映画「プレデター:バッドランド」最高だった。僕の中では2025年の最高傑作かもしれん。わかりやすい、スピード感がある、ハッピーエンド。僕の好みの要素がすべて入った作品【感想】
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映画「プレデター:バッドランド」を観た。
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「プレデター:バッドランド 」(2025年)
ヤウージャ族の若き戦士・デクは一族の中では身体が小さく戦闘能力も低い。
そのせいで父である族長から一族の恥と見なされ抹殺されそうになる。
だが殺される寸前に兄クウェイがテグを助け、身代わりに命を落とすのだった。
目の前で兄を殺され悲しみに暮れるテグだったが、同時に戦士としての証を立てるために最強の捕食者「カリスク」の討伐を決意する。
最も危険な惑星「ゲンナ」に降り立ったテグ。
だが、そこは想像を絶するほど危険な場所で……。
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プレデターシリーズは今回が9作目!? 今作は初めてプレデターが主人公に据えられている
シリーズで初めてプレデターが主人公に据えられた今作。
僕はプレデターシリーズには詳しくなく、今回が9作目というのも初めて知った。
これまで観たことがあるのは「プレデター」「プレデター2」「エイリアンVS.プレデター」の3作。
そして今回はプレデターが主人公ということを上映が始まって知るという。
フワッとした知識のまま下調べもせず映画館に足を運んだ次第である。
僕の中では2025年の年間最高傑作かも? プレデター界にもちゃんとヒューマンドラマがあるんだな
感想としてはめちゃくちゃよかった。
僕の中では2025年No.1作品(そんなに本数を観てないけど)と言っても過言ではない。
わかりやすくスピード感がありハッピーエンド。
僕の好み、評価基準をすべて満たした作品だった。
何より新鮮だったのが下記の2点。
生身の人間が1人も出てこないこと。
プレデター界(ヤウージャ族)にもちゃんとヒューマンドラマがあること。
特にプレデター界の慣習というか、ゴリゴリの弱肉強食ルールには驚かされた。
僕はプレデターはどちらかと言うと任務を遂行する殺人マシーンというイメージを持っていた。
それが実際には真逆。
弱者には生きる価値すらないと断罪する脳筋狩猟一族。巨大な獲物(カリスク)を狩ることが強き戦士の証明になるという暑苦しい人たちである。
それこそ疫病から逃れるために生贄を差し出す風習などもあるのではないか。
武器や戦闘スタイル、コロニー等はあんなに近代的なのに。
というか、あいつら“ヤウージャ族”って名前なんですね。
ダースベイダー風味のパパとのギャップである笑
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アンドロイドのティアの既視感。そうか!! ウェイランド・ユタニ社!!
デクがゲンナ星で出会うアンドロイドのティア。
カリスクとの戦闘で下半身を失った状態で登場するわけだが、どことなく既視感がある。
人間並の感情を併せ持つ&上半身のみのロボット……。
ああ、そうか!!
「エイリアン2」のビショップだ!!
これが偶然の一致とは思えないのだが、ここまで露骨にインスパイアされたキャラを主役級に抜擢するのはどうなのか。
「エイリアンVS.プレデター」でコラボしていることを考えればOKなのか?
やたらと陽気でおしゃべりな女性という、寡黙で感情の起伏が乏しいビショップとは真逆のキャラも逆にエイリアン2とのつながりを感じさせる。
もっと言うと、ティアと対をなすテッサの無機質さは「エイリアン3」のマイケル・ビショップ(ビショップ2とも言われる)とモロ被りである。
などと思っていたら……。
ウェイランド・ユタニ社!!
そうか!!
ビショップもティアもテッサもウェイランド・ユタニ社のアンドロイドか!!
なるほど、すべてがつながった。
その他、ゲンナ星でデクを襲う奇形の植物や翼竜、3本足の生物、ラスボスのカリスクなどはキングコングの住む髑髏島を彷彿とさせる。
ダースベイダーっぽいパパを含めてSF映画のごった煮である(いい意味で)。
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プレデターがだんだんイケメンに見えてくる。群れのボスとしての自覚が芽生えるデク
何よりよかったのが、プレデターがだんだんイケメンに見えてくるところ。
申し上げたようにプレデター界(ヤウージャ族)は“強さこそすべて”の狩猟民族。弱きものは存在そのものを否定される脳筋一族である。
主人公デクが一族の落ちこぼれであることは早い段階でわかるのだが、そのデクが兄の無念を晴らすべく奮い立つ、ティアに大口を叩く姿には自然と引き込まれる。
自分より遥かに強いカリスクに真正面から立ち向かい、“群れのボス”としてティアやバド(実はカリスクの子ども)を守るために奮闘する。
ボスの役割は狩ることだけではない、群れを守ることも同じくらい大事だとティアに教えられてからは精神面が一段成長する。
もともとプレデターは「醜い者」の象徴として描かれていた。
兄クウェイとの修行を終えたデクがマスクを外すシーンで「なんと……醜い顔なんだ」というシュワちゃんのセリフを思い出した方も多いのではないか。
「醜い者」の象徴であるプレデターが弱い自分を奮い立たせて強者に立ち向かい、通りすがりのアンドロイドや猿(カリスクの子ども)を助ける。
その過程でボスとしての自覚が芽生え、ゲンナ星の奇形生物・植物を伴ってアンドロイド軍団に立ち向かう。
それらがデクの人間臭さ(人間ではない)を際立たせる。
テッサを倒し、パパとの決着をつけるために故郷に降り立った姿は群れを守るボスそのもの。
狩猟民族の落ちこぼれとして“廃棄”されそうになったデクとはまるで別人である。
この段階になるともはやビジュアルなどは大した問題ではない。
完全に成長物語のヒーローとして描かれていた。
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パパとの決着戦があっさり終わったのもgood。あそこでもうひと山あったら間延びしてたよね
表題の通りだが、パパとのラストバトルがあっさり終わったのも好印象である。
テッサ率いるアンドロイド軍団を殲滅し、ティアを助けたところで今作はほぼ終了。
だが身代わりとなった兄、自分を殺そうとしたパパとの決着は絶対につけなくてはならない。
僕はこの時点で
「あれ? もしかしたらもうひと山あるのか?」
「アンドロイド軍団とのバトル並のボリュームだったらしんどいぞ?」
と思ったことを告白する。
せっかく適度な長さでスッキリ終わったのに、ここから「場所を変えてもう一戦!!」は確実に間延びする。
だが、結果的にその心配は杞憂に終わった。
覚醒したテグの前ではもはや旧世代の戦闘スタイルは通用しない。
思った以上にあっさりとパパは退場していった。
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唐突すぎたカリスクの死。あれだけ粉々になると無限再生能力も発動しないんだね
あえて不満な点を挙げるとすれば、カリスクの死に方が唐突すぎたことか。
テッサを飲み込んだ時点で無事に済むとは思わなかったが、あまりに唐突に粉々になったせいで悲しむ暇もない。
無限再生能力を持つカリスクもあそこまで粉々になると蘇ることはできないようである。
しかもテグやティアだけでなくバドにもあまり悲しんでいる様子がないのが……。
場面が切り替わると、そこにはひと回り成長したバドの姿が。
あれだけ兄弟愛や群れの絆を強調してきたのに、最後の最後で親子愛をあっさりポイ捨てしたのはなかなかだった。
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