もはや芸風w レイ・バルガスがフラフラでアザト・ホバニシャンを退ける。お前はそれでいいよw 実写版間柴了の試合はおもろいw【結果・感想】

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ニューヨーク渋滞イメージ
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2018年5月12日(日本時間13日)、米・ニューヨーク州で行われたWBC世界S・バンタム級タイトルマッチ。同級王者レイ・バルガスにランキング9位のアザト・ホバニシャンが挑戦し、3-0(118-110、117-111、116-112)の判定でバルガスが勝利。3度目の防衛に成功した試合である。
 
 
序盤、やや静かな立ち上がりを見せる両者。
お互いのカウンターを警戒し、様子見の時間帯が続く。
 
だが、ラウンド終盤からホバニシャンが大きく踏み込み渾身の右を打ち込む。
それをギリギリで避けるバルガス。
 
その後もホバニシャンの右がレイ・バルガスの顔面をとらえるなど、一進一退の展開が続く。
時おり両者の頭が当たり、レイ・バルガスの顔がパックリ割れる流血戦となる。
 
 
最終的に連打のヒット数で判定勝利を拾ったバルガスだが、終始懐に入られる苦しい試合。
ここ数戦と同様、今後の防衛ロードへの影響を思わせる内容となった。
 
「リナレスがロマチェンコにKO陥落。あ〜惜しい。もう少しだったけどな。これがスピード&パワーの偉大さですよ」
 

アザト・ホバニシャンがいい選手だった。レイ・バルガスにとっては過去最強の相手じゃない?

僕が大好きなレイ・バルガスの3度目の防衛戦。
 
挑戦者のアザト・ホバニシャンは、2017年8月にレイ・バルガスに判定負けを喫したロニー・リオスをKOし、タイトルマッチに名乗りを挙げた選手。
この試合までのプロ戦績が16戦と比較的少ないものの、14勝のうちKOが11という強打者である。
 
といっても僕自身、これまでホバニシャンの試合を観たことがなかった。
今回のレイ・バルガス戦で初めて観たのだが、なかなかよかったなと。
 
「亀田和毅vsレイ・バルガス予想。テンション爆上げだけどキツそう…。ポシャった場合は「逃げた」祭り? 日本開催なら観に行きたい」
 
固いガードに鋭い踏み込み、長い左、至近距離での連打など。
長身痩躯のレイ・バルガスを攻略するネタを山ほど兼ね備えた選手。
 
身体つきや構えなど、どことなくオスカー・デラホーヤとゲンナジー・ゴロフキンを足して2で割ったようなイメージか。
 
そして、特にいいと思ったのが、相手の動き出しを狙ったカウンター。
ガードを上げて距離を詰め、レイ・バルガスの動き出しの硬直を狙っての左。
あのパンチがガードの間を突き抜け、何度もバルガスの顔面を揺らしていた。
 
恐らくレイ・バルガスの踏み込みとのタイミングがピッタリ合ったのだと思うが、バルガスは最後まであのパンチに対応しきれなかった。
 
デラホーヤやゴロフキンに比べれば2段階ほどスケールは落ちるが、間違いなくいい選手。レイ・バルガスにとっては、ギャビン・マクドネルと並んで過去最強の相手だったのではないか。
 
「ライアン・ガルシアとかいう右構えの清水聡がジェイソン・べレスに苦労しつつも3-0で勝利。打倒デービス? マジで?」
 

レイ・バルガスを追い詰めたけど、あと一歩足りなかったな。後半、集中力が切れたのが痛かった

ただ、それでもレイ・バルガスを攻略するには一歩足りなかった。
 
高いガードに加え、前後にステップしつつ頭を振りながらのプレス。
序盤から中盤までは大いに期待を持たる動きを見せたが、7Rあたりで明らかに集中力が切れていた。
 
「最強クロフォードがホーンに圧勝で3階級制覇。ん? 最強? いやいや、クロフォードに勝てそうなヤツが1人いるんだが」
 
ガードが下がり、バランスも崩れて踏み込みも弱い。
そのせいで、ラスト2Rは動き出しを狙ったカウンターも届かなくなっていた。
 
被弾前提な分、消耗も激しいのか。
レイ・バルガスの連打が効いていたのか。
それとも、単純に根気がないのか。
 
何とも言えないところだが、本当に惜しかった。前半のペースを維持すれば普通に勝てていたと思うのだが。
 

苦手なインファイターを相手にギリギリの3連勝で生き残ったレイ・バルガス。下がりながらのカウンターで何とか持ちこたえてる感じか?

そして、今回もギリギリで生き残ったレイ・バルガスだが、実を言うと、僕はこの選手はこれでいいんじゃないの? と思い始めている。
 
「腕が伸びる位置での連打は凄まじいが、インファイトがダメダメ」
「キャリア初期に至近距離での対応をおろそかにしたツケがきてる」
 
散々偉そうなことを言い続けてきたが、何だかんだで3度の防衛戦をすべて大差判定勝利。それもロニー・リオス、オスカル・ネグレテ、アザト・ホバニシャンというインファイターを退けての防衛である。
 
「それでも僕はレイ・バルガスを諦めないww ネグレテに大苦戦の末に判定勝利。やっぱりボロボロでしたね」
 
内容自体は似たり寄ったりで、あっさり懐に入られての大苦戦ばかり。当初の期待値にはほど遠いと言われている。
 
レイ・バルガスのキャリアを見返すと、KOを量産していた2014年あたりまでは懐に入られるシーンはほとんどない。中間距離で連打を浴びせていれば終わる相手ばかりで、苦戦らしい苦戦は見当たらない。
 
ただ、2016年のアレクシス・カボレやアレクサンデル・ムニョスなど、相手の強度が上がるにつれてこれまでのパターンが通用しない試合が目立つ。
 
そして、初の戴冠を果たした2017年のギャビン・マクドネル戦。
この試合の後半から露骨に持久走で逃げたことで、インファイトでの脆さが決定的となった感が強い。
 
それ以降は申し上げた通り。
インファイターのプレスに苦しみ、足の速さと連打でどうにか切り抜ける試合が続く。
正直、バックステップしながらのカウンターがなければとっくに陥落しているのでは? と思うくらいのグダグダさである。
 

このままの路線で突っ走っちゃえよ。要は勝てばいいんだろ? だっておもしろいじゃん。これがレイ・バルガスの芸風だよww

まあでも、アレだ。
勝ちゃいいんだろww
 
「インファイトが苦手」
「スタイルを考え直す時期にきている」
 
諸々の意見はあるだろうが、結果的にレイ・バルガスが無敗を継続していることに変わりはない。
並みいるインファイターの攻めを耐え抜いたという意味では、決して「苦手」とは言えないのでは? みたいな。
 
盛大にボディを効かせ、後半の追い上げを見せたロニー・リオス。
だが、根本的なスピードと積極性が足りず。
 
絶え間ない連打と抜群の手際で懐に侵入したオスカル・ネグレテ。
だが、1発の威力とサイズの差を埋められず。
 
「ベストバウトその1:バドゥ・ジャックvsスティーブンソン。いい試合過ぎて笑いが止まらんww どっちも出し切った消耗戦」
 
踏み込みの鋭さとカウンターで土俵際まで追い詰めたアザト・ホバニシャン。
だが、集中力切れと体力消耗によって、ラストの一押しができず。
 
全員いい選手には違いないが、レイ・バルガスを陥落させるにはちょっと物足りない。
 
ただ、だったら誰ができんの?
レイ・バルガスのラッシュをくぐり抜け、至近距離でダウンを奪うほど強烈な連打を出せる選手がどこにいるの? という話でもある。
 
たとえばディエゴ・デラホーヤ、ジェシー・マグダレノ、アイザック・ドグボエなど。可能性があるとすれば、王者クラスかそれに次ぐ実力の選手くらいじゃない?
 
毎回フラフラしながらも乗り切れるであれば、慌ててスタイルを変更する必要はない。統一戦を含めたビッグマッチまでは、むしろこのまま突き進んだ方がええんちゃう? とすら思っているのだが。
 
何よりインファイターに苦しみながら何とか切り抜ける脳筋ファイトは観てておもしろいしね。
あのグダグダ加減は、もはやレイ・バルガスの芸風と言っても過言ではないほどにww
 
Twitterのフォロワーさんが試合後のレイ・バルガスを「はじめの一歩の間柴了みたい」だとおっしゃっていたが、的確過ぎて爆笑が止まらないww
 
風貌、ファイトスタイル、苦戦のパターンなど、何から何までそっくりじゃねえかという。
 
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