KO必至? ブルックvsスペンスウェルター級頂上決戦の行方は? パワーとテクニックの最高峰の激突が待ちきれないぞ【予想】

NO IMAGE

英国シェフィールドパークイメージ
「ボクシング記事一覧リンク集」へ戻る
 
2017年5月27日(日本時間28日)に英・シェフィールドで行われるIBF世界ウェルター級タイトルマッチ。
同級王者ケル・ブルックに指名挑戦者エロール・スペンスJr.が挑む一戦である。
 
「スペンス圧勝!! ケル・ブルックを一方的にコントロールしてウェルター級最強対決に勝利」
 
ウェルター級頂上決戦がついに実現する。
同階級最強の呼び声高いケル・ブルックに、メイウェザーの後継者とも呼ばれ、若手No.1のホープであるエロール・スペンスJr.が挑戦する注目の一戦。
 
「オロスコ完勝! ケアンドレ・ギブソンをパワーで圧倒する。おお、この勝ち方はいいんじゃないか?」
 
ともにパワーとテクニックが持ち味の両者。
王者ケル・ブルックは2016年9月にゲンナジー・ゴロフキンに敗れて無敗が途切れたものの、実力の高さは申し分なし。あのナジーム・ハメドと同門ということで、屈強な肉体に柔軟性を兼ね備えた野性的な動きが持ち味のオールラウンダーである。
 
対するスペンスは、今まさに上り調子のトッププロスペクト。
飛躍年となった2016年はクリス・アルジェリ、レオナルド・ブンドゥという実力者2名を圧倒的な強さで退け、周囲を驚かせるポテンシャルの高さを見せつけている。
 
「スペンスがブンドゥをKO!! アカン、こりゃぁガチだ。さっさとパッキャオ戦やらせてやれ」
 
先日、もう一つの頂上決戦と言われた一戦でキース・サーマンがダニー・ガルシアに勝利し、いよいよ最強対決の機運が高まるウェルター級。
頂上決戦であると同時に生き残りをかけたサバイバル戦とも言えるこの一戦を勝ち進むのは果たしてどちらか。5月20日が今から待ちきれない。
 
「ガルシアvsサーマン感想!! 才能の塊キース・サーマンがパワーでダニー・ガルシアを置き去りにする。まあそうなるよな」
 

ウェルター級頂上決戦、ケル・ブルックvsエロール・スペンスJr.。でもあまりテンションが上がってこない……

ついにケル・ブルックvsエロール・スペンスJr.の一騎打ちが実現する。
かねてからウェルター級最強と言われたケル・ブルック。そして、並みいる強敵を驚くべき強さで圧倒し続けるエロール・スペンスJr.。
まさしくキース・サーマンvsダニー・ガルシア戦以上のインパクトを持った一戦である。
 
そして、実を言うと僕はこの一戦にあまり興味がない
というより、正確にはケル・ブルックに興味が沸いていない
 
「井岡vsノクノイを予想する。てか、井岡圧勝を予想する。今回ばかりはやりやすい相手を厳選した感が」
 
以前から僕は「ウェルター級最強はケル・ブルックだ」と言い続け、ことあるごとにこの選手を推してきた。
「ハメドの正統な後継者」とか「メイウェザーとも戦ってほしい」といった具合に、大げさ過ぎるくらいにケル・ブルックの実力の高さを訴えてきている。
 
だが、先日行われたゴロフキンとの無謀マッチ以来、どうもケル・ブルックに対する熱が冷めてしまっている。これといった理由はなく、別にブルックが悪いことをしたとも思っていないのだが、なぜか冷めてしまった。
 
「無謀にもほどがあるケル・ブルックがゴロフキンに5RTKO負け!! セコンドのナイス判断。止めてくれてホントによかった」
 
なので「ついにスペンスとのタイトルマッチが決定した!!」と言われても、「へぇ~、そうなんだ」という感じで、いまいちテンションが上がってこないのが正直なところである。
 
ただアルジェリ戦、ブンドゥ戦のスペンスに驚いたことは間違いなく、あの選手の実力の底を知りたい思いは強い。ゴロフキンに負けたとはいえ、実力的には申し分ないケル・ブルックを相手にどこまでできるか。今回もまた、問題なく片付けてしまうのか。
そういう意味では興味深い一戦とも言えるわけで、無理矢理テンションを上げて予想しようと思った次第である。
 
「今年一番興味の薄い再戦リナレスvsクローラ。無理ゲー? リナレスのとびっきりの才能がクローラの努力をまたしても凌駕」
 

勝敗予想はスペンスの判定勝利。スペンスの右リードがブルックをコントロールしそう? でも、正直よくわからない

相変わらず前置きが長くなってしまったが、とりあえず勝敗予想から。
エロール・スペンスJr.の12R判定勝利。今回はこれでいきたいと思う。
 
とはいえ、正直よくわからない
スペンスの判定勝ちを予想してみたが、逆の結果になる可能性も十分考えられるし、ブルックがスペンスをKOする展開も全然あり得る。
どちらにしろ、実力伯仲の激闘になるように思えるのだが、いかがだろうか。
 
 
試合の流れとしては、前に出て攻めるスペンスと、それをブルックがカウンターで迎えうつ構図になりそうな気がする。
 
「田中恒成vsアンヘル・アコスタ予想。過去最強の挑戦者が愛知に来るぞ。ミゲール・コットの秘蔵っ子が期待の田中恒成に挑む」
 
スペンスの速射砲のようなノーモーションの右に、ブルックが左をカウンターで被せる。さらにブルックが大砲のような右をスペンスの顔面に鋭角で叩き込み、その右をスペンスが叩き落として自分の間合いに入ろうとする。
そんな感じの攻防になると予想している。
 
「比嘉大吾vsエルナンデス予想。和製ロマゴン? ちょっと違う気がするけど」
 
要はスペンスの右とブルックの左の精度、スペンスのプレッシャーをブルックのフィジカルが受け止められるかの勝負である。
 
「エロール・スペンスがクリス・アルジェリをまったく問題にせず!! こりゃ本物だ」
 
両者の得意な間合いを比較すると、リーチや上背の部分で若干スペンスの方が長い。だいたい半歩ほどの差だろうか。
だが、踏込みのレンジではブルックが上。時おり見せる野性的なアッパーや、サウスポー相手のいきなりの右など。相手のスキを見つけた際の1発の威力はブルックが上回っている。
 
そして、この間合いの奪い合いを制した方が試合を優位に進めるのではないだろうか。
 
「ポーターvsベルト感想。体力腕力万歳ポーターがベルトを突進力と腕ぶん回しでKOする」
 

スペンスのノーモーションの右がブルックのガードの間を突き抜け、至近距離での打ち合いでスペンスが上回りそう?

ウェルター級頂上決戦として、実力伯仲の大激闘になりそうな今回。
申し上げたように、もっとも可能性の高そうなのがスペンスの判定勝利である。
 
とりあえず、6:4or7:3くらいの確率でスペンスが判定で逃げ切りそうな気がしている。
 
スペンスの速射砲のような右。
アレは恐らくブルックに通用する。
 
「ジョシュアがクリチコを粉砕!! 圧倒されながらも逆転勝利。怪物元王者を沈めたジョシュアの次戦はクリチコ再戦か、フューリー戦か」
 
遠い間合いからノーモーションで出すスペンスの右。あのパンチにブルックの反応は遅れるのではないか。ガードの間から何度も顔を跳ね上げられ、再三スペンスの侵入を許すように思える。
 
至近距離での回転速度で上回るのはスペンス。ブルックとしてはなるべくスペンスを懐に入れたくない。
だがスペンスの右リードが都度、ブルックのガードを突き破り、至近距離での間合いを支配する。ブルックはロープを背負わされての打ち合いを強いられ、劣勢に立たされるのではないだろうか。
 
これまで数々の対戦相手を圧倒してきたブルックのフィジカルも、スペンスの突進力を跳ね返せない。押し込まれるとはいかないまでも、今までのように正面衝突でねじ伏せられるとは思えない。
スペンスに得意の距離をキープされ、コンビネーションの差を見せつけられる。結果的に各局面でわずかに上回られ、終わってみれば中差〜大差判定負け。そんな感じになるような気がしている。
 
「シーサケット勝利!! PFP No.1 ロマゴンに判定で大金星を挙げる!! すっばらしいねシーサケット。僕は感動しちゃいました」
 

KO勝利の可能性はブルックの方が高い。あの右がカウンターでヒットすれば、スペンスが安らかに眠るかも?

逆にKO決着があるとすれば、ブルックのカウンターがスペンスを沈めるパターンだろうか。
それこそ先日のカーティス・スティーブンスのように、デビッド・レミューのフック1発でスヤッスヤという結末も考えられる。
 
「こっそり名試合ウォーリントンvsキコ・マルチネス!! 村中vsヤファイの裏で2017年最高試合出たか?」
 
恐らく一番当たる確率が高いのはブルックの右。
あの鋭い踏込みからの右が、タイミングや角度的にもっともチャンスがありそうに思える。
 
右回りで距離を詰めるスペンスのガードの真ん中を、ブルックの右が鋭角に捉えてダウン。実際スペンスの試合を振り返ると、プレッシャーをかけている最中にガードの間から右を被弾するシーンは多い。しかもそこそこヤバいタイミングと角度で。
 
今のところ抜群の見切りとシフトウェイトで芯を外しているが、果たしてブルックの大砲のような右にもそれが通用するか。
しかもあの強靭なフィジカルと弾丸のようなワンツーをいなしながら。
 
今回に限らずスペンスが負けるとすれば、破壊力抜群のカウンターを被弾して「スヤァ」というパターンなのかもしれない。
 
「ジェイコブス大健闘!! ゴロフキンのKO記録をストップ!! でもがんばった止まりかな。倒し方は見えたけど誰ができんの?」
 

パワーは互角。もしくはブルックがやや上。逆にテクニックではスペンスがブルックを上回る? 中間距離での打ち合いをスペンスが制して判定勝利するんじゃないか

今回の試合、スペンスが勝つとすれば、ブルックにフィジカル負けせずに右リードを機能させ、自分の距離で対峙することができるか。
逆にブルックが勝つとすれば、パワフルなワンツーでスペンスの突進を跳ね返し、強烈な右の1発につなげることができるか。
 
両者とも、ここまで強靭なフィジカルを持った相手と対峙するのは初めてとなる。なので、どちらが正面衝突のパワーで上回るかが勝敗を分ける大きなカギになりそうである。
 
そして、恐らくパワーは互角。もしくはわずかにケル・ブルックが上か。
ただ、それでも自分の距離をキープし続けられるほどのフィジカル差はなく、スペンスの間合いで対峙する局面も必ず出てくるはず。
 
逆に遠い間合いからの1発や、至近距離での打ち合いやポジショニングでは明らかにスペンスに分がある。
 
そういった諸々を考えていくと、スペンスの判定勝利が一番可能性が高いのではないか。非常に大ざっぱだが、これが僕の予想である。
 
「ギャビン・マクドネル敗北!! レイ・バルガスがポイントゲームを制して初の王座奪還!! 手がなが〜〜い!! 動きがはや〜〜い!!」
 

両陣営の作戦次第だが、期待するのは正面からの真っ向勝負。そして勝者はキース・サーマンとの統一戦、パッキャオとのラスボス対決を実現してくれ

まあ、もちろん両陣営ともに作戦を練ってくるだろうし、そのまま真っ向勝負をするとは限らない。
 
とはいえ、両者ともこれまで自分のスタイルを貫いた上で相手を圧倒してきた選手である。特にケル・ブルックは負けたとはいえ、あのゴロフキンにも真正面から打ち合いを挑んでいる。王者のプライドもあるだろうし、今回も小細工なしでいくような気がしている。
 
逆にスペンスにこれまで以上の引き出しがあるのなら、それはそれで楽しみである。今まで苦戦らしい苦戦がなく、常に自分のペースで試合を運んできたスペンスが、ケル・ブルック相手に敵地でどんな試合運びを見せるか。
 
アウトボクシング?
超接近戦?
 
何かプランがあるのであれば、この選手のさらなる底の深さにビックリしたいところである。
 
「圧勝ザキヤノフ!! ウォーレン手も足も出ず。やべえなww サウスポーの墓場みたいな試合だった」
 
そして、勝った方には年内にキース・サーマンとの統一戦、そのあとはぜひともマニー・パッキャオとのラスボス決戦を実現していただければ最高である。
 
メイウェザー引退後、しばらく停滞が続いていたウェルター級戦線。
やはりボクシング界はこの階級が活性化してナンボである。
 
「【優しい世界】久しぶりのピーターソンがアバネシャンを敗って2階級制覇。応援してる選手だから嬉しいね」
 
「あまり興味がない」と豪語していた人間がどの口で言うんだという話だが。
 
「ボクシング記事一覧リンク集」へ戻る
 
 
 
 
 
 

 

 

 

 
 

 
 
【個人出版支援のFrentopia オンライン書店】送料無料で絶賛営業中!!