亀田和毅vsエンカーナシオン。和毅のベストバウトじゃない? ここ最近ではダントツの試合。竹原慎二パイセンの「距離で避けるディフェンス」そのまんまだった【結果・感想】

亀田和毅vsエンカーナシオン。和毅のベストバウトじゃない? ここ最近ではダントツの試合。竹原慎二パイセンの「距離で避けるディフェンス」そのまんまだった【結果・感想】

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2022年7月30日に神戸市中央体育館で行われたフェザー級10回戦。元2階級制覇王者亀田和毅が五輪出場経験を持つウィリアム・エンカーナシオンと対戦、4R2分35秒KOで勝利し戦績を39勝3敗21KOとした。
 
 
WBA世界S・バンタム級の王座挑戦権を保持する亀田和毅。
今回は初のフェザー級契約での一戦となったが、結果は3度ダウンを奪っての4RKO勝利。19勝15KOのハードパンチャー、エンカーナシオンを寄せ付けずに2016年10月以来のKO勝利を挙げている。
 
だが僕はこの日は外出していたためにリアルタイム視聴はできず。また翌日も午前中は外出、午後はRIZIN37があったためにかなり遅れての視聴となった次第である。
 
伊澤星花vsフォントーラ、RENAvsアナスタシア、パク・シウvs浅倉カンナ、浜崎朱加vsジェシカ・アギラー。メインの仕事をした伊澤とカッコいいパク・シウ。やや低調だったRENA
 
というわけでだいぶ後追いなのだが、試合の感想を言っていきたいと思う。
 

亀田和毅がめちゃくちゃよかった。ここ最近でのベストバウト。フェザー級でもトップ戦線の力がありそう

まず試合を通しての感想だが、亀田和毅がめちゃくちゃよかった
 
ここ最近では文句なしのベストバウト。
ちょろっと申し上げた通り2017年の協栄ジム移籍以降では一番いいパフォーマンスだったのではないか。


正直、今回は無難に判定勝利狙いでいいと思っていたのだがまったくそんなことはなく。
序盤から圧倒→勝負どころで一気に決め切ってしまった。
 
何とも言えないところだが、この日の出来であればアダム・ロペスやアイザック・ドグボエ、アブラハム・ノバあたりと同等かそれ以上の力はありそう。
フェザー級でも第2グループくらいに入れる強さなのではないか。
 
亀田和毅がレラト・ドラミニに判定負け。でもめちゃくちゃ見ごたえがあった。ドラミニの予想以上の強さと想像と真逆の展開
 

エンカーナシオンはスピード負けでしたね。射程外からハンドスピードで圧倒されまくる。和毅は天敵だったかな

対するウィリアム・エンカーナシオンだが、こちらは完全にスピード負け。
 
開始直後から和毅の出入りとハンドスピードに面食らい、スピードに慣れる前にボディを効かされる。にっちもさっちもいかないまま4RKO負けという。
 
もともとこの選手は射程が短くスピードがある方でもない。
威力のあるパンチを打つには自分の得意な距離まで近づく必要があるのだが、和毅の動きについていけないせいでどうにもならない。
 
解説の長谷川穂積も「エンカーナシオンは自分の間合いに入るまで手を出さないタイプ」と言っていたがマジでそんな感じ。何だかんだで思い切り腕を振れる位置までたどり着いたシーンは一度もなかったのではないか。
 
前回は“打たれながら打つ”激闘型のアダム・ロペスが相手だったおかげで持ち前の強打を発揮できたが、和毅には常に射程外をキープされる&近場ではハンドスピードで圧倒されまくった。
 
タパレスがアフマダリエフに勝っただと…!? 前で勝負するタパレスをアフマダリエフは攻めきれず。これで亀田和毅vs井上尚弥戦の可能性が?
 
約2ヶ月という試合間隔を含め、エンカーナシオンにとって和毅は天敵中の天敵だったかもしれない。
 

フットワークと強打の両立。アブラハム・ノバよりもはるかにいい勝ち方だった

特にいいと思ったのが、亀田和毅がフットワークと強打を両立していたこと。
 
下記でも申し上げたようにこの選手は「序盤はハンドスピードで圧倒→スピードに慣れられてからモタモタし始める→終盤追い上げを許す」パターンが多い。
 
亀田和毅とアフマダリエフの挑戦者決定戦? 和毅とアリームさんはホントに気の毒だよね。和毅がアフマダリエフに勝つのはなかなか難しい気が…
 
理由としては、攻撃の単調さに加えて上体に頼りすぎなディフェンスかなぁと。
 
確かにパンチスピードは速いが打ち終わりにその場にとどまる傾向が強い。上体だけで相手のパンチをさばこうとするせいでどうしてもラウンドが進むごとにもらいやすくなる。
この部分でフラストレーションが溜まる試合が多い印象である。
 
だが今回はそれが劇的に改善していたというか。
常に左右に動いて正面を外し、スルスルっと近づき連打を浴びせる。で、パッと離れて再びサイドに動く。
「打ったら動く、反撃できない角度から打つ」を徹底しつつ、チャンスの局面で一気に畳み掛ける思い切りのよさもある。
 
早い段階で相手とのスピード差を認識したせいで大胆にいけたのだと思うが、もともと得意だったボディがさらに威力を増していたのが……。
 
最低限の警戒は解かずにスピードと強打を両立、明確に効かせたところでペースアップ→決めるべきときにきっちり仕留める。
2022年1月にアブラハム・ノバもアウトボクシングを駆使してエンカーナシオンをKOしたが、今回の和毅はノバよりもはるかにいい勝ち方だった。
 
亀田和毅vsルイス・カスティージョ。和毅今回もよかった。出入りとサイドへの動きが向上。ひょっとしたら井上尚弥の対抗馬の可能性が?
 

竹原慎二パイセンのアドバイスそのまんまの試合運びにテンションが上がった笑

何と言っても、先日偶然眺めていたコレ↓がそのまま出ていたのがたまらない笑

竹原慎二パイセンがおっしゃるには
・ボディは見られたら耐えられてしまう
・ストレートのタイミングで狙うのが重要
・和毅は実はパンチがある
・ガードやスウェーよりも距離で避けるディフェンスが好き
・和毅は階級内では背が高い方だから距離で避ける方がいい
 
和毅本人も打ち終わりにもらうケースが多い、今まで“打って動いて”を意識したことはあまりなかったと。
 
これがたまたまなのか、また多少意識したところで短期間で効果が出るかのは不明だが、とにかくそのまんまの試合運びにテンションが上がってしまった笑
 
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