ボクシングはテレビで観るものだと確信した夜。有明コロシアムで「ボクシングフェス2016 井上尚&八重樫 W世界戦」に行ってきたぞ【感想】

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2016年12月30日に東京・有明コロシアムで行われた「ボクシングフェス2016 井上尚&八重樫 W世界戦」に行ってきました。

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全7試合中、6試合がKO決着という神興行だったわけですが、個人的にはボチボチ楽しめました。

各試合の感想はまた後日触れるとして、今回は全体的な感想をご報告したいと思います。

「内山再戦でコラレスに惜敗!! 2-1の判定でリベンジ失敗で引退か?」

とりあえず、今回のラインアップです。

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その中でテレビ放送があった試合は、

村田諒太vsブルーノ・サンドバル
八重樫東vsサマートレック・ゴーキャットジム
井上尚弥vs河野公平

ダイジェストとして、
清水聡vsカルロ・デメシーリョ

でした。

ちなみに僕が観たのは第二試合の井上浩樹vs宇佐美太志からでございます。

試合の感想を簡単に。二試合目から最終試合までずっとKO決着の神興行

では各試合の感想をざっと。

○井上浩樹vs宇佐美太志×(3R1分8秒TKO)
長身サウスポーの技巧派タイプで、井上尚弥の親戚という選手。
井上尚弥が「抜群のタイミングの持ち主」と言うだけあって、確かにセンスと馬力はあると思いました。
ただ、激戦区のS・ライト級ということで、マッチメークには苦労しそうな感じでしょうか。
 
「ニエベスさんが井上尚弥に勝つ方法を全力で考える。体格は互角。肩回りはニエベスさんのがゴツい。何か勝てる要素は?」
 
○松本亮vsビクトル・ウリエル・ロペス×(6R2分45秒TKO)
まさかの敗戦を喫した相手とのリマッチで見事に勝利。

って、この松本亮ってそこまでいいですかね?
バンタム級? S・バンタム級? にしては身長があるから相手を選べば何とかなるのかな?
正直、僕にはそこまでいい選手には見えなかったです。

○清水聡vsカルロ・デメシーリョ×(3R1分9秒KO)
相手選手がヤバい倒れ方をして、試合後の緊張感の方がすごかった試合。
プロ2戦目ながら、メダリストということでO.A.にものった清水です。

生で試合を観た印象は「長いなこの人」。
何となく、トロヤノフスキーに勝ったインドンゴをぎこちなくしたイメージでした。
フェザー級であの長い手足で、しかもサウスポー。これだけでもかなりのアドバンテージになるのではないかと。

「トロヤノフスキー、ワンパンKO負け!! 40秒でインドンゴの左で衝撃ダウンで王座陥落!! 内山vsコラレスの既視感すげー」

○村田諒太vsブルーノ・サンドバル×(3R2分53秒KO)
個人的には今夜のMVP。

文句なしですね。
恐らくこれまでで一番の強敵、しかも身体もある相手だったと思います。そして、その相手に何もさせずに完勝です。
もう少しパワー面で苦戦するかと予想していましたが、あの相手をあれだけパワープレイでねじ伏せるのだからガチですね。
マジな話、さっさとタイトルマッチやったらいいんじゃないの? と思いました。

「爆腕!! 村田がブルーノ・サンドバルにド迫力KO!! 世界前哨戦で格の違いを見せつけ3RKO」

入場シーンはまさかのカシオペア生演奏。

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「覚醒した田中がフエンテスに圧勝!! “中京の怪物”が絶不調のフエンテスを5RKO」

○八重樫東vsサマートレック・ゴーキャットジム×(12R2分13秒TKO)

「八重樫がサマートレックをパワーで圧倒!! あれ? 肉体改造でもしたか? ここまでパワフルにねじ伏せるとは」

すみません。入場シーンをうまく撮れませんでしたww

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生AK-69出てきました。

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「勝つのは、我なり」ってか。
この人、ホントにうまく商業ベースに乗りましたよね。
昔は「TOKONA Xとその仲間たち」ってイメージだったんですが。

Flying B(通常盤)
知らざあ言って聞かせやSHOW

試合自体は完全に八重樫のパワー勝ち。思った以上に両者のパワー差がある試合でした。
2年前の井上戦を観る限り、サマートレックにもっと押し込まれるのではと思っていましたが、まったくの杞憂でした。
サマートレックは八重樫の前進を止めるためにフルスイングせざるを得ないのですが、フルスイングするとハンドスピードでやられるという最悪のパターンです。
パワー面でのアドバンテージがデカ過ぎてにっちもさっちもいきませんでした。

○井上尚弥vs河野公平×(6R1分1秒TKO)

「井上vs河野感想。モンスター井上がタフボーイ河野に勝利。これが井上尚弥。ロマゴンだろうが関係ない」

先に河野が入場。

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続いて井上尚弥。
ここでもやっぱりカシオペアの生演奏です。

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この試合はアレです。
井上にとって一つの答えが出た試合だったのではないかと。
近寄ることすらできないほどの強烈な左で突き放しておいて、怪我をしやすい右のフルスイングはここぞの場面のみで使う。
身体の強さと絶対的なスピード差で一定距離を保ちつつ、チャンスの瞬間だけトップギアに入れて爆発させる。

要はフィジカルのゴリ押しです。
以前にも申し上げましたが、この選手は「技術」とか「組み立て」とかは必要ないです。
超人的なフィジカルでただただ吹き飛ばせばいい。その答えがはっきりと見えた試合だったと思います。

「井上尚弥がペッチバンボーンに10RKO勝ち!! 井上が何者なのかがいまだに謎…。すごいのはわかるんだが」

といっても、ロマゴンとやるなら2017年中がリミットでしょうか。
また身体が一回り大きくなってたみたいだし、逆にこれ以上階級を上げるとフィジカルのゴリ押しが効かなくなる可能性もありますし。
 
「RIZIN山本美優初勝利。何か成長しとったぞ。タックルが神過ぎてヤヴァイww あと真珠さんゴリ押しはボクシング界が高野人母美でやるべきだったヤツ」
 

ボクシングはテレビで観た方がいい。スポーツイベントとしてのボクシングはちょっとキツい。基準は「女の子を誘いたいか」

以上が試合の感想ですが、ここから先は全体的なイベントとしての感想を。

生観戦するたびに思うのは、やっぱり「ボクシングはテレビで観た方がいい」ということ。

上記の写真でもわかると思いますが、とにかくリングが遠くて観づらいです。
正直、あの豆粒みたいな人間を何時間も集中して観続けるというのは厳しいです。
 
「ダニエル・ローマンと松本亮のタイトルマッチを予想。松本亮という選手にビックリするくらい思い入れがないんだが」
 
個人的に、スポーツイベントがメジャーになる条件として「女の子を誘いやすいかどうか」というのがあると思っています。

「女の子をデートに誘おう」
「スポーツ観戦で楽しく盛り上がりたい」
そう考えたときに、果たしてボクシングが選択肢に入るかどうかという話です。

僕が好きなスポーツとして、

・ボクシング
・野球
・バスケ
・プロレス

があるのですが、この中で一番女の子を誘いにくいのがボクシングです。
というか、ボクシング以外の3つについては女の子と行ったことがありますが、今回を含めてボクシング観戦だけは常に1人です。
 
「メインの前に帰るな、予備カードを観ていけとかいう暴論。選手のチケット手売りとかいう最悪の慣習」
 
理由は簡単です。
一緒に観に行っても相手がつまらないだろうから。
その点、野球もバスケも現地の楽しさは折り紙付きです。
さらに言うと、女の子と一緒に行って一番楽しいのはプロレスです。これはマジで断言できます。

「小國vsグスマン感想。怒らないで聞いて。実は小國が勝てるんじゃないかと思ってた」

まあ、野球選手やバスケ選手は身体が大きいですからね。
プロレスラーは言わずもがなです。

そう考えると、やっぱりL・フライ級あたりの小さい選手を遠目から観ても迫力は伝わりにくいですよね。
一応申し上げておくと、村田の試合は迫力がありました。さすがミドル級です。

「村田諒太が年末有明に見参! 強打者ブルーノ・サンドバルとのパワー対決を制するか?」

ちなみに僕の座った席のお値段は1万円。
もう一段リングに近い席だと2万円。
リングサイドは驚きの5万円です。
しかもリングサイドは見上げる角度になるので、前の人の頭が100%邪魔になります。
それを我慢してでも5万円払えますかと聞かれれば、答えは残念ながら「No」ですね。
 
「後楽園ホールのボクシング興行とかいう客入りガラッガラのスポーツイベント。ボクシングはテレビで観るべき理由」
 
なお、野球の試合を現地観戦する場合、今回くらいの席であれば5000円程度です。年間試合数の違いもありますが、実にボクシングの半額です。

ああ、ハーフタイムショーのカシオペアはよかったですよ。
最初聞いたときは「あのカシオペア?」と思いましたが、あのカシオペアでした。

ミッション・インポッシブルから始まり、ロッキーのテーマやベートーベンまで。
「みんなが知っているベタな曲を躊躇なく思いっきり演奏する」というのは年末イベントの鉄則ですね。さすがわかってらっしゃいます。
もちろん井上と八重樫の入場での生演奏も感動しました。

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I・BU・KI

5時間超というのはさすがに長い。豆粒みたいな人間が小突き合う姿を観続けるのは地獄

そして、とにかく「長い」
実を言うと、これはボクシングをメジャーにする上でかなり致命的な要素だと思っています。

イベントの開始時刻が14時45分。
僕が到着したのが15時30分〜16時の間だったのですが、最後の試合が終わったのが21時です。
5時間〜5時間30分というのは、スポーツイベントとしてはちょっと長いと思います。

しかも試合自体はKOが多くてテンポよく進んでいるのに、生放送に合わせるためにおかしなタイミングで何度も休憩が入ります。
休憩時間に八重樫のドキュメント映像が垂れ流しだったおかげで、僕は八重樫ファミリーにめちゃくちゃ詳しくなりましたww
クソ眠いし、お尻がめっちゃ痛かったけど。
 
「アイスホッケーの現地観戦は1回でいいやと思ったけど、アジアリーグでのH.C.栃木日光アイスバックスは観てみたい。遠いけど」
 
テレビ放送の終了時間が21時となっている時点で覚悟はしていましたが、あのグダグダな進行はちょっといただけないですね。

まあ、生放送との兼ね合いで時間調整が入るのは重々理解しています。

もしイベントのテンポを重視すれば、必然的にディレイ放送にならざるを得ない。そうすると視聴者が「生でやれ」と怒る。
かといって、生放送のスケジュールを優先すればグダグダ感満載のイベントのできあがり。しかも試合後のインタビューが時間内に入らなければ、これまた視聴者が激怒する。
「○○テレビは二度とボクシング中継にかかわるな」

どっちにしろ、詰んでますよね。

「格闘技を生で観戦してはいけない理由」

つまり、結論としては「ボクシングはテレビで観た方がいい」
そういうことです。

それでメジャースポーツとして人気が出るかと聞かれれば、甚だ疑問ですが。
 
「亀田和毅国内復帰初戦を判定で飾る!! 後楽園ホールに行ってきたぞ。天笠、赤穂も揃い踏みの豪華興行の感想」
 
いや、それぞれの試合は普通におもしろかったです。
あくまで僕が「ボクシングはテレビで観た方がいい」と言っているだけで、このイベントを楽しんだ人を否定する気はまったくありません。

とか言いながら、またしれっと会場に行くんですけどね。

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