俺たちの菅野智之がヤンキース戦で5回無失点3勝目。指摘されていた奪三振率の低さを払拭する8奪三振。高めまっすぐの使い方がよかった。MLB仕様の配球を見つけたか?【2025.4.29感想】

MLB2025年シーズン、4月28日(日本時間29日)にボルチモア・オリオールズの菅野智之がNYヤンキース戦に先発。5回95球を投げて5安打2四死球無失点、メジャー移籍後最多の8奪三振で3勝目(1敗)を挙げている。
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菅野智之、ヤンキース打線封じチームトップの3勝目
連敗「3」で止める5回無失点8Kの力投!
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— ベースボールキング⚾🥎 (@BaseballkingJP) April 29, 2025
先日のナショナルズ戦で7回3失点(勝ち負けつかず)と好投した菅野がこの日は5回無失点で3勝目。しかも指摘されていた奪三振率の低さを払拭する8つの三振を奪っての勝利である。
何度もランナーを背負う苦しいピッチングではあったが、3アウト目を取った際の盛り上がりはなかなかだった(外野はガラガラだけど笑)。
山本由伸すご過ぎワロタw サイヤング賞はともかく実力はMLBの中でも一握りの上澄み。「今年はこのくらいやるよね」という水準をさらに超えてきやがった
菅野3勝目。立ち上がりはよくなかったけどバタバタせずに立て直したのはさすが
2025年シーズンの注目選手の1人、オリオールズの菅野智之が3勝目を挙げたわけだが。
先日初回に3失点しながら7回を投げ切った菅野だが、今回もランナーを出しながら要所で三振を奪う粘りのピッチング。気迫を全面に出した投球は胸を打つものがあった。
正直、立ち上がりはあまりよくなかったと思う。
球が引っかかり気味でコントロールが定まらず、2つのフォアボールとヒットでいきなりピンチを作る。
何とか無失点で切り抜けたものの、逆球や死球等、「これはやばいかも?」と思わせる内容だった。
だが、そこでバタバタせずに立て直したのはさすが。
一度崩れるとなかなか戻らないピッチャーも多い(藤浪晋太郎が典型的)が、その辺は経験豊富な菅野智之。調子が上がらない日にどう修正すればいいか、その方法をいくつも持っていると想像する。
菅野智之初勝利。5回1/3を投げて1失点。菅野たまらん。菅野がんばれ。菅野はやるに決まってる。菅野予想を超えていけ笑
高めのまっすぐを効果的に使えたおかげでスプリットの威力が増し増しに笑
そして何よりよかったのが高めのまっすぐをうまく使えたこと。
前回登板の際に「スプリットを狙われていた」「6、7回はかなり危ない当たりをされていた」と申し上げている。
バッテリーもそれに気づいたのだと思うが、この日は高めまっすぐを見せることで低めへのスプリットがより効果的なウイニングショットになっていた。
フォークを見極められた山本由伸、相変わらず達人級の菅野智之、徐々に向上している佐々木朗希。佐々木朗希はもう一つ球種が必要? やっぱり早めにMLBに行ってよかったよな
これまでの菅野はどちらかと言えば左右の揺さぶりが中心。
基本は膝より低めに集めるピッチングで、高低差を使う配球はほとんど見せていない。
だが、今回はあえてを高めに放ることで打者の目線を変えることに成功した。
左バッターへの外から曲げるカーブ、スライダーはいつも通り。
同じコースからストンと落とすスプリットも同様。
そこに高めのまっすぐを加えることでスプリットがより威力を発揮する。
打者もこの高めに手を出してくるケースが多く、空振りやファールでカウントを稼ぐ球にもなっていた。
前回「もともと菅野のスプリットは空振りをバンバン奪える球ではない」などとほざいたが、使い方次第で全然いける球だということがわかった笑
こうやってアップデートしていくんだろうな。いや、球速は大事ですよ? 当たり前だけど
「スプリットとカーブでヤンキース打者陣のバランスを崩し、94マイル(約151キロ)の直球を効果的に使った」
「いささか驚きの連敗ストッパーとして立ち上がったのが菅野智之」 米メディア注目 「ボロボロのオリオールズで…」#菅野智之https://t.co/RxZ1juSBHy
— 中日スポーツ (@chuspo) April 29, 2025
「1つはスライダー、スイーパーが良くなってきたっていうのと、まっすぐも効果的に今日は使えたと思う」
オリオールズ菅野智之が渡米後最多8Kで3勝目「まっすぐが効果的に使えた」スプリット生き5回無失点#MLBhttps://t.co/ktMg5b7tzi
— スポーツ報知 (@SportsHochi) April 29, 2025
地元メディアも「直球を効果的に使った」と評価し本人もまっすぐを効果的に使えたとコメントしている。
僕は日本時代に菅野のああいう配球を観た記憶はないが、登板を重ねながらこうやってアップデートを繰り返していくのだろうと。
ちなみに菅野の好投を受けて「結局投手はキレとコントロール」「球速がなくても技術で補える」という論調を見かけるようになったが、いや、球速は大事ですよ?
菅野のスペックはMLBでは確かに中位〜下位。
だが、ボーダーラインを下回っているわけではない。
逆にNPBに戻った有原航平や上沢直之、現在3Aにいる小笠原慎之介などはMLB基準に若干足りていない。
特に上沢直之は球種が多彩+ホップ系のまっすぐとひと通り兼ね備えたピッチャーだが、根本的なスペック不足、球速不足で跳ね返されてしまった。
菅野智之すげえ。
確かにこれは小さいグリンキーだわ笑そしてこの菅野の球がポンポンはじき返されるんだから、改めてMLBは選ばれた超人だけが立てる舞台だよな。
さっさと撤退した上沢直之は正解だし、筒香嘉智が何年しがみついてもどうにもならなかったのも仕方ない。
— 俺に出版とかマジ無理じゃね? (@Info_Frentopia) April 4, 2025
上沢直之ソフトバンク入りってそこまでボロカス言われる? ソフトバンクの4年10億が破格だとも思わんけど。日ハムはどの程度本気だったの? 筒香を引き合いに出してクサすのも謎
菅野はMLB仕様の配球を見つけたかも? 三振が増えると球数がかさむ。ここが次の課題かな
何となくだが、この日のピッチングで菅野はMLB仕様の配球を見つけたかもしれない。
左バッターには外から曲げるスライダー、カッターでカウントを取って同じコースからのスプリット。そこに高めまっすぐを織り交ぜる。
右バッターには高めのまっすぐを見せつつ外へのスライダー(スイーパー)を振らせる。たま〜に意表をついて内角へツーシームやスプリットを“ドン”。
緩急をつけるカーブは左右どちらにも有効。
左にはスプリット、右にはスライダー(スイーパー)、カウント球(見せ球)に高めまっすぐという軸ができつつあるのではないか。
今年1番の出来だった山本由伸、ゴリ押し感満載の佐々木朗希、前回から修正した菅野智之、馬力不足で打ち込まれた田中将大、打線が終わってる&采配が極端すぎる中日
もちろん今後は他のパターンも必要になるし、あの高めは使いすぎると確実に狙われる。現に5回2アウトからゴールドシュミットにホームラン級の当たりを打たれている(センターのファインプレーでアウト)。
さらにここからはメジャー1年目の日本人投手が調子を落とす時期(5、6月)に入る。
その中で今のボーダーラインギリギリの球威を維持できるか、さらに引き出しを増やせるか? と。
あとはまあ、三振を多く取ると必然的に球数が増えるわけで。省エネ+長いイニングを投げるにはまだまだ改善の余地はありそう。
そんな感じで僕は今シーズンは菅野に一喜一憂する予定である笑
大谷翔平背番号17 野球 Tシャツ ジャージ ユニフォーム 野球ユニフ半袖
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今永昇太のピッチングバイブル

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