カネロのボディでロッキー・フィールディング堕ちる。って、久々の「◯◯とは何だったのか?」案件きたな【結果・感想】
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2018年12月15日(日本時間16日)、米・ニューヨーク州で行われたWBA世界S・ミドル級タイトルマッチ。同級王者ロッキー・フィールディングにWBC・WBA世界ミドル級王者サウル・“カネロ”・アルバレスが挑んだ一戦は、3R2分38秒TKOでカネロの勝利。見事3階級制覇を達成した試合である。
序盤から足を止めて打ち合う両者。
フィールディングの左ジャブを確実にガードし、得意のコンビネーションで対抗するカネロ。
そしてフィールディングを追い詰め、鋭い左ボディを打ち込む。
初回に早くもダウンを奪ったカネロはこれで流れを掴み、続く2、3Rとフィールディングを圧倒。ボディや顔面に連打を浴びせ、計4度のダウンを奪ってレフェリーストップを呼び込む。
王者フィールディングに何もさせず、圧勝で3階級制覇を果たした。
勝利したカネロは次戦以降、再びミドル級に戻ることを示唆しており、ゲンナジー・ゴロフキンとの第3戦に向けての動向にも注目が集まる。
FAのカネロがカラム・スミスとWBAタイトル戦。カネロの保持タイトルと王座の細分化がエグくて目がチカチカすんなw
圧勝のカネロ。ロッキー・フィールディングさんのがんばりが見どころだったのに……
ゲンナジー・ゴロフキンとの大激戦から約3ヶ月。
S・ミドル級に進出したカネロが王者ロッキー・フィールディングを圧倒し、見事に3階級制覇を達成した。
僕もこの試合はDAZNで中継を観ていたのだが、「いや、嘘だろw」と。
カネロの身体が一層分厚さを増していたのはもちろんだが、それ以上にフィールディングの不甲斐なさが……。
前回の記事でも「フィールディング、そこそこいいんじゃない?」と申し上げたように、この選手にはほんの少しだけ期待していた。
それがまさか、これだけ何もできずに終わるとは。
「カネロ降臨。ロッキー・フィールディングそこそこいいんでない? でもDAZN大型契約後の一発目だから負けられない」
不甲斐ないというか、正確にはあまりにも無策過ぎた。
この選手の過去の試合を観たイメージは、アングルと距離の調整が得意なアウトボクサー。
左ジャブが鋭く、それなりに足も動く。
この左でカネロの出足を止め、サイドに回り込めば。
極力カネロの正面を外しつつ、ガードの外側から連打を浴びせることができれば。
至近距離で留まるのは危険極まりないが、恐らくそうはならない。
フィールディングが遠い位置で体格差を利用する展開に持ち込めれば、そこそこいい線いくかも?
逆にカネロとしては、いかに至近距離での打ち合いに持ち込めるか。
ジャブを連打しながらサイドへ動くフィールディングを捕まえるだけの追い足があるか。
今回の試合の見どころはそこだと思っていた。
何で真っ向勝負しちゃうんだよww それをどうやって回避しながらポイントアウトを狙うかだったんじゃないの?
それがまさか。
真正面から打ち合うとは。
正直、フィールディングがカネロを倒すのは難しいとは思っていたが、ここまで無策だったのは完全に予想外だった。
開始直後に左の連打を浴びせ、カネロの前進を止めるフィールディング。
ここまではよかった。
アレを見た瞬間、僕は「お、これは!」とテンションが上がったことを報告しておくww
カネロがカラム・スミスに完勝。階級屈指のビッグマンがカネロに蹂躙される現象を“ロッキー・フィールディングの呪い”と名付けよう
だが、そこからおかしなことが起きる。
なぜかフィールディングさんがガードを上げ、足を止めてカネロとの打ち合いをおっ始めるのである。
いやいやいやいや。
ダメでしょそれはww
それはダメですよww
あそこはサイドに回り込んで正面を外す流れでしょ。
何で真っ向勝負しちゃうんだよww
確かにショートのボディやアッパーもスムーズで、それなりにインファイトが得意なのもわかる。
ただ、至近距離での打ち合いでカネロを上回るのはどう考えても難しい。
予想記事でも申し上げたように、カネロと真正面から打ち合っても、十中八九ハンドスピードと精度で圧倒されて終わる。
フィールディングが優位な展開に持ち込むには、いかにカネロにそれをさせないか。正面に立たずにポイントアウトを狙うことができるか。
今回の(僕の)注目点はマジでそこのみだったと言っても過言ではない。
それがなぜか自ら進んで距離を潰し、真っ向勝負を仕掛けて撃沈するという。
いや、ホントにどうしたんすかね。
前回のゴロフキン戦を見て「これならいける」と思ったのか。
戴冠を果たした試合でインファイトに自信をつけてしまったのか。
階級が上の立場としてのプライド()を発動しちゃったのか。
もしくは、カネロと対峙した瞬間に圧力で縮こまったのか。
ゴロフキン戦を受けて「いける」と思ったのなら完全に陣営のミスだし、向き合った瞬間に萎縮したならお話にならない。
「アントニオ・ニエベスとは何だったのか。井上尚弥の豪打になにもできず6R終了ギブアップ」
いずれにしても、久しぶりの「◯◯とは何だったのか?」案件。
井上尚弥に真っ向勝負を挑んで散ったアントニオ・ニエベス以来、約1年3ヶ月ぶりにこのセリフを言わせていただきたい。
「ロッキー・フィールディングとは何だったのか」
アントニオ・ニエベスはそれなりにがんばったんだよね。フィールディングさんの工夫のなさには「マジか」としか……
と言っても、少なくともアントニオ・ニエベスには井上尚弥を何とかしようという意思が感じられた。
1発目の左にカウンターを被せ、井上の圧力を抑え込む。
結局井上のスピード&パワーと悶絶ボディでねじ伏せられてしまったが、それなりに工夫していたことは間違いないと思う。
だが、今回のロッキー・フィールディングさんはアカン。
カウンターを狙うわけでも、体格差を活かして覆いかぶさるわけでもない。
カネロの前進を真正面から受け止めるだけで、工夫らしい工夫は何一つ見られなかった(僕には)。
序盤のカネロはゴロフキンでも抑えきれないほどの精度とハイスピードを誇る。
言っちゃあ悪いが、これをロッキー・フィールディングさんが何とかしようなど、思い上がりも甚だしいww
まあでも、いいっちゃあいいんですけどね。
もともとこの試合にはあまり期待もしてなかったし。
井上戦のアントニオ・ニエベスにはそれなりに期待していた分、ガッカリ感も大きかったけど、フィールディングさんに関しては別に。「ああ、カネロと試合するの? がんばって」程度だったし。
しかも、会場の盛り上がりも凄くて、相変わらずのカネロ人気も確認できたし。
てか、サダム・アリとテビン・ファーマーの試合を続けるとか、デラホーヤは頭沸いてんのか?
デビッド・レミューの試合が中止になったのは残念だが、さすがにこの2人をメインの前に連続して出すのは正気の沙汰じゃない。
せっかくライアン・ガルシアがパリピったのに、その盛り上がりをすべて沈静化するというww
カネロがミドル級に戻すのね。でも、ゴロフキンVol.3以外にやることあります? ジェイコブスならもしかしたら? とも思うけど
なお、3階級制覇を果たしたカネロは今後どうするのか。
今回の勝利を経て再びミドル級に戻すとのことだが、じゃあ誰とやればいいの? という話。
チャーロ兄は異様に腰が重いし、デビッド・レミューは体重が限界だし、ビリー・ジョー・サンダースは勝手に消えたし。
実際、ゴロフキンVol.3以外にやることがないような……。
個人的にはダニエル・ジェイコブスなら打倒カネロの可能性があると思っているのだが、そもそも実現の見込みはあるんでしょうか。
「ジェイコブス大健闘!! ゴロフキンのKO記録をストップ!! でもがんばった止まりかな」
でもアレか。
カネロ側としては、無理にビッグマッチを組む必要もあまりないのか。
DAZNとの最低保証額は決まっていて、今回のように「そこそこの相手」でも集客は見込める。
何より、この選手の試合はド派手でおもしろい。
いろいろと嫌われる要素満載ではあるが、それでも試合自体は観てしまう。
やはりこの求心力はさすがだなと。
気が向いたら、WBA正規王者のロブ・ブラントと統一戦でもすればええんちゃう?
アイツならまだ身軽だから、ちょろっと声かければDAZNにも来るでしょ。
しかも、意外とがんばるんじゃねえか? という気も……。
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