リゴンドーに勝てる選手見つけた。リゴンドーの倒し方、勝ち方考えた。無謀な挑戦を前向きな妄想に【ジャッカル】
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2017年6月17日(日本時間18日)に、米・ラスベガスで行われたWBA世界S・バンタム級タイトルマッチ。スーパー王者ギジェルモ・リゴンドーが同級1位のモイセス・フローレスと対戦。1RKOで勝利し、10度目の防衛に成功した試合である。
「ウォードが再戦に完勝!! コバレフがキャリア初のKO負けでリベンジ失敗。仕方ないね。ちょっと差があり過ぎた」
開始直後から掛け声を発しながらパンチを振るうフローレスに対し、王者リゴンドーは冷静に距離をとる。ときおり大振りの右にカウンターを返すものの、深追いはせずに安全なポジショニングを心がける。
「ロマチェンコvsリゴンドー予想。利害の一致だろ? 先行きが見えない同士の消去法マッチ。ってゴメン、ちょっと楽しみにしてるw」
そしてラウンド終了間際。
ロープ際で両者がもみ合いになったところで終了のゴングが鳴る。
が、その直後にリゴンドーの左がフローレスの顔面に直撃。フローレスは崩れ落ちるように倒れ、仰向けにダウンする。
「ラフファイトとか体重超過とか、別にアリだよな? というお話」
そのままテンカウントが入り、レフェリーはリゴンドーの勝利を宣告する。
だが、挑戦者陣営はゴング後の攻撃ではないかと抗議し、審議されることに。
その後正当なパンチだったと判断され、裁定が覆ることはなかったが、後味の悪い結末となってしまった。
圧倒的な実力を持ちながら、人気が伴わずに試合枯れが激しいリゴンドー。約1年ぶりの防衛戦も消化不良のまま終わり、今後のキャリアがさらに厳しくなったことは間違いない。
「久保隼vsセルメニョ感想。ナイスファイト久保。万全の準備をした上での好試合。え? リゴンドーとやれ?」
リゴンドーに勝てる選手、勝つ方法を考えてみる。というか、妄想してみる
リゴンドーが約1年ぶりの防衛戦で勝利を収めた。
だが、最後のパンチがゴング後かどうかで揉めているとのことで、もしかしたらノーコンテストになる可能性もあるとかないとか。
まあ、あの試合を観る限り、何度やってもフローレスに勝ち目があるとは思えない。個人的にはどちらでもいいかなという感じである。
それより今回は先日申し上げた通り。
リゴンドーに勝てる可能性のある選手、リゴンドーに勝つ方法について考えみたい。
「星勝優とトラメイン・ウィリアムズがお気に入りな件。ここ数日の僕の推しメン備忘録」
題して「リゴンドーに勝てる選手見つけた。リゴンドーの倒し方、勝ち方考えた。無謀な挑戦を前向きな妄想に」。
もちろん僕の誇大妄想に過ぎないので、いろいろ大目に見ていただければ幸いである。
「この試合をわからないヤツはニワカだ!! エリスランディ・ララvsガウシャのハイレベルな駆け引きの末に生まれた芸術的ボクシング」
リゴンドーは究極の安全運転。しかも、持ち前の強力なパンチ力も不人気に一役買っている
まず今回のフローレス戦を含め、リゴンドーの過去の試合をいくつか観てみた。
鬼のような睡魔と強烈な吐き気に耐えながらも、リゴンドーという選手の特徴を何となく把握できた次第である。
まあ逆に言うと、これまでいかにまともに観てなかったかという話なのだが。
理由はもちろん「好きじゃないから」。
「三浦隆司vsベルチェルト予想。やることは一つ。ボンバーレフトを叩き込む。以上。ベルチェルトは相当厳しいけどガンガレ」
そして、僕が観たリゴンドーの特徴をざっと並べると、
・距離感が凄まじい。相手の射程のわずか外側をキープし続ける能力に長けている
・けん制の右を小刻みに動かし、左のカウンターを意識させることで相手の踏込みを抑え込む
・距離を一気に詰め、1、2発当ててすぐに距離をとる
・相手の間合いに入るのはほんの一瞬。その場にとどまることは絶対にしない
・ダウンすることもあるが、無駄に耐えないために回復も早い
・歴然たるスピード差を活かした一瞬の交錯で相手を圧倒する戦法
・そのため至近距離での打ち合いが起こりにくく、こう着状態が長引く
・結果的にエキサイティングさの欠片もない試合を量産する
・だから退屈だと言われる
・つまらない
・嫌い
だいたいこんな感じだろうか。
「地の利とか日本人ボクサーがタイで勝てない理由とか。世界戦19敗1分を引き起こしたマモノ()についてのお話」
しかも相手の顎を1発で骨折させたり、天笠の顔を変形させたり、タッチゲームのスタイルながらパンチの威力も半端ない。
おかげで何が起こったのかわからないうちに終わることも多く、観客がおいてけぼりを食らう。それが不人気に拍車をかけている部分もありそうである。
「ジャーマル・チャーロさんミドル級初戦キター!! セバスチャン・ヘイランド戦予想。ミドル級でもパワフルな剛腕は健在か」
リゴンドーに勝つ選手の条件はこんな感じ。って、ほとんど完全無欠のスーパーマンじゃねえかww
そして、リゴンドーに勝てる可能性のある選手、勝つ方法について。
やはりよく耳にするのが「ロマチェンコなら!!」という意見。
数年前に両者の対戦が持ち上がったり、ここ最近もお互いを意識したやり取りが繰り広げられたり、ファンの間で対戦を望む声は多い。
「リナレスvsルーク・キャンベル予想。濃い顔族か平たい顔族か。強化版阿部寛の顔力で英国の英雄を吹っ飛ばせリナレス」
ただ、今のロマチェンコはS・フェザー級。しかも、近々ライト級に上げようかという状況で、S・バンタム級のリゴンドーとの対戦は現実的ではない。
「は? ソーサがロマチェンコに勝てるわけねえじゃんかww え? 棄権した? よし、批判の時間だあああああ」
また、僕自身もこの試合はチートvsチートの様相が強く、あまり興味がわかない。どちらかと言えば、工夫と兵法を駆使して凡人がチートを撃破する図式の方がワクワクする。
↓ちょっと調べてみると、Yahoo! 知恵袋にこんな質問が見つかった。
「リゴンドーに勝てそうな日本人選手。 昔の選手でも構いません」
なるほど。
ここで挙げられている選手が通用するかどうかはともかく、リゴンドー攻略の条件はうっすらわかったような気がする。
・リゴンドーのバックステップに追いつけるダッシュ力
・リゴンドーにカウンターを返す隙を与えないほどのハンドスピード
・リゴンドーの左右の動きにもついていけるフットワーク
・リゴンドーを1発でKOできるくらいのパンチ力
・これを1試合続けられる体力
を兼ね備えた選手ということだろうか。
もはや完全無欠としか思えないわけだがww
「三浦仁選手はいいっすね。てか、エカテリンブルク日露対抗戦おもしろかったww 金子大樹ロシアで散る」
さらに、リゴンドーが右回りの得意なサウスポーということを考えると、どちらかと言えばサウスポーの方がいいのかも。
これらを鑑みると、この条件にギリギリ合致しそうなのは、やはりゲイリー・ラッセルさんだろうか。現状、井上尚弥では難しいのは間違いなさそうである。
「井上尚弥に勝てる選手? バンタム級で誰が井上尚弥を倒せるか、どうすれば勝てるかを妄想してみる」
だが、それでもラッセルが勝つとすれば恐らくKOしかない。しかも、前半4Rくらいまでに勝負を決める必要がありそうに思える。
2014年のワシル・ロマチェンコvsゲイリー・ラッセル戦を観る限り、ラッセルがトップスピードで動けるのは4Rまで。それを超えると、結局お決まりのポイントゲームに持ち込まれるのではないだろうか。
「はあ、ラッセルたん…。エスカンドンを接近戦で圧倒して勝利!! この試合好き過ぎて、もう5回くらい観てるw」
僕の中での打倒リゴンドーはこの選手。ふざけてるわけじゃないですよ。クソほどマジですよ
あれこれと見てはきたが、これといって芯を食った答えは見つからず。打倒リゴンドー、険しき道である。
「田中イキり過ぎたな。パランポンを9RTKOに下すも、試合後に病院に直行。田口良一との統一戦は白紙?」
いいかげん引っ張っても仕方ないので、答えを言うことにする。
僕が個人的にリゴンドーに勝てる可能性があると思うのは、
天笠尚選手。
「ロマチェンコ圧勝。リゴンドーにもノーマス。体重差じゃないぞ? 相性が悪過ぎた結果だぞ?」
いや、冗談でも何でもなく。
ふざけているわけではなく、クソほどマジです。
「安全運転で完勝のトラメイン・ウィリアムズ。デリック・マレーに判定勝利。てか、ホントにリゴンドーに似てる」
いろいろ寄り道をして、結局元の場所に戻ってきたというか。眠い目をこすりながらリゴンドーの試合を観て、たどり着いたのがこの答えというか。
「ロマチェンコに勝てるのは誰? 階級を超えたPFP、ハイテクボクシングマシーンをストップできそうな選手を考えてみる」
実際、これまでリゴンドーを一番追い詰めたのは天笠尚だと思う。
リゴンドーを相手に11Rまで粘ったのは十分な健闘だと言っていいし、1ラウンドに2度もダウンさせた選手など天笠以外にはいない。どこからどう見てもリゴンドー史上最強の挑戦者である。
「サンダースvsウィリー・モンローJr.とかいうアラサー大男2人のお見合いが36分間続く地獄。俺がリゴンドーを嫌いな理由がコレww」
そして、2014年大みそかの試合での天笠の作戦は大正解だったと思う。少なくとも僕の中では。
「絶望の帝里木下。アンカハスに手も足も出ずにKO負け。完敗でしたね。ぐうの音も出ないほどの一方的な試合」
ガードを上げ、大股で距離を詰める。
その際、極力自分からは手を出さない。リゴンドーの右ジャブや左フックをガードとシフトウェイトでふせぎ、多少の被弾は根性で耐える。
自分のパンチを全力で打てる位置まで近づき、全力の右を打ち下ろす。
以上!!
「やっぱりすげえなトラメイン(トレメイン)・ウィリアムズ。ウィリアム・ゴンサレスを1RKOでぶち抜く」
マジな話、あの試合の天笠がやっていたのはほぼこれだけ。
「極力自分から手を出さない」というのがミソで、ガードを上げて攻撃に耐え、リゴンドーにカウンターの機会を与えない。
これで中間距離での攻防を省き、強引に自分の間合いに持ち込むという作戦である。
「俺のウィリー・モンローJr.さんキター!! サンダースとのタイトルマッチ。よしお前ら、震えて眠れ」
大きな身体はすべての大正義。柔よく剛は制さない。スピードもテクニックも全部身体の大きさでカバーすればいい
しかも両者の体格を比較すると、リゴンドーの身長が162cm、リーチが173cmに対し、天笠の身長は179cm、リーチが181cm。主戦場としているフェザー級においても規格外の長身である。
要は「体格差で全部をチャラにしちゃおう作戦」。
ゲイリー・ラッセル並みのダッシュ力がなくても、天笠の歩幅があれば大差ない。カウンターを封じるためのハンドスピードはガードと根性で補えばいい。
左右へのフットワークも天笠には必要ない。あの身長とリーチがあれば、腕を振り回すだけでリゴンドーに届く。
ボクシングの技量で勝負する必要はない。
どんな方法でも勝ちさえすればいい。
「山中vsルイス・ネリ予想!! 最大にして最強の挑戦者登場? 13度目防衛戦をクリアしてカンムリワシに肩を並べろ」
実際、7Rに奪った1度目のダウンはリゴンドーがサイドに回り込んだ瞬間のパンチ。天笠が強引に腕を回して当てた1発である。
あのロープ際の攻防で、天笠の上体は正面を向いたまま。
リゴンドーとしてはうまく安全圏に逃れたつもりで、そこにパンチが飛んでくることはまったく想定していなかったはず。おかげで足が揃ったところにモロに被弾してのダウンである。
「リゴンドーが天笠を舐めていた」「完全に油断だった」と言われているが、試合を観直してみて、実はそうではないのかもと思い始めている。
「打倒井上尚弥筆頭アンカハスが帝里木下を迎えての防衛戦!! マックジョーに勝利した長身王者」
さらに言うと、あの試合は至近距離で天笠のアッパーが何発か入っていることも確認できる。
リゴンドーは相手との距離が詰まると、腰を折ったりしゃがんだりして極端に頭を低くする傾向がある。そこからの復元力も高く、打つ場所を限定するにはいい方法に思える。過去の試合を観ると、この動きに苦労している選手は確かに多い。
だが、天笠のリーチと妙な軌道のパンチはこれに届く。低く沈んだリゴンドーの顔面を、さらに下からすくい上げるのであるww
狙うのはKOのみ。アッサン・エンダム戦の村田諒太を踏襲すれば実現できるんじゃないか?
申し上げてきたように、僕の中でのリゴンドー攻略法は、
・身長が極端に高くリーチもある選手がガードを上げてプレスをかける
・自分の間合いに入るまで手を出さずに根気よく追いかけ、右の1発を叩き込む
当然判定では勝てないため、狙うのはKOのみということになる。
つまり、村田諒太vsアッサン・エンダム戦の村田である。
2014年の天笠vsリゴンドー戦を観直すと、天笠のKOチャンスは恐らく都合3回。その3回のうち、どこかで首がもげるほどの右を叩き込み、リゴンドーを失神させればいい。もしくは、近づいた際に強引にアッパーを突き上げればいい。
「亀海がコットをダウンさせる未来が見えた。亀海の大の字KO勝利以外あり得ない。やる前からわかる」
逆に言うと、先日のモイセス・フローレスは愚の骨頂としか言いようがない。
あんな位置で左を連打したらダメだし、あそこまで身体を伸ばして右を出していては、リゴンドーにカウンターを狙ってくださいと言っているようなものである。
身長、リーチともに175cm。
スペック的にはリゴンドーを倒せる可能性があったのに。しかも、イベントの中止などで準備期間も十分あったはずなのに。
「それで出した答えがアレかよお前? インテリジェンスの欠片もねえな、おお?」みたいなね。
「井上尚弥がニエベス相手に米国デビュー。アローヨ兄弟より数段マシじゃないの? アントニオ・ニエベス全然知らないけど」
うん、やっぱり天笠だな。
2017年の大みそかに再戦すればいいよ。
「井岡一翔の倒し方? ノクノイ戦の感想を含め井岡に勝てそうな選手を考える」
今からS・バンタム級に合わせて調整しつつ、村田ばりのプレスとガードを身につければ勝つチャンスはあるでしょ。
井岡一翔vs比嘉大吾戦のアンダーで呼んだらいいんじゃないの? リゴンドーの名前を出せば、またTBSもお金を出してくれるんじゃないの?
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