プレミア12がおもしろい。NPBでやれそうな選手が各国1、2人いる。獲得するかは別だけど。NPBの飛ばないボールは害悪でしかないよね【感想】
野球の国際大会「プレミア12」が開催中である。
2024年11月10日にオープニングラウンドがスタート、勝ち残った4か国による総当たり戦(スーパーラウンド)が東京ドームで行われている。
グループBを1位で通過した日本は11月21日のアメリカ戦に9-1で勝利し、22日にはグループB1位のベネズエラとの対戦が予定されている。
「スーパーラウンド ベネズエラ vs 日本 | WBSC プレミア12 2024」
なお日本は現在国際大会25連勝中で、今大会で優勝すれば2大会連続の世界一となる。
プレミア12がおもしろい。普段触れることが少ない国、選手のプレーを観られるのがいいよね
東京ドームでプレミア12のスーパーラウンドが行われている。
僕も日本の試合はすべてAmazon中継で視聴しているが、はっきり言っておもしろい笑
先日の日本シリーズと同じくらいハマっていることをお伝えする。
と言っても楽しみ方は日本シリーズとは少し違う。
純粋に野球のプレーに没頭していた日本シリーズに比べ、プレミア12では各国の選手やプレースタイルを中心に眺めている。
正直、大会自体は最高峰の舞台とは言い難い。
MLBが40人枠の選手の派遣を拒否しているし、台湾での試合は天気が悪すぎてこちらまでしんどくなった。
華やかさや環境面では日本シリーズの方がはるかにいい。
横浜DeNAベイスターズ26年ぶり日本一。ソフトバンクは有原航平の3回降板で詰んだ。好調な打線、相手にダメージを与えた東克樹。DeNAは勝つべくして勝った
ただ、申し上げたように各国の選手やプレースタイル等、普段触れることがない野球を目の当たりにできるのはなかなかである。
数年前にNPB球団に所属していた選手を久しぶりに観られるのはもちろん、将来的にNPBでのプレーを希望している選手を知れるのもGood。
今大会で爪痕を残して「あわよくば」と鼻息荒い選手は大好き(リップサービスもあると思うけど)である。
NPB球団の目に留まる選手が1人でも出てくれば。
NPBでもやれそうな選手が各国1、2人いる。日本の球団が獲得するかは別の話だけど
パッと見の印象だが、各国にはNPBでやれそうな選手が1、2人いる感じ。
韓国、ドミニカのリリーフ、チャイニーズ・タイペイや米国の中軸、チェコの先発投手(強化試合で観た)、などなど。
相性や好不調もあるとは思うが、「お?」と思わせる選手をチラホラ見かける(僕は素人だけど笑)。
だがNPB球団がその選手を獲得するかはまた別の話。
チームの補強ポイントと合致していることが大前提だし、仮に実力があっても「このタイプなら日本人でいい」「わざわざ枠を使って獲得する必要はない」と判断されるケースも多々ある(と思う)。
現実的に今大会をきっかけにNPB入りを果たすには相当なインパクト&運が必要になる(と思う)。
たとえば育成選手として巨人に入団したチェコのマルク・フルプは遠くに飛ばすパワーとストレートに強いスイングが持ち味。
覚醒すれば日本人打者とは一線を画す存在になる可能性を秘めている。
巨人としても育成ならリスクは最小限、“チェコ初のNPB選手”という話題性を含めて双方にメリットがある。
ちなみに僕もフルプは外に広い日本のゾーンに慣れればモノになるのでは? と思っている。
しばらくは落ちる球にクルクルすると思うが、変に縮こまらずに今のフルスイングを続けてもらいたい。
日本球界入りを狙っている(らしい)ベネズエラのエンダーソン・フランコ。
韓国→台湾→NPB入り狙うベネズエラの最速161キロ男「オスナから聞いている」 既に進む情報収集【プレミア12】
ちょろっと映像を漁ってみたが、確かに速い。
何となく西武が好みそうなピッチャーである笑
MLBよりもNPBに憧れている(らしい)韓国のキム・ソヒョン。
「韓国の最速163キロ右腕がMLBよりNPBを目指すワケ グラブにカタカナ、語った日本野球への憧れ」
20歳と若く球もめちゃくちゃ速い。サイドスローで150km中盤を出すのもいい。
数年後にさらに成熟度が上がればNPBでの活躍も十分あり得るのではないか。
プレミア12はボールが飛ぶ。NPBの飛ばないボールは全体の弱体化を招く?
表題の通りだが、プレミア12はボールがよく飛ぶ。
僕は今年の開幕時に「今シーズンのプロ野球はボールが飛ばなくて辛気臭い」と申し上げている。
今シーズンのプロ野球、ボールが飛ばなすぎて死ぬほど辛気臭い。
西武外崎修汰、ヤクルト塩見泰隆、DeNA桑原将志あたりの中距離? 打者が軒並み小粒化してるせいでちっとも得点が入らん。
先発がある程度揃っててクソ広いバンテリンでやれる中日はチャンスだよな。
全然おもんないけどw
— 俺に出版とかマジ無理じゃね? (@Info_Frentopia) April 17, 2024
その辛気臭さは結局最後まで続いた(12球団のチーム防御率が2~3点台)わけだが、それに比べて今大会は打球の伸びがまったく違う笑
アメリカ戦で2打席連続HRを放った小園海斗が「シーズン2本塁打の自分が~」と自虐的にコメントしていたが、これだけでもNPBのボールのおかしさは明らかである。
極論、プレミア12で各選手の特徴が顕在化したと言ってもいいくらい。
広島の小園海斗、坂倉将吾はちゃんと振れば飛ばせる打者だし、阪神の森下翔太は文句なしにすごい。
ピッチャー陣で言えば西武の隅田知一郎、楽天の早川隆久あたりは飛ばないボールの恩恵を受けていた説が浮上している(僕の中で)。
巨人の戸郷翔征は間違いなく一線級のピッチャーだが、いつもの感じで投げた球が思った以上に飛ばされて「あれ?」となっていた(ように見えた)のが印象的だった。
実力のある打者が正当に評価されず、投手はスペック以上の評価を受ける。
これはNPB全体の打力低下につながりかねないと思うのだが、どうだろうか。
韓国ではアマチュアでの金属バット使用を禁止した結果、「強打者が育つ土壌が失われる→投手の成長機会も奪われる→トップ層の弱体化」を招いたと言われている。
日本が韓国の二の舞にならないことを願う笑
中日・立浪監督退任発表。実はそこまで嫌いじゃなかった。新戦力が台頭したし、采配面はともかく選手を見る目はあるんだろうな。低迷の一番の理由は…
助っ人打者が日本を敬遠するようになるかも? 飛ばないボールはマジで害悪だよね
飛ばないボールは助っ人の獲得にも影響する。
申し上げたようにNPBはストライクゾーンが外に広く、打者は慣れるまでにどうしても時間がかかる。
しかも近年は円安で日本でプレーする旨みも減りつつある。
各球団がNPB経験者を獲得する方針に切り替えつつあるのも、新しく助っ人を探すよりもコストがかからないから。
またマルク・フルプを獲得した巨人のように資金に余裕のある球団は育成で若い海外選手をかき集めている。
こういうことを続けていると日本はどんどん敬遠されるし、実力のある打者は今後韓国やチャイニーズ・タイペイ、メキシコを優先するようになるかもしれない。
2024年プロ野球、新加入の助っ人適当考察。オドーアの電撃退団を受けて。円安+ハイレベルな日本は海外選手にとって面倒くさい場所
特に20代後半~30前後、MLBの当落線上にいる選手(打者)が積極的に日本に来たがるか? というと……。
円安で年俸はそこまで高くない。
外にゾーンが広く対応に時間がかかる。
異様にピッチャーのレベルが高い。
驚くほどボールが飛ばない。
その割に即結果を求められる。
シーズン終了後にダメ助っ人の烙印を押されて解雇。
キャリアが傷つく危険を冒してまでNPBを選ぶメリットが見当たらないのだが。
実際、2024シーズンで“当たり”と言えるのはフランミル・レイエス(日ハム)、エリエ・ヘルナンデス(巨人)くらいである。
球界全体の弱体化に加えて優良助っ人に敬遠される環境、ガラパゴス化の加速。
飛ばないボールはマジで害悪しかない。
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