WBAにキレてるボクシングファンは内山が米国進出で成り上がるところを見たいんじゃないの? 相手はウォータースじゃないとダメなの?

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青空と雲
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先日WBAから出されたスーパー王者の内山高志と正規王者のハビエル・フォルトゥナへの王座統一戦指令。同時に、30日以内に合意に達しない場合は入札となることも発表された。

「内山がフォルトゥナに勝てるかを予想する。WBA統一戦に勝利し、さらなるビッグマッチに進むのはどっちだ?」

これによって交渉中のニコラス・ウォータースとのビッグマッチは実質後回しにされる公算が高くなり、ファンの間では失望感が広がっている。

フォルトゥナとの統一戦指令にめちゃくちゃキレてるボクシングファンにビックリ

内山高志vsハビエル・フォルトゥナの統一戦指令。
この報道に対するボクシングファンの反応が怒りと失望に満ちている。
先日の記事でもちらっと触れたが、ここ数日のファンの反応が僕の想像をはるかに超えたものであることに心底驚いている次第である。

「内山vsフォルトゥナ? WBAからの指令でファン激怒!! って、フォルトゥナもかなりヤバい相手だと思うぞ?」

正直、僕はボクシングのプロモートやテレビ局同士の関係性などについてはあまり詳しくない。今回のWBAの指令が妥当なものかそうでないかは判断しかねる部分がある。
だが、どう考えてもこの対戦指令は内山にとって悪い話には思えない。
WBAのやり方やタイミングはひとまず置いておいて、内山にとって損な部分がほとんど見当たらない話にしか思えないのだが、どうだろうか。

「ロマチェンコにウォータースは勝てるか? 無理だろうなぁ」

対戦相手としてのハビエル・フォルトゥナは間違いなく一級品だ。内山にとってもキャリア最大の相手であることに何ら疑いの余地はない。タイプはまったく違うが、三浦隆司をKOしたフランシスコ・バルガスと比べてもまったく遜色のない実力を持った選手である。

「三浦vsバルガス壮絶決着!! 最強挑戦者フランシスコ・バルガスに三浦隆司がTKOで敗れて王座陥落!!」

しかもフォルトゥナはアル・ヘイモン傘下の選手である。
アル・ヘイモンと組んだ亀田兄弟が何だかんだ言いながら海外のリングで成功したように、この人と絡んでおいて悪いことはないはずである。

よくわからないが、うまくやればアメリカで地上波放送される可能性すらあるともいうではないか。

アメリカの地上波放送で内山のダイナマイトパンチが炸裂する。しかも相手は無敗のフォルトゥナ。

何がいかんの?
めっちゃええやん。

フォルトゥナ戦でちょいと目立てば、すぐにビッグマッチのお声もかかることも予想される。
もしかしたらラスベガスでフランシスコ・バルガスとの統一戦とか?
まあ、さすがにそれはサプライズ過ぎるか。

「内山vsコラレスの敗因? 経験知不足、国内専門王者の弊害」

成り上がる内山が見たいんだろ? じゃあ、フォルトゥナでいいんじゃね?

今回の報道を受けて「アメリカ進出の足がかりとしてフォルトゥナはいい相手だと思えば切り替えられる」とおっしゃっていた方もいた。ウォータース戦が後回しにされるのは不満だが、内山がアメリカに進出するチャンスだと思えば前向きになれるというニュアンスである。

「ウォータースvsロマチェンコだと? 内山はフォルトゥナ戦を絶対実現せないかんぞ」

普通に「おお!! フォルトゥナと内山キター!!」と思ってしまった僕はズレているのだろうか。
確かに日本での知名度もあるウォータースを倒すにこしたことはないが、それに固執して無駄に時間を浪費するより、実現の可能性が高い方向にさっさと乗り換えるのも一つの手だと思うのだが。

そこで表題の件である。
ボクシングファンは内山がボクシングの本場アメリカで成り上がることを願っているのか。それともウォータースとの試合が観たいのか、どっちなの?

もちろん答えは前者だろう。
グレートな実力を持ちながら無名の島国チャンピオンに甘んじている内山の名前が世界に轟くことを間違いなく望んでいて、その相手は何もウォータースである必要はないはずである。

・ボクシングの本場で強い相手と防衛戦をして内山の実力を世に知らしめる
→フォルトゥナにいい勝ち方をすればOK

・より大きな舞台でのビッグマッチ
→フォルトゥナにいい勝ち方をすれば間違いなく声がかかる

・内山の実力に見合ったファイトマネー
→フォルトゥナにいい勝ち方をすれば道が開ける

かなうじゃねえか!!

内山の願いもファンの願いも同時にかなってしまうではないか。
フォルトゥナとの統一戦、いったい何がいかんのだろうか。

要するにアレか?
WBAに対する感情というヤツなのか?
グレートな王者である内山を自分たちの都合でいいように振り回すWBAの姿勢に憤っているということか?
そして、日本での知名度が高いドネアやダルチニャンに勝ったウォータース戦が流れることが許せない?

「内山vsウォータース予想!! 実現なるか? 日本のKOダイナマイト内山高志とニコラス・ウォータースの試合を好き勝手に予想する」

まあ、気持ちはわからなくもない。
「オラが街のスターを雑に扱うんじゃねえ」という思いは理解できる気がする。

だが、普段は「渡辺会長。ジムの都合もわかるけど、内山の希望をかなえることを最優先にするべきですよ」などと吠えているのに、なぜ今回に関しては「WBAふざけんな。筋通せ」になってしまうのか。
「内山の希望を第一に」と言いながら、感情論を優先させてしまうのはなぜなのだろうか。
内山には時間がないと言いつつ、成功への近道の可能性を否定するとはこれいかに?

そもそも内山自身が「フォルトゥナともやってみたい」というコメントを残していた覚えがあるのだが? 普通にやればその希望がかなうのだが?

「カネロ・アルバレスとカーンがまさかのミドル級タイトルマッチ!? 斜め上のマッチメークに業界騒然!!」

正直、ボクシングファンのこのあたりの感情論が僕にはいまいち理解できていない。結局それが、僕がライトなボクシングファンであることの証明だということなのかもしれないが。

赤穂亮の試合中止にブチ切れていたファンに心底驚いた件

「ボクシングファンの感情論」で思い出したが、2015年12月の赤穂亮復帰戦の件もなかなかの出来事であった。
赤穂本人の体調不良によって中止になってしまった試合だが、あれに激怒している方が大勢いらっしゃったのである。マジで訳がわからなかった。

「赤穂が減量失敗し、再起戦中止」

ここ数年頻発するオーバーウェイトを受けて「赤穂、お前もか」という批判が渦巻いたわけだが、どう考えてもこの件はそれとは別物である。

僕は報道されている部分でしか事情を知らないのだが、いくら読んでもこの件に赤穂の落ち度は見当たらない。あくまで準備期間に起きたトラブルの1つである。
しかもドクターストップを受けた上で本人が診断書持参で謝罪しているというのだから、批判する要素はどこにもない。

「しょうがないよ。お大事に」
というだけの話である。

「内山vsコラレスを予想する!! 4月27日の大田区総合体育館でトリプル世界戦開催!」

繰り返しになるが、この件と頻発するオーバーウェイトとはまったくの別問題だ。

たとえばあれが体調不良ではなく手の骨折だとしても「ふざけんな!!」とキレるのだろうか? じゃあ怪我ではなく肺炎などの病気だったら?

ボクサーとしての赤穂亮にはまったく期待していないが、さすがにあの件で赤穂を戦犯扱いするのは違うと僕は思うのだが、どうだろうか。

「赤穂亮王座獲得失敗、プンルアンに2回KO負け」

ボクサーの品性や態度、試合後の対応の良しあしにはめちゃくちゃ敏感に反応する割に、こういう短絡的な思考はOKなのか?
それともこれは僕の常識が通用しない世界での出来事なのか?

皮肉でも何でもなく、本当にわからない。

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