ベストバウトその3:ラッセルvsディアス。ラッセルたんの猛打に耐えたディアスたんすげえ。フェザー級頂上決戦でしたね【結果・感想】

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2018年5月19日(日本時間20日)、米・メリーランド州で行われたWBC世界フェザー級タイトルマッチ。同級王者ゲイリー・ラッセルJr.とランキング1位ジョセフ・ディアスが対戦し、3-0(117-111、117-111、115-113)の判定でラッセルが勝利。3度目の防衛に成功した。
 
 
サウスポーのテクニシャン同士の対決となった今回。
王者ラッセルは、初回からスピーディな連打でディアスに襲いかかる。
対するディアスもガードを上げて距離を詰め、要所でボディを返して応戦。至近距離での激しい乱打戦が展開される。
 
だが、スピードで上回るラッセルが右リードでヒットを重ね、各ラウンドで明確にポイントを奪っていく。
ディアスも何とか接近戦で反撃を見せるが、ラッセルのコンビネーションを攻略しきれず。
 
白熱した打ち合いのまま12Rのゴングが鳴り、試合終了。
王者ラッセルが3-0の判定勝利を挙げ、3度目の防衛を飾った試合である。
 
なお、挑戦者ジョセフ・ディアスは初黒星。戦績を26勝1敗14KOとしている。
 
「攻略されちゃってたな…。ドグボエがナバレッテに再戦でKO負け。そこでいくらぶん回しても届かないのよ」
 

ラッセルvsディアスはベストバウト中のベストバウト()でした。間違いなくフェザー頂上決戦

はい、ラッセルvsディアスとかいうベストバウトきました。
 
こないだから山ほど「ベストバウト」を連呼しているが、先週末の3試合はホントにおもしろかった。
 
ベストバウトその1:バドゥ・ジャックvsアドニス・スティーブンソン
ベストバウトその2:ジョシュ・ウォーリントンvsリー・セルビー
 
「ベストバウトその2:ウォーリントンvsセルビー。お互いがクソ意地張りまくった名試合。目まぐるしくて脳みその処理が追いつかん」
 
そして、ベストバウト中のベストバウトがこの試合。
ゲイリー・ラッセルJr.vsジョセフ・ディアス。
 
僕がゲイリー・ラッセルJr.のファンなのもあるが、それ以上にジョセフ・ディアスがすばらし過ぎた。
 
だって、どう考えてもこの試合がフェザー級頂上決戦でしょ。
 
アブネル・マレスもレオ・サンタクルスもカール・フランプトンも、みんなこっち見ろや。
ラッセルたんとディアスたんを透明人間扱いしてる暇ちゃうぞww
ほらほら、「統一戦しようぜ」って言ってるぞ?
 
「ベストバウト中のベストバウト」など、もはや自分でも何を言っているのかわからないが、あまり気にしないことにする。
とにかくおもしろくかったことが伝わればいいや。
 

ジョセフ・ディアスがよかったよね。ラッセルの下位互換なイメージだったけど、大きな身体でねじ伏せにきた

感想としては先ほど申し上げた通り。
ジョセフ・ディアスがすばらしかった
 
ガードを固めて距離を詰め、攻防分離気味に至近距離で勝負。
ラッセルの突進力を体格差で封じ込め、ボディを中心にコンビネーションを浴びせる。
 
開始直後からディアスがだいぶデカく見えたが、今回は得意の中間距離で勝負するというより、物量でねじ伏せる作戦か。
 
そして、個人的にこの作戦は正解だった気がする。
 
過去の試合を観たディアスの印象としては、
 
・踏込みが鋭く、
・ハンドスピードがあり、
・右が多彩で、
・ボディ打ちが得意
・顔もカッコいい
・ガードはちょっと低い
 
ハンドスピードを活かしたコンビネーションが得意で、ガードが低い分見切りはいい。
マスクもよく華があり、S・フェザー級のライアン・ガルシアと同様、オスカー・デラホーヤが好みそうなタイプだなと。
 
「ラッセルさんがニャンバヤルに安定の判定勝利。でもニャンバヤルはいい選手だったな。那須川天心はラッセルを目指そうぜ」
 
ただ、すべての面でラッセルには及ばず、イメージとしてはゲイリー・ラッセルJr.の下位互換。
まともに中間距離で勝負しても歯が立たないのではないかと思っていた。
 

スペースを潰し、ラッセルの突進力を封じるディアス。至近距離での対応がすばらしかった

予想記事でも申し上げたように、てっとり早いラッセル攻略の方法は前で勝負
 
自分から前に出てスペースを潰し、ラッセルの突進力を未然に抑え込む。
そして、至近距離でロマチェンコがやったように、打ち終わりのカウンターから連打につなぐ。
 
実際、今回のラッセルはだいぶやりにくそうにしていたし、分厚いフィジカルと高いガードで前に出る作戦はマジでアリだった。
 
「ラッセルさんちっす! 年一のお仕事ご苦労さまッス! キコ・マルチネスに勝利し2019年の勤務を終える。長谷川穂積とは一味違う?」
 
また、ディアスのロープ際の対応もかなりうまかった(気がする)。
得意の右ボディとフックに加え、肘を使ってラッセルをロープに押しつけて逃がさない。
進行方向を右のみに限定し、左ストレートを打ち込む機会をうかがう。
 
先日のロマチェンコvsリナレス戦で、リナレスが肘を使ってロマチェンコの動きを封じたことが話題になっていたが、ディアスのラッセル封じも「おおっ」と思わせるものだった(気がする)。
 

ディアスは打ち終わりの1発が出なかったな。間合いを詰めて至近距離の勝負に持ち込むまではよかったけど

だが、残念ながらそこまで。
ジョセフ・ディアスはめちゃくちゃがんばったが、ラッセルの連打を抑えきるまではいかなかった。
 
ガードを上げて間合いを詰め、ラッセルの突進を封じる。
右リードの連打に耐え、我慢してさらにもう一歩踏み込む。
ラッセルの攻撃が止むのを待ち、打ち終わりの1発が……出ない
 
手の届く位置まで近づき、ガードの上を叩かせる。
そこまではいいのだが、追撃の一手が出ない。
 
ラッセルの右リードを防ぐのに手いっぱいで、防御→攻撃のつなぎに一瞬の間ができる。そのため、どうしてもラッセルに準備の時間を与えてしまう。
 
2014年のロマチェンコは攻防の切り替えが凄まじく、ラッセルの防御姿勢が整う前に連打を浴びせていた。
アレができれば、マジで打倒ラッセルのチャンスがあると思っていたのだが。
 
まあ、ラッセル相手にいきなりロマチェンコのマネをしろというのも厳しいか。
もともとディアスはガードが低く中間距離が得意な選手。
そう考えると、よくやった方? なのかな?
↑コイツの上から目線()何様?
 
ただ、やっぱり残念だったなと。
「ジョセフ・ディアスはいい選手だけど、やっぱり勝つのはラッセルたん」などと言っておいてアレだが。
足を踏ん張ってのインファイトではわずかに打ち勝っていただけに。
 

ラッセルが階級アップ? いや、たぶんキツくなるから止めた方がいいんじゃない? それより「アイツ」との一騎打ちをだな……

ちなみにラッセルは今後、対抗王者との統一戦が実現しない場合は階級アップも視野に入れているとか。
何となく、1年前も似たようなことを言っていた気もしますがww
 
「何かつまんねえな井上vsマクドネル。計量の話題ばっかりじゃんか。せっかくのお祭りなのにマクドネル全力応援かな」
 
てか、それはどうなんだろうか。
今回の試合を観ても、身体の大きい相手には苦労させられそうだが。
 
マジな話、引退まで普通にフェザー級で無双していた方が安全じゃないの? というのはちょっと勝手過ぎるか。
 
でも、そうするとアレか。
また相手が見つからずに長い冬眠に入っちゃうのか。
 
オスカル・バルデスあたりが間違って統一戦に応じたりしねえかな。
本人がOKでもトップランクがやらせないか。
 
ああ、そういえば清水聡ってどうするんだ?
2018年中の世界戦を目論んでいるという話だし、ラッセルたんを狙う気は……ないか。相性も悪そうだもんな。
 
てことは、もうアイツしか残ってないわけだが。
 
ギジェルモ・リゴンドー。
 
お互いのキャリアを考えても、ホントにこのマッチメークしかないと思うのだが。
 
リゴンドーのことが嫌い過ぎて、字面にするのもイラつくけどさww
 
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