ダニエル・ローマン危なげなく勝ったなオイ。フローレスが残したものは体重超過とデカい掛け声だけ…【結果・感想】

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フリスコイメージ
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2018年6月16日(日本時間17日)、米・テキサス州フリスコで行われたWBA世界S・バンタム級タイトルマッチ。同級正規王者ダニエル・ローマンと暫定王者モイセス・フローレスの一戦は、3-0(116-112、118-110、120-108)の判定でダニエル・ローマンが勝利。2度目の防衛を飾るとともに、王座統一に成功した試合である。
 
 
2018年2月に日本の松本亮に勝利し、初防衛を果たしたダニエル・ローマン。
 
今回の相手であるモイセス・フローレスは25戦無敗の強豪。
2017年6月の王座統一戦でギジェルモ・リゴンドーに1RKO負けを喫したものの、リゴンドーのパンチがゴング後だったとして無効試合に。それ以来、約1年ぶりのリングとなる。
 
「神試合希望ダニエル・ローマンvsギャビン・マクドネル。好ファイト(スケールの小さな)の予感がするぞ」
 
試合は序盤からフローレスがフックを振り回してローマンに襲いかかる。
だが、ローマンは冷静にフローレスのパンチをかわし、打ち終わりにボディ、顔面へのコンビネーションを返していく。
 
「「大竹が負けるわけない」←これ言ったヤツ出てこい。僕だけどw マジか…。ドグボエの猛ラッシュに巻き込まれ1RTKO負け」
 
大きな掛け声とともに腕を振るフローレスだが、ローマンのバランスのいい防御を崩せない。
逆にローマンは威力こそないものの、フローレスの甘いガードの隙をついて的確にヒットを重ねる。
 
終盤はやや疲れたローマンがバランスを崩す場面も見られたが、結果は文句なしの判定勝利。見事2度目の防衛に成功した。
 
 
なお、この試合は前日計量でフローレスが体重超過をおかし、暫定王座をはく奪されている。
 
「隠れ名選手グラナドス。フォルトゥナをリング外にすっ飛ばして無効試合。グラナドスはちょっと河野公平っぽいよね」
 

期待感の高かったローマンvsフローレス。圧勝のダニエル・ローマンはさすがでした

何度も申し上げているのだが、この日の興行はなかなかお得感が高かった。
 
ハビエル・フォルトゥナvsアドリアン・グラナドス戦、ダニエル・ローマンvsモイセス・フローレス戦、エロール・スペンスJr.vsカルロス・オカンポ戦と出場選手もバラエティに富んでいて、それぞれの内容もバラバラで飽きさせない。
 
4R負傷無効試合→前日の体重超過で王座はく奪→1R瞬殺KO。
結果だけを見るとロクなもんじゃないのだがww
 
「エロール・スペンス1RKO勝利。おいおい強杉かww でもオカンポのスペンス対策も間違いじゃなかったよね」
 
そして、個人的に大いに期待していたこの試合。
フローレスの体重超過のせいでケチがついたが、さすがはダニエル・ローマンである。
負けるとややこしいことになる一戦に無難に勝利し、見事に王座統一を果たしてくれた。
 
「意外と楽しみなアンドレ・ベルトvsデボン・アレクサンダー。どっちが勝ってもスペンスには歯が立ちそうにないけど」
 
というか、すべては杞憂だったなと。
予想記事では「フローレスのフルスイングでローマンが沈む可能性が~」などと言ったが、終わってみればまったくそんなことはなく。
 
ジャッジの1人がフルマークをつける圧勝である。
 
「ダニエル・ローマンvsフローレスがちょっと楽しみな件。フローレスのフルスイングがドンピシャで当たればひょっとして…」
 

もしかしたらローマン危ないんじゃねえか? と思っていた。フローレスのフルスイングで足止めされたら……

恐らくだが、モイセス・フローレスの強さは日本の松本亮と五分五分かやや上くらい。
上背とリーチが長く、体格的にも松本亮と近い。
 
「圧勝ダニエル・ローマン。松本亮手も足も出ず。誰だ松本が勝つとか言ってたヤツは? 僕だけどww まあ相手が悪いよ」
 
ただ、この選手の特徴は躊躇なく腕を振れること。
 
足運びはバタバタと頼りなく、打ち終わりには大きく身体が流れる。
ガードも決していいとは言えず、全体的に不安定な印象が強い。
 
だが長いリーチを目いっぱい使ったフルスイングは迫力満点で、その点だけは目を見張るものがある。
過去の試合を観ても、相手の攻撃に耐えながら終盤の1発で形勢を逆転するパターンが多い。
 
「ベストバウトきました。テイラーvsポストル興奮したわ〜ww ポストルに感動したかな。どっちもよかったけど」
 
松本亮はローマンの連打に巻き込まれてポイントをごっそり奪われたが、フローレスのフルスイングが1発でも当たれば、自分のペースに持ち込めるのではないか。
 
打倒ローマンを果たすとすれば、こういう強引な1発タイプかも?
そんな感じでローマン陥落を心配しつつ、フローレスの健闘にもちょっと期待していた次第である。
 
「山中竜也、サルダールに判定負け。足がちっとも動いてねえなオイ。アレしかなかったんだろうな」
 

フローレスの弱点なんて、最初から承知ですよね。あとは無理をせずに忠実に作戦を遂行するだけ

まあ、関係なかったなと。
 
ボクシングIQはめちゃくちゃ高いが、パワーやスピードは平凡。
正直、ちょっと見ただけではそこまでいい選手には思えない。どちらかと言えば穴王者と判断されがちなダニエル・ローマン。
 
こういう“凡人の達人”タイプをねじ伏せるには、純粋なパワーで圧倒するのが手っ取り早い。
もしかしたら、今回はフローレスの強烈な1発で怯む可能性も……。
 
などと考えていたのだが、実際にはどこにもそんな気配はなかった。
 
「伊藤雅雪やるっきゃねえなオイ。クリストファー・ディアスとフロリダで王座決定戦。勝つね。うん、これは勝つよ」
 
フローレスのパンチがギリギリ届かない位置で対峙し、相手の踏み込みと同時にバックステップ。
大きく身体が流れる打ち終わりを狙い、ボディから顔面へ連打を打ち込む。
再び距離をとり、射程外に退避。フローレスの前進を待ち構える。
 
至近距離ではガードは下ろさず、頭を振って一か所にとどまらない。
絶えず角度を変え、前後左右に小さく動きながらコンビネーションを当てていく。
 
散々「フローレスのフルスイングには期待感が~」などとほざいておきながら、12Rを通して何かが起こりそうな雰囲気は皆無だったww
 
「サンタ・クルスvsマレス再戦感想。興味なかったけど予想外におもしろかった。ラッセルJr.と統一戦ってマジ?」
 
足の運びが不安定なフローレスは、ローマンの細かいフットワークに対応できない。大振りの1発は確かに脅威だが、打ち終わりに身体が大きく流れるのでそこを狙いやすい。
 
遠い間合いでは打ち終わりを狙い、近場ではガードを上げて動き回りながらのコンビネーション勝負。
 
ローマン陣営はフローレスの長所も短所も当たり前に承知していて、しっかりと対策を練ってきていた。
 
「ダニエル・ローマンがギャビン・マクドネルをKO! い〜い試合でしたね。最初から右のオーバーハンド」
 
そして、一度ペースを掴めばほぼ問題なし。
あとは自分のできる範囲で陣営の立てた作戦を淡々と遂行するだけ。
無理をせず、基本に忠実に。とにかく勝利を最優先に。
みたいな。
 
終盤はさすがに疲れが見えたが、それでも至近距離ではガードを下げない、相手の打ち終わりに連打を返すという最低限は怠らない。
前回の松本亮戦同様、何だかんだで「ローマンのレッスンが12R続いた」試合だった気がする。
 
「最強クロフォードがホーンに圧勝で3階級制覇。ん? 最強? いやいや、クロフォードに勝てそうなヤツが1人いるんだが」
 

亀田和毅勝てるか? ちょっと難しい気がしてきたぞ。むしろレイ・バルガス、アイザック・ドグボエとの統一戦の方がおもしろいんじゃない?

王座を獲得した久保隼戦、初防衛の松本亮戦と続き、今回も“凡人の達人”ぶりをたっぷりと見せつけたダニエル・ローマン。
 
「亀田興毅現役最後の復帰戦を観に後楽園ホールに行ってきた。あ、目的は亀田和毅の試合です」
 
僕は以前から「亀田和毅ならこの選手といい勝負になるのでは?」と申し上げているのだが、実を言うと6:4or7:3くらいでダニエル・ローマン有利かなぁと思い始めている。
 
仮に対戦が実現すれば高確率で判定勝負になるとは思うが、マジな話、亀田和毅はローマンの前進から逃げ切れるだろうか。
ハンドスピードで煽ってコンビネーションを分断しろとは言ったが、その前に腕を振るスペースを潰されるのではないか。
 
「久保隼陥落…。ダニエル・ローマンすごかった。こりゃ勝てんわ。まるでゴロフキンじゃねえかww」
 
とりあえず、パワーでダニエル・ローマンをねじ伏せるのが難しいことはこの2戦でわかった。
 
松本亮は連打で対抗して撃沈、モイセス・フローレスはフルスイングで圧倒しようとした結果、大声を発するだけの巨大扇風機と化した。
 
「マイケル・コンランvsドス・サントス感想。大人気コンランの試合を初めてちゃんと観たら、思った以上に慎重なヤツだった」
 
長身選手が真正面からパワー勝負を挑んでも、堅実なローマンの前では単なるでくの坊に成り下がる。
どうしても+αとしてのスピードが必要になるということか。
 
そうすると、やはり候補としてはWBC王者のレイ・バルガスだろうか。
 
あの選手のスケール感ならダニエル・ローマンの組み立てをひっくり返せるかもしれないし、逆にローマンが接近戦でバルガスをけちょんけちょんにする展開もあるかもしれない。
 
「もはや芸風w レイ・バルガスがフラフラでアザト・ホバニシャンを退ける。お前はそれでいいよw 実写版間柴了の試合はおもろいw」
 
イメージとしては、ミゲール・コットvsアントニオ・マルガリートの第一戦をレイ・バルガスが再現できるかの勝負か。
 
いや、知らんけど。
 
「カネロvsゴロフキン再戦決定。デービスvsクエジャル、ベルチェルトvsバロス、ダラキアンvsヨドモンコン圧勝づくめ振り返り」
 
なおアイザック・ドグボエなら普通にローマンをねじ伏せそうな気もするが、この組み合わせもよくわからない。
 
どちらにしろ、日本人選手との防衛戦ロードに戻るよりも他団体王者との統一戦に進んだ方がおもしろくね? と思ったのだが、どうだろうか。
 
「ドグボエすげえな。マグダレノに圧勝やんけ。強フィジカルのカウンターでKO勝利。井上尚弥のラスボス交代か?」
 
いや、もちろん亀田和毅の挑戦が決まれば楽しみだし、現地観戦も考えるとは思いますが。
 
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