盤はデービスが苦戦した」旨の感想を多数目にしたが、いやいや、とんでもない。
僕にはデービスが終始圧倒していたようにしか見えなかったのだが。
序盤3Rはガードとパリング中心で防御に徹し、バリオスの戦力分析に費やす。
4Rから5Rにかけてぼちぼちカウンターを合わせつつ、距離の設定を完了。
で、6R以降はカウンターをチラつかせながら前進してプレッシャーをかけ、パワフルな連打でバリオスを後退させる。
淡々とだが、確実にアジャストしていく過程はもはや達人の域。
マリオ・バリオスも弱い選手ではなかったと思うが、さすがにこのレベルの相手を抑え込むは難しかった。
表題の通りなのだが、ずんぐりむっくり体型の小兵が階級上のビッグマンを蹂躙し尽くす光景はPFP No.1のサウル・“カネロ”・アルバレスを彷彿とさせる。
カネロがカラム・スミスに完勝。階級屈指のビッグマンがカネロに蹂躙される現象を“ロッキー・フィールディングの呪い”と名付けよう
バリオスももう少し手数が出ればと思ったが、それをさせない“圧”がデービスのプレスにはあるのだろうと。
高く掲げたガードは見た目以上に懐が深く、バリオスも顔面が遠く感じていたと想像する。
なるほど。
以前は“エイドリアン・ブローナーの左構え”バージョンという印象のデービスだったが、ここにきて自分のファイトスタイルを確立しかけているということか。
これは冗談抜きでvsロマチェンコでも可能性があるかもしれませんね。
やるかやらないかは別として。
カネロをはるかにしのぐデービスのバネと荒々しさ、爆発力。その反面、終盤の詰めの甘さからは成熟しきっていない部分を感じる
そして、ジャーボンティ・デービスにはカネロをはるかにしのぐバネがある。
もともと下半身がとんでもなく強いのだと思うが、遠間から一足飛びで距離をゼロにする踏み込みはカネロにはないもの。
序盤からバリオスの長い左を鋭いバックステップで外していたが、ああいう動きからもこの選手の身体能力の高さ、フィジカルの強さを感じる。
膝を曲げて余裕を持たせた後ろ足はまるでミサイルの発射台である()
ジャーボンティ・デービスvsエクトル・ルイス・ガルシア。ガルシアってライアンじゃない方か笑 ルイス・ネリ同様、vsサウスポーが得意なタイプだったけど。8Rの猛攻でギブアップ
ただ、今のところは後半の詰めの甘さも散見される。
今回も8Rの猛攻で一気に試合を動かしたと思ったら、次のラウンドからはやや失速。コーナーでバリオスの左を被弾し一瞬動きが止まるシーンも……。
これがカネロであればああいう反撃は絶対に許さないし、ダウンを奪った次のラウンドに露骨に失速するような配分ミスもしない。
階級差をチャラにするほどの爆発力を誇る反面、後半に注意力が散漫になるといった雑さも残る。
あの荒々しさがデービスの長所とも言えるが、絶対的な安定感という意味ではまだまだ成熟しきっていないのかもしれない。
ブリンブリンを山ほどジャラつかせたメイウェザーがラウンド間にハッパをかけていたが、デービスの精神面の未熟さをよく理解した上での行動だったのだろうと。
てか、トレーナーとしてのメイウェザーはやっぱり優秀なんでしょうね。
一度マイメンに認定した相手は最後まで面倒見てやるぜブラザー!! 的なノリも含めて。
2021年、僕のベストバウトTOP10完結編。第1位は仕方ないよ。あれをやられたら1位にするしかない笑 2位以下も納得の順位です(僕の中では)
デービスの暴力性。寝起きに人を殴ったその足で朝マックできるヤツだろうな。最高潮に集中したヤンキーってのは一番怖いんだよ
また今回の試合で改めて感じたのが、ジャーボンティ・デービスという選手の暴力性。
一度目のダウンを奪った直後に豪快な左で2度目のダウンを追加したり、グダりそうになったところでメイウェザーに声をかけられ、その途端にペースを上げて試合を終わらせたり。
集中力が最高潮に高まると信じられない力を発揮するヤンキー気質の怖さがクソほど詰まった試合だった。
低調なメイウェザーvsローガン・ポール。想定していた中で一番無難で望まない展開だった。メイウェザーにとっても痛い結果じゃない?
これは僕の勝手な印象だが、コイツは寝起きで人をぶん殴ったその足で朝マックに行けるヤツ。
マイメンに命令されれば金属バットで背後から平然とフルスイングするし、その後もあくびをしながらスマホをいじっていると思う。
いわゆる日常の延長線上に暴力が存在する側の人間で、ノリノリで相手をいたぶっているときがもっとも生きがいを感じる瞬間なのだろうと。
繰り返しになるが、ヤンキー気質の人間が集中した際に発揮する暴力性は凄まじいものがある。
好きか嫌いかはともかく、ロマチェンコの“ハイテク”をぶっ壊せるとすればデービスのこういうノリと勢いなのかもしれない。
●デービスの今週末の予定
→ブローナーと合同練習、夜はクルー()とパリピ(※ブローナー収監により中止)
いい加減怒られそうなので止めておきますがw
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