スティーブンソンvsグヴォジク!! ま〜たおもしろそうな試合を組みやがってw キャリア終盤に勝負に出たかスティーブンソン【予想・展望】
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2018年12月1日(日本時間2日)、カナダ・ケベック・シティで行われるWBC世界L・ヘビー級統一戦。
同級レギュラー王者アドニス・スティーブンソンvs暫定王者アレクサンドル・グヴォジクの一戦が行われる。
「グヴォジクがスティーブンソンをKO! うわぁ…、とんでもないもん観たわ。世代交代の大激戦だったな」
今年5月にランキング1位バドゥ・ジャックと引き分け、辛くも王座防衛に成功したスティーブンソン。
対するグヴォジクは戦績15勝全勝12KOの挑戦者。今年3月に暫定王座を獲得して以来、約9ヶ月ぶりのリングとなる。
レギュラー王者スティーブンソンは、常々「強い相手を避けている」と言われつつ、防衛を重ねること8度。
セルゲイ・コバレフとの統一戦も何度か噂されたが、なかなか決まらず。このままキャリアの終焉を迎えるかと思われていたところで前回のバドゥ・ジャック戦が実現する。大激戦の末にドロー防衛となったが、両者ともに持ち味を発揮しての好試合が展開された。
そして、今回は暫定王者グヴォジクとの統一戦。ここにきていきなりのハード路線である。
強敵グヴォジクを退けて防衛回数を二桁の10度に乗せるか。
または、グヴォジクがスティーブンソンの剛腕をかいくぐって勝利するか。
激戦区のL・ヘビー級でも要注目の一戦である。
「エロール・スペンスvsマイキー・ガルシア本当に決まっちゃった。勇敢なのか無謀なのか。どちらにとってもメリットあるよな」
いきなりハード路線なスティーブンソン。おいおいどうした。そんなにアルバレスが嫌いだったんかいww
スティーブンソンvsグヴォジク!!
前回申し上げたように、僕はここ最近のボクシングの動向に疎い。
デオンティ・ワイルダーvsタイソン・フューリー戦すらもすっかり忘れていたくらいで、有力選手たちの直近情報をまったく追えていない。
「ワイルダーvsフューリー間近! この試合って予想するようなヤツなんだろか。むしろ、アトラクションとして楽しむべき?」
そんな状況の中、クソほど驚いたのがこの試合。
アドニス・スティーブンソンvsオレクサンドル・グヴォジクの王座統一戦である。
いや、マジか。
サラッとこんな試合が決定していたとは。
「最近疎いんだよね〜」などとイキっている場合じゃない。
割とガチで、ワイルダーvsフューリー戦にも匹敵するくらいのマッチメークじゃねえか?
てか、どうしたスティーブンソン。
何年間も安全路線で「チキンソン」呼ばわりされて、てっきり前回のバドゥ・ジャック戦が集大成かと思っていたが。
突然こんなハードな相手を連続で選ぶなんて。
どんだけエレイデル・アルバレスさんのことが嫌だったんだよww
「サンキューコバレフ、お前はサイコーだった。アルバレスに7RKO負けで王座陥落」
必殺の左の威力を最大化する多彩な右。脳筋左の1発マンとはまったく違う
では、まず王者スティーブンソンについて。
この選手の持ち味は何と言っても左。
どんな相手でも1発で仕留める精度と破壊力を持ち、何度もこの左で試合を決めてきた選手である。
WOWOWエキサイトマッチの解説者も「この選手は左を1発当てればいい」「どんな展開でも左のフルスイングで流れを変えられる」とコメントしている。
元バンタム級王者山中慎介の「神の左」に例えられることもあり、全階級を通じても屈指の剛腕サウスポーと言える。
「スティーブンソンがフォンファラを2RKO!! 顔面かち上げたろか?」
ただ、個人的にはそこまで左偏重の選手だとは思っていない。
間合いを測り、相手を誘い出す右、打ちにくい場所へサラッと移動するポジショニング等、必殺の左をチラつかせながらの試合は文句なしの実力者。
以前から申し上げているように、この選手は決して脳筋剛腕の1発マンではない。左を打ち込むまでの過程が本当にすばらしい(と思う)。
僕の中では「パワーがあって思い切りのいい岩佐亮佑」というのがしっくりくるかなと。
「チャーロ兄vsウィリー・モンローJr.キタコレ!! モンローさんが3度目の王座挑戦。自称階級最強のチャーロ兄を翻弄できるか」
連打とアングルのグヴォジク。相手をつるべ打ちにして反撃の余裕を与えない
対するオレクンドル・グヴォジクだが、この選手の個人的なイメージは重量級の拳四朗。
よく動く足と絶え間ないジャブ。
アングルをつけてガードの外側から連打を打ち込むのが得意で、正面を外しながらハリネズミのような攻撃を浴びせて徐々に弱らせていく。
至近距離と遠い間合いを絶妙のタイミングで使い分け、相手に手を出す余裕与えない。
「俺たちの井岡一翔(SANKYO)が大みそかに戻ってくる。日本人初の4階級制覇を刮目せよw」
その反面、カウンターはあまり得意ではなく、強いスイングと突進力のある相手をやや持て余す。
前戦でも左リードを強打するメウディ・アマールを攻めあぐね、なかなか自分の距離に立ち入れないシーンが目立った。
また、軽打で自分のペースに巻き込むスタイルなので、メウディ・アマールのように相手が乗ってこない場合にも手間取る。
ジャブの精度と距離の支配は抜群だが、全体的に力強さに欠ける。
それがオレクンドル・グヴォジクという選手の印象である。
「ロマチェンコvsペドラザ。オラつけペドラザ。そうすりゃ意外とおもしろくなる(勝てるとは言ってない)から」
勝敗予想はスティーブンソンの5RKO。かなり強気だけど、十分あり得ると思うっス
今回の勝敗予想だが、アドニス・スティーブンソンの5RKOでいきたい。
我ながらクソ強気なのだが、可能性自体はそこそこあると思っている。
というより、僕は今回スティーブンソンに勝ってもらいたい。
そして、スティーブンソンが勝つとすれば中盤までのKOか? と予想している。
恐らくだが、グヴォジクはサウスポーが苦手。
2016年のトミー・カーペンシー戦ではサウスポーのカーペンシー相手に持ち味のジャブがなかなか出ず、逆に右フックでダウンを奪われている。
しかも、うまく正面に立たれて左ストレートを被弾するシーンも目立ち、明らかにやりにくそうにしていた。
攻防分離気味のブロック&リターン(って呼ぶの?)に切り替えた3、4Rあたりでペースをつかんだものの、それまではカーペンシーの右リードに攻撃の手立てを奪われ続けた。
「ジョシュ・テイラーにはイージーゲームだったか? ライアン・マーティンの何もなさに逆に驚いた」
今回のスティーブンソンの右は、カーペンシーよりも間違いなく上。
マジな話、あの多彩な右であればグヴォジクの動きを止めることは可能ではないか。
あの右でグヴォジクをコントロールしつつ、どこかで必殺の左につなぐ。もしくは右のフックでガードの外側から吹っ飛ばす。
序盤にリードの差し合いで上回れば、十分スティーブンソンのKO勝利の可能性はあると思うのだが。
「ハード路線の申し子バドゥ・ジャックが今度はマーカス・ブラウンとノンタイトル戦。どれだけキツい思いすりゃ気が済むんだよ」
中盤までに倒せなければ恐らくグヴォジクのペース。この選手の二番底も観てみたいよね
逆に中盤までにスティーブンソンが仕留められない場合はかなりマズい。
恐らくグヴォジクは中盤以降、スティーブンソンの動きに対応してくるはず。
そうなると、徐々にサイドへの動きに置いてきぼりを食い、手に負えなくなるかもしれない。今年9月の拳四朗vsミラン・メリンド戦でのメリンドのように、グヴォジクのペースに巻き込まれてつるべ打ちにあう可能性も……。
まあ、スティーブンソンが相手の動きにつられることはないとは思うが、グヴォジクの足にどこまでついていけるかという話かと。
「グヴォジクすっげえわコイツ。クレイグ・ベイカーを圧倒して6RTKO。何? この内山と井岡とリー・セルビーのいいとこ取り」
逆にスティーブンソンに捕まった際のグヴォジクの対応も観てみたい気はするけどね。
あのスカしまくったスタイルを突き破られたグヴォジクに、どんな二番底があるのか。
実は足を踏ん張ってのインファイトが得意だったらビックリするよね。みたいな。
「バドゥ・ジャックvsスティーブンソン。いい試合過ぎて笑いが止まらんww どっちも出し切った消耗戦」
どちらにしても、クソほど楽しみな試合であることは間違いない。
それこそスティーブンソンvsバドゥ・ジャック戦を超えるほどの大試合に期待しつつ。
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