野球賭博の高木京介が八百長も? ないないww 八百長は絶対ないから安心しとけ
プロ野球界に激震が走っている。
読売巨人軍・高木京介投手がまさかの野球賭博関与を自白した。それも開幕を2週間前に控えたこの時期に。
2015年11月に笠原将生(24)、福田聡志(32)、松本竜也(22)の3投手による野球賭博関与が判明して以来、4人目の関与者の判明である。
笠原将生元選手と飲食店経営の男性に野球賭博を持ちかけられた高木京介は事件発覚当初、「笠原に名義を貸したことにすればいい」と言われ、球団からの事情聴取に嘘の説明をしていた。
だがその後、両親や妻に「正直に話した方がいい」と言われ、関与を認めることを決意。先日の会見へと至った次第である。
この一報を受けたプロ野球界並びにファンの間には大きな驚きと失望が広がっている。
球団の調査能力を疑う声や厳しい処分を求める声、賭博への関与を未然に防ぐ対策を希望する声など。混沌とした中にもプロ野球を愛するがゆえの叫びにも似た言葉が飛び交う事態となっている。
中でも野球賭博が八百長へ発展することを懸念する声は大きく、今後野球界がどのような方向へ舵を切るかに世間の注目が集まっている。
「マエケンのメジャー成績予想。前田健太(ドジャース)はMLB1年目でどこまでできるのか?」
高木ェ……。最悪のタイミングで白状しやがって
このニュースを見た僕の感想は、
「あ〜あ、最悪のタイミングで白状しちゃったな高木」
何と言うか、最悪である。
野球賭博に関与したことはもちろんだが、白状するタイミングが史上最悪レベルに悪い。
去年の11月に3選手による賭博関与が判明したことで大幅なイメージダウンを強いられた読売巨人軍。天才打者・高橋由伸を強引に引退させ、監督に祭り上げてまで世間の目を負のイメージから逸らそうとした努力が一瞬で水泡に帰した。事件判明から5ヶ月が過ぎて少しずつ風化しつつあったというのに。
「野球賭博、声出し金銭授受、敗退行為。アホらしいったらありゃしない」
今このタイミングで言うか?
メンタルやられるにしても、もうちょっと時期をずらせよ高木。
開幕直前て。
「これ以上球団に迷惑はかけられない」と言いながら、一番迷惑なタイミングで白状するってどういうことよ。ナベツネ初め、会社の幹部を3人も辞任に追い込んでおいて迷惑もクソもあるか。
精神的に相当参っていたのはものすごく伝わってきたが、とにかく間が悪すぎる。もう少し何とかならなかったものか。
「プロ野球開幕!! 俺的阪神戦力分析&セリーグ順位予想!! 金本阪神超変革は成功するのか?」
ファンが八百長への発展を懸念。確かにそうだな。全員ピッチャーだし
今回、現役の野球選手による野球賭博関与が判明したことで、八百長への発展を心配しているファンの方は多い。
特に笠原将生、福田聡志、松本竜也の3人とは違い、高木京介はバリバリの一軍選手である。一軍と二軍を行き来する3人と高木京介とでは勝敗に関わる頻度がまったく違う。そういう意味で、今回の件が野球界に与える危険度のレベルは段違いである。
「巨人高橋由伸監督辞任←同情の声多数。阪神金本監督続投←批判多数。そんなにおかしいかね? 仕方ないと思うんだが」
なるほど。
確かにそのとおり。
一軍半の3投手とデビュー以来139試合無敗を継続中の高木京介では、勝敗に関われる範囲に大きな違いがある。この選手に八百長をさせれば野球賭博で儲けることができるかもしれない。
しかも高木京介を含め、これまで関与が判明した選手は全員ピッチャーである。最も勝敗を左右しやすいポジションの選手が賭博に関与していたという意味でも、八百長への発展を懸念されてもまったく不思議ではない。球界の闇は深まるばかりである。
「2016年の田中マー君成績予想!! 靭帯断裂? 被本塁打数、防御率、投球回は?」
断言するが、八百長はない。やる意味もない
今回の野球賭博が八百長につながるのではないかと懸念されている方にはっきりと申し上げておこうと思う。
それはないから安心しとけ。
前述の内容と真逆のことを言うようだが、高木京介が八百長をやっていたことはないし今回の件が八百長に発展することもまずない。これは自信を持って断言できる。
理由はズバリ「意味がない」からだ。
はっきり言って、今の日本プロ野球で八百長をやるメリットはほとんどない。
選手側にも野球賭博で儲けようと考える人間にとっても、である。
以前の記事でも申し上げたのだが、野球で八百長を実現するのは相当難しい。
「リスクに対するリターンが少なすぎる。八百長をやる意味があるのか?」
ここで申し上げているとおりなのだが、野球というスポーツは八百長のリスクに対してリターンが少なすぎる。
団体競技であること、そして番狂わせの多いスポーツであることが主な理由だが、それに加えて八百長を成立させるには協力者が複数人必要であることが挙げられる。
「巨人は優勝を狙わなアカン。可能性が低いとかCS狙いとか関係ない。帝王巨人の至上命題は優勝のみ」
まず八百長を成立させるための最重要人物はピッチャーだが、それでもピッチャーが手を抜くだけでは八百長は成立しない。
打球が野手の正面に行くかもしれないし、ファインプレーもあり得る。打者が打ち損じることもあるだろう。
つまり最低1人、野手に協力者が必要になるのである。それもエラーが即失点に結びつくセンターライン、もしくは外野手であることが望ましい。
たとえばランナー一塁でサードがわざとエラーをしても一、三塁にしかならないが、外野手が間を抜かれればランナーは一気に生還できる。スコアリングポジションにランナーがいる局面で外野手がわざとエラーをすれば、そのまま逆転させることも可能になるのである。
そして、八百長をするピッチャーにはある程度打球方向を決める制球力が要求される。協力者である野手の方向に打ってもらわなくてはならないからだ。つまり最低限ストライクはいつでもとれて、内外2分割程度の投げ分けができるくらいでなければ八百長を成功させることは難しい。
さらに言うと、八百長のタイミングを支持する人間も必要になる。
ここで申し上げているとおり、野球の試合では勝敗以外にもさまざまなシチュエーションでのオッズが成立している。そのため、八百長を仕掛けるタイミングが非常に重要になるのである。
「この回打たれろ」
「この回逆転されろ」
「ここで同点に追いつかれろ」
もしかしたら打者によっても指示が変わることもあるかもしれない。
賭博組織からの支持を選手に伝える人間がベンチに必ず1人必要になるのだ。
つまりわざと打たれるピッチャーに加え、エラーをする野手、ベンチから支持を出す人間と、最低3人の協力者が必要になるのである。
ここまで言えばお気づきになると思うが、八百長を成立させるには勝敗を左右できる立場の選手、つまりチームの中心選手の加担が不可欠である。
先発ピッチャーで言えばローテーションの一角。リリーフであれば勝ち継投。ある程度重要な場面での出番が想定できるピッチャーでなくてはならないのだ。
そう考えると、高木京介では八百長の実行部隊としては弱い。いいピッチャーには違いないが、しょせんはシーズン33試合登板の中継ぎである。負け試合のロングリリーフだったりワンポイントだったりと、出番が一定しないピッチャーを八百長に加担させても成功する確率は低い。
本丸の選手に接触するための仲介役という手もあるが、飲食店経営の男性とやらの脅迫であっさり本当のことをゲロってしまうようなメンタルではとてもじゃないがつとまらない。
もっと神経の図太い小悪党か、陰湿で自分の小さなプライドを守るのに必死なネクラ人間。仲介役に抜擢するにもそのくらい振り切ったメンタルの持ち主でなくてはリスクが高すぎる。
つまり高木京介は八百長には関わっていないし、この件が八百長に発展することはないという結論に達するのが自然である。
今の巨人で八百長に引き込む価値のある選手は誰?
では、今の巨人のリリーフ陣で八百長をさせる価値があるのは誰か。
考えるまでもない。
マシソン、山口鉄也、澤村拓一の3人である。
そして先述したとおり、八百長を成功させるには打球方向を操作する必要がある。そのため、ある程度の制球力が必要になる。最低限いつでもストライクがとれることと、内外2分割程度の制球力は必須条件である。
こう考えると、荒れ球スピード系のマシソン、澤村は候補から外れることになる。つまり今の巨人のリリーフ陣で八百長の条件に合致するのは山口鉄也一択ということになる。
だが山口は現在、推定年俸3.2億円、最大3年10億円以上ともいわれる大型契約の真っ最中だ。2008年から8年連続で60試合以上に登板し、全盛期は右も左も関係なく抑える無双っぷり。名実ともに巨人の顔と呼べる選手である。
当然引退後はコーチになることが濃厚で、それだけのコアメンバーである山口が小金のために八百長に加担するメリットはどこにもない。たとえ声をかけられたとしても鼻で笑って拒否すると考えるのが自然である。
「野球は長い。5回にしろ(松本人志)それいいかも(上原浩治)」
さらにもう1人の協力者となり得る外野手に目を向けてみよう。
2015年の巨人はご存知のように年間とおしての貧打に苦しんだ。
外野手も変動が激しく、長野が110先発、亀井が101先発と試合数は多いもののレギュラーとして固定できていたとは言い難い。
長野は外野すべてのポジションを兼任していたし、86試合に先発した立岡は内野手との兼任である。亀井は主にレフトを守っていたとはいえ、本来この選手はクリーンアップを打つような実力の選手ではない。消去法的に四番を任されていた感は否めず、そのことからも2015年の巨人の苦しみはうかがい知れるはずだ。
2015年の巨人の外野陣で確実に試合出場が見込める筆頭は長野だが、この選手は巨人に入団するために2度もドラフトを拒否した過去がある。貴重な全盛期を目減りさせてまで巨人にこだわった長野が、すべてを失うリスクを背負って八百長に加担するだろうか。僕にはとてもそうは思えない。
亀井にしてもそうだ。
長野より力は劣るものの、外野の守備には定評があり一塁手もできるユーティリティプレイヤー。巨人にとっての貴重な戦力であることに異論はない。
原政権時代にWBCのメンバーに選出されたことを見ても首脳陣からの信頼も厚いのだろう。引退後はコーチを始めとした重要なポジションでの打診があるはずだ。
しかも準レギュラークラスの亀井でも7000万(推定)の年俸が支払われる高待遇の巨人である。わざわざ危険を冒して八百長に手を出す必要性がない。
要するに今の巨人、もっと言うと今のNPBで八百長をやるメリットはまったくないのである。
中には1969年の黒い霧事件を想起する人もいるようだが、その頃のブラックな野球界と今の野球界とでは待遇や環境に雲泥の差がある。現在の日本プロ野球で一軍レギュラーを張っている選手が八百長をするメリットなど、はっきり言ってゼロである。
賭博組織としても誘うだけ時間の無駄。それこそ夜のスキャンダルをつかんでゆすった方がはるかに効率的だ。
まあ僕は黒い霧事件の頃のプロ野球をリアルタイムで観ていたわけではないので詳しくは知らないのだが。
日本一恵まれている野球選手が、あえて八百長をやるメリットがどこにも見当たらない
妥当かどうかは別にして、今の日本国内で最も稼げるプロスポーツは文句なしに野球だ。人気の低迷や野球人口の減少が叫ばれて久しいものの、現状一攫千金を狙うのにこれだけ夢のある競技は今の日本には存在しない。
「夢」と言っても、プロ野球選手はファンタジーの住人であるとか、狭き門をくぐり抜けた選ばれし人間とか、そういうことではない。
もっと生々しくギラついた夢。
金持ちになりたい、女にモテたい、肩で風切って歩きたい。そういうむき出しのギトギトした夢を叶えるために最も適したのがプロ野球という職業なのである。
そして読売巨人軍の主力選手といえばその最高峰である。
日本で一番恵まれた環境にいるといっても過言ではないスポーツ選手が、わざわざその地位を失うリスクを冒して八百長に加担するだろうか。常識的に考えてそんなことがあるとは思えないのである。
それでもなお八百長に手を染めていたとしたらもはや救いようがない。クソでボケで理解不能なアホの極みである。どうぞ勝手に転落してくださいサヨウナラ。
僕個人としても「今までゴミに等しいものを観せられていたんだ」とあきらめがつくというものだ。
まあ高卒即四番を打てるほどの才能を持ちながら、ピッチャーの球以外のいけないものを打ってしまう選手も中にはいるので一概に否定しきれないのだが。
ちなみにテニスに八百長があるのは間違いないとは思います。