ボクシングの日本ランキングが思った以上にスカスカで驚いた話。格闘技に向いてる? あの競技から引っ張ってこられないんかね

ボクシングの日本ランキングが思った以上にスカスカで驚いた話。格闘技に向いてる? あの競技から引っ張ってこられないんかね

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少し前に「日本ボクシング界の中量級以上のランキングがヤヴァイ」という話を耳にした。
「へえ~、そうなんだ。そんなに大変なことになってるんだ」と思ってちょろっと調べたところ、
 
「2020年ランキング(RATING,2020) 9月」
 


なるほど、これは確かにヤヴァイ。
 
Boxrecで現役選手を調べると、2020年10月30日現在で
ミドル級:45人
S・ウェルター級:28人
ウェルター級:62人
S・ライト級:82人
ライト級:123人
とのこと。
 
人数自体が少ないミドル級、S・ウェルター級以外はそれなりに頭数は揃っているものの、ランキング入りする実力のある選手が不足しているということか。
あとは単純にOPBFランキングには入っているけど、日本ランキングに入っていない選手もいるとか?
 
どちらにしろ、日本ボクシング界の中量級以上がまあまあスカスカなことは間違いなさそうである。
 

メジャースポーツに人材が流れている? 華やかなキックやMMAを選択する選手が増えた?

ボクシングの競技人口の減少は以前から言われていたが、中でもよく聞くのが「運動神経のいい人材が野球やサッカーに流れている」という説。
また最近では格闘技を始める人はキックボクシングやMMAを選ぶケースが多く、K-1やRIZINなどの華やかな舞台に比べて地味な印象のボクシングには人材が集まりにくいとのこと。
 
さらにヘビー級のトップ戦線の巨大化、高身長化が進んだことにより、NBAをはじめとしたバスケ選手、バネのある2m級の大男が格闘技をやればとんでもないことになるのではないか? という憶測も聞かれる。
 
 
これは僕も一理あると思っていて、運動能力の高いフィジカルエリートがメジャースポーツを選ぶのはそりゃそうだろとしか言いようがない。
 
もちろんバスケや野球が上手い人間が全員格闘技に向いているわけではないし、階級制のスポーツにおいて身体が大きいことが必ずしも正解とも言えない。だが、やはり基本性能の高さはどんな競技でも有利になるに決まっている。
 
「地味な印象+本格的な成功までの道のりが長い」ボクシングの中量級より野球やサッカー、格闘技をやるにしても、ボクシングよりもキックボクシングやMMAを選ぶのは仕方ないことなのかな? という気はする。
 
吉野修一郎vs細川バレンタイン感想。いい試合だったけど、こんな感じかな? と。やっぱり細川バレンタインはちょっと小さかったよね
 
なので、この先ボクシングの裾野拡大を図るのであれば日本ランキングの充実は必須。特に中量級以上の魅力をアピール? しつつ、人材発掘を進めるのは近々の課題なのかもしれない。
 

他競技にフィジカルエリートが流れる状況の中、“当たり”の人材が眠っていそうな競技は○○です

で、表題の件。
野球やサッカー、バスケにフィジカルエリートが流れ、格闘技をやるにしてもボクシングよりもキックボクシングやMMAが選ばれる中、どこから人材を発掘すればいいのか。
 
結論から申し上げると、狙い目なのはラグビーだと思っている。
 
先日、元3階級制覇王者八重樫東がラグビートップリーグに所属するヤマハ発動機に臨時コーチとして招かれたとのこと。八重樫本人が五郎丸のパンチを受けるシーンなどもあり、かなり充実した時間だったとか。


これは前からひそかに思っていたことなのだが、上の記事を見て「ああ、そうそう。ラグビーから人材を引っ張ってくれば“当たり”が出るかもしれないよね」と思い出し、日本ボクシングの中量級ランキングに驚いたという流れである。
 
ラグビーのトップ選手ってガチでアカンですからねww

 
ひと言で“タックル”と言ってもめちゃくちゃ深いんですよね。

 

トップ中のトップを連れてくる必要はない。サイズ不足でレギュラーになれない選手が狙い目

一応言っておくと、トップ中のトップから無理やり引っ張ってこいというわけではない。センス云々、打撃への耐性云々の話ではなく、トップリーグで活躍する選手はすでに自分の地位を確立しているため、わざわざ別競技に転向する意味は薄い。
 
五郎丸などは2020年10月現在で34歳。才能があるなしに関わらず、今からボクシングを初めてどうこうという年齢でもない。
 
むしろ、本当に狙うべきは大学生。
それも有名大学でレギュラーを張っていたり、そのままトップリーグから声がかかるような選手ではなく。
 
トップ中のトップからは一段落ちる大学、関東大学ラグビーリーグ戦2部のチームでレギュラーになれずに2本目に甘んじている選手や、3部チームの1本目あたりを狙うのがいいと思っている。
 
 
理由としては、そういう選手の方が意外とスピードや器用さに秀でていたりするから。
 
1部リーグでレギュラーを張るような選手は基本的に身体がめちゃくちゃ大きく、多少の技術差であればフィジカルのアドバンテージでどうにでもなってしまう側面がある。それこそラグビーには階級が存在しないため、“デカくて動けるヤツが最強”という単純明快かつ残酷な理屈が普通に成り立つ。
 
その一方で、技術やスピードはあってもサイズ不足のせいでレギュラーになれない選手が強豪校には割と存在する。
 
それこそ175cm/75kg、168cm/73kg、176cm/86kgとか、そんな感じ。
上背こそないが、寸胴型のゴリゴリ体型の選手がレギュラー以上のスピードや球さばき、器用さを持ち合わせているケースは結構多い。
 
そういう選手をボクシングに引き込めれば、何かの拍子に逸材が誕生するパティーンも考えられるのではないか。
 
たとえば175cm/75kgの選手が154ポンド(69.85kg以下)まで落とせばS・ウェルター級だし、176cm/86kgの選手が168ポンド(76.20kg以下)まで減量すればS・ミドル級としてリングに上がれる。
持ち前の馬力とイケイケ精神でごり押しする突貫ファイターの出来上がりである。
 
特にフランカーやセンター、ウイングあたりはかなり狙い目な気がする。
 
・タックル等でのコンタクト慣れ
・スピード&パワーは文句なし
・当たり負けしないフィジカル
・自分より大きな相手に臆さないメンタル
 
“数打ちゃ当たる”ではないが、ガチの掘り出し物に出会える可能性は十分にあると思うのだが。
 
ボクシングのクラブオーナー制度が廃止されたあとの世界線(仮)。ジュニア世代から強化費をジャブジャブかけて育成しなきゃ勝てない競技化が一気に加速する?
 

薄々気づいていると思うが、そろそろはっきりさせておこうか。本当に親和性が高いのは…

なお、ここまであれこれと述べてきて薄々気づいていると思うのだが、そろそろはっきりさせておく。
 
それ、MMAじゃね?
 
ラグビー選手を引っ張ってくるなら、ボクシングよりもMMAじゃねえの?
 
タックルの技術?
当たり負けしないフィジカル?
 
どう考えてもMMAとの親和性の方が高そうだけど。
 
 
最初に
「日本ボクシングの中量級以上の人材不足がヤヴァイ」
「華やかなキックボクシングやMMAに人材が流れている」
などと言っておきながら本末転倒なのだが、ラグビーからMMAに転向するルートはマジでありだと思っている。
 
下記の記事をちょろっと見つけたのだが、DEEPの長倉立尚選手などはその典型例である。


172cm/65.7kgのDEEPフェザー級。
恐らく通常体重は70kgちょいのはずで、実際の試合を観ても「そうそう、これこれ」と。

肩周りが隆起した豆タンクのようなイカつい体型に加え、激しい出入りと打ち合い上等のファイトスタイルからはラグビーっぽさがめちゃくちゃ感じられる。
 
ラグビー日本代表がタックルの特別コーチとして高阪剛を招聘したのはめちゃくちゃ有名な話だしね。


あとは何と言ってもUFCの現フェザー級王者アレクサンダー・ヴォルカノフスキーですよね。

身長168cmのフェザー級という豆タンク体型ながらもリーチは182cm。
あくまで僕の希望を含めての話だが、この選手であればフェザー級時代のコナー・マクレガーともいい勝負ができたのではないか? と勝手に思っている。
 
ラグビー出身選手の中からヴォルカノのような突然変異種が現れるのも夢があっていいんじゃねえの? ってことで。
 
ボクシングの人材不足の話からはだいぶ逸れたが、こういう妄想も割と楽しかったりする。
てか、すまんボクシング。やっぱり時代はMMAだわ()
 
 
ちなみに僕がフェザー級で応援している選手はマックス・ホロウェイですww
 

結局は格闘技界(ボクシング界)に魅力があるかどうかだよな…。勝ち組ルートに乗れる人間を惹きつけるだけの

まあ、大学のラグビー部から人材を引っ張ってくると言っても、要は格闘技界(ボクシング界)に彼らを惹きつけるだけの魅力があるかどうかが問題なわけで。
 
関東大学ラグビーリーグ戦2部、3部の選手であれば、卒業後はたいてい大手企業に就職できる。誰もが知っているメガバンクや有名建設会社など。普通にやっていれば勝ち組ルートに乗れる人間ばかりの世界である。
 
その彼らにあえて別の道を選ばせるだけの条件(報酬? 待遇?)を、格闘技界(ボクシング界)側が用意できるか? という話。
 
カネロカワイソスw 金儲けマッチを否定はせんけど今回は度を超えてるかな。DAZNにスポーツを育てる長期的視野なんかないからね
 
最終的に“割に合うかどうか”に戻ってしまうのだが、あれこれと喚いても結局そういうことなのだろうと。
 
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